リリース・ノート
リリース11g R1 (11.1.1.7)
E51451-01(原本部品番号:E49523-01)
2013年10月
このドキュメントでは、Oracle Enterprise Data Quality (EDQ)リリース11g R1 (11.1.1.7)のリリース情報を示し、次の内容について説明します。
この内容を確認してから製品をインストールまたは使用することをお薦めします。
以降の項では、このリリースで導入された新機能と、改善点について説明します。
新しい参照公開プロセッサの主な機能は、次のとおりです。
集中的に管理されているため、オリジナル・プロセッサに加えられた変更は、システム内の他の場所にあるプロセッサのすべてのインスタンスで自動的に更新されます。
ユーザーはこれらのプロセッサの構成を表示できますが、変更に必要なセキュリティ権限を持たないかぎり、それを変更することはできません。
ロックされた参照公開プロセッサは、ユーザーの権限レベルに関係なく、どのエンド・ユーザーもそのロックを解除することはできません。編集できるのは、オリジナルのみです。
EDQとサブバージョンの統合では、使用しているワークスペースをツリー内のベースおよびヘッド・リビジョンと比較する機能が提供されており、その差分を特定しやすいようになっています。
現在、EDQのインストールにはOracle Universal Installerを使用できます(これは、サポートされるすべてのオペレーティング・システムの自動インストール・プロセスです)。
現在、EDQのすべてのグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)が、中国語、日本語、韓国語およびポルトガル語(ブラジル)にローカライズされています。これらの言語は、これまでの英語(米国)、フランス語、イタリア語、ドイツ語およびスペイン語に加えてサポートされるようになりました。
すべてのドキュメント(オンライン・ヘルプを含む)は、英語(米語)でのみ提供されています。
現在、ジョブ・エディタは、トリガーされたアクションが完了するまで待機してから処理を続行するために、トリガーのブロック定義をサポートしています。
機能パックの選択、構成フォルダの配置、およびデータベース接続プロパティのかわりに、サーバー管理ユーティリティ・アプリケーションが使用されます。
管理、Webサービス・テスター、およびダッシュボードの各ユーザー・アプリケーションは、Oracle Application Development Frameworkでリライトされ、セキュリティが向上しています。EDQ Launchpadには、次のURLでアクセスできます。
http://
server name:port number
/edq
デフォルトのLaunchpad URLは、/dndirector
から変更されました。既存の接続は転送されるため、http://
servername
/9002:dndirector
にアクセスすると、新しいLaunchpad URLにリダイレクトされます。既存のブラウザのブックマークを更新することをお薦めします。
Oracle Fusion Middleware監査フレームワークとの統合により、ユーザーはユーザー設定およびセキュリティ設定の変更、およびディレクタを使用した構成の変更を監査できるようになりました。
実行ラベルを使用してジョブを実行する場合は、特定のセットのステージング済データ(スナップショットまたは書き込まれたステージング済データ)、特定のプロセス、特定のジョブの結果、または特定のプロジェクトのすべての結果を自動的にパージできるようになりました。
ケース管理の管理でのワークフローの柔軟性が向上し、ケースまたはアラートの属性に応じてユーザーが遷移を使用可能になり、同じユーザーによりそのケースまたはアラートで行われた以前の遷移に基づく新しいルールも使用可能になります。これによって、4-eyeワークフロー要件を実施可能になります。
現在、ケース管理のレポートでは、レポートを目的とするグループに値を集計することができます。これによって、より多くの属性(日付など)でのレポートが可能になります。
LDAPとの統合およびWebサービスのセキュリティを目的として、Oracle Platform Security Servicesを使用するように、この製品は完全に統合されています。
ディレクタのGUIから、接続済サーバーのコンテキスト・メニューを使用してWebサービス・テスターを起動できるようになりました。
ジョブで構成されているプロセス・タスク・オプションおよびデータ・インタフェース・マッピングを外部化して、実行時に設定をオーバーライドできるようになりました。
リアルタイムの一致レコードによって複数のクラスタ値が生成された場合、そのクラスタ・グループは同じ単一スレッドでメッセージ・エグゼキュータとして処理されていました。現在は、スレッド・プールがいずれかのエグゼキュータからの一致クラスタ・グループを処理するため、複雑な一致クラスタの処理が速くなります(負荷が許容されるかぎり)。
複数の一致グループを選択し、これらのグループを照合プロセッサ間でコピーして貼り付けられるようになりました。一致ルール・グループをコピーすることで、一緒にすべてのルールがコピーされるようになり(ルールのコピーおよび貼付け機能と同様)、比較の名前もコピーされます。
