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Oracle® GoldenGate MySQLのためのOracle GoldenGateのインストールおよび構成
12c (12.1.2)
E49847-04
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2 Oracle GoldenGateのインストール

この章では、Oracle GoldenGate for MySQLを初めてインストールする場合の手順について説明します。内容は次のとおりです。

次の手順は、Oracle GoldenGateを初めてインストールする場合に実行します。また、Oracle GoldenGateの新規バージョンのベース・リリースをダウンロードする場合のものでもあります。

それ以降のパッチをダウンロードしてベース・リリースにインストールするには、次の場所でMy Oracle Supportの「パッチと更新版」タブにアクセスします。

http://support.oracle.com

Oracle GoldenGateをあるバージョンから別のバージョンにアップグレードするには、次の場所にあるアップグレード手順に従います。

http://docs.oracle.com/goldengate/1212/gg-winux/docs.htm

2.1 概要

Oracle GoldenGateをインストールすると、処理の実行および管理に必要なすべてのコンポーネントが(ドライバやライブラリなどの他のベンダー製の必要なコンポーネントを除いて)インストールされ、また、Oracle GoldenGateユーティリティがインストールされます。

2.2 Oracle GoldenGateのダウンロード

Oracle GoldenGate構成に含まれる各システムに適したOracle GoldenGateのビルドをダウンロードします。

  1. http://edelivery.oracle.com">>http://edelivery.oracle.comに移動します。

    「Oracle Software Delivery Cloud」ページが表示されます。

  2. 「Sign In/Register」をクリックします。


    注意:

    まだログインしていない場合、「Single Sign-on」ページが表示されます。Oracle IDとパスワードを入力し、「Sign In」をクリックします。

    「Terms & Restrictions」ページが表示されます。

  3. 「Oracle Software Delivery Cloud Trial License Agreement」および「Export Restrictions」を受諾し、「Continue」をクリックします。

    「Media Pack Search」ページが表示されます。

  4. 「Media Pack Search」ページで次のようにします。

    1. 「Select Product Pack」ドロップダウン・コントロールをクリックし、リストから「Oracle Fusion Middleware」を選択します。

    2. 「Platform」ドロップダウン・コントロールをクリックし、リストからOracle GoldenGateをインストールするプラットフォームを選択します。

    3. 「Go」をクリックします。

    「Results」リストが拡張され、検索基準を満たす使用可能なメディア・パックがすべて表示されます。

  5. 「Results」リストでダウンロードするメディア・パックを選択し、「Continue」をクリックします。

    メディア・パックのダウンロード・ページが表示されます。各データベースまたは各データベース・バージョン用のビルドなどの複数のダウンロード用選択肢が表示される場合があります。このページには、ダウンロード可能な各ファイルの部品番号とサイズが含まれていることに注意してください。

  6. ファイルを正常にダウンロードするには、まず「Readme」をクリックして メディア・パックReadmeでダウンロード手順と製品情報を確認します。Readmeには、現在の構成に影響を与える新機能、新要件またはバグ修正および他の既知の問題に関するリリース・ノートが含まれています。

  7. ダウンロード・プロセスを開始するには、ダウンロードするOracle GoldenGateビルドの名前の横にある「Download」をクリックします。

    「File Download」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  8. 「Open with」または「Save File」を選択します。

    処理 選択
    メディア・パックをただちにインストール 「Open」を選択してファイル抽出ユーティリティを選択し、ファイル・システム上の指定した場所にファイルを抽出します。
    ファイルを保存し、後でインストール 「Save」を選択し、ファイル・システム上の場所を指定します。

2.3 UNIXにおける動的ビルド用のライブラリ・パスの設定

Oracle GoldenGateは共有ライブラリを使用します。UNIXシステム上にOracle GoldenGateをインストールする場合は、GGSCIまたは他のOracle GoldenGateプロセスを実行する前に次のことを行う必要があります。

Oracle GoldenGateプログラムを、UNIXシステム上のOracle GoldenGateインストール・ディレクトリの外側から実行している場合は、次のことを行います。

  • (オプション) Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリをPATH環境変数に追加します。

  • (必須)Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリを共有ライブラリの環境変数に追加します。

たとえば、Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリが/users/oggである場合、次の表の2番目のコマンドでは、これらの変数が設定されている必要があります。

