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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド
11gリリース2 (11.1.2)
B70751-03
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23.7 レイアウトに関する一般的なガイドライン

この項では、パフォーマンスの向上を目的としてレポートのレイアウトをデザインする場合の各種ガイドラインを示します。

23.7.1 事前フェッチ

Oracle Reportsでは、レポートのマージンまたはレポートのヘッダー・ページに総ページ数や総計などのデータを表示できます。このオプションは便利ですが、レポート全体を事前にフェッチすることが必要になります。事前フェッチでは、最初のページを出力する前に、レポート全体を処理する必要があります。通常は、必要に応じてページのフォーマットが行われます。

事前フェッチ機能は、レポート生成にかかる合計時間には影響しませんが、必要となる一時記憶域の量と最初のページが表示されるまでの時間に影響します。これは、実際のパフォーマンスとは区別される体感パフォーマンスの例です。レポートを本番環境の画面に出力する場合は、パフォーマンスの変化が許容範囲と思われる場合を除き、事前フェッチは使用しないでください。

23.7.2 一括処理と配布

レポートの一括処理を使用して、レポート・レイアウトをヘッダー、本体、トレーラという異なる3つのセクションで構成できます。1つのレポートにこれら3つのセクションを含めることも、1つのレポート内で3つの個別レポートとしても表示できます。Oracle Reportsでは、グループ・レコード・レベルで一括処理を制御でき、より高いレベルの精度が実現されます。これは、個々のセクションの「配布」プロパティと「繰返し」プロパティにより可能になります。一括処理を配布オプションとともに使用すると、パフォーマンスは確実に向上します。これにより、レポートの各セクションに複数のフォーマットを定義し複数の宛先に送信することも可能になります。配布オプションを設定しておけば、レポートの実行は1回のみです。つまり、問合せの1回の実行で複数の宛先に出力されます。以前は、レポートを複数回実行する必要がありました。

レポートで一括処理および配布を実装する場合は、セクションの「繰返し」プロパティをデータ・モデルのブレーク・グループに設定すると、セクション・レベルの配布を生成することができます。これにより、そのブレーク・グループの列レコードごとにセクションのインスタンスが生成されます。その後、セクションの各インスタンスを適宜配布できます(たとえば、MANAGERグループ内の個々のマネージャへの配布)。

「繰返し」プロパティを複数のレポート・セクション(ヘッダー、メインおよびトレーラ)に対して設定する場合は、「繰返し」プロパティの値は同じデータ・モデルのブレーク・グループに設定する必要があります。ヘッダー、メインおよびトレーラ・セクションのいずれかで「繰返し」プロパティを異なるデータ・モデルのブレーク・グループに設定すると、Oracle Reportsでは次のいずれかのメッセージが表示されます。

REP-0069: Internal Error
REP-57054: In-Process job terminated: Terminated with error
REP-594: No report output generated