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Oracle® Enterprise Data Qualityサーバー管理ガイド
リリース11g R1 (11.1.1.7)
E51453-01
 

 

Oracle® Enterprise Data Quality

サーバー管理ガイド

リリース11g R1 (11.1.1.7)

E51453-01(原本部品番号:E40046-02)

2013年10月

このドキュメントでは、Oracle Enterprise Data Quality (EDQ)管理者が行う必要がある、多くの複雑な構成作業について説明します。

1 EDQインストールの再構成

インストール後に、次の作業が必要な場合があります。

これらの設定は、インストール時にEDQ構成アプリケーションを使用して行われます。設定を変更するには、このアプリケーションを再度実行する必要があります。

  1. EDQインストール・ディレクトリでconfigapp.jarファイルを探して実行します。

  2. このアプリケーション・ウィザードに従って、構成ディレクトリの変更、機能パックおよびリポジトリ・データベースの設定を必要に応じて行います。

  3. 変更を確認し、「終了」をクリックして確定します。

  4. 「完了」をクリックします。

EDQ構成アプリケーションの詳細は、EDQインストレーション・ガイドの第5.2項を参照してください。

2 クライアントのヒープ・サイズの調整

特定の状況下では、クライアントのヒープ・サイズの問題が発生することがあります。次に例を示します。

EDQでは、クライアントのヒープ・サイズの調整にblueprints.propertiesファイルのプロパティを使用できます。

すべてのJava Web Startクライアント・アプリケーションのデフォルトの最大クライアント・ヒープ領域を2倍にするには、EDQサーバーのconfig/propertiesディレクトリでblueprints.propertiesファイルを作成して(すでに存在する場合はそれを編集して)、次の行を追加します。

*.jvm.memory = 512m


注意:

この値を大きくすると、すべての接続クライアントでヒープ・サイズが512MBに変更されることになります。これに付随して、他のアプリケーションが使用中の場合に、クライアントのパフォーマンスにその影響が及ぶことがあります。


特定アプリケーションのヒープ・サイズを調整するには、アスタリスク(*)を次のリストに示すクライアント・アプリケーションのブループリント名に置き換えます。


注意:

ダッシュボードはJava Web Startアプリケーションではないため、このプロパティで制御することはできません。


たとえば、ディレクタの最大クライアント・ヒープ領域を2倍にするには、次の行を追加します。

director.jvm.memory = 512m

複数のアプリケーションのクライアント・ヒープ領域を2倍にするには、単にこのプロパティを繰り返します。たとえば、ディレクタと一致レビューについては、次のようになります。

director.jvm.memory = 512m

matchreviewoverview.jvm.memory = 512m

3 スレッド数の制限の調整

プロセス・スレッド数の調整はEDQが自動で行うため、通常は必要ありません。通常、最適な数として使用されるのは、サーバー上の論理CPUの数です。ただし、これを調整するには、次の行を、localhomeディレクトリにあるoverride.propertiesプロパティ・ファイルに追加するか、必要な場合はこのファイルを作成します。

processengine.processThreads = number of threads

論理CPUの場合は、スレッド数に、サーバー上のCPU数を設定することをお薦めします。

4 電子メール通知の構成

EDQでは、様々な状況で電子メール通知が生成されるように構成できます。ユーザーに電子メールを送信できるのは、ユーザーに関係する問題が作成または変更されたとき、ケース管理で関連するケースまたはアラートが追加または変更されたとき、またはユーザーが関心のあるジョブの実行が完了したことを通知するときです。

電子メール通知を送信するには、使用するサイトのSMTPの詳細をmail.propertiesファイルに入力する必要があります。mail.propertiesファイルは、次の場所にあります。

/oedq_localhome/notification/smtp

このファイルは、標準のJava mail.propertiesファイル形式であり、その詳細はhttps://javamail.java.net/nonav/docs/api/で説明されています。