コマンド 環境変数にGGライブラリが必要であるか
$ users/ogg > ./ggsci いいえ
$ users > ./ogg/ggsci はい

Kornシェルで変数を設定する方法

PATH=installation_directory:$PATH
export PATH
shared_libraries_variable=absolute_path_of_installation_directory:$shared_libraries_variable
export shared_libraries_variable

Bourneシェルで変数を設定する方法

export PATH=installation_directory:$PATH
export shared_libraries_variable=absolute_path_of_installation_directory:$shared_libraries_variable

Cシェルで変数を設定する方法

setenv PATH installation_directory:$PATH
setenv shared_libraries_variable absolute_path_of_installation_directory:$shared_libraries_variable

ここでshared_libraries_variableは次のいずれかです。

表2-1 プラットフォームごとのUNIX/Linuxライブラリ・パス変数

プラットフォーム脚注 1  環境変数

IBM AIX

IBM z/OS

LIBPATH

HP-UX

SHLIB_PATH

Sun Solaris

Linux

LD_LIBRARY_PATH脚注 2


脚注 1 Oracle GoldenGateでは、特定のプラットフォームでご使用のデータベースがサポートされていない場合があります。

脚注 2 32ビットのOracleデータベースが存在する64ビット環境の場合、Oracle GoldenGateでは32ビットのOracleライブラリが含まれるようにLD_LIBRARY_PATHを設定する必要があります。

例2-1 ライブラリ・パスの設定

export LD_LIBRARY_PATH=/ggs/10.0:$LD_LIBRARY_PATH

注意:

Oracle GoldenGateプロセスに必要なライブラリを表示するには、プロセスを開始する前にldd processシェル・コマンドを使用します。このコマンドでは、欠落しているライブラリに関するエラー・メッセージも表示されます。

2.4 クラスタ内にOracle GoldenGateをインストールする準備

この項では、Oracle GoldenGateをクラスタ環境にインストールする場合のインストール要件について説明します。Oracle GoldenGateは、フェイルオーバーを自動化する機能を持つクラスタ管理ソリューションと組み合せて使用できます。

2.4.1 Oracle GoldenGateのバイナリおよびファイルをインストールするクラスタ内の場所の決定

最低でも、なんらかのOracle GoldenGateオブジェクトを共有記憶域にインストールする必要があります。クラスタのどのノードからも独立していて、すべてのノードから使用可能なクラスタ対応の共有記憶域を選択します。

ベスト・プラクティスは、Oracle GoldenGate全体を共有記憶域にインストールすることです。これによって、パラメータ・ファイルを変更せずにどのノードからもOracle GoldenGateプロセスを起動できます。アクティブ・ノードに障害が発生した場合、インストール・ディレクトリに保持されている処理のチェックポイントを使用して、別のノードでプロセスをただちに起動できます。

共有記憶域ではなく、各ノードにOracle GoldenGateバイナリとファイルをインストールする場合、次の条件を満たす必要があります。

  • Oracle GoldenGateインストールの場所が、すべてのノードで同じパスである必要があります。

  • 最低でも次のディレクトリを共有記憶域にインストールし、Oracle GoldenGateのリカバリ要件をサポートします。UNIXまたはLinuxでは、各ノードのインストール・ディレクトリからのシンボリック・リンクを作成できます。

    • dirchk

    • dirdat

    これらのディレクトリは、インストール時にCREATE SUBDIRSを発行して作成されるディレクトリの一部です。

  • dirprmディレクトリのパラメータ・ファイルは、共有ドライブに配置されていない場合、すべてのノードで同一である必要があります。ノードごとに異なる環境設定を解決するために、ローカルManagerプロセスから継承するか、ノード固有のOracle GoldenGateマクロ・ファイルを参照するよう環境設定を設定できます。このシナリオを実現するのは難しいため、パラメータ・ファイルを共有ドライブに格納することで内在する問題を回避できます。

Oracle GoldenGateのインストール後、2.8項「クラスタへのOracle GoldenGateの統合」も参照してください。

2.5 LinuxおよびUNIXへのOracle GoldenGateのインストール

次の手順に従って、LinuxまたはUNIXシステムまたはクラスタ内の適切な場所にOracle用のOracle GoldenGateをインストールします。詳細は、2.4項「クラスタ内でのOracle GoldenGateのインストールの準備」を参照してください。この手順では、Oracle GoldenGateインストール・ファイルを展開し、作業用のサブディレクトリを作成します。

