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Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverアプリケーションの開発
11g リリース1 (10.3.6)
B60990-05
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5 分割開発ディレクトリからのデプロイメントとパッケージ化

次の項では、WebLogic分割開発ディレクトリ環境を使用してWebLogic Server Java EEアプリケーションをデプロイする手順を説明します。

wldeployを使用したアプリケーションのデプロイメント

wldeployタスクは、分割開発ディレクトリから直接デプロイする簡単な手段を提供します。wlcompileは、weblogic.Deployerディレクトリとほとんど同じ引数を提供します。分割開発ディレクトリからデプロイするには、次のように、ビルド・ディレクトリの位置をデプロイ可能なファイルとして指定するだけです。

<wldeploy user="${user}" password="${password}"
   action="deploy" source="${dest.dir}"
   name="helloWorldEar" />

上のタスクは、weblogic.BuildXMLGenを使用してbuild.xmlファイルを作成すると自動的に作成されます。

詳細なコマンドのリファレンスについては、付録B「wldeploy Antタスクのリファレンス」を参照してください。

wlpackageを使用したアプリケーションのパッケージ化

wlpackage Antタスクは、ソース・ディレクトリとビルド・ディレクトリの両方の内容を使用して、デプロイ可能なアーカイブ・ファイル(.EARファイル)、またはエンタープライズ・アプリケーションを表す展開アーカイブ・ディレクトリ(展開.EARディレクトリ)を作成します。wlpackageは、評価、テスト、パフォーマンスのプロファイリング、または本番デプロイメントを目的として別のグループまたは個人にアプリケーションを配布する際に使用します。

アーカイブと展開されたアーカイブ・ディレクトリ

本番用の場合は、展開された(アーカイブされていない)ディレクトリ形式でエンタープライズ・アプリケーションをデプロイすると便利です。これは、エンタープライズ・アプリケーションの一部としてパッケージ化されたスタンドアロンのWebアプリケーション、EJB、およびコネクタにも当てはまります。この形式を使用すると、アプリケーション全体のアーカイブを展開してから、編集および再アーカイブするのではなく、展開ディレクトリの中でファイルを直接更新できます。『Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ』のデプロイメントするファイルのパッケージ化に関する項で説明されているように、展開されたアーカイブ・ディレクトリを使用すると、他にも利点があります。

アプリケーションを1つのアーカイブ・ファイルにパッケージ化することもできます。その方法は、モジュールとアプリケーションを配布用にパッケージ化する際に便利です。アーカイブ・ファイルは簡単にコピーでき、展開されたディレクトリよりも処理するファイル数が少なく、ファイル圧縮によってディスク・スペースも節約できます。

Javaクラスローダーは、クラスパス内のディレクトリを検索するのと同じように、JARファイル内のJavaクラス・ファイル(および他のファイル・タイプ)を検索できます。クラスローダーはディレクトリまたはJARファイルを検索できるので、JAR (アーカイブ)ファイルまたは展開された(アーカイブされていない)ディレクトリのどちらとしてでも、Java EEモジュールをWebLogic Serverにデプロイできます。

wlpackage Antタスクの例

本番環境において、wlpackage Antタスクは、分割開発ディレクトリ・アプリケーションをWebLogic Serverにデプロイ可能な従来のEARファイルとしてパッケージ化するのに使用します。MedRecサンプルの続きで、アプリケーションのパッケージ化は次のように行えます。

<wlpackage tofile="\physicianEAR\physicianEAR.ear" 
           srcdir="\physicianEAR"
            destdir="\build\physicianEAR"/>
<wlpackage todir="\physicianEAR\explodedphysicianEar" 
           srcdir="\src\physicianEAR"
            destdir="\build\physicianEAR" />

wlpackage Antタスクの属性のリファレンス

次の表では、wlpackage Antタスクの属性について説明します。

表5-1 wlpackage Antタスクの属性

属性 説明 データ型 必須?

tofile

wlpackage Antタスクによってパッケージ化された分割開発ディレクトリ・アプリケーションのEARアーカイブ・ファイルの名前。

文字列

tofileまたはtodirのどちらかの属性を指定する必要があります。

todir

wlpackage Antタスクによってパッケージ化された分割開発ディレクトリ・アプリケーションの展開ディレクトリの名前。

文字列

tofileまたはtodirのどちらかの属性を指定する必要があります。

srcdir

分割開発ディレクトリ・アプリケーションのソース・ディレクトリを指定します。

ソース・ディレクトリには、プロジェクトのすべての編集可能なファイル(Javaソース・ファイル、編集可能な記述子ファイル、JSP、静的コンテンツなど)が格納されます。

文字列

はい。

destdir

分割開発ディレクトリ・アプリケーションのビルド・ディレクトリを指定します。

既に、ソース・ディレクトリに対してwlcompile Antタスクを実行し、必要なコンポーネントがビルド・ディレクトリに生成されていることが前提となります。必要なコンポーネントとしては、コンパイル済みのJavaクラス、生成されたデプロイメント記述子などがあります。

文字列

はい。