データ・インジェストWebサービスのネームスペースおよびバージョン

ここでは、データ収集操作で使用される2つのネームスペースと、データ・インジェストWebサービスのバージョンについて説明します。

XMLネームスペースとは、Extensible Markup Languageドキュメントで使用される要素および属性の名前を、URI参照で識別されるネームスペースに関連付けることで修飾する方法です。データ・インジェストWebサービスでは、2つのネームスペース(ingestネームスペースおよびmdexネームスペース)を使用します。

xmlns属性では、これらのネームスペースを指定し、さらにWebサービスのバージョンを示します(ここで、 nsはingestネームスペース、ns1はmdexネームスペースです)。
<soapenv:Envelope xmlns:soapenv="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/" 
  xmlns:ns="http://www.endeca.com/MDEX/ingest/3/0" 
  xmlns:ns1="http://www.endeca.com/MDEX/XQuery/2009/09">

ingestネームスペース

データ・インジェストWebサービス(DIWS)のingestネームスペースは次のとおりです。
http://www.endeca.com/MDEX/ingest/3/0

また、このネームスペースは、データ・インジェストWebサービスのバージョンも反映しています。このネームスペースは、WebサービスのWSDLドキュメントに含まれます。

この宣言の後、すべてのDIWS要素が同じネームスペースに関連付けられた同じ接頭辞を使用します(たとえば、次の簡易例では、このネームスペースに変数nsが使用されています)。
<ns:ingestChanges>
<ns:deleteRecords>
  <ns:recordSpecifier>?</ns:recordSpecifier> 
  </ns:deleteRecords>
</ns:ingestChanges>

使用する接頭辞は独自に選択できますが、前にリストされたDIWSネームスペースにバインドされている必要があります。このガイドでは、多くの例で、接頭辞nsをこのネームスペースに使用します。

mdexネームスペース

mdex要素のネームスペースは次のとおりです。
http://www.endeca.com/MDEX/XQuery/2009/09
また、ここでは、xmlns:ns1として示されています。
<soapenv:Envelope xmlns:soapenv="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/" 
  xmlns:ns="http://www.endeca.com/MDEX/ingest/3/0" 
  xmlns:ns1="http://www.endeca.com/MDEX/XQuery/2009/09">

データ・ローディングで使用されるmdexネームスペースの重要な要素は、レコード用のmdex:recordと、mdex:stringプロパティ・タイプなどの9個のプロパティ・タイプです。また、xmlns属性を使用して、XMLドキュメントにmdexネームスペースを設定する必要もあります。

このガイドの例では、接頭辞ns1をこのネームスペースに使用します。

データ・インジェストWebサービスのバージョン

データ・インジェストWebサービスのリクエストのindexネームスペース宣言には、このWebサービスのバージョンが表示されます。
xmlns:ns="http://www.endeca.com/MDEX/ingest/3/0"

この例で、文字列/3/0はバージョンが3.0 (3はメジャー・バージョン、0はマイナー・バージョン)であることを示します。インストールされているサービスのバージョンは、この例と一致しないことがあります。

マイナー・バージョンの変更は、下位互換性があります。下位互換性のあるバージョンが存在する場合、追加のネームスペースのリストがWSDLに含まれます。リストされている下位互換性のある任意のマイナー・バージョンを使用できます。たとえば、バージョン3.0と3.1の両方がWSDLにリストされている場合、そのどちらでも使用できます。

メジャー・バージョンの変更は、下位互換性がないため、前のメジャー・バージョンはWSDLネームスペースにリストされません。

重要: Oracle Endeca Serverをアップグレードしたら、バージョンの不一致を避けるため、使用しているWebサービスのバージョンとインストールされたバージョンを比較してください。Oracle Endeca Serverにインストールされたバージョンと一致するWebサービス・バージョンを使用することをお薦めします。
特に次の点に注意してください。
  • クライアントのWebサービスのマイナー・バージョンが、Oracle Endeca Serverとともにインストールされたバージョンに一致しない場合、WSDLネームスペースにリストされていればそのバージョンを使用し続けることができますが、アップグレードすることをお薦めします。
  • クライアントのWebサービスのメジャー・バージョンが、Oracle Endeca ServerとともにインストールされたWebサービスのバージョンに一致しない場合、Webサービスの最新のメジャー・バージョンにアップグレードする必要があります(これには、最新のバージョンから生成されたクライアント・スタブを使用するようにクライアント・コードをアップグレードする作業も含まれます)。

Webサービス・バージョンの詳細は、『Oracle Endeca Server開発者ガイド』を参照してください。