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Oracle® Fusion Middleware Oracle Entitlements Server管理者ガイド
11gリリース2 (11.1.2.2)
B71695-05
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8 セキュリティ・モジュールの構成の管理

セキュリティ・モジュール構成ユーザー・インタフェース(SMConfig UI)は、OESクライアントが正常にインストールされ、セキュリティ・モジュール・タイプがインスタンス化された後に、セキュリティ・モジュールを構成するために使用します。基本構成はインストール・プロセスおよびインスタンス化プロセスで実行されますが、SMConfig UIでは詳細な構成を実行したり、セキュリティ・モジュール・プロファイルを変更したりできます。この章の内容は次のとおりです。

8.1 始める前に

SMConfig UIでは、次のOracle Entitlements Serverインストール手順が完了済であることを前提としています。

  • Oracle Entitlements Serverのインストールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイド』を参照してください。

  • OESクライアントのインストールおよびセキュリティ・モジュールのインスタンス化の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイド』を参照してください。

OESクライアントにより、セキュリティ・モジュール・ビットとSMConfigツールがインストールされます。SMConfigツールでは、セキュリティ・モジュール・タイプを定義し、セキュリティ・モジュール・インスタンスごとのディレクトリ構造を作成します。インスタンスのホーム・ディレクトリが$OES_CLIENT_HOME/oes_sm_instances/SM_Name/に作成されます。ここには、該当するセキュリティ・モジュールSMConfig UIスクリプトを実行するために使用する構成ファイルがあります。oessmconfig.shoessmconfig.batはセキュリティ・モジュール・インスタンスのホーム・ディレクトリの/binディレクトリにあります。

表8-1に、セキュリティ・モジュールおよびサポートされているポリシー配布モードまたはPDPプロキシ・クライアントを示します。

表8-1 セキュリティ・モジュールおよびサポートされているポリシー配布モード

SMタイプ 非制御(非JRF) 制御プル脚注 1  制御プッシュ PDPプロキシ・クライアント脚注 2  JRF (Javaランタイム・フレームワーク)脚注 3 

Java SM

サポート

サポート

サポート

サポート

なし

WebLogic SM

サポート

サポート

サポート

なし

サポート

WebLogic上のWebサービスSM

サポート

サポート

サポート

なし

なし

WebサービスSMスタンドアロン

サポート

サポート

サポート

なし

なし

RMI SM

サポート

サポート

サポート

なし

なし

.NET SM脚注 4 

なし

なし

なし

WebサービスSMとの接続をサポート

なし

MOSS SM脚注 5 

なし

なし

なし

WebサービスSMとの接続をサポート

なし

WebSphere SM

サポート

サポート

サポート

なし

サポート

JBoss SM

サポート

サポート

サポート

なし

なし

Tomcat SM

サポート

サポート

サポート

なし

なし


脚注 1 Oracle推奨モード

脚注 2 PDPプロキシ・クライアントは配布モードではありません。プロキシ・クライアントに配布モード構成は必要ありません。PDPプロキシとしてのセキュリティ・モジュールは、認可リクエストを1つのWebサービス・セキュリティ・モジュールまたはRMIセキュリティ・モジュールに委任します。

脚注 3 JRFモードは、WebLogicドメインまたはIBM WebSphereに対して有効化できます。非制御モードが唯一のサポートされている配布モードです。

脚注 4 Webサービス・セキュリティ・モジュールにプロキシとして接続します。配布モードは必要ありません。

脚注 5 .NETセキュリティ・モジュール・ベース


注意:

Oracle Entitlements Server 11gリリース2およびリリース2 PS1では、セキュリティ・モジュールをFusion Middlewareドメインのバージョン11gR1 PS5 (11.1.1.6)にインストールできます。Oracle Entitlements Server 11gリリース2 PS2では、セキュリティ・モジュールをFusion Middlewareドメインのバージョン11gリリース1 PS6 (11.1.1.7)にインストールできます。また、Oracle Entitlements Serverセキュリティ・モジュールがJRFドメインにインストールされている場合は、非制御モードのみがサポートされます。

8.2 SMConfig UIの起動

SMConfig UIは、OESクライアント・インストール・パッケージで配布されるJavaベースのスタンドアロン・ツールです。このツールでは、各種のデータの中でも特に、ポリシー決定ポイント(PDP)、ポリシー情報ポイント(PIP)およびポリシー・ストアを構成します。SMConfig UIスクリプトは、セキュリティ・モジュールをインスタンス化する際に作成されるディレクトリ($OES_CLIENT_HOME/oes_sm_instances/SM_Name/bin/など)にあります。


注意:

SMConfig UIスクリプトは、SMConfigツールを終了した後にのみ実行されます。詳細は、8.1項「始める前に」を参照してください。

SMConfig UIスクリプトの名前は、Linux環境ではoessmconfig.sh、Windows環境ではoessmconfig.batです。SMConfig UIを起動するには、適切なセキュリティ・モジュール・インスタンスのディレクトリのbinディレクトリに変更して、コマンド行から次のスクリプトを実行します。

cd $OES_CLIENT_HOME/oes_sm_instances/SM_Name/bin/
./oessmconfig.sh

SMConfig UIは、セキュリティ・モジュールと同じホストで実行されます。このスクリプトにより、セキュリティ・モジュールのjps-config.xmlファイルが変更されます。jps-config.xmlの場所は、最初にセキュリティ・モジュールを作成するときに、入力パラメータとして指定できます。このパラメータが指定されない場合、(セキュリティ・モジュールのホーム・ディレクトリ$OES_CLIENT_HOME/oes_sm_instances/SM_Name/configにある)デフォルト・ファイルが使用されます。


注意:

WebLogic Serverセキュリティ・モジュールの場合は、oessmconfig.shの使用時に、user_projects/domains/domain_name/config/oeswlssmconfig/AdminServerの下にあるjps-config.xmlファイルを指定します。ファイルの場所は、-jpsconfigパラメータを使用して、ツールに渡します。詳細は、次のコマンドを入力してください。

./oessmconfig.sh -help


図8-1は、Javaセキュリティ・モジュールのSMConfig UIのスクリーンショットです。

図8-1 Javaセキュリティ・モジュールのSMConfig UI

図8-1の説明が続きます
「図8-1 Javaセキュリティ・モジュールのSMConfig UI」の説明

セキュリティ・モジュール・タイプに応じて、次の一部またはすべてを構成する可能性があります。

  • 非制御モードでインストールされている場合、「ポリシー・ストア・タイプ」としてLDAP、Oracle DBまたはXMLのいずれかを構成します。

    • データベースの場合、場所のURLとデータベース資格証明を定義して、データベースへの接続を確認します。

    • LDAPストアの場合、場所のURLとLDAP資格証明を定義して、LDAPへの接続を確認します。

  • 制御プッシュ・モードでインストールされている場合、ポリシー配布のホスト、配布ポート、リスナー・ポート、ユーザー名およびパスワードを構成します。

  • プロキシ・モードでインストールされている場合、通信プロトコルおよびセキュリティ・モジュールのホストと配布ポイントを構成します。

8.3 セキュリティ・モジュールの構成の変更

管理者は、SMConfig UIを使用して、特定のセキュリティ・モジュール・インスタンス化のパラメータ値を細かく調整できます。これには、次のパラメータ・グループが含まれます。


注意:

SMConfig UIでは、セキュリティ・モジュールのタイプを変更できません。別のセキュリティ・モジュール・タイプを作成するには、SMConfigツールを実行して新しいセキュリティ・モジュール・インスタンスを作成します。

8.4 セキュリティ・モジュールのインスタンス化後の構成

次の各項では、セキュリティ・モジュール・タイプに固有で、インスタンス化後に変更可能なパラメータについて説明します。詳細は、付録A「インストール・パラメータおよび構成パラメータ」を参照してください。


注意:

大規模なポリシー・セットがセキュリティ・モジュールに配布される場合、パフォーマンスおよびスケーラビリティを高めるために、本番環境では制御プル・モードを使用することをお薦めします。

8.4.1 Javaセキュリティ・モジュールの構成

表8-2では、Javaセキュリティ・モジュールの制御プッシュ・クライアントの構成プロパティについて説明します。

表8-2 Javaセキュリティ・モジュールの制御プッシュ・クライアントの構成

プロパティ名 jps-config.xmlのプロパティ

* SM名

oracle.security.jps.runtime.pd.client.sm_name

* ポリシー配布モード

oracle.security.jps.runtime.pd.client.policyDistributionMode

クライアント構成

  • ローカル・ポリシー作業フォルダ: oracle.security.jps.runtime.pd.client.localpolicy.work_folder

  • 増分配布: oracle.security.jps.runtime.pd.client.incrementalDistribution

  • 登録再試行間隔: oracle.security.jps.runtime.pd.client.registrationRetryInterval

  • 配布待機時間: oracle.security.jps.runtime.policyDistributionWaitTime

  • * 登録サーバーURL: oracle.security.jps.runtime.pd.client.RegistrationServerURL

  • バックアップ登録サーバーURL: oracle.security.jps.runtime.pd.client.backupRegistrationServerURL

  • * 配布サービス・ポート: oracle.security.jps.runtime.pd.client.DistributionServicePort

  • * SSLモード: oracle.security.jps.pd.client.sslMode

  • * SSLアイデンティティ・キー・ストア・ファイル名: oracle.security.jps.pd.client.ssl.identityKeyStoreFileName

  • * SSL信頼キー・ストア・ファイル名: oracle.security.jps.pd.client.ssl.trustKeyStoreFileName

  • SSLアイデンティティ・キー・ストア・キー別名: oracle.security.jps.pd.client.ssl.identityKeyStoreKeyAlias


表8-3では、Javaセキュリティ・モジュールの制御プル・クライアントの構成プロパティについて説明します。構成プロパティは「クライアント構成」タブと「ポリシー・ストア」タブに編成されています。

表8-3 Javaセキュリティ・モジュールの制御プル・クライアントとストアの構成

プロパティ名 jps-config.xmlのプロパティ

* SM名

oracle.security.jps.runtime.pd.client.sm_name

* ポリシー配布モード

oracle.security.jps.runtime.pd.client.policyDistributionMode

クライアント構成

  • ローカル・ポリシー作業フォルダ: oracle.security.jps.runtime.pd.client.localpolicy.work_folder

  • 増分配布: oracle.security.jps.runtime.pd.client.incrementalDistribution

  • 登録再試行間隔: oracle.security.jps.runtime.pd.client.registrationRetryInterval

  • 配布待機時間: oracle.security.jps.runtime.policyDistributionWaitTime

  • ポーリング・タイマー: oracle.security.jps.pd.client.PollingTimerEnabled

  • ポーリング・タイマー間隔: oracle.security.jps.pd.client.PollingTimerInterval

ポリシー・ストア

  • ポリシー・ストア・タイプ: 制御された配布はデータベースを使用する場合のみ動作するので、policystore.typeの値にはDB_ORACLEのみを使用します。

  • URLによるデータベース構成。

    • JDBC URL: jdbc.url

    • * JDBCドライバ: jdbc.driver

    • ユーザー名: security.principal

    • パスワード: security.credential

  • JNDI名によるデータベース構成。

    • * データソースJNDI名: datasource.jndi.name

  • * 最大検索フィルタ長: max.search.filter.lengthは検索フィルタの最大長を定義します。値として整数(1024など)を使用します。

  • * ファーム名: oracle.security.jps.farm.name。

  • リソース・タイプ強制モード: oracle.security.jps.policystore.resourcetypeenforcementmode。


表8-4では、Javaセキュリティ・モジュールの制御されない配布のプロパティについて説明します。

表8-4 Javaセキュリティ・モジュールの非制御ポリシー・ストアの構成

プロパティ名 jps-config.xmlのプロパティ

* SM名

oracle.security.jps.runtime.pd.client.sm_name

* ポリシー配布モード

oracle.security.jps.runtime.pd.client.policyDistributionMode

ポリシー・ストア

ポリシー・ストア・タイプ: policystore.typeの値にはOIDまたはDB_ORACLEを使用します。

DB

  • URLによるデータベース構成。

    • JDBC URL: jdbc.url

    • * JDBCドライバ: jdbc.driver

    • ユーザー名: security.principal

    • パスワード: security.credential

  • JNDI名によるデータベース構成。

    • * データソースJNDI名: datasource.jndi.name

  • * 最大検索フィルタ長: max.search.filter.lengthは検索フィルタの最大長を定義します。値として最大長を定義する整数(1024など)を使用します。

  • * ファーム名: oracle.security.jps.farm.name。

  • リソース・タイプ強制モード: oracle.security.jps.policystore.resourcetypeenforcementmode。

LDAP

  • LDAP URL: ldap.urlはLDAPポリシー・ストアの場所を定義します。

  • * 最大検索フィルタ長: max.search.filter.lengthは検索フィルタの最大長を定義します。値として整数(1024など)を使用します。

  • * LDAPルート名: oracle.security.jps.ldap.root.name。

  • * ファーム名: oracle.security.jps.farm.name。

  • リソース・タイプ強制モード: oracle.security.jps.policystore.resourcetypeenforcementmode。

  • ユーザー名: security.principal

  • パスワード: security.credential

FILE

  • * ポリシー・ストア・ファイル: ポリシー・ストアとして使用されるファイルの場所


表8-5では、Javaセキュリティ・モジュールの拡張構成プロパティについて説明します。

表8-5 Javaセキュリティ・モジュールの拡張プロパティ

プロパティ名 jps-config.xmlのプロパティ

ロールメンバー・キャッシュ・タイプ

oracle.security.jps.policystore.rolemember.cache.type

ロールメンバー・キャッシュ方式

oracle.security.jps.policystore.rolemember.cache.strategy

ロールメンバー・キャッシュ・サイズ

oracle.security.jps.policystore.rolemember.cache.size

ロールメンバー・キャッシュ・ウォームアップ有効

oracle.security.jps.policystore.rolemember.cache.warmup.enable

ポリシー遅延ロード有効

oracle.security.jps.policystore.policy.lazy.load.enable

ポリシー・キャッシュ方式

oracle.security.jps.policystore.policy.cache.strategy

ポリシー・キャッシュ・サイズ

oracle.security.jps.policystore.policy.cache.size

ポリシー・キャッシュ更新可能

oracle.security.jps.policystore.cache.updateable

リフレッシュ有効

oracle.security.jps.policystore.refresh.enable

リフレッシュ・パージ・タイムアウト

oracle.security.jps.policystore.refresh.purge.timeout

リフレッシュ・パージ間隔

oracle.security.jps.ldap.policystore.refresh.interval

アプリケーション・ポリシー問合せTTLなし

oracle.security.jps.pdp.missingAppPolicyQueryTTL

デシジョン・キャッシュ有効

oracle.security.jps.pdp.AuthorizationDecisionCacheEnabled

デシジョン・キャッシュ追出し容量

oracle.security.jps.pdp.AuthorizationDecisionCacheEvictionCapacity

デシジョン・キャッシュ追出しパーセンテージ

oracle.security.jps.pdp.AuthorizationDecisionCacheEvictionPercentage

デシジョン・キャッシュTTL

oracle.security.jps.pdp.AuthorizationDecisionCacheTTL

匿名ロール有効

oracle.security.jps.pdp.anonymousrole.enable

認証済ロール有効

oracle.security.jps.pdp.authenticatedrole.enable


表8-6では、ポリシー情報ポイント(PIP)として属性リトリーバを定義するためのパラメータについて説明します。「新規」をクリックすると、各属性リトリーバ・タイプのパラメータが表示されます。

表8-6 Javaセキュリティ・モジュールのPIPパラメータ(属性リトリーバ)

名前 定義

属性リトリーバ

属性リトリーバのタイプをドロップダウン・メニューから選択します。オプションには「LDAP」、「DB」および「カスタム」が含まれます。

LDAP

  • 名前: serviceInstanceタグで定義される属性リトリーバの名前。

    <serviceInstance name="dbname" 
      provider="pip.service.provider">
    
  • 説明: serviceInstanceタグで定義される説明(オプション)。

    <serviceInstance name="description"
      value="dbdescription">
    
  • LDAP URL: ldap.urlはLDAPポリシー・ストアの場所を定義します。JEEアプリケーションおよびJSEアプリケーションで有効で、LDAPストアにのみ適用します。値としてldap://host:portという形式のURIを使用します。

  • 失敗したサーバーの再試行間隔: failed.server.retry.intervalプロパティに定義されている、失敗したサーバーへの接続を再試行する時間間隔。

  • ユーザー名: security.principal

  • パスワード: security.credential

DB

  • 名前: 事前定義済属性リトリーバの名前。

  • 説明: 説明(オプション)。

  • URLによるデータベース構成。

    • JDBC URL: jdbc.urlはデータベース・ポリシー・ストアの場所を定義します。Java Database Connectivity (JDBC) APIを使用してデータベースに接続する場合は定義される必要があります。値としてカンマ区切りのURLのリストを使用し、先頭はプライマリとして使用されます。たとえば、jdbc:oracle:thin:@scl58116.domainexample.com:1521:orclと定義します。

    • * JDBCドライバ: jdbc.driverではJDBC APIを使用してデータベースに接続する場合のドライバの場所を定義します。値として、たとえばoracle.jdbc.driver.OracleDriverを使用します。

    • ユーザー名: security.principal

    • パスワード: security.credential

  • JNDI名によるデータベース構成。

    • * データソースJNDI名: JDBCから直接ではなく、データソース経由でPIPインスタンスを動作させる場合のデータソースJNDI名。データ・ソース・シナリオは、WebLogic ServerおよびWebSphere Application Serverのみでサポートされます。値として事前定義済データソース・オブジェクトのJNDI名を使用します。

  • 失敗したサーバーの再試行間隔: この属性は、プライマリ・リポジトリとの通信が失敗した後、プライマリ・リポジトリにスイッチ・バックする前にバックアップ・リポジトリが使用される時間間隔を定義します。値として秒数を使用します。デフォルト値は15です。

カスタム

  • 名前: カスタム属性リトリーバの名前

  • 説明: 説明(オプション)。

  • * クラス名: 1つ以上のクラス名


表8-7では、適切なポリシー情報ポイント(PIP)から取得する必要がある属性を定義するパラメータについて説明します。これには、LDAPとデータベースの両方のストアのパラメータが含まれます。

表8-7 Javaセキュリティ・モジュールのPIPパラメータ(属性)

名前 jps-config.xmlのプロパティ

属性リトリーバ

ドロップダウン・メニューから定義済属性リトリーバを選択します。

名前

ポリシー・ストアで定義される属性の名前。事前定義済LDAP属性リトリーバを使用している場合、Oracle Entitlements Serverに定義される属性名は、LDAPストアで定義される属性名と同じである必要があります。現在、名前マッピング機能はありません。

問合せ

次にLDAP問合せの例を示します。

<property name="query" value="(cn=xUSERATTR)"/>

次にデータベース問合せの例を示します。

<property name="query" value="select description from bookstore where author='jimmy'"/>

* 検索ベース

LDAPストアの検索ベース。データベースの場合は表示されません。

存続時間

cachedが有効化されている場合、cached属性値の存続時間(秒)。

キャッシュされた属性

属性値のキャッシュを有効にします。


8.4.2 RMIセキュリティ・モジュールの構成

RMIセキュリティ・モジュールをインスタンス化後に構成する場合のパラメータは、次のリンク先で説明します。

プロパティの詳細は、付録A「インストール・パラメータおよび構成パラメータ」を参照してください。


ヒント:

プロキシ・モードのJBOSSセキュリティ・モジュールをPEPとして使用し、RMIセキュリティ・モジュールをPDPとして使用する場合、RMIセキュリティ・モジュールのCLASSPATHにjbossx.jarを追加する必要があります。

8.4.3 Webサービス・セキュリティ・モジュールの構成

Webサービス・セキュリティ・モジュールをインスタンス化後に構成する場合のパラメータは、次のリンク先で説明します。

プロパティの詳細は、付録A「インストール・パラメータおよび構成パラメータ」を参照してください。WebLogic Server上でWebサービス・セキュリティ・モジュールを使用する場合、8.4.4項「WebLogic Serverセキュリティ・モジュールの構成」を参照してください。


ヒント:

プロキシ・モードのJBOSSセキュリティ・モジュールをPEPとして使用し、Webサービス・セキュリティ・モジュールをPDPとして使用する場合、Webサービス・セキュリティ・モジュールのCLASSPATHにjbossx.jarを追加する必要があります。

8.4.4 WebLogic Serverセキュリティ・モジュールの構成

WebLogic Serverセキュリティ・モジュールをインスタンス化後に構成する場合のパラメータは、次のリンク先で説明します。これらのパラメータは、WebLogic Server上でWebサービス・セキュリティ・モジュールを使用する場合も有効です。


注意:

WebLogic Server上にインストールされている場合、Webサービス・エントリ・ポイントを構成する必要はありません。

プロパティの詳細は、付録A「インストール・パラメータおよび構成パラメータ」を参照してください。

8.4.5 SharePoint Server (MOSS)セキュリティ・モジュールの構成

SMConfig UIでは、MOSSセキュリティ・モジュール自体のパラメータは構成されません。SharePointセキュリティ・モジュールのリモートPDPとして機能するWebサービス・セキュリティ・モジュールが構成されます。詳細は、8.4.3項「Webサービス・セキュリティ・モジュールの構成」を参照してください。MOSSセキュリティ・モジュールの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイド』を参照してください。

8.4.6 .NETセキュリティ・モジュールの構成

SMConfig UIでは、.NETセキュリティ・モジュール自体のパラメータは構成されません。.NETセキュリティ・モジュールのリモートPDPとして機能するWebサービス・セキュリティ・モジュールが構成されます。詳細は、8.4.3項「Webサービス・セキュリティ・モジュールの構成」を参照してください。MOSSセキュリティ・モジュールの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイド』を参照してください。

8.4.7 WebSphere、TomcatおよびJBossのセキュリティ・モジュールの構成

WebSphere、TomcatおよびJBossのセキュリティ・モジュールをインスタンス化後に構成する場合のパラメータは、次のリンク先で説明します。


ヒント:

セキュリティ・モジュールでJBOSSプリンシパルを認識するために、org.jboss.security.SimplePrincipalが含まれるJBOSS_HOME/common/lib/jbosssx.jarをRMI/WSサーバーのCLASSPATHに追加します。

プロパティの詳細は、付録A「インストール・パラメータおよび構成パラメータ」を参照してください。

8.4.8 Oracle Service Busセキュリティ・モジュールの構成

Oracle Service Bus (OSB)セキュリティ・モジュールは、WebLogic Serverコンソールを使用してOracle Entitlements Server認可プロバイダが有効化されている場合(9.4.1項「WebLogic Serverとの統合」で定義)にのみ機能します。OSBセキュリティ・モジュールのパラメータをインスタンス化後に構成する場合の詳細は、表8-7「WebLogic Serverセキュリティ・モジュールの構成」を参照してください。OSBドメインを拡張してOSBセキュリティ・モジュールを作成できます。


注意:

Oracle Entitlements Serverセキュリティ・モジュールがJRFドメインにインストールされている場合、非制御モードのみがサポートされます。

OSBセキュリティ・モジュールを構成するには、次の手順を使用します。

  1. OSBサーバーとOracle Entitlements Serverをインストールして起動した後、OESClientをインストールします。

    『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイド』を参照してください。

  2. インストールしたOESClientとoracle_commonディレクトリにOpatchを適用します。

    oracle_commonディレクトリはOSBのインストール中に作成されます。

  3. smconfig.prpファイルを変更します。

    smconfig.prpOES_CLIENT_HOME/oessm/SMConfigToolディレクトリにあります。『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイド』を参照してください。

  4. SMConfigツールを使用して、OSBセキュリティ・モジュールを作成します。

    Oracle Entitlements Serverが稼働中であることを確認します。『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイド』を参照してください。

    1. binディレクトリに変更します。

      cd OES_CLIENT_HOME/oessm/bin

    2. SMConfigツールを実行します。

      ./config.sh -smType wls -smConfigId osbSM -serverLocation ../wlserver_10.3/

    3. コマンド・ウィンドウで、Oracle Entitlements Serverポリシー・ストアにアクセスする権限を持つユーザーの名前とパスワードを入力します。

    4. Fusion Middleware構成ウィザードの「拡張ソースの選択」で、Oracle Entitlements Server Security Module On Service Bus -11.1.2.0[oesclient]を選択し、「次へ」を選択します。

  5. OSBドメインでjps-config.xmlファイルのポリシー・ストア構成を変更します。

  6. WebLogic Serverコンソールを使用して、Oracle Entitlements Serverの認可プロバイダとロール・マッピング・プロバイダを有効にします。

    9.4.1項「WebLogic Serverとの統合」を参照してください。

  7. OSBサーバーを再起動します。

8.5 RMIまたはWebサービスのPDPプロキシ・クライアントの構成

Oracle Entitlements Serverでは、クライアントが認可サービスをリモートで起動できるプロキシ・モードがサポートされます。アプリケーションでOracle Entitlements Server PEP APIによって認可コールが実行されると、アプリケーションのホスト上に、(別のマシン上の)リモート・セキュリティ・モジュールと通信してアクセス決定を要求するPDPプロキシ・クライアントを設定できます。PDPプロキシ・クライアントでは、キャッシュ、ロギングおよびフェイルオーバーのサポートを含むローカル・セキュリティ・サービスが提供されます。PDPプロキシ・クライアントとリモート・セキュリティ・モジュールの間の通信には、Remote Method Invocation (RMI)コールまたはWebサービス・コールを使用できます。セキュリティ・サービスをリモート起動できるのは、RMIおよびWebサービスのセキュリティ・モジュールのみです。


注意:

XACMLの用語では、プロキシおよびリモート・セキュリティ・モジュールは、それぞれPDPプロキシおよびPDPに似ています。

アプリケーションからのOracle Entitlements Server PEP APIコールは、コール対象が埋込みPDPまたはリモートPDPのどちらであるかに関係なく、実行できます。プロキシ・モードは、セキュリティ・サービス(認可キャッシュ、ロギングおよびフェイルオーバーを含む)をローカルに提供するように構成でき、RMIまたはSOAPを使用してPDPと通信できます。

ローカルPDPプロキシ・クライアントおよびリモート・セキュリティ・モジュールの両方に関連する構成があります。プロキシ側では、クライアント構成はjps-config.xml構成ファイル内でPDPサービス・インスタンスに統合されています。サーバー側では、RMIとWebサービスの両方のセキュリティ・サービスの構成パラメータも、jps-config.xml構成ファイル内でPDPサービス・インスタンスに統合されています。構成パラメータの詳細は、付録A「インストール・パラメータおよび構成パラメータ」を参照してください。