EQLを使用したレコードの識別

更新または削除対象のレコードを1つ以上識別するには、EQL式を使用します。

レコード・セット指定子について

既存のレコードを更新または削除するingestChanges操作には、操作対象のレコード・セットを識別するレコード・セット指定子が必要な場合があります。レコード・セット指定子は、操作のrecordSpecifier要素内のEQL式で評価されます。

EQL式では、1つ以上のレコード属性を使用して、操作によって更新または削除されるレコード・セットを識別します。EQL式で指定されるレコード属性には、レコードの任意の属性(レコードの主キー属性を含む)を使用できます。

ただし、主キー属性はEQL式で必ず使用される必要があるので注意してください。たとえば、red、blueなどの値が指定されたcolorという名前の属性を保持するレコードが(複数)あるとします。この場合は、EQL式を使用して、color=red割当てを保持するすべてのレコードを削除するように指定できます。

EQL式の評価でゼロ件のレコードが識別される可能性もあり、その場合、操作は実行されますが、更新または削除は実際には実行されません。この場合、ingestChangesResponseのnumRecordsAffected要素は、影響を受けるレコードが0 (ゼロ)件であること示します。

EQL構文の詳細は、Oracle Endeca EQLガイドを参照してください。

EQLを使用した単一レコードの識別

次の例は、単一レコードを識別するEQL構文を含むrecordSpecifier要素を示しています。このデータ・セットで、主キー属性はpartIDという名前の属性(stringタイプ)です。次の式では、主キーがP123のレコードを識別します。 
<recordSpecifier>"partID" = 'P123'</recordSpecifier>
ここで、 
"partID" ='P123'
はstring値に対するEQL式です。
同様に、主キー属性がmodelNumという名前の属性(integerタイプ)の場合、主キーが45のレコードを識別するEQL式は次のようになります。 
<recordSpecifier>"modelNum" = 45</recordSpecifier>
注意: これらの例では、EQLで主キー属性を使用する方法を示していますが、レコードの更新または削除では、データ・セットの任意の属性をEQL式で使用できます。新規レコードを追加する場合は、他の属性の値は使用せずに、主キー属性の値を指定したEQL式でレコードを識別します。

EQLを使用した複数のレコードの識別

次の例では、integerタイプの属性Numの値が45よりも大きいレコードをすべて識別します。 
<recordSpecifier>"Num" > 45</recordSpecifier>
次の例では、属性price (doubleタイプ)の値が19.99より大きく、49.99より小さいレコードを識別します(両端の値を含まない)。 
<recordSpecifier>("price" &gt; 19.99) AND ("price" &lt; 49.99)</recordSpecifier>
注意: この例では、このリクエストのXML構文が正しく解析されるようにするため、不等号(大なり、小なり)はエスケープ処理されています。
次の例のEQL式では、属性tagに割当て値が存在するレコードを識別します。 
<recordSpecifier>"tag" IS NOT NULL</recordSpecifier>
これまでの例では、比較する属性が単一割当て属性であるとしています。複数割当て属性の場合は、次の例のようにセットに対して動作する関数および演算子を使用してください。 
<recordSpecifier>SOME i IN NumRevs SATISFIES (i > 45)</recordSpecifier>

EQLでの複数割当て属性の使用の詳細は、『Oracle Endeca Server EQLガイド』を参照してください。

EQLエラー・メッセージに対する言語IDの設定

EQL式の構文が正しくないと、データ・インジェストWebサービスはEQL構文エラー・メッセージを返します。ingestChanges複合タイプにはオプションのLanguage要素があり、EQLエラー・メッセージが返される言語を設定できます。要素は次のようになります。 
<ns:ingestChanges>
   <!--Optional:-->
   <ns:OuterTransactionId>?</ns:OuterTransactionId>
   <!--Optional:-->
   <ns:Language>en</ns:Language>
   <!--Zero or more repetitions:-->
   <ns:updateRecords>
   ...
   </ns:updateRecords>
   ...
</ns:ingestChanges>
サポートされる言語とそれに対応する言語IDは次のとおりです。
  • 中国語(簡体字): zh_CN
  • 中国語(繁体字): zh_TW
  • 英語: en
  • フランス語: fr
  • ドイツ語: de
  • イタリア語: it
  • 日本語: ja
  • 韓国語: ko
  • ポルトガル語: pt
  • スペイン語: es

デフォルトは、en (英語)言語IDです。