注意:

mail.propertiesファイルには、行enabled = trueが記述されている必要があります。この行がない場合、電子メール通知は有効になりません。


mail.propertiesファイル内の情報を次のように編集して、サイトのSMTPホストの名前を指定します。

mail.transport.protocol = smtp     
mail.host = smtp.xxx.co.uk       
mail.user = depends on client site   
mail.password = depends on client site       
from.address = edqserver@example.com 
        

また、そのかわりにJava Naming and Directory Interface (JNDI)セッションを使用する場合は、次のプロパティを構成します。

session = JNDI name of session
from.address = edqserver@example.com 
        

注意:

電子メール通知が適切に機能するには、from.addressプロパティに、使用するサイトの有効な電子メール形式を設定する必要があります。また、電子メール通知を受信する各ユーザーのプロファイルで、電子メール・アドレスが設定されている必要もあります。


電子メール通知が適切に動作しているかどうかを確認するには、ディレクタを使用して問題を作成して、構成済の電子メール・アドレスを持つユーザーに割り当てます。そのユーザーは、問題へのリンクが記入された電子メールを受信するはずです。

5 ケース管理の構成プロパティ

この項では、ケース管理の構成に使用されるdirector.propertiesの主要なパラメータを示します。

パラメータ Description0

case.management.fail.on.long.flags

このプロパティは、80文字を超えるフラグ値が生成された場合のケース管理の動作を制御します。このプロパティにtrueを設定すると、そのプロセスはエラーを生成して停止します。falseを設定すると、長いフラグ値が切り捨てられ、警告がログ・ファイルに書き込まれます。このプロパティはデフォルトでfalseに設定されています。

cm.index.queue.limit

このプロパティは、索引キュー制限の最大サイズを制御します。

index.directory

このプロパティでは、Lucene索引ディレクトリの絶対パスを構成できます。デフォルトでは、索引ディレクトリは必ずlocalhomeディレクトリに作成されます。場合によっては、このディレクトリが非常に大きくなる可能性があるため、別の場所に格納することで、ディスク領域を管理しやすくなります。


6 FTPおよびSFTPアクセス

EDQには、内部FTPおよびSFTPサーバーが付属しており、構成ファイル領域およびランディング領域ファイルへのリモート・アクセスが可能になっています。

このFTPサーバーにアクセスするには、サードパーティのFTPクライアントから、有効なEDQユーザー名およびパスワードを使用し、director.propertiesファイルのftpserver.portで指定したポートに接続します。

SFTPサーバーは、director.propertiessshd.portプロパティで制御されます。デフォルト値は2222です。

次のディレクトリは、FTPおよびSFTPサーバー経由で使用できます。

ディレクトリ 説明

config

EDQインストール環境のconfigディレクトリに対応します。

landingarea

EDQインストール環境のlandingareaディレクトリに対応します。

projectlandingarea

EDQインストール環境のプロジェクト固有のランディング領域に対応します。

commands

EDQインストール環境のcommandareaディレクトリに対応します。


7 データベース接続のその他のオプション

ディレクタが処理のためにデータベース・ストアに接続できるようにするには、標準のオプションに加えて、3つの方法があります。これらのオプションを実装すると、ディレクタのデータ・ストア設定ウィザードに表示されます。

  1. EDQでJNDI名を指定して、アプリケーションでのJNDIデータ・ストア接続を構成します。

  2. Oracle Transparent Network Substrate (TNS)データ・ストア接続を使用します。それには、oracle.net.tns_admin Javaシステム・プロパティに、tnsnames.oraファイルを含むローカル・ディレクトリを指定します。このファイルだけが必要であり、その他のOracleクライアント・ソフトウェアは必要ありません。通常は、jvm.propertiesというファイルをEDQ localhomeディレクトリに作成するか、またはEDQの設定時にアプリケーション・サーバーでこのプロパティを設定します(たとえば、-d oracle.net.tns_admin = c:\temp)。

