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Oracle® Fusion Middleware管理者ガイド
11g リリース2 (11.1.2.2)
B71696-06
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20 テスト環境から本番環境への移行

この章では、Oracle Fusion Middlewareをテスト環境などのソース環境から本番環境などのターゲット環境に移行する方法について説明します。ソース環境内でアプリケーションの開発とテストを行い、最終的にはテスト・アプリケーション、また、必要に応じてテスト・データをターゲット環境にロール・アウトできます。このアプローチは、アップグレードのテストおよびロール・アウトにも使用できます。

この章の内容は次のとおりです。

20.1 Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの移行の概要

Oracle Fusion Middlewareコンポーネントをソース環境からターゲット環境に移行できます。

Oracle Fusion Middlewareコンポーネントを移行しない場合、移行元の環境で行ったカスタマイズや構成変更は、移行先の環境にすべて再適用する必要がありますが、コンポーネントを移行することにより、このような作業が最小化されます。ソース環境では、Oracle Fusion Middlewareのインストール、構成、カスタマイズおよび検証を行うことができます。システムが安定し、必要に応じて機能するようになったら、ターゲット環境を作成しますが、このとき、ソース環境に取り込んだすべての変更内容を再実行するかわりに、コンポーネントとその構成のコピーをソース環境から移行することでターゲット環境を作成できます。

既存のターゲット環境がある場合は、カスタマイズなど、ソース環境のすべての変更内容をターゲット環境に移行できます。

20.2 移行スクリプトの概要

移行スクリプトを使用しない場合、移行元の環境で行ったカスタマイズや構成変更は、移行先の環境にすべて再適用する必要がありますが、移行スクリプトを使用することにより、このような作業が最小化されます。これらのスクリプトを使用することにより、次のことが可能になります。

同一ホスト上または別のホスト上に移行できるものは、次のとおりです。ソース環境とターゲット環境では、同じオペレーティング・システムおよび同じプラットフォーム・アーキテクチャ(ビット数に関して)を使用している必要があります。

表20-1は、移行スクリプトをサポートするOracle Fusion Middlewareコンポーネントを示し、各コンポーネントを移行する手順の参照先を示します。