また、照合プロセッサ間で複数の比較をコピーして貼り付けることができます。
5つのデータ型コンバータすべてで、複数の属性がサポートされるようになりました。1つの値の変換(または構成した場合はnullの変換)に失敗すると、そのレコード全体が失敗します。
照合プロセッサ内のすべてのルールを、すべての一致グループにわたって、その名前でフィルタすることができます。このフィルタリングの変更によって、ルール名に基づいて大文字/小文字が区別されないルールのフィルタリングが可能になりました。
ディレクタで「プロファイルの実行」(「ラベルの実行」ではなく)を使用してジョブを実行し、生成されるすべての結果を調査できるようになりました。
これまで、パターン生成およびトークン化マップの解析は、ラテン文字の範囲に限定されていました。これが変更されて、Unicode全範囲に拡張されました。
ジョブ・マネージャが設計し直され、次の項目を含む多数の拡張が実現されています。
ジョブ・キャンバスにノートを追加する機能
複数フェーズのナビゲーションの改善
ジョブ・キャンバスがデザイン・モードで使用可能
ジョブのオープンおよび進捗のフィードバックの最適化
ジョブ・ツール・パレットでの複数選択のサポート
Lucene索引付けの使用が進められ、大規模データでのレポートおよびフィルタの実行時に、ケース管理でのパフォーマンスが大幅に向上しています。
与えられた値でのレポートおよびドリル・ダウンの実行後は、「レポートに戻る」ボタンをクリックしても再実行されません。これは、索引付けパフォーマンスを改善した結果です。
これまで、フィルタの結果の数が100を超えると、結果の合計数がレポートされませんでした。これが変更されて、タイトル・バーに結果の合計数と、表示されている数が報告されるようになりました。
ケース管理の履歴をフィルタを使用して検索し、特定のユーザーによって変更またはコメントされたケースおよびアラートを検出できるようになりました。
レビュー・グループおよび一致グループを出力処理用にロードしようとしている間、ジョブ照合でのメモリー不足を回避するために、レビューおよびケース生成の制限が追加されました。デフォルトでは、環境に合った制限をユーザーが設定できるように、この制限は無効になっています。レビュー・グループの制限機能を有効にした場合、制限に達すると、どのグループに対しても関係は生成されません。
これまで、「キャンバスの概要」ペインでの選択内容の移動は、現在選択されている領域をドラッグすることでしか実行できず、大規模なプロセスでは使いにくくなっていました。これが改善されて、「キャンバスの概要」ペインの任意の場所をクリックすると、キャンバスがその場所に移動します。
「キャンバスを最大化」ボタン機能が改善され、キャンバスを最大化してもツール・パレットは閉じなくなりました。
複製オプションは、ケース管理の「ケース・ソースの管理」リストから使用可能であり、古いソースに基づいて新しいソースを作成します。また、新しいソースであるため、この機能は関連する表示データをコピーしますが、ソースの表示またはメタデータの履歴情報は破棄します。
この添付表は、システム情報データ・ストアで問い合せ可能な表のリストに追加されています。たとえば、この表の選択を使用して、添付を持つケースの確認、または添付のアップロード頻度の最も高いユーザーのレポートを実行できます。
以降の項では、このリリースで解決されたバグについて説明します。
ディレクタでジョブを実行した際に、必要なデータ・ソースのいずれかが存在しない場合、想定どおりに、それぞれのスナップショット・エラーが発生します。ただし、そのジョブで使用されていたリソースは、ロックされたままとなり、アプリケーション・サーバーを強制的に再起動して、ロックをリセットすることになります。これは、ジョブが失敗してもリソースがロック状態にならないように修正されました。
flags.xml
が見つからない場合にEDQサーバーが起動できないflags.xm
lファイルがoedq.home/casemanagement
ディレクトリで見つからない場合、起動中にNullPointerException
エラーが発生し、EDQサーバーは初期化を完了できません。現在は、これに該当する場合は、このファイルが見つからないことを警告するメッセージが表示され、そのエラーがサーバー・ログ・ファイルに書き込まれます。
値の置換に使用されたルックアップ・キーに関して重複エントリが存在する場合、使用される置換がプロセス実行間で異なる可能性がありました。これは、「置換」および「すべて置換」ウィジェット・ロジックを変更することによって修正されています。
ケース管理のユーザー・インタフェースの「ソース属性」セクションが正しくリフレッシュされませんでした。これは、2つのデータ・ソース間を切り替えるときに、1つの属性が複数のデータ・アイテムに存在する場合に発生していました(たとえばID)。新しいソース属性選択モデルによって、この問題が発生することはなくなりました。
以降の項では、リリース11g R1 (11.1.1.7)で存在していた既知の問題と回避策について説明します。
