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Oracle® Fusion Middleware Oracle SOA Suiteヘルスケア統合ユーザーズ・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.7)
E59383-01
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B 各種トランスポート・プロトコルを使用したエンドポイントの作成

この付録では、双方向および単一方向の各種トランスポート・プロトコルを使用してエンドポイントを作成する方法について説明します。

Oracle SOA Suite for healthcare integrationでは、双方向および単一方向の各種トランスポート・プロトコルを使用してエンドポイントを作成できます。

B.1 双方向エンドポイントの作成

サポートされている双方向プロトコルは、MLLP 1.0、MLLP 2.0、汎用TCPおよびHLLPです。

B.1.1 MLLP 1.0エンドポイントの作成

この項では、MLLP 1.0トランスポート・プロトコルを使用して双方向エンドポイントを作成する方法について説明します。

MLLP 1.0トランスポート・プロトコルを使用してエンドポイントを作成するには:

  1. Oracle SOA Suite for healthcare integrationユーザー・インタフェースにログオンします。

  2. 「設計」タブの「構成」タブで、「エンドポイント」フォルダをクリックし、図B-1に示す「作成」アイコンをクリックします。

    図B-1 エンドポイントの作成アイコン

    図B-1の説明が続く
    「図B-1 エンドポイントの作成アイコン」の説明

  3. 図B-2に示すように、「作成」ウィンドウで次のように入力して、「OK」をクリックします。

    • 名前: エンドポイントの名前。

    • トランスポート・プロトコル: メッセージを送信または受信するトランスポート・プロトコル。この場合、MLLP10を選択します。

    • 接続モード: 「サーバー」または「クライアント」。エンドポイントがサーバーとして構成されている場合、Oracle SOA Suite for healthcare integrationエンジンはポートでリスニングを開始し、クライアントが接続するのを待機します。一般に、サーバー接続モードはインバウンド用です。クライアントとして構成されている場合、エンジンはリモート・コンピュータまたはデバイスのホスト名およびポートに接続します。一般に、これはアウトバウンド用です。

    • ホスト名: MLLP 1.0サーバー・エンドポイントの場合はOracle SOA Suiteをホストしているコンピュータの名前またはIPアドレス、MLLPクライアント・エンドポイントの場合はリモート・ホスト名またはデバイス名にする必要があります。通常、これはlocalhostである必要があります。ただし、ホスト名はリモート・ホストまたはデバイスの名前にすることもできます。

    • ポート: ポート番号は500より大きい値にする必要があります。接続モードが「サーバー」に設定されている場合、ポート番号は有効なTCPポート番号である必要があります。接続モードが「クライアント」に設定されている場合、ポート番号はMLLPサーバーで使用するポートと同じである必要があります。

    これにより、エンドポイントが作成され、エンドポイントがOracle SOA Suite for healthcare integrationユーザー・インタフェースの右のパネルに表示されます。

    図B-2 MLLP 1.0エンドポイント・パラメータの指定

    図B-2の説明が続きます
    「図B-2 MLLP 1.0エンドポイント・パラメータの指定」の説明

B.1.2 MLLP 2.0エンドポイントの作成

この項では、MLLP 2.0トランスポート・プロトコルを使用して双方向エンドポイントを作成する方法について説明します。

MLLP 2.0トランスポート・プロトコルを使用してエンドポイントを作成するには:

  1. B.1.1項「MLLP 1.0エンドポイントの作成」の手順1および2を繰り返します。

  2. 図B-3に示すように、「作成」ウィンドウで次のように入力して、「OK」をクリックします。

    • 名前: エンドポイントの名前。

    • トランスポート・プロトコル: メッセージを送信または受信するトランスポート・プロトコル。この場合、「MLLP20」を選択します。

    • 接続モード: 「サーバー」または「クライアント」。エンドポイントがサーバーとして構成されている場合、Oracle SOA Suite for healthcare integrationエンジンはポートでリスニングを開始し、クライアントが接続するのを待機します。一般に、サーバー接続モードはインバウンド用です。クライアントとして構成されている場合、エンジンはリモート・コンピュータまたはデバイスのホスト名およびポートに接続します。一般に、これはアウトバウンド用です。

    • ホスト名: MLLP 2.0サーバー・エンドポイントの場合はOracle SOA Suiteをホストしているコンピュータの名前またはIPアドレス、MLLP 2.0クライアント・エンドポイントの場合はリモート・ホスト名またはデバイス名にする必要があります。通常、これはlocalhostである必要があります。ただし、ホスト名はリモート・ホストまたはデバイスの名前にすることもできます。

