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Oracle® Fusion Middleware Oracle Privileged Account Manager管理者ガイド
11gリリース2 (11.1.2)
B69534-07
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7 サービス・アカウントの使用

この章では、OPAMサービス・アカウントに関する背景情報を、それらのアカウントの作成例を含めて説明します。

内容は次のとおりです。

7.1 サービス・アカウントの理解

Oracle Privileged Account Managerにターゲットを追加する前に、OPAMサービス・アカウント(無人アカウントとも呼ばれます)をそのターゲットに対して構成する必要があります。OPAMサービス・アカウント(サービス・アカウント)によってOracle Privileged Account Managerはターゲット・システムに接続して管理できます。

OPAM サービス・アカウントを使用して、ターゲット・システム用の資格証明を構成します。


注意:

  • サービス・アカウントは、lockboxタイプのターゲットには適用されません。

  • Oracle Privileged Account Managerの管理対象として、サービス・アカウントおよび特権アカウントと同じアカウントを使用しないでください。


サービス・アカウントは、ターゲット・システムでの次のようなすべてのOracle Privileged Account Manager関連の操作の実行に十分な権限を備えている必要があります。

7.2 サービス・アカウントの作成

この項では、ターゲット・システムに接続する際に使用するサービス・アカウントの作成に関する情報を提供します。


注意:

Oracle Privileged Account Managerの管理対象として、サービス・アカウントおよび特権アカウントと同じアカウントを使用しないでください。


サービス・アカウントの作成およびそのアカウントへの権限の割当ての方法は、ターゲット・システムによって異なります。たとえば、Oracle Databaseシステムでのアカウントの作成とロールの割当ての手順は、UNIXオペレーティング・システムの手順とは異なります。

次の例では、サービス・アカウントを作成する2つの方法を示します。


注意:

これらの例は単なる参考として紹介しています。他の方法でも同じ結果を得られます。


Oracle Databaseシステムの場合:

  1. SQLPLUSを使用し、sys userとして接続します。

  2. 次のコマンドを実行し、opamsrvcアカウントを作成します。

    connect sys/<password> as sysdba
    create user opamsrvc identified by <password>;
    grant connect, dba to opamsrvc
    

Linuxシステムの場合:

  1. Linuxを使用し、rootとして接続します。

  2. 次のコマンドを実行し、opam_serviceアカウントを作成します。

    $ useradd -d /home/opam_service -m -g root -G bin,daemon,sys,adm,disk,wheel
    -o -u 0 opam_service
    $ passwd opam_service
    

7.3 サービス・アカウント・パスワードの管理

Oracle Privileged Account Managerには、ターゲットのサービス・アカウント・パスワードを管理するための次の2つのオプションがあります。

セキュリティ管理者管理ロールを持つ管理者は、Oracle Privileged Account Managerコンソール、コマンド行ツールまたはREST APIを使用してこれらのパスワード管理タスクを実行できます。


注意:


Oracle Privileged Account Managerでは、パスワード管理操作が監査され、パスワード・アクセスが追跡されます。

7.3.1 サービス・アカウント・パスワードの表示

必要に応じて、「ターゲット」ページの検索結果表の上にある「パスワードの表示」オプションを使用して、ターゲットのサービス・アカウント用に格納されているパスワードを確認できます。


注意:

  • このコマンドはlockboxターゲット・タイプには適用できないため、「操作はサポートされていません」というエラー・メッセージが返されます。

  • 他のユーザーが、異なるドメイン内にある別のOracle Privileged Account Managerインスタンスなど、現在のOracle Privileged Account Managerインスタンスではない場所からターゲットのサービス・アカウント・パスワードを変更した場合、「パスワードの表示」機能を使用しても、新規パスワードは表示できず、ターゲットへの接続も失敗します。

    この問題を解決するには、Oracle Privileged Account Manager内で、コンソールまたはコマンド行からターゲットを編集することによって、パスワードを更新する必要があります。


次の手順を実行します。

  1. 「管理」アコーディオンで、「ターゲット」を選択します。

  2. 「ターゲット」タブが表示されたら、検索ポートレットを使用してターゲットを検索します。

  3. ターゲットの行番号を選択し、「パスワードの表示」をクリックします。

    「現在のパスワードの表示」ダイアログで、ターゲットのサービス・アカウント・パスワードに関する次の情報が表示および提供されます。

    • ターゲット名

    • サービス・アカウント名

    • 現在のパスワード

    • パスワード変更時間

  4. 完了したら、「閉じる」をクリックします。

7.3.2 パスワード履歴の表示

ターゲットのサービス・アカウントのパスワード履歴を表示するには、「パスワード履歴」オプションを使用します。


注意:

パスワード履歴は、lockboxターゲットでは使用できません。


ターゲットのパスワード履歴を表示する手順は、次のとおりです。

  1. 「管理」アコーディオンで、「ターゲット」を選択し、「ターゲットの検索」ページを開き、「検索」をクリックします。

  2. ターゲットの行番号を選択します。

  3. 「パスワード履歴」アイコンがアクティブになったら、そのアイコンをクリックします。

    「パスワード履歴の表示」ダイアログに、ターゲット名およびクリア・テキストのパスワード、さらに変更時間(パスワード・リセットの日付と時刻)が表示されます。

  4. 完了したら、「閉じる」をクリックします。

7.3.3 サービス・アカウント・パスワードのリセット

必要に応じ、検索結果表の上にある「パスワードのリセット」オプションを使用して、ターゲットのサービス・アカウント用に格納されているパスワードを手動でリセットできます。


注意:

「パスワードのリセット」オプションは、lockboxターゲット・タイプまたはldapターゲット・タイプには適用できないため、選択された場合、Operation not supportedというエラー・メッセージが返されます。


次の手順を実行します。

  1. 「管理」アコーディオンで、「ターゲット」を選択します。

  2. 「ターゲット」タブが表示されたら、検索ポートレットを使用してターゲットを検索します。

  3. ターゲットの行番号を選択し、「パスワードのリセット」をクリックします。

    「パスワードのリセット」ダイアログが表示され、ターゲットのサービス・アカウント・パスワードに関する次の情報が表示されます。

    • ターゲット名

    • サービス・アカウント名

    このダイアログには、パスワードをリセットするための次の2つのオプションも含まれます。

    • 新規パスワード: 提供されたスペースに新規パスワードを入力します。

    • パスワードの自動生成: このチェック・ボックスを選択すると、アカウントのパスワード・ポリシーに従って、自動的にパスワードが生成されます。

  4. 新規パスワードを入力するかチェック・ボックスを選択し、「リセット」をクリックします。

7.3.4 サービス・アカウント・パスワード・ロールオーバーの理解

ターゲットに対してサービス・アカウントを作成すると、そのサービス・アカウントは、そのターゲットのパスワード・ポリシーによって管理されます。

ターゲットのサービス・アカウントに対するパスワードのロールオーバーは、特権アカウントのパスワードの有効期限と似ています。そのサービス・アカウントに対してパスワードのロールオーバーを有効化し、かつそのパスワードが、関連付けられたパスワード・ポリシーで構成されている有効期限までに変更されていない場合、そのパスワードはOracle Privileged Account Managerによって、ランダム化された値に自動的に変更されます。


注意:

異なるターゲット・タイプに対するパスワード・ロールオーバーの有効化の詳細は、第6.2項「Oracle Privileged Account Managerへのターゲットの追加」を参照してください。