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Oracle® Fusion Middleware Oracle MapViewerユーザーズ・ガイド
11gリリース1 (11.1.1)
B61387-04
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5 MapViewer JSPタグ・ライブラリ


非推奨の機能: MapViewer JSPライブラリ:

MapViewer JSPライブラリは非推奨であり、今後のドキュメントのリリースには含まれません。

かわりに、より包括的で新しいMapViewer Java APIの使用を推奨します。さらに、タグを使用する場合は、JDeveloper Application Development Framework (ADF)のGeoMapタグの使用を検討してください。


この章では、HTMLファイルでJavaServer Pages (JSP)タグを使用して、MapViewerにリクエストを発行する方法について説明します。JSPタグは、XMLのような構文によって、マップ・リクエストの設定、ズームおよびパン、ならびにユーザーがクリックした地物の非空間属性の識別など、一連の重要な(ただし完全ではない)MapViewer機能を提供します。


注意:

MapViewer JSPタグ・ライブラリは、Oracle9i ASリリース9.0.2またはスタンドアロンのOC4Jリリース9.0.2では機能しません。必要最低限となるバージョンは、Oracle9i ASリリース9.0.3またはスタンドアロンのOC4Jリリース9.0.3です。

次のいずれかの方法を使用して、位置ベースのアプリケーションを開発できます。

XML APIやJavaBeanベースAPIを使用する方法は、柔軟性が高く、プログラム・ロジックをより強力に制御できますが、多くの場合、JSPファイルを作成した方が容易かつ便利です。ただし、5.3項例5-1で示すgetMapTitleメソッドへのコールの場合のように、JavaServer Page内にJava APIメソッドへのコールを組み込むことができます。

同一セッション有効範囲内のすべてのMapViewer JSPタグは、単一のMapViewer Beanへのアクセスを共有します。

この章の主な項目は、次のとおりです。

5.1 MapViewer JSPタグの使用

MapViewer JSPタグを使用するには、タグを使用したWebアプリケーションが、MapViewerが動作するOC4Jインスタンスと同じインスタンスにデプロイされるかどうかに応じて、1つまたは2つの手順を実行する必要があります。

  1. Webアプリケーションが、MapViewerが動作するOC4Jインスタンスと同じインスタンスにデプロイされる場合、この手順をスキップしてステップ2に進みます。

    Webアプリケーションが独立したOC4Jインスタンスにデプロイされる場合は、mvclient.jarファイル($MAPVIEWER/web/WEB-INF/libディレクトリ内)およびmvtaglib.tldファイル($MAPVIEWER/web/WEB-INFディレクトリ内)を、そのOC4Jインスタンスのアプリケーション・デプロイ・ディレクトリにコピーする必要があります。続いて、次の例で示すように、アプリケーションのweb.xmlファイルで<taglib>要素を定義する必要があります。

    <taglib>
        <taglib-uri>
          http://xmlns.oracle.com/spatial/mvtaglib
        </taglib-uri>
        <taglib-location>
          /WEB-INF/mvtaglib.tld
        </taglib-location>
     </taglib>
    
  2. JSPページの上部かつ他のMapViewerタグの前でtaglibディレクティブを使用して、(カスタム・タグを使用したJSPページで必要であるように)タグ・ライブラリをインポートします。例:

    <%@ taglib uri="http://xmlns.oracle.com/spatial/mvtaglib" 
                 prefix="mv" %>
    

    taglibディレクティブには、次の2つのパラメータがあります。

    • uriは、MapViewerタグ・ライブラリを識別する一意の名前であり、この値は、MapViewerのweb.xml初期化ファイルで定義されているhttp://xmlns.oracle.com/spatial/mvtaglibである必要があります。

    • prefixは、MapViewerタグ・ライブラリに属するページ上のタグの接頭辞を識別します。JSPページ内で一意であるかぎり任意の接頭辞を使用できますが、MapViewerで推奨される接頭辞はmvで、このマニュアルの例でもこれを使用しています。

      次の例では、setParamタグで使用されるmv接頭辞を示しています。

      <mv:setParam title="Hello World!" bgcolor="#ffffff" 
         width="500" height="375" antialiasing="true"/>
      