    • ポート: 1から999999までの有効なTCPポート番号。

    これにより、エンドポイントが作成され、エンドポイントがOracle SOA Suite for healthcare integrationユーザー・インタフェースの右のパネルに表示されます。

    図B-3 MLLP 2.0エンドポイント・パラメータの指定

    図B-3の説明が続きます
    「図B-3 MLLP 2.0エンドポイント・パラメータの指定」の説明


    注意:

    エンドポイント・ページで、次のことを確認します。

    • 「確認モード」が「同期」に設定されていること

    • (「トランスポートの詳細」ボタンをクリックすると表示される)「トランスポート・プロトコル・パラメータ」ダイアログ・ボックスの「接続」タブで、「永続接続」チェック・ボックスが選択されていること

    これは、MLLP 2.0が一時接続および非同期確認に対してサポートされていないためです。


B.1.3 汎用TCPエンドポイントの作成

この項では、汎用TCPトランスポート・プロトコルを使用して双方向エンドポイントを作成する方法について説明します。

汎用TCPトランスポート・プロトコルを使用してエンドポイントを作成するには:

  1. B.1.1項「MLLP 1.0エンドポイントの作成」の手順1および2を繰り返します。

  2. 図B-4に示すように、「作成」ウィンドウで次のように入力して、「OK」をクリックします。

    • 名前: エンドポイントの名前。

    • トランスポート・プロトコル: メッセージを送信または受信するトランスポート・プロトコル。この場合、「汎用TCP」を選択します。

    • 接続モード: 「サーバー」または「クライアント」。エンドポイントがサーバーとして構成されている場合、Oracle SOA Suite for healthcare integrationエンジンはポートでリスニングを開始し、クライアントが接続するのを待機します。一般に、サーバー接続モードはインバウンド用です。クライアントとして構成されている場合、エンジンはリモート・コンピュータまたはデバイスのホスト名およびポートに接続します。一般に、これはアウトバウンド用です。

    • ホスト名: 汎用TCPサーバー・エンドポイントの場合はOracle SOA Suiteをホストしているコンピュータの名前またはIPアドレス、汎用TCPクライアント・エンドポイントの場合はリモート・ホスト名またはデバイス名にする必要があります。通常、これはlocalhostである必要があります。ただし、ホスト名はリモート・ホストまたはデバイスの名前にすることもできます。

    • ポート: 1から999999までの有効なTCPポート番号。

    これにより、エンドポイントが作成され、エンドポイントがOracle SOA Suite for healthcare integrationユーザー・インタフェースの右のパネルに表示されます。

    図B-4 汎用TCPエンドポイント・パラメータの指定

    図B-4の説明が続きます
    「図B-4 汎用TCPエンドポイント・パラメータの指定」の説明

B.1.4 HLLPエンドポイントの作成

HLLP交換プロトコルは、下位レイヤー・プロトコルのバリエーションです。これは、MLLP交換プラグインの拡張形式です。これを使用すると、エラーの検出とHL7メッセージの検証が可能になります。このプロトコルは、TCPトランスポート・プロトコルに基づいています。この項では、HLLPトランスポート・プロトコルを使用して双方向エンドポイントを作成する方法について説明します。

HLLPプロトコルを使用してエンドポイントを作成するには:

  1. B.1.1項「MLLP 1.0エンドポイントの作成」の手順1および2を繰り返します。

  2. 図B-5に示すように、「作成」ウィンドウで次のように入力して、「OK」をクリックします。

    • 名前: エンドポイントの名前。

    • トランスポート・プロトコル: メッセージを送信または受信するトランスポート・プロトコル。この場合、「HLLP」を選択します。

    • 接続モード: 「サーバー」または「クライアント」。エンドポイントがサーバーとして構成されている場合、Oracle SOA Suite for healthcare integrationエンジンはポートでリスニングを開始し、クライアントが接続するのを待機します。一般に、サーバー接続モードはインバウンド用です。クライアントとして構成されている場合、エンジンはリモート・コンピュータまたはデバイスのホスト名およびポートに接続します。一般に、これはアウトバウンド用です。