  1. Oracle GoldenGateのmediapack.zipファイルを、Oracle GoldenGateをインストールするシステムおよびディレクトリに解凍します。

  2. コマンド・シェルを実行します。

  3. ディレクトリを新しいOracle GoldenGateディレクトリに変更します。

  4. Oracle GoldenGateディレクトリからGGSCIプログラムを実行します。

    GGSCI

  5. GGSCIで次のコマンドを発行して、Oracle GoldenGate作業ディレクトリを作成します。

    CREATE SUBDIRS

  6. 次のコマンドを発行してGGSCIを終了します。

    EXIT

2.6 WindowsへのOracle GoldenGateのインストール

次の手順に従って、Windowsシステムまたはクラスタ内の適切な場所にOracle用のOracle GoldenGateをインストールします。詳細は、2.4項「クラスタ内にOracle GoldenGateをインストールする準備」を参照してください。

WindowsでOracle GoldenGateをインストールするには、次の手順が必要です。

2.6.1項「Oracle GoldenGateファイルのインストール」

2.6.2項「カスタムManager名の指定」

2.6.3項「WindowsサービスとしてのManagerのインストール」

2.6.1 Oracle GoldenGateファイルのインストール

次の手順では、Oracle GoldenGateのインストール・ディレクトリにインストール・ファイルを展開し、作業ディレクトリを作成します。

  1. (Windowsクラスタ)クラスタ内のいずれかのノードにログインします。

  2. (Windowsクラスタ)Oracle GoldenGateのインストール場所のドライブを選択します。このドライブは、データベース・インスタンスが含まれる同じクラスタ・グループ内のリソースである必要があります。

  3. (Windowsクラスタ)このクラスタ・グループが、ログインしているクラスタ・ノードによって所有されていることを確認します。

  4. 次の手順に従って、Oracle GoldenGateをインストールします。

  5. WinZipまたは同等の圧縮製品を使用して、ダウンロードしたファイルを解凍します。

  6. Oracle GoldenGateをインストールするドライブ内のフォルダに、バイナリ・モードでファイルを移動します。パスが引用符で囲まれている場合でも、名前に空白が含まれているフォルダにはOracle GoldenGateをインストールしないでください。例:

    C:\"Oracle GoldenGate"は有効ではありません。

    C:\Oracle_GoldenGateは有効です。

  7. Oracle GoldenGateフォルダからGGSCIプログラムを実行します。

  8. GGSCIで次のコマンドを発行して、Oracle GoldenGate作業ディレクトリを作成します。

    CREATE SUBDIRS

  9. 次のコマンドを発行してGGSCIを終了します。

    EXIT

2.6.2 カスタムManager名の指定

次のいずれかに該当する場合は、Managerプロセスにカスタム名を指定する必要があります。

  • デフォルトのGGSMGR以外の名前をManagerに使用します。

  • 複数のManagerプロセスがWindowsサービスとしてこのシステムで実行されています。システム上の各Managerの名前を一意にする必要があります。先に進む前に、すべてのローカルManagerサービスの名前を確認します。

  1. ManagerプログラムがあるディレクトリからGGSCIを実行します。

  2. 次のコマンドを発行します。

    EDIT PARAMS ./GLOBALS


    注意:

    GLOBALSファイルはOracle GoldenGateインストール・ファイルのルートにあるため、このコマンドの./の部分を使用する必要があります。

  3. ファイルに次の行を追加します。nameは、Managerサービスの1語で構成される名前です。

    MGRSERVNAME name

  4. ファイルを保存します。ファイルはGLOBALSという名前で自動的に保存されますが、ファイル拡張子は付きません。このファイルは移動しないでください。Windowsサービスのインストール時とデータ処理時に使用されます。

2.6.3 WindowsサービスとしてのManagerのインストール

デフォルトでは、Managerはサービスとしてインストールされず、ローカルまたはドメイン・アカウントで実行できます。ただし、この方法で実行した場合は、ユーザーがログアウトするとManagerは停止します。Managerをサービスとしてインストールすれば、ユーザー接続と無関係にManagerを操作でき、手動で起動するように構成することも、システム起動時に起動するように構成することもできます。

WindowsクラスタではManagerをサービスとしてインストールする必要がありますが、それ以外ではオプションです。

  1. (推奨)システム管理者としてログオンします。

  2. 「スタート」「ファイル名を指定して実行」をクリックし、「ファイル名を指定して実行」ダイアログ・ボックスでcmdと入力します。

  3. サービスとしてインストールするManagerプログラムを含むディレクトリから、次の構文でinstallプログラムを実行します。

    install option [...]
    