表20-1 移行スクリプトのサポート

コンポーネント サポートの有無 ドキュメントに記載されている手順

Oracle Access Management Access Manager


はい

第20.5.1.1項


Oracle Access Management Identity Federation


はい

第20.5.1.1項


Oracle Access Management Mobile and Social


はい

第20.5.1.1項


Oracle Access Management Secure Token Service


はい

第20.5.1.1項


Oracle Adaptive Access Manager


はい

第20.5.1.1項


Oracle B2B


はい

第20.5.2.1項


Oracle Business Activity Monitoring


はい

第20.5.2.1項作業6

Oracle Business Intelligence


はい

第20.5.7.1項


Oracle Business Intelligence Discoverer


いいえ

第20.5.9.1項


Oracle Business Process Management


はい

第20.5.2.1項


Oracle Data Integrator


はい

第20.5.10.1項


Oracle Directory Integration Platform


はい

第20.5.1.1項


Oracle Enterprise Performance Management Workspace

いいえ

第20.5.5項


Oracle Entitlements Server


はい

第20.5.1.1項


Oracle Essbase


はい

第20.5.5項


Oracle Forms Services


いいえ

第20.5.9.1項


Oracle HTTP Server


はい

第20.5.6.1.1項


Oracle Human Workflow


はい

第20.5.2.1項


Oracle Hyperion Calculation Manager

いいえ

第20.5.5項


Oracle Hyperion Financial Reporting

いいえ

第20.5.5項


Oracle Hyperion Provider Service

いいえ

第20.5.5項


Oracle Hyperion Smart View for Office

いいえ

第20.5.5項


Oracle Identity Manager


はい

第20.5.1.1項


Oracle Identity Navigator

はい

第20.5.1.1項


Oracle Information Rights Management


いいえ

第20.5.3.1項作業3

Oracle Internet Directory


はい

第20.5.1.1項


Oracle Platform Security Services


はい

第20.5.1.1項


Oracle Portal


いいえ

第20.5.9.1項


Oracle Privileged Account Manager

はい

第20.5.1.1項


Oracle Real-Time Decisions


はい

第20.5.8.1項


Oracle Reports


いいえ

第20.5.9.1項


Oracle Service Bus


はい

第20.5.2項


Oracle SOA Suite


はい

第20.5.2.1項


Oracle Unified Directory

いいえ

Oracle Fusion Middleware Oracle Unified Directory管理者ガイドのテスト環境から本番環境への移行に関する項。

Oracle User Messaging Service

はい

第20.5.2.1項作業8

Oracle Virtual Directory


はい

第20.5.1.1項


Oracle Web Cache


いいえ

第20.5.6.1.2項


Oracle Web Services Manager


はい

第20.5.1.1項


Oracle WebCenter Content


はい

第20.5.4.1項


Oracle WebCenter Content: Imaging


はい

第20.5.3.1項


Oracle WebCenter Content: Inbound Refinery

はい

第20.5.3.1項


Oracle WebCenter Content: Records


はい

第20.5.3.1項


Oracle WebCenter Portal


はい

第20.5.3.1項




注意:

移行スクリプトは大部分のOracle Fusion Middlewareコンポーネントの移行をサポートしていますが、いくつかのコンポーネントについては、スクリプトに加えて手動手順を実行するか、またはスクリプトを使用するかわりに手動手順を実行する必要があります。Oracle Fusion Middlewareコンポーネントをソース環境からターゲット環境に移行する手順と、いつスクリプトを使用するのかについては、第20.5項を参照してください。


20.3 ソース環境からターゲット環境への移行手順の概要

この項では、インストールをソース環境からターゲット環境に移行する一般的な手順について説明します。

一般的な手順は次のとおりです。

  1. ソース環境を準備します。第20.4.1項を参照してください。

  2. ターゲット環境を準備します。第20.4.2項を参照してください。

  3. ご使用の環境でデータベースを使用する場合、ターゲット環境に対して新しいデータベースを作成します。第20.4.3項を参照してください。

  4. Oracle Identity Managementをターゲット環境に移行します。第20.5.1項を参照してください。

  5. copyBinaryおよびpasteBinaryスクリプトを使用して、コンポーネントまたはスイートのMiddlewareホームのコピーをソース環境からターゲット環境に移行します。第20.4.4項を参照してください。

  6. 第20.4.5項または第20.4.6項の説明に従って、コンポーネントの構成のコピーを移行します。ほとんどの場合、copyConfig、extractMovePlanおよびpasteConfigスクリプトを使用します。

  7. その他のデータ(UMSユーザー・メッセージング・プリファレンス、Oracle WebCenter Portalアプリケーションのデータ、Oracle Web Cache構成ファイルなど)を移行します。新しい環境に固有の情報(ホスト名、ポートなど)を変更します。各コンポーネントに固有の情報については、第20.5項を参照してください。

20.4 ターゲット環境への移行の一般的な手順

Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの多くで、ソース環境からターゲット環境に移行する際に、共通の手順を使用します。ただし、すべてのコンポーネントがこれらの手順のすべてまたはそれらの一部を使用するわけではありません。特定のコンポーネントの場合、第20.5項の手順に従う必要があります

この項では、共通の手順について、次のとおり説明します。


注意:

これらの手順および移動計画で使用するスクリプトでは、通常、パスワードを含むファイルを指定する必要があります。不明瞭化したパスワードを含むファイルを生成するには、第A.1.1.12項で説明されているobfuscatePasswordスクリプトを使用します。


20.4.1 ソース環境の準備

この章の手順では、次の一部またはすべてが含まれる、Oracle Fusion Middlewareのインストールおよび構成がソース環境で行われていることを想定しています。

  • Oracle Fusion Middlewareコンポーネント(アイデンティティ管理、Oracle SOA Suite、Oracle WebCenter Portalなど)で使用される1つ以上のデータベースをインストールしました。

  • RCUを使用してソース環境で必要なスキーマを作成しました。『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  • Oracle WebLogic Serverをインストールし、Middlewareホームを作成しました。

  • Identity Managementをインストールし、構成しました。

    これには、目的のLDAPツリーおよびエントリ(特にユーザーおよびグループ)の作成(Oracle Internet Directoryの場合)、データ・ソースに対するアダプタの作成(Oracle Virtual Directoryの場合)、ポリシーの作成(Oracle Web Services Managerの場合)が含まれます。また、SSL用の自己署名証明書の構成も含まれます。(ターゲット環境では、信頼できるCA署名付き証明書を使用します。)

  • Oracle Fusion Middlewareコンポーネント(Oracle SOA Suite、Oracle WebCenter Portalなど)をインストールし、構成しました。

  • セキュリティ・ポリシーを構成しました。

  • 1つ以上のアプリケーションまたはSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイしました。これらのアプリケーションには、内部参照および外部参照が含まれる場合があります。