    • ホスト名: HLLPサーバー・エンドポイントの場合はOracle SOA Suiteをホストしているコンピュータの名前またはIPアドレス、HLLPクライアント・エンドポイントの場合はリモート・ホスト名またはデバイス名にする必要があります。通常、これはlocalhostである必要があります。ただし、ホスト名はリモート・ホストまたはデバイスの名前にすることもできます。

    • ポート: 1024から65535までの有効なHLLPポート番号。


    注意:

    HLLPエンドポイントの場合は、順序付けを有効にする必要があります。


    これにより、エンドポイントが作成され、エンドポイントがOracle SOA Suite for healthcare integrationユーザー・インタフェースの右のパネルに表示されます。

    図B-5 HLLPエンドポイント・パラメータの指定

    図B-5の説明が続きます
    「図B-5 HLLPエンドポイント・パラメータの指定」の説明

B.2 単一方向エンドポイントの作成

サポートされている単一方向プロトコルは、File、FTP、JMSおよびSFTPです。

B.2.1 Fileエンドポイントの作成

この項では、Fileトランスポート・プロトコルを使用して単一方向エンドポイントを作成する方法について説明します。

ファイル・トランスポートを使用すると、共有ファイル・ディレクトリからファイルを取得できます。

FILEプロトコルを使用してエンドポイントを作成するには:

  1. B.1.1項「MLLP 1.0エンドポイントの作成」の手順1および2を繰り返します。

  2. 図B-6に示すように、「作成」ウィンドウで次のように入力して、「OK」をクリックします。

    • 名前: エンドポイントの名前。

    • トランスポート・プロトコル: メッセージを送信または受信するトランスポート・プロトコル。この場合、FILEを選択します。

    • 方向: 「インバウンド」または「アウトバウンド」。エンドポイントをインバウンドとして構成した場合、他のエンドポイントからレスポンス・メッセージまたはFAを受信できます。反対に、エンドポイントをアウトバウンドとして構成した場合、メッセージまたはFAを送信できます。

    • フォルダ名: 絶対ディレクトリ・パスが推奨されます。インバウンド・メッセージはこのフォルダ内にある必要があり、アウトバウンド・メッセージまたはFAはここに配信される必要があります。

    これにより、エンドポイントが作成され、エンドポイントがOracle SOA Suite for healthcare integrationユーザー・インタフェースの右のパネルに表示されます。

    図B-6 Fileエンドポイント・パラメータの指定

    図B-6の説明が続きます
    「図B-6 Fileエンドポイント・パラメータの指定」の説明


    注意:

    単一方向トランスポート・エンドポイント(インバウンド/アウトバウンド)の作成後、「構成」リンクをクリックしてこれを編集することにより、インバウンド構成またはアウトバウンド構成を追加できます。


B.2.2 FTPエンドポイントの作成

この項では、FTPトランスポート・プロトコルを使用して単一方向エンドポイントを作成する方法について説明します。

FTPでは、FTPを使用してアプリケーション間でのファイルの受渡しを可能にします。FTPはデフォルト・ポート21で稼働します。

FTPプロトコルを使用してエンドポイントを作成するには:

  1. B.1.1項「MLLP 1.0エンドポイントの作成」の手順1および2を繰り返します。

  2. 図B-7に示すように、「作成」ウィンドウで次のように入力して、「OK」をクリックします。

    • 名前: エンドポイントの名前。

    • トランスポート・プロトコル: メッセージを送信または受信するトランスポート・プロトコル。この場合、「FTP」を選択します。

    • 方向: 「インバウンド」または「アウトバウンド」。エンドポイントをインバウンドとして構成した場合、他のエンドポイントからレスポンス・メッセージまたはFAを受信できます。反対に、エンドポイントをアウトバウンドとして構成した場合、メッセージまたはFAを送信できます。

    • ホスト名: ホスト・コンピュータの名前。

    • フォルダ名: 絶対ディレクトリ・パスが推奨されます。インバウンド・メッセージはこのフォルダ内にある必要があり、アウトバウンド・メッセージまたはFAはここに配信される必要があります。

    • ユーザー名: ターゲット・サーバーに接続するためのユーザー名(ログイン名)。

    これにより、エンドポイントが作成され、エンドポイントがOracle SOA Suite for healthcare integrationユーザー・インタフェースの右のパネルに表示されます。