MapViewerの数種類の操作を次のようなタグで実行できます。

  • MapViewer Beanを作成し、現行セッション内に配置するには、initタグを使用します。initタグは、他のMapViewer JSPタグの前に指定する必要があります。

  • マップ表示およびオプションでベース・マップに関するパラメータを設定するには、setParamタグを使用します。

  • テーマおよび凡例を追加するには、addPredefinedThemeタグ、addJDBCThemeタグ、importBaseMapタグおよびmakeLegendタグを使用します。

  • 情報を取得するには、getParamタグ、getMapURLタグおよびidentifyタグを使用します。

  • マップ・リクエストを発行して処理するには、runタグを使用します。

5.2 MapViewer JSPタグの参照情報

この項では、MapViewerとの通信に使用できるOracle提供のJSPタグについて説明します。表5-1では、各タグをリストし、タグで指定される情報について簡潔に説明しています。

表5-1 MapViewerのJSPタグ

タグ名 説明

init


MapViewer Beanを作成して現行セッション内に配置する。他のMapViewer JSPタグの前に指定しなければならない。

setParam


現行マップ・リクエストに対して1つ以上のパラメータを指定する。

addPredefinedTheme


事前定義済テーマを現行マップ・リクエストに追加する。

addJDBCTheme


動的に定義されたテーマをマップ・リクエストに追加する。

importBaseMap


指定されたベース・マップに含まれる事前定義済テーマを、現行マップ・リクエストに追加する。

makeLegend


生成されたマップ上に描画する凡例(マップ挿入図)を作成する。

getParam


現行マップ・リクエストの指定パラメータに関連付けられた値を取得する。

getMapURL


MapViewerサービスによって生成された、現在使用可能なマップ画像のHTTP URLを取得する。

identify


マップ表示の指定ポイントまたは矩形と相互作用する空間地物に関連付けられた非空間属性(列)値を取得し、またオプションで、そのポイントまたは矩形を識別するマーカー・スタイルを使用する。

run


現行マップ・リクエストを、処理のためMapViewerサービスに発行する。ズームインとズームアウト、マップの中心の再設定またはこれらの操作の組合せを実行できます。


別途記載されている場合を除き、JSP式を使用して、実行時にタグ属性値を設定できます。使用する書式は次のとおりです。

<mv:tag attribute="<%= jspExpression %>" >

次の各項では、各タグで使用できるすべてのパラメータに関する参照情報(パラメータ名、説明、そのパラメータが必須かどうか)をタグ名のアルファベット順に紹介します。パラメータが必須である場合、タグに含める必要があります。必須ではないパラメータを省略した場合は、デフォルト値が使用されます。

JSPタグの参照項目では簡単な例を示しており、5.3項ではより包括的な例を示しています。

5.2.1 addJDBCTheme

addJDBCThemeタグは、動的に定義されたテーマをマップ・リクエストに追加します。(3.2.9項で説明している<jdbc_query>要素と同じ処理を実行します。)

表5-2では、addJDBCThemeタグのパラメータをリストしています。

表5-2 addJDBCThemeタグのパラメータ

パラメータ名 説明 必須

name

動的に定義されたテーマの名前。関連付けられたMapViewer Beanに追加済のすべてのテーマ間で一意でなければならない。

はい

min_scale

テーマが表示されるようにするために、表示をこの値までズームインする必要のある値(2.4.1項を参照)。min_scaleおよびmax_scaleが指定されていない場合、すべてのマップ・スケールでテーマが表示され、可能な場合は表示特性が割り当てられる。

いいえ

max_scale

テーマが表示されないようにするために、この値を超えるまで表示をズームインする必要がある値(2.4.1項を参照)。min_scaleおよびmax_scaleが指定されていない場合、すべてのマップ・スケールでテーマが表示され、可能な場合は表示特性が割り当てられる。