ソース環境のMiddlewareホームのすべてのOracleホームは、同じOracleインベントリに登録されている必要があります。複数のコンポーネントを1つのMiddlewareホームにインストールしているが、使用しているOracleインベントリの場所が様々である場合は、スクリプトで一部のOracleホームを検出できません。

この問題を回避するには、次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを使用して、登録先のインベントリを指す新しいoraInst.locを作成します。

    cat oraInst.loc
          inventory_loc=new_oraInst_loc_location
          inst_group=g900 
    
  2. 現在のインベントリからOracleホームをデタッチします。

    (UNIX) cd ORACLE_HOME/oui/bin
          ./detachHome.sh -invPtrLoc ORACLE_HOME/oraInst.loc
    (Windows) cd ORACLE_HOME\oui\bin
          ./detachHome.bat -invPtrLoc ORACLE_HOME\oraInst.loc
    
  3. 手順1で新規に作成したoraInst.locを渡すことによって、Oracleホームを新規インベントリに接続します。

    (UNIX) ./attachHome.sh -invPtrLoc new_oraInst_loc_location
    (Windows) attachHome.bat -invPtrLoc new_oraInst_loc_location
    

    これは、Middlewareホームの各Oracleホームに対して実行します。

  4. 必要に応じて、Oracleホーム間に依存性を設定します(たとえば、ほとんどのOracleホームはoracle_commonに依存します)。依存性は、アンインストール時に必要です。ファイルoraInventory/ContentsXML/inventory.xmlをチェックすると、古いインベントリから既存の依存性をチェックできます。ファイルの例を次に示します。

    <?xml version="1.0" standalone="yes" ?>
    <!-- Copyright (c) 1999, 2013, Oracle. All rights reserved. -->
    <!-- Do not modify the contents of this file by hand. --> 
    <VERSION_INFO>
       <SAVED_WITH>11.1.0.9.0</SAVED_WITH>
       <MINIMUM_VER>2.1.0.6.0</MINIMUM_VER>
    </VERSION_INFO>
    <HOME_LIST>
    <HOME NAME="OH339778486" LOC="/scratch/oracle/11gMW/oracle_common" TYPE="O" IDX="1">
       <REFHOMELIST>
          <REFHOME LOC="/scratch/oracle/11gMW/Oracle_WT1"/>
       </REFHOMELIST>
    </HOME>
    <HOME NAME="OH299443989" LOC="/scratch/oracle/11gMW/Oracle_WT1" TYPE="O"
    IDX="2">
       <DEPHOMELIST>
          <DEPHOME LOC="/scratch/oracle/11gMW/oracle_common"/>
       </DEPHOMELIST>
    </HOME>
    </HOME_LIST>
    <COMPOSITEHOME_LIST>
    </COMPOSITEHOME_LIST>
    </INVENTORY>
         
    
  5. 次のコマンドを実行して依存性を設定します。これは、移動スクリプトが機能するためには必須でありませんが、アンインストール時に必要になることに注意してください。

    ./runInstaller -updateHomeDeps
    "HOME_DEPENDENCY_LIST={/scratch/oracle/11gMW/Oracle_WT1:/scratch/oracle/11gMW/
    oracle_common}" -invPtrLoc ~/oraInst.loc 
    

20.4.2 ターゲット環境の準備

この章の手順を使用するには、ターゲット環境が次の前提条件を満たしている必要があります。

  • コピーするMiddlewareホームおよびコンポーネントのバージョンと互換性のあるcloningclient.jarファイルおよび移行スクリプトを使用する必要があります。この章の手順では、現行バージョンのcloningclient.jarファイルおよび移行スクリプトを使用することを前提としています。

  • ターゲット環境は、ソース環境と同じオペレーティング・システム上にある必要があります。また、オペレーティング・システム・アーキテクチャは、両方の環境で同じでなければなりません。たとえば、両方の環境で32ビットのオペレーティング・システムまたは64ビットのオペレーティング・システムを実行している必要があります。

    MiddlewareホームのすべてのOracleホームは、すべてが32ビットまたはすべてが64ビットである必要があります。この操作は、32ビットと64ビットのOracleホームが混在する環境をサポートしません。

    スクリプトを実行するときに、対応するJavaホームを指定する必要があります。つまり、Oracleホームが64ビットの場合、64ビットのJavaホームを指定する必要があります。Oracleホームが32ビットの場合、32ビットのJavaホームを指定する必要があります。

  • ターゲット・データベースは、ソース・データベースに適用されたすべてのパッチで更新する必要があります。また、ターゲットでもソースの場合と同じチューニング操作を実行します。