  3. Oracle Lightweight Direct Access Protocol (LDAP)データ・ストア接続を使用します。それには、必要なJavaシステム・プロパティを設定します。次に、そのプロパティを示します。

dn.oracle.directory.servers = ldap://servername:port

dn.oracle.default.admin.context = dc=domaincontext1,dc=domaincontext2

1つ目のプロパティはLDAPサーバーの場所を指定し、2つ目のプロパティはLDAPツリーでのコンテキストを設定します。これらは、Oracle/LDAP JDBC接続文字列を作成するために使用され、次のようになります。

jdbc:oracle:thin:@ldap://servername:port/unicode,cn=Oraclecontext,dc=domaincontext1,dc=domaincontext2

8 EDQでの監査フレームワークの使用

WebLogicプラットフォームにインストールされたEDQインスタンスでは、Fusion Middleware監査フレームワークでのイベントをログに記録することができます。これを行うには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Manager 11g Fusion Middleware Controlアプリケーションを開きます。

  2. ウィンドウ左側のターゲット・ナビゲーション・ツリーで、EDQドメインに移動します。

  3. そのドメインを右クリックし、「セキュリティ」→「監査ポリシー」を選択します。

  4. 「監査コンポーネント名」フィールドで「EDQ」を選択します。

  5. 「監査レベル」フィールドで「カスタム」を選択します。

  6. ログに記録するカテゴリと、そのカテゴリ内のイベントを選択します。

  7. 変更を中止する場合は「適用」または「元に戻す」をクリックします。

EDQイベントのカテゴリと種類を、次に示します。

イベントのカテゴリ イベントの種類

ユーザー管理

ログイン、ログアウト、パスワードの変更、パスワードの期限切れ、ユーザーのブロック、ユーザーの一時的ブロック、ユーザーのブロック解除、ユーザーの作成、ユーザーの更新、ユーザーの削除、セキュリティ構成の更新。

オブジェクト管理

作成、更新、削除。

グループ権限の管理

グループへの参加、グループからの離脱、すべてのグループからの離脱、グループの作成、グループの削除、権限の変更。



注意:

オブジェクト管理では、ディレクタ・アプリケーションのプロジェクト・ブラウザでオブジェクト(プロジェクト、プロセスなど)に加えられた変更のみがログに記録されます。

他のアプリケーション(ケース管理など)で行われたオブジェクトの変更は、対象になりません


イベントでログに記録できる属性を、次の表に示します。イベントの各種類ですべての属性を使用できるわけではないことに注意してください。

イベントの属性 説明

影響を受けたユーザー

ログに記録されるイベントのユーザーの名前。

ログイン・アプリケーション

ログイン先のアプリケーションの名前。

プロジェクト名

影響を受けるオブジェクトを含むプロジェクトの名前。この属性は、システム・レベルのオブジェクトについては、空白のままです。

アイテムの種類

作成、変更または削除されたオブジェクトの種類。

アイテム名

作成、変更または削除されたオブジェクトの名前。

影響を受けたユーザー

管理者による変更の影響を受けたユーザーの名前。

影響を受けたグループ

管理者による変更の影響を受けたグループの名前。

追加された権限

グループに追加された権限のリスト。

削除された権限

グループから削除された権限のリスト。


有効にすると、EDQは中心となるFMW監査フレームワークAPIをコールしてイベントを監査します。監査イベントは、ファイルとして保存するか、データベースに保存してコンプライアンスの報告に使用できます。監査結果の保存および報告方法の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』を参照してください。

9 関連ドキュメント

詳細は、ドキュメント・セットに含まれる次のドキュメントを参照してください。

次に示すOracle Enterprise Data QualityのドキュメントWebサイトで、このドキュメントおよびすべてのドキュメントの最新版を参照してください。

http://download.oracle.com/docs/cd/E48549_01/index.htm

また、EDQに付属のEDQオンライン・ヘルプの最新版も参照してください。

10 ドキュメントのアクセシビリティについて

Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイト(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc)を参照してください。

Oracle Supportへのアクセス

Oracleサポート・サービスでは、My Oracle Supportを通して電子支援サービスを提供しています。詳細情報は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info)か、聴覚に障害のあるお客様は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs)を参照してください。


Oracle Enterprise Data Qualityサーバー管理ガイド, リリース11g R1 (11.1.1.7)

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