他のデータベースと同様に、Oracle Endeca Serverのデータ・ドメインからの読取りや更新は、トランザクションを介して実行されます。このトランザクションの特性としては、原子性、一貫性、独立性および永続性があります。
Oracle Endeca Serverのトランザクションのタイプは、単純トランザクション(単にトランザクションと呼ばれることもあります)と外部トランザクションの2つがあります。
トランザクションは、Oracle Endeca Serverとの間で送受信される、任意のWebサービスのリクエストとレスポンス(または管理コマンド)で表されます。リクエストが正常に完了した場合は、トランザクションが自動的にコミットされます。リクエストが異常終了した場合は、トランザクションはロールバックされます。
このような、Oracle Endeca Serverにリクエストとして送信される単純なトランザクションを発行することに加えて、トランザクションを1つの外部トランザクションの中にネストさせることもできます。
ネストされたトランザクションは、「内部トランザクション」と呼ばれます。内部トランザクションを外部トランザクションの内側にネストすることが役に立つのは、アプリケーションがWebサービス・リクエストのグループの原子性、一貫性、独立性および永続性を保証する必要があるときです。Oracle Endeca Serverでは、データ・ドメインごとに一度に1つの外部トランザクションのみを実行できます。外部トランザクションの中の内部トランザクションのネストは、1レベルのみ許可されます。
Oracle Endeca ServerにはトランザクションWebサービスがあり、これをインタフェースとして特定のデータ・ドメインの、外部トランザクションの内側にある1つ以上の内部トランザクションを制御できます。外部トランザクションが開始され、その内部トランザクションすべての処理が正常に完了した場合に、外部トランザクションがコミットされてデータ・ドメインの索引に反映されます。外部トランザクションの中の操作が1つでも異常終了した場合は、外部トランザクションはコミットできず、ロールバックされます。外部トランザクションを利用するグラフを実行するには、Integrator ETLを使用します。