いいえ

spatial_column

マップ表示のジオメトリ・オブジェクトが含まれるSDO_GEOMETRY型の列。

はい

srid

レンダリングされるデータの座標系(SDO_SRID値)。このパラメータを指定しない場合、NULLの座標系とみなされる。

いいえ

datasource

データベースへの接続情報が含まれるデータソース・インスタンスの名前。

はい脚注 1 

jdbc_host

データベースに接続するためのホスト名。

はい脚注 1

jdbc_port

データベースに接続するためのポート名。

はい脚注 1

jdbc_sid

データベースに接続するためのSID。

はい脚注 1

jdbc_user

データベースに接続するためのユーザー名。

はい脚注 1

jdbc_password

データベースに接続するためのパスワード。

はい脚注 1

jdbc_mode

データベースへの接続に使用するOracle JDBCドライバ(thinまたはoci8)。デフォルトはthin

いいえ

asis

TRUEに設定すると、MapViewerでは、指定された問合せ文字列の変更が試行されない。FALSE(デフォルト)の場合、MapViewerによって、SQL問合せが空間フィルタ問合せの副問合せとして埋め込まれる。(詳細および例は、3.2.9項を参照。)

いいえ

render_style

このテーマについて取得された空間データのレンダリングに使用されるスタイルの名前。ポイント地物のデフォルトは45度回転した赤の十字形、線および曲線のデフォルトは1ピクセル幅の黒い線、ポリゴンのデフォルトは内側が半透明のダークグレーである黒い枠線。

いいえ

label_style

このテーマの空間地物にラベル・テキストを描画する際に使用される、テキスト・スタイルの名前。label_styleを指定する場合は、label_columnも指定しなければならない。label_styleを指定しないと、このテーマの空間地物に対してラベルが描画されない。

いいえ

label_column

各地物(行)のラベル・テキストが含まれる、指定された問合せのSELECT構文リスト内の列。label_styleを指定しないと、label_columnの値がすべて無視される。

いいえ


脚注 1 datasourceか、jdbc_hostjdbc_portjdbc_sidjdbc_userおよびjdbc_passwordの組合せを指定する必要があります。

次の例では、bigCitiesという新規動的テーマを作成します。このテーマは、mvdemoデータソースを使用し、空間データが含まれる列としてLOCATION列を指定して実行されます。WHERE句の大なり(>)記号がここでは有効である点に注意してください。

<mv:addJDBCTheme name="bigCities" datasource="mvdemo" 
                    spatial_column="location">
       SELECT location, name FROM cities WHERE pop90 > 450000
</mv:addJDBCTheme>

5.2.2 addPredefinedTheme

addPredefinedThemeタグは、事前定義済テーマを現行マップ・リクエストに追加します。(3.2.20項で説明している<theme>要素と同じ処理を実行します。)事前定義済テーマは、関連付けられたMapViewer Beanで保守されているテーマ・リストの最後に追加されます。

表5-3では、addPredefinedThemeタグのパラメータをリストしています。

表5-3 addPredefinedThemeタグのパラメータ

パラメータ名 説明 必須

name

現行マップ・リクエストに追加される事前定義済テーマの名前。このテーマは、関連するMapViewer Beanで使用されるデータソースのUSER_SDO_THEMESビューに存在しなければならない。

はい

datasource

テーマのロード元のデータソース名。このパラメータを指定しない場合、マップ・リクエストのデフォルト・データソースが使用される。

いいえ

min_scale

テーマが表示されるようにするために、表示をこの値までズームインする必要のある値(2.4.1項を参照)。min_scaleおよびmax_scaleが指定されていない場合、すべてのマップ・スケールでテーマが表示され、可能な場合は表示特性が割り当てられる。

いいえ

max_scale

テーマが表示されないようにするために、この値を超えるまで表示をズームインする必要がある値(2.4.1項を参照)。min_scaleおよびmax_scaleが指定されていない場合、すべてのマップ・スケールでテーマが表示され、可能な場合は表示特性が割り当てられる。

いいえ


次の例では、THEME_DEMO_CITIESというテーマを現行マップ・リクエストに追加しています。

<mv:addPredefinedTheme name="THEME_DEMO_CITIES"/>

5.2.3 getMapURL

getMapURLタグは、MapViewerサービスによって生成された、現在使用可能なマップ画像のHTTP URL (Uniform Resource Locator)を取得します。このマップ画像のURLは、関連するMapViewer Beanで保持され、runタグの使用後まで変更されません。

getMapURLタグに、パラメータはありません。

次の例では、画像のソース(SRCキーワード値)の指定でgetMapURLタグを使用し、現在使用可能なマップ画像を表示します。

<IMG SRC="<mv:getMapURL/>" ALIGN="top">

5.2.4 getParam

getParamタグは、現行マップ・リクエストの指定パラメータに関連付けられた値を取得します。

表5-4では、getParamタグのパラメータをリストしています。

表5-4 getParamタグのパラメータ

パラメータ名 説明 必須

name

値を取得するパラメータの名前。setParamタグの有効なパラメータ名のいずれかでなければならない。パラメータ名は大/小文字が区別されます。(この属性にはリテラル値を使用する必要があり、JSP式の値は使用できない。)

はい


次の例では、現行マップ・リクエストのtitleパラメータの値を表示します。

<P> The current map title is: <mv:getParam name="title"/> </P>

5.2.5 identify

identifyタグは、マップ表示の指定ポイントまたは矩形と相互作用する空間地物に関連付けられた非空間属性(列)値を取得し、またオプションで、そのポイントまたは矩形を識別するマーカー・スタイルを使用します。たとえば、ユーザーがマップをクリックし、クリック時のマウス・ポインタのXおよびY座標値を取得した場合、そのポイントと相互作用する空間ジオメトリに関連付けられた非空間列の値を取得できます。例としては、ユーザーがシカゴのあるポイントをクリックした場合に、アプリケーションで都市名、州の略記およびシカゴの人口を表示し、さらにマップ上のクリック箇所の近くに都市マーカーも表示するような場合が考えられます。

属性は、文字列配列のString[][]配列で返されます。この配列は、スクリプト変数としてこのタグによって公開されます。

フェッチする非空間列のリストは、タグ本体の中にカンマ区切りリストの形で指定する必要があります。このリストは、MapViewer Beanによって問合せのSELECT構文のリストの作成に使用されます。

オプションで、スタイル属性の使用およびマーカー・スタイルの指定により識別される各地物に、ハイライト・マーカーを関連付けることができます。ハイライト・マーカーが含まれる新規マップを表示するには、getMapURLタグを使用する。

表5-5では、identifyタグのパラメータをリストしています。

表5-5 identifyタグのパラメータ

パラメータ名 説明 必須

id

返された非空間属性値の公開に使用されるスクリプト変数の名前。1つ目の配列には列名が含まれる。(この属性にはリテラル値を使用する。JSP式の値は使用できない。)

はい

datasource

非空間情報の取得元であるMapViewerデータソースの名前。

いいえ

table

spatial_columnで指定した列が含まれる表の名前。(この属性にはリテラル値を使用する。JSP式の値は使用できない。)

はい

spatial_column

指定ポイントまたは矩形との空間相互作用がチェックされるジオメトリ・オブジェクトが含まれるSDO_GEOMETRY型の列。(この属性にはリテラル値を使用する。JSP式の値は使用できない。)

はい

srid

spatial_column内のデータの座標系(SDO_SRID値)。このパラメータを指定しない場合、NULLの座標系とみなされる。

いいえ

x

ポイントのX縦座標値。または、x2およびy2が指定されている場合、矩形の左下角のX縦座標値。

はい

y

ポイントのY縦座標値。または、x2およびy2が指定されている場合、矩形の左下角のY縦座標値。

はい

x2

矩形の右上角のX縦座標値。

いいえ

y2

矩形の右上角のY縦座標値。

いいえ

style

指定ポイントまたは矩形と相互作用する地物の上にマーカーを描画する際に使用されるマーカー・スタイルの名前。ハイライト・マーカーが含まれる新規マップを表示するには、getMapURLタグを使用する。

いいえ


次の例では、見出し行、および指定ポイント(ユーザーがクリックした都市など)と空間的に相互作用する各都市につき1行を含むHTML表を作成します。各行には、非空間データ、つまり都市名、人口および州の略記が格納されます。関連する都市(1つまたは複数)に関する非空間情報を格納する文字列配列のString[][]配列は、スクリプト変数attrsによって公開されます。タグの後のスクリプトレットは配列を通してループし、HTML表(この場合は、1つの都市に関する情報を格納)を出力します。

<mv:identify id="attrs" style="M.CYAN PIN" 
           table="cities" spatial_column="location" 
           x="100" y="200">
    City, Pop90 Population, State_abrv State
</mv:identify>

<%
    if(attrs!=null && attrs.length>0)
    {
      out.print("<CENTER> <TABLE border=\"1\">\n");        
      for(int i=0; i<attrs.length; i++)
      {
        if(i==0) out.print("<TR BGCOLOR=\"#FFFF00\">");
        else out.print("<TR>\n");
        String[] row = attrs[i];
        for(int k=0; k<row.length; k++)
          out.print("<TD>"+row[k]+"</TD>");
          out.print("</TR>\n");
       }
      out.print("</TABLE></CENTER>");
    }
%>

5.2.6 importBaseMap

importBaseMapタグは、指定されたベース・マップに含まれる事前定義済テーマを、現行マップ・リクエストに追加します。(このタグには、basemap属性とともにsetParamタグを使用した場合と同じ効果があります。)

表5-6では、importBaseMapタグのパラメータをリストしています。

表5-6 importBaseMapタグのパラメータ

パラメータ名 説明 必須

name

現行マップ・リクエストのテーマ・リストの最後に事前定義済テーマが追加されるベース・マップの名前。このベース・マップは、関連するMapViewer Beanで使用されるデータソースのUSER_SDO_MAPSビューに存在しなければならない。

はい


次の例では、現行マップ・リクエストのテーマ・リストの最後に、demo_mapというベース・マップ内の事前定義済テーマを追加します。

<mv:importBaseMap name="demo_map"/>

5.2.7 init

initタグはMapViewer Beanを作成して現行セッション内に配置します。このBeanは同一セッションにおいて、他のすべてのMapViewer JSPタグによって共有されます。initタグは、他のMapViewer JSPタグの前に指定する必要があります。

表5-7では、initタグのパラメータをリストしています。

表5-7 initタグのパラメータ

パラメータ名 説明 必須

url

MapViewerサービスのUniform Resource Locator (URL)。書式は、http://host:port/mapviewer/omserverとし、hostおよびportはそれぞれ、Oracle Fusion MiddlewareまたはOC4Jがリスニングするシステム名およびポート。

はい

datasource

マップのリクエストおよびマッピング・データの取得時に使用されるMapViewerデータソースの名前。データソースを作成していない場合は、initタグを使用する前に作成しなければならない。(データソースの定義の詳細は、1.5.2.14項を参照。)

はい

id

このタグで作成されるMapViewer Beanの参照に使用できる名前。(この属性にはリテラル値を使用する。JSP式の値は使用できない。)

はい


次の例では、id値がmvHandleであるデータソースmvdemoを作成します。

<mv:init url="http://mycompany.com:8888/mapviewer/omserver"
            datasource="mvdemo" id="mvHandle"/>

5.2.8 makeLegend

makeLegendタグは、ユーザー指定のXML凡例指定を受け入れ、スタンドアロンのマップ凡例画像を作成します。凡例画像はMapViewerサービスにより生成され、その画像のURLが関連するMapViewer Beanに返されます。このタグにより、URLがスクリプト変数として公開されます。

タグの本体には、<legend>要素が含まれる必要があります。<legend>要素およびその属性の詳細は、3.2.11項を参照してください。

表5-8では、makeLegendタグのパラメータをリストしています。

表5-8 makeLegendタグのパラメータ

パラメータ名 説明 必須

id

生成された凡例画像のURLの参照に使用できるスクリプト変数の名前。(この属性にはリテラル値を使用する。JSP式の値は使用できない。)

はい

datasource

凡例リクエストで指定されたスタイルに関する情報の取得元であるMapViewerデータソースの名前。

いいえ

format

サーバー上で作成される凡例画像の形式。指定する場合は、GIF_URL(デフォルト値)またはPNG_URLとする。

いいえ


次の例では、idmyLegendである単一列凡例を作成し、凡例画像を表示します。

<mv:makeLegend id="myLegend">
  <legend bgstyle="fill:#ffffff;stroke:#ff0000" profile="MEDIUM">
    <column>
      <entry text="Legend:" is_title="true"/>
      <entry style="M.STAR" text="center point"/>
      <entry style="M.CITY HALL 3" text="cities"/>
      <entry is_separator="true"/>
      <entry style="C.ROSY BROWN STROKE" text="state boundary"/>
      <entry style="L.PH" text="interstate highway"/>
      <entry text="County population density:"/>
      <entry style="V.COUNTY_POP_DENSITY" tab="1"/>
    </column>
  </legend>
</mv:makeLegend>

<P> Here is the map legend: <IMG SRC="<%=myLegend%>"> </P>

5.2.9 run

runタグは、現行マップ・リクエストを、処理のためMapViewerサービスに発行します。ズームインとズームアウト、マップの中心の再設定またはこれらの操作の組合せを実行できます。

runタグは、JSPページに一切出力しません。runタグの結果としてMapViewerにより生成されたマップ画像を表示するには、getMapURLタグを使用する必要があります。

表5-9では、runタグのパラメータをリストしています。

表5-9 runタグのパラメータ

パラメータ名 説明 必須

action

必要なマップ・ナビゲーション・アクションを示す、zoomin(ズームイン)、zoomout(ズームアウト)またはrecenter(マップの中心の再設定)のいずれかの値。

zoominまたはzoomoutの場合、factorはズーム係数を指定。すべてのアクション(アクションが未指定の場合を含む)において、xおよびyは新規中心点を指定。すべてのアクション(アクションが未指定の場合を含む)において、x2およびy2は(xおよびyとともに)結果の画像をトリミングするための矩形領域を指定。

アクションを指定しない場合、マップ・リクエストは処理のため発行されるが、ズームや中心の再設定は行われない。xyx2およびy2が指定されている場合にのみ、トリミングが行われる。

いいえ

x

マップの中心の再設定において、ポイントのX縦座標値。x2およびy2が指定されている場合は、結果の画像をトリミングするための矩形領域の左下角のX縦座標値。

いいえ

y

マップの中心の再設定において、ポイントのY縦座標値。x2およびy2が指定されている場合は、結果の画像をトリミングするための矩形領域の左下角のY縦座標値。

いいえ

x2

結果の画像をトリミングするための矩形領域の右上角のX縦座標値。

いいえ

y2

結果の画像をトリミングするための矩形領域の右上角のY縦座標値。

いいえ

factor

ズーム係数: 現行マップ・サイズの乗算(zoominの場合)または除算(zoomoutの場合)に使用する数値。デフォルト値は2です。actionzoominでもzoomoutでもない場合、このパラメータは無視される。

いいえ


次の例では、マップ表示のズームイン(デフォルトのズーム係数2を使用)、およびデバイス領域の座標(100、250)におけるマップ表示の中心再設定をリクエストします。

<mv:run action="zoomin" x="100" y="250"/>

5.2.10 setParam

setParamタグは、現行マップ・リクエストに対して1つ以上のパラメータを指定します。1つのsetParamタグによって必要なパラメータをすべて一度に設定したり、複数のsetParamタグによって様々なパラメータを異なるタイミングで設定したりできます。大部分のパラメータは、名前および機能が<map_request>ルート要素の属性と同じです(3.2.1.1項を参照)。パラメータ名は大/小文字が区別されます。

表5-10では、setParamタグのパラメータをリストしています。

表5-10 setParamタグのパラメータ

パラメータ名 説明 必須

antialiasing

この属性の値がTRUEの場合、MapViewerではアンチエイリアシングを使用してマップ画像がレンダリングされます。この場合、通常はグラフィック品質の高いマップが生成されるが、マップの生成に時間がかかることがある。マップ生成の速度を上げるため、デフォルト値はFALSEとなっています。