    説明: optionは次のいずれかです。

    表2-2 INSTALLオプション

    オプション 説明

    ADDEVENTS

    Oracle GoldenGateのイベントをWindowsのイベント・マネージャに追加します。

    ADDSERVICE

    GLOBALSファイルのMGRSERVNAMEパラメータで指定された名前がある場合はその名前で、そうでない場合はデフォルトのGGSMGRで、Managerをサービスとして追加します。ADDSERVICEは、ローカル・システム・アカウントとして実行されるようにサービスを構成します。このようにすると、サービスをユーザー・ログインやパスワードの変更の影響を受けずに実行できるため、大部分のWindowsアプリケーションの標準です。特定のアカウントとしてManagerを実行するには、USERオプションおよびPASSWORDオプションを使用します。脚注 1

    サービスはシステム・ブート時に起動するようにインストールされます(「AUTOSTART」を参照)。インストール後に起動するには、システムを再起動するか、コントロール パネルの「サービス」アプレットから手動で起動します。

    AUTOSTART

    ADDSERVICEを使用して作成されたサービスをシステムの起動時に開始するように設定します。MANUALSTARTを使用しないかぎり、これがデフォルトです。

    MANUALSTART

    ADDSERVICEを使用して作成されたサービスを、GGSCI、スクリプトまたは「コントロール パネル」の「サービス」アプレットから手動で開始するように設定します。デフォルトはAUTOSTARTです。

    USER name

    Managerを実行するドメイン・ユーザー・アカウントを指定します。名前には、ドメイン名、バックスラッシュ、ユーザー名を含めます(例:HEADQT\GGSMGR)。

    デフォルトでは、Managerサービスはローカル・システム・アカウントを使用するようにインストールされます。

    PASSWORD

    password

    USERに指定されたユーザーのパスワードを指定します。


    脚注 1  ユーザー・アカウントは、Windowsコントロール パネルのサービス・アプレットからプロパティ・アクションを選択することで変更できます。

  4. Windowsのユーザー・アカウント制御(UAC)が有効になっている場合、コンピュータへのプログラムのアクセスを許可または拒否するよう要求されます。「許可」を選択すると、installプログラムを実行できます。これにより、管理者権限で実行されているローカル・システム・アカウントでManagerサービスがインストールされます。サービスとしてインストールされたManagerを実行している場合、これ以降UACプロンプトが表示されることはありません。


    注意:

    Managerがサービスとしてインストールされていない場合、ManagerをGGSCIコマンド・プロンプトから起動する際、Managerの権限の強化を確認するUACプロンプトがOracle GoldenGateユーザーに表示されます。他のOracle GoldenGateプログラムの実行でもプロンプトが表示されます。

2.7 MySQLクラスタ用のOracle GoldenGateの設定

Oracle GoldenGateでは11.2.1.0.4以上のバージョンのMySQLクラスタがサポートされており、MySQL Cluster 7.1.15およびMySQL 5.1.xで動作保証されています。次の手順は、MySQLクラスタに対して動作するためのOracle GoldenGateの設定方法を示しています。

2.7.1 手順1: MySQL Clusterのインストール

次のMySQLドキュメント『Installing MySQL Cluster on Linux』の説明に従って、MySQL Clusterをインストールします。

http://dev.mysql.com/doc/refman/5.1/en/mysql-cluster-install-linux.html


注意:

Oracle GoldenGateではMySQL Cluster/NDBストレージ・モードのみがサポートされるようになりました。したがって、次の設定が構成ファイル(つまり、my.cnf)で必要となります。
default-storage-engine=ndbcluster

MySQLデータベースおよび表を作成した後、ステータスをチェックして正しいエンジンとデータ型が使用されていることを確認できます。次に例を示します。

show table status where Name='te'; 

2.7.2 手順2: MySQL Clusterの起動

Oracle GoldenGateをMySQL Clusterに対して使用するには、NDB-LOG-UPDATE-AS-WRITEおよびNDB-LOG-UPDATED-ONLYの各パラメータをそれぞれのMySQLデータベース構成ファイル(my.cnf/my.ini)内か、mysqldコマンドを使用して無効にする必要があります。Extractは、たとえば次のような、無効にされたオプションがすでに有効な時点に配置されている必要があります。

mysqld --default-file=/rdbms/mysql/myssqlcluster/my_cluster/conf/my.cnf -uroot --datadir=/rdbms/mysql/myssqlcluster/my_cluster/mysqld_data--ndbcluster --ndb-log-update-as-write=0 --ndb-log-updated-only=0 --default-storage-engine=ndbcluster --max_allowed_packet=1G

