5 User Messaging Service (UMS)カスタムWLSTコマンド

この章では、UMS用のカスタムWLSTコマンド、およびそのコマンド構文、引数、コマンド例を詳細に説明します。

表5-1に示されているUser Messaging Serviceコマンドを使用して、ユーザー・メッセージング・プリファレンスをバックエンドのデータベースからダウンロードします。

注意: これらのコマンドを使用するには、コンポーネントがインストールされているOracleホームからWLSTを呼び出す必要があります。Oracle Fusion Middleware管理者ガイドのカスタムWLSTコマンドの使用に関する項を参照してください。

表5-1 WLST構成のUser Messaging Service

コマンド・カテゴリ	説明
UMS WLSTコマンド・グループ	Oracle Unified Messaging Serviceコマンドを管理します。

UMS WLSTコマンド・グループ

UMS WLSTコマンドは、「ums」コマンド・グループの下に一覧表示されます。

manageUserMessagingPrefs

コマンド・カテゴリ: UMS

WLSTでの使用: オフライン

説明

manageUserMessagingPrefsは、ユーザー・メッセージング・プリファレンスをバックエンドのデータベースから指定されたXMLファイルにダウンロードするために使用でき、またはユーザー・メッセージング・プリファレンスをXMLファイルからバックエンドのデータベースにアップロードするために使用できます。

構文

manageUserMessagingPrefs (operation=, filename, url, username, password, 
[encoding], [guid], [merge] )

引数	定義
operation	実行するアップロードまたはダウンロード操作を指定します。
filename	ダウンロードするための、ユーザー・プリファレンスをダウンロードするユニークなファイル名(パス)。たとえば、/tmp/download.xml (Linux)またはC:\\temp\\download.xml (Windows)。 アップロードするための、ユーザー・プリファレンスをアップロードするファイル名(パス)。
url	ユーザー・メッセージング・サーバーにアクセスするJNDI URL。たとえば: t3://<hostname>:<port>
username	ユーザー・メッセージング・サーバーにアクセスするためのログイン・パーミッションを持つユーザー名。
password	ユーザー名のパスワード。
encoding	ユーザー・プリファレンスをダウンロードするために使用する文字エンコーディング。
guid	プリファレンスをダウンロードするユーザー・リストのグローバル一意識別子(guid)。guidが指定されていない場合は、すべてのユーザーのプリファレンスがダウンロードされます。
merge	このオプションは、アップロードでのみ使用します。有効な値は次のとおりです: create_new(デフォルト): 新しいユーザー・デバイス、デバイス・アドレスやルール・セット・エンティティを作成します。同じ主キーのエンティティがすでに存在する場合は、例外が送出されて処理は終了します。 overwrite: ユーザーの既存のエンティティのすべてを削除し、新しいエンティティを作成します。 append: 既存に存在しないエンティティのみをアップロードします。

例

すべてのユーザーのユーザー・メッセージング・プリファレンスを指定されたファイルにダウンロードするには、次のコマンドを実行します。

wls:offline> manageUserMessagingPrefs(operation='download', 
filename='download.xml', url='t3://localhost:8001', username='weblogic', 
password='<password>')

すべてのユーザーのユーザー・メッセージング・プリファレンスを、UTF-8文字エンコーディングを使用されている指定したファイルにダウンロードするには、次のコマンドを実行します。

wls:offline> manageUserMessagingPrefs(operation='download', 
filename='download.xml', url='t3://localhost:8001', username='weblogic', 
password='<password>', encoding='UTF-8')

guid 「john.doe」のユーザーのユーザー・メッセージング・プリファレンスを指定したファイルにダウンロードするには、次のコマンドを実行します。

wls:offline> manageUserMessagingPrefs(operation='download', 
filename='download.xml', url='t3://localhost:8001', username='weblogic', 
password='<password>', guid='john.doe')

guid 「john.doe」および「jane.doe」を持つユーザーのユーザー・メッセージング・プリファレンスをUTF-8文字エンコーディングを使用している指定したファイルにダウンロードするには、次のコマンドを実行します。

wls:offline> manageUserMessagingPrefs(operation='download', 
filename='download.xml', url='t3://localhost:8001', username='weblogic', 
password='<password>', guid='john.doe,jane.doe', encoding='UTF-8')

指定したファイルからのユーザー・メッセージング・プリファレンスをバックエンドのデータベースにアップロードするには、次のコマンドを実行します。

wls:offline> manageUserMessagingPrefs(operation='upload', filename='upload.xml', 
url='t3://localhost:8001', username='weblogic', password='<password>')

指定したファイルからのユーザー・メッセージング・プリファレンスをバックエンドのデータベースにアップロードして、既存のプリファレンスを上書きするには、次のコマンドを実行します。

wls:offline> manageUserMessagingPrefs(operation='upload', filename='upload.xml', 
url='t3://localhost:8001', username='weblogic', password='<password>', 
merge='overwrite')

deployUserMessagingDriver

コマンド・カテゴリ: UMS

WLSTでの使用: オンライン

説明

deployUserMessagingDriverは、ユーザー・メッセージング・ドライバの追加のインスタンスをデプロイするために使用します。ベース・ドライバ・タイプ(たとえば、email、xmpp、voicexml、およびその他)および新しいドライバ・デプロイメントの短い名前を指定します。usermessagingdriver文字列は、指定したアプリケーションの名前に追加されます。deployコマンドの任意の有効なパラメータを指定して、ドライバがデプロイされるときに渡すことができます。

構文

deployUserMessagingDriver(baseDriver, appName, [targets], [stageMode], 
[options])

引数	定義
baseDriver	ベース・メッセージ・ドライバ・タイプを指定します。 「email」、「proxy」、「smpp」、「voicexml」、または「xmpp」のような既知のドライバ・タイプでなければなりません。
appName	新しいデプロイメントの短い名前。指定した値をusermessagingdriver-文字列の先頭に追加します。
targets stageMode options	オプション。デプロイ・コマンドの追加の有効な引数を指定して、新しいドライバがデプロイされるときに渡すことができます。

例

myEmail名前の電子メール・ドライバの第2インスタンスをデプロイするには、次のコマンドを実行します。

wls:base_domain/servereConfig> deployUserMessagingDriver(baseDriver='email', 
appName='myEmail')

デプロイメント対象を指定し、電子メール・ドライバの第2インスタンスをデプロイするには、次のコマンドを実行します。

wls:base_domain/servereConfig> deployUserMessagingDriver(baseDriver='email', 
appName='email2', targets='server1,server2')