EDQ 11には完全にリファクタリングされた結果表があるため、前の結果を持つジョブのすべてのプロセス・タスク(古いバージョンのEDQからアップグレードされたもの)は、インテリジェント実行をオフにして実行して、新しい結果表を適切な形式で生成する必要があります。インテリジェント実行がオンのまま実行したプロセス・タスクでは、エラーが生成されます。これは、以前のバージョンから生成された結果を持たないプロセスには影響を与えません。
ユーザーがサマリーを表示する権限を持たない場合でも、ルールの公開サマリーへのリンクが表示されます。ユーザーがそのリンクをクリックするとエラーが表示されます。
ダッシュボードを使用している場合に、ブラウザの「戻る」ボタンを使用して前のページに戻ろうとすると、ダッシュボードWebページが応答しなくなることがあります。これを解決するには、ブラウザを閉じてから再起動し、EDQダッシュボードを再起動します。
Java Version 6 Update 45を実行している場合に、ディレクタの参照データ・エディタにマルチバイト文字を挿入しようとするとエラーが発生することがあります。このバグは、以降のJavaリリースで解決されています。
住所の確認プロセッサの「オプション」タブの「出力属性接頭辞」テキスト・ボックスにハングル文字を入力または貼り付けることはできません。
複合プロセッサのメンバー・プロセッサからオプションを公開しようとすると、特定の状況下でエラーが発生することがあります。これによって、ディレクタが閉じられ、再起動が必要になります。
レコードを選択するたびに「ユーザー・セッション」ダイアログが徐々に横方向に長くなり、100を超えるレコードを選択するとサイズが2倍になることがあります。
1.7 Update 40より前のバージョンのJavaでEDQを実行している場合、EDQアプリケーションへのログイン時に、パスワード・フィールドでWindowの入力メソッド・エディタ(IME)が必ずしも無効にならないことがあり、結果としてログイン・エラーになっていました。これはJava 1.7 Update 40に更新することで解決できます。
以前のバージョンのEDQは、EDQリリース11g R1 (11.1.1.7)にアップグレードできます。その手順については、『Oracle Enterprise Data Qualityインストレーション・ガイド リリース11g R1 (11.1.1.7)』を参照してください。
EDQ 11へのアップグレード後、既存の結果を(アップグレードされたEDQ結果データベースに)保持しているすべてのジョブについては、すべてのプロセス・タスクでインテリジェント実行をオフにして実行し、新しい結果表が生成されるようにしてください。
結果表がすでに存在している場合に、インテリジェント実行がオンの状態でプロセス・タスクを実行すると、エラーが生成されます。
「BugDB # 14323577: 置換で生成される結果に一貫性がない」に関する修正のため、EDQリリース11g R1 (11.1.1.7)は、ルックアップ・キーに関して(大文字/小文字を区別しない状態で)重複する参照データ行(またはルックアップで使用されるステージング済データ行または外部データ行)を受け入れないため、このような行が置換プロセッサで使用されるとエラーが発生します。このエラーに対して推奨される解決策は、重複を除外してデータを整えることです。たとえば、データをEDQ内のプロセスを通して、グループとマージ・プロセッサを使用して重複を除外してから、参照データを再パッケージ化できます。
ただし、この問題を回避するために前の動作に戻す場合は、次の行をdirector.propertiesに追加することで実現できます。
replace.transform.allow.duplicate.key = true
詳細は、Oracle Enterprise Data Qualityドキュメント・セットの次のドキュメントを参照してください。
『Oracle Enterprise Data Qualityインストレーション・ガイド リリース11g R1 (11.1.1.7)』
『Oracle Enterprise Data Qualityアーキテクチャ・ガイド リリース11g R1 (11.1.1.7)』
このドキュメントおよびすべてのドキュメントの最新版は、次に示すOracle Enterprise Data QualityのドキュメントWebサイトで参照してください。
Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイト(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc
)を参照してください。
Oracle Supportへのアクセス
Oracleカスタマは、My Oracle Supportから電子サポートにアクセスできます。詳細情報は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info
) か、聴覚に障害のあるお客様は (http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs
)を参照してください。
Oracle Enterprise Data Qualityリリース・ノート, リリース11g R1 (11.1.1.7)
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