    図B-7 FTPエンドポイント・パラメータの指定

    図B-7の説明が続きます
    「図B-7 FTPエンドポイント・パラメータの指定」の説明

B.2.3 JMSエンドポイントの作成

この項では、JMSトランスポート・プロトコルを使用して単一方向エンドポイントを作成する方法について説明します。

JMSを使用すると、アプリケーションは、Java Message Service (JMS)プロバイダ(Oracle WebLogic JMSおよびMQSeries JMS (IBM)などOracle以外のプロバイダを含む)によって管理されているキューおよびトピック間でメッセージを送受信できます。ユーザー名とパスワードを指定しない場合は、接続先が分散されていると、クラスタ環境も含めてローカルJNDIが使用されます。

JMSプロトコルを使用してエンドポイントを作成するには:

  1. B.1.1項「MLLP 1.0エンドポイントの作成」の手順1および2を繰り返します。

  2. 図B-8に示すように、「作成」ウィンドウで次のように入力して、「OK」をクリックします。

    • 名前: エンドポイントの名前。

    • トランスポート・プロトコル: メッセージを送信または受信するトランスポート・プロトコル。この場合、「JMS」を選択します。

    • 方向: 「インバウンド」または「アウトバウンド」。エンドポイントをインバウンドとして構成した場合、他のエンドポイントからレスポンス・メッセージまたはFAを受信できます。反対に、エンドポイントをアウトバウンドとして構成した場合、メッセージまたはFAを送信できます。

    • 接続先名: JMSキューまたはトピックのJNDI名。

    • 接続ファクトリ: 接続ファクトリのJNDI名(jms/b2b/B2BQueueConnectionFactoryなど)。

これにより、エンドポイントが作成され、エンドポイントがOracle SOA Suite for healthcare integrationユーザー・インタフェースの右のパネルに表示されます。

図B-8 JMSエンドポイント・パラメータの指定

図B-8の説明が続きます
「図B-8 JMSエンドポイント・パラメータの指定」の説明

B.2.3.1 JMSヘッダーからのドキュメント情報の取得

Oracle Healthcareでは、次の順序でJMSヘッダーからDOC_TYPEやDOC_REVISIONなどのドキュメント情報の取得をサポートしています。

  • これらの値がJMSヘッダー内に見つかった場合、Oracle Healthcareはこれらの値を使用してドキュメントを識別します。

  • これらの値がJMSヘッダー内に見つからない場合、Oracle Healthcareはペイロードを使用してこれらの値を識別します。


注意:

JMSエンドポイントの場合、デフォルトのMSG_TYPEはリクエストとみなされます。また、DOC_TYPEから997または確認メッセージを識別できます。したがって、タイプが997、確認、リクエストのいずれでもないメッセージを渡す場合は、JMSヘッダーの一部として明示的にMSG_TYPEを渡す必要があります。


B.2.4 SFTPエンドポイントの作成

この項では、SFTPトランスポート・プロトコルを使用して単一方向エンドポイントを作成する方法について説明します。

SFTPでは、SSH FTPを使用してファイルの受渡しを可能にします。SFTPはデフォルト・ポート22で稼働しますが、別のポートに変更することもできます。

SFTPプロトコルを使用してエンドポイントを作成するには:

  1. B.1.1項「MLLP 1.0エンドポイントの作成」の手順1および2を繰り返します。

  2. 図B-9に示すように、「作成」ウィンドウで次のように入力して、「OK」をクリックします。

    • 名前: エンドポイントの名前。

    • トランスポート・プロトコル: メッセージを送信または受信するトランスポート・プロトコル。この場合、「SFTP」を選択します。

    • 方向: 「インバウンド」または「アウトバウンド」。エンドポイントをインバウンドとして構成した場合、他のエンドポイントからレスポンス・メッセージまたはFAを受信できます。反対に、エンドポイントをアウトバウンドとして構成した場合、メッセージまたはFAを送信できます。

    • ホスト名: ホスト・コンピュータの名前。

    • ポート番号: 1から999999までの有効なSFTPポート番号。デフォルト値は、22です。

    • パス: メッセージを送受信する絶対ディレクトリ・パス。

    • ユーザー名: ターゲット・サーバーに接続するためのユーザー名(ログイン名)。

    これにより、エンドポイントが作成され、エンドポイントがOracle SOA Suite for healthcare integrationユーザー・インタフェースの右のパネルに表示されます。

    図B-9 SFTPエンドポイント・パラメータの指定

    図B-9の説明が続きます
    「図B-9 SFTPエンドポイント・パラメータの指定」の説明