いいえ

basemap

MapViewerによってレンダリングされる事前定義済テーマが含まれるベース・マップ。ベース・マップの定義は、ユーザーのUSER_SDO_MAPSビューに格納される(2.9.1項を参照)。独自のテーマおよびジオメトリ地物を表示するバックグラウンド・マップが常に必要な場合、このパラメータを使用します。

いいえ

bgcolor

結果のマップ画像のバックグラウンド・カラー。デフォルトは水色(RGB値はA6CAF0)です。これは16進数で指定する必要があります。

いいえ

bgimage

結果のマップ画像のバックグラウンド・イメージ(GIFまたはJPEG形式のみ)。画像はmapリクエスト処理中の実行時に取得され、その他のマップ地物より前にレンダリングされますが、bgcolorの値はバックグラウンド・イメージの前にレンダリングされます。

いいえ

centerX

データ座標領域内のマップ中心のX縦座標。

いいえ

centerY

データ座標領域内のマップ中心のY縦座標。

いいえ

height

結果のマップ画像の高さ(デバイス単位)。

いいえ

imagescaling

この属性の値がTRUE(デフォルト)の場合、MapViewerでは、現在の問合せウィンドウと生成されるマップ画像のサイズを合わせるために、画像のスケール変更が試行されます。値がFALSEでイメージ・テーマが直接的または間接的(ベース・マップを介しているなど)に含まれる場合、イメージ・テーマの画像は元の解像度で表示される。マップ・リクエストにイメージ・テーマが関係していない場合、このパラメータは影響しない。

いいえ

size

データ座標領域内のマップの垂直範囲。

いいえ

title

結果のマップ画像の上部に表示されるマップ・タイトル。

いいえ

width

結果のマップ画像の幅(デバイス単位)。

いいえ


次の例では、2つのsetParamタグを使用しています。1つ目のsetParamタグは、マップのバックグラウンド・カラー、幅、高さおよびタイトルを設定します。2つ目のsetParamタグは、マップの中心点および垂直範囲を設定します。

<mv:setParam bgcolor="#ff0000" width="800" height="600" 
                title="My Map!"/>

<mv:setParam centerX="-122.35" centerY="37.85" size="1.5"/>

5.3 MapViewerにおけるJSPの例(複数のタグ)

この項では、MapViewerのいくつかの操作を実行するJSPコードの使用例を紹介します。

例5-1では、MapViewer Beanの初期化、マップ・リクエスト・パラメータの設定、リクエストの発行および結果のマップ画像の表示を行います。さらに、関連するMapViewer Beanを取得し、これをスクリプト変数(myHandle)に挿入し、文の中で直接アクセスされるようにします。

Displaying map:  <B> <%=myHandle.getMapTitle()%> </B>

例5-1 JSPタグを使用したMapViewerの操作

<%@ page contentType="text/html" %>
<%@ page session="true" %>
<%@ page import="oracle.lbs.mapclient.MapViewer" %>

<%@ taglib uri="http://xmlns.oracle.com/spatial/mvtaglib"   
             prefix="mv" %>
<HTML>
<BODY>
Initializing client MapViewer bean. Save the bean in the session
using key "mvHandle"....<P>
 <mv:init url="http://my_corp.com:8888/mapviewer/omserver"
            datasource="mvdemo" id="mvHandle"/>
    
Setting MapViewer parameters...<P>
<mv:setParam title="Hello World!" bgcolor="#ffffff" width="500" height="375" antialiasing="true"/>

Adding themes from a base map...<P>
<mv:importBaseMap name="density_map"/>

Setting initial map center and size...<P>
<mv:setParam centerX="-122.0" centerY="37.8" size="1.5"/>

Issuing a map request... <P>
<mv:run/>

<%
  // Place the MapViewer bean in a Java variable.
  MapViewer myHandle = (MapViewer) session.getAttribute("mvHandle");
%>

Displaying map:  <B> <%=myHandle.getMapTitle()%> </B>
<IMG SRC="<mv:getMapURL/>"  ALIGN="top"/>
</BODY>
</HTML>