MySQL用の--ndb-log-updated-onlyオプションは次の操作を実行します。

  • 行を完全に記録します。

  • 更新されている列データのみを記録します。つまり、値が実際に変更されたかどうかに関係なく、値が設定されている列データです。これはデフォルトの動作です。行全体を記録する必要がある場合は、--ndb-log-updated-onlyを0またはOFFに設定すると可能になります。

--ndb-log-update-as-writeオプションは、変更されたデータをUPDATE操作として記録します。

2.7.3 手順3: Oracle GoldenGateのインストールおよび実行

2.5項「LinuxおよびUNIXへのOracle GoldenGateのインストール」の手順に従ってOracle GoldenGateをインストールします。  クラスタ環境をサポートするには、すべてのクラスタ・ノードからアクセスできる共有ファイル・システム上にOracle GoldenGateをインストールします。

2.8 クラスタへのOracle GoldenGateの統合

Oracle GoldenGateをクラスタにインストールした場合、次の手順を実行してOracle GoldenGateをクラスタ・ソリューション内に統合します。

2.8.1 クラスタでの一般的な要件

次に示すのは一般的な適用手順のため、特定のクラスタ・システムには適用されない場合があります。

Oracle GoldenGateのクラスタへの統合時には次の要件を満たす必要があります。

  1. Oracle GoldenGate Managerプロセス(Managerのみ)を、他のアプリケーションと同様にクラスタ管理対象リソースとして登録します。Managerは、他のすべてのプロセスを管理する親プロセスであるため、Managerのみがクラスタ管理ソフトウェアを起動および停止するOracle GoldenGateプロセスです。

  2. クラスタで仮想IPアドレスを使用する場合、Managerプロセス用に使用可能な固定IPアドレスを取得する必要があります。VIPは、パブリック・サブネット上の使用可能なIPアドレスである必要があり、DHCPを介して決定されません。Extractデータ・ポンプのパラメータ・ファイルで、リモートManagerのVIPをRMTHOSTパラメータの入力値として指定します。Managerにアクセスする他のOracle GoldenGate製品もVIPを使用する必要があります。

  3. クラスタ内のすべてのノードでシステム・クロックが同期していることを確認します。クロックはExtractが実行されるシステムのクロックと同期している必要があります。Oracle GoldenGateでは、ローカル・システムの時間とコミットのタイムスタンプを比較して、重大な決定をします。システム・クロックの同期については、システム管理者に問い合せてください。

  4. Managerを構成する際、AUTOSTARTおよびAUTORESTARTパラメータを追加して、Managerでレプリケーション・プロセスを自動的に起動するようにします。必要に応じて、Oracle GoldenGateユーザー・インタフェース内からExtract、Replicatおよび他のOracle GoldenGateプロセスを制御できます。

  5. 1つのノードのみで共有ドライブをマウントします。これによって、他のノードでプロセスが起動されなくなります。すべてのノードで同じマウント・ポイントを使用します。

  6. Oracle GoldenGateを環境に合せて適切に構成します。

2.8.2 Windowsクラスタ・リソースとしてのOracle GoldenGateの追加

Oracle GoldenGateをWindowsクラスタにインストールした場合は、次の手順に従ってOracle GoldenGateをクラスタ・リソースとして設定し、すべてのノード上にManagerサービスを正しく設定します。

  • クラスタ・アドミニストレータで、Oracle GoldenGateの接続先のデータベース・インスタンスを含むグループにManagerプロセスを追加します。

  • Oracle GoldenGateが稼働するすべてのノードが、リソースの実行可能な所有者として選択されていることを確認します。

  • Manager Windowsサービスに次の依存関係(「サービス」コントロール・パネルから構成可能)があることを確認します。

    • データベース・リソース

    • Oracle GoldenGateディレクトリが含まれているディスク・リソース

    • データベース・トランザクション・ログ・ファイルを含むディスク・リソース

    • データベースのトランザクション・ログ・バックアップ・ファイルを含むディスク・リソース