集計方法およびこれらの方法を使用可能なデータ型

集計方法は、属性値を各ディメンション値のメトリックにグループ化するために使用される計算のタイプです。たとえば、国ごとに(Countryディメンションの値ごとに)、トランザクションの合計値(Sales Amount属性の合計)を取得することもできます。

コンポーネント編集ビューで、ドロップダウン・リストから集計方法を選択します。ビューの定義および事前定義メトリックでこれらの集計方法を使用する場合は、EQL構文を使用します。

使用可能な集計方法は次のとおりです。

集計方法 説明 EQL構文
sum メトリックの合計値を計算します。

この集計方法は、数値と期間に使用できます。

この集計方法は、複数値属性には使用できません。

sum(attributeName)
average メトリックの平均値を計算します。

この集計方法は、数値、日付、時間および期間に使用できます。

この集計方法は、複数値属性には使用できません。

avg(attributeName)
median メトリックの中央値を計算します。

この集計方法は、数値、日付、時間および期間に使用できます。

この集計方法は、複数値属性には使用できません。

median(attributeName)
minimum メトリックの最小値を選択します。

この集計方法は、数値、日付、時間および期間に使用できます。

この集計方法は、複数値属性には使用できません。

min(attributeName)
maximum メトリックの最大値を選択します。

この集計方法は、数値、日付、時間および期間に使用できます。

この集計方法は、複数値属性には使用できません。

max(attributeName)
variance メトリック値の分散(標準偏差の2乗)を計算します。

この集計方法は、数値、日付、時間および期間に使用できます。

この集計方法は、複数値属性には使用できません。

variance(attributeName)
standard deviation メトリック値の標準偏差を計算します。

この集計方法は、数値、日付、時間および期間に使用できます。

この集計方法は、複数値属性には使用できません。

stddev(attributeName)
set 計算を行うかわりに、一意の値をすべて列挙したリストを作成します。

この集計方法は、任意の属性に使用できます。

set(attributeName)

複数値属性の場合は、set_unions(attributeName)を使用します。

arb 計算を行うかわりに、値のいずれか1つを任意に選択します。

この集計方法は、任意の属性に使用できます。

arb集計方法は、一般に、コンポーネントでメトリック値を集計するためのオプションとしては提供されません。

arb(attributeName)

コンポーネントを構成する際、次の件数集計オプションはそれぞれ別個のシステム・メトリックを使用して適用します。

その他の集計方法(sumやaverageなど)の場合は、属性を選択してから、集計方法を適用します。件数集計方法の場合は、システム・メトリックを最初に選択してから、使用する属性を選択します。

ビューの定義および事前定義メトリックでこれらの集計方法を使用する場合は、EQL構文を使用します。

集計方法 説明 EQL構文
値のあるレコード数 選択した属性の値を持つレコードの数を計算します。

この集計方法は、すべてのデータ型に使用できます。

この集計を適用するには、コンポーネントに「値のあるレコード数」システム・メトリックを追加します。

count(attributeName)
一意の値の数 メトリックの一意の値の数を計算します。

この集計方法は、すべてのデータ型に使用できます。

この集計を適用するには、コンポーネントに「一意の値の数」システム・メトリックを追加します。

countdistinct(attributeName)

複数値属性に対してcountdistinctを使用した場合、一意の個々の値の数ではなく、値の一意の組合せの数が計算されます。

複数値属性の一意の個々の値の数を取得するには、構文cardinality(set_unions(attributeName))を使用します。この構文は、コンポーネントに「一意の値の数」システム・メトリックを追加し、複数値属性を選択した場合に使用します。

たとえば、データに3つのレコードが含まれていて、これらのレコードのItemColors属性の値はそれぞれ次のようになっているものとします。
  1. 赤、青
  2. 赤、青、白
  3. 赤、青
この場合、次のようになります。
  • 色の一意の組合せは2つあるため、countDistinct(ItemColors)は2です。
  • 一意の色は3つあるため、cardinality(set_unions(ItemColors))は3です。

各集計方法がどのように機能するのかを示すため、次のデータを使用します。

売上高 輸送会社
US 125.00 UPS
US 50.00 UPS
US 150.00 FedEx

これらの値に基づいた、米国の売上高および輸送会社に関する集計は次のようになります。

集計方法 売上高(US) 輸送会社(US)
sum 325.00 集計不能
avg 108.33 集計不能
median 125.00 集計不能
min 50.00 集計不能
max 150.00 集計不能
variance 2708.33 集計不能
standard deviation 52.04 集計不能
set 125.00, 50.00, 150.00 UPS、FedEx
arb 125.00、50.00または150.00のいずれか UPSまたはFedExのいずれか
値のあるレコード数 3 3
一意の値の数 3 2