  • ターゲット環境のデータベースは、ソース環境のデータベースと同じタイプである必要があります。たとえば、ソース環境のデータベースがOracle Databaseである場合、ターゲット環境のデータベースもOracle Databaseである必要があります。ターゲット環境のデータベースは、ソース環境のデータベースと同じバージョンである必要があります。

  • データベースが適切に調整されていない場合、copyConfig操作およびpasteConfig操作でパフォーマンスの問題が発生することがあります。このようなパフォーマンスの問題を回避するには、次の標準データベース・パフォーマンス調整ガイドラインに加えて、MDS表のインポート用に、データベースに十分なRAMが割り当てられていることを確認します。また、次のプロシージャを実行して、ターゲット・データベースに対する統計を実行します。

    BEGIN
    dbms_stats.gather_schema_stats(ownname => 'prefix_MDS', 
               METHOD_OPT => 'FOR ALL COLUMNS SIZE AUTO',
               CASCADE => TRUE, ESTIMATE_PERCENT => NULL);
    END;
    

    このプロシージャでは、prefix_MDSは、インストールのMDSスキーマ名です。

20.4.3 ターゲット環境でのデータベースのインストール

様々なコンポーネント(Oracle Internet Directory、Oracle SOA SuiteおよびOracle WebCenter Portalなど)でデータベースが必要となります。


注意:

ターゲット・データベースは、ソース・データベースに適用されたすべてのパッチで更新する必要があります。また、ターゲットでもソースの場合と同じチューニング操作を実行します。


ご使用の環境のコンポーネントに応じて、次のオプションがあります。

  • 新しいデータベースをインストールします。Oracle Internet Directoryを除き、すべてのコンポーネントに対してこれを使用する必要があります。次の手順を実行します。

    1. データベース・ソフトウェアをインストールして構成します。

    2. RCUを使用してターゲット・データベースで必要なスキーマを作成します。『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

    3. Access Managerについては、2014年8月に「パッチ・セット・アシスタントを使用したOPSSスキーマのアップグレード」で説明したように、(パッチセット・アシスタントを使用して)OPSSスキーマをアップグレードします。

    4. アプリケーションで使用するカスタム・スキーマを作成します。たとえば、アプリケーションがソース環境でカスタム・スキーマを使用する場合、ターゲット環境でそのスキーマを作成します。

  • Oracle Internet Directoryの移行の際には、Oracle Database RMANの複製コマンドを使用して、複製データベースを作成します。複製データベースは、完全に独立して動作するように、ソース・データベースと異なるDBIDを使用して作成する必要があります。

    Oracle Databaseリリース11gの複製をターゲット環境に作成する手順は次のとおりです。

    1. ソース環境で、Identity Managementプロセスを停止します。

    2. ターゲット環境でOracle Databaseソフトウェアをインストールしますが、その際、データベースは作成しません。これを行うには、「構成オプションの選択」画面で「データベース・ソフトウェアのみインストール」を選択します。

    3. ソース環境でtnsnames.oraファイルを編集し、ターゲット環境のデータベースにエントリを追加します。

      tnsnames.oraファイルの例を次に示します。この例では、testDBはソース環境のデータベースで、prodDBはターゲット環境のデータベースです。

      testDB =  
         (DESCRIPTION =    
           (ADDRESS =       
             (PROTOCOL = TCP)      
             (HOST = 192.168.1.1)     
             (PORT = 1521))    
               (CONNECT_DATA =   
             (SERVER = DEDICATED)   
             (SID = testDB)    
             )  
           )
      prodDB=
          (DESCRIPTION =
            (ADDRESS =
              (PROTOCOL = TCP)
              (HOST = 192.168.2.4)
              (PORT = 1521))
                (CONNECT_DATA =
              (SERVER = DEDICATED)
              (SID = prodDB)
            )
        )
      
    4. ソース環境でlistener.oraファイルを編集し、ターゲット環境のデータベースにエントリを追加します。

      追加するエントリを次に示します。

      LISTENER_mts =
        (DESCRIPTION_LIST =
          (DESCRIPTION =
            (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)
            (HOST = 192.168.2.4)
            (PORT = 1521)(IP = FIRST))
          )
        )
      SID_LIST_LISTENER_mts =
        (SID_LIST =
          (SID_DESC =
            (SID_NAME = prodDB)
            (ORACLE_HOME = /scratch/oracle/test)
          )
        )
      
    5. ターゲット環境で、ORACLE_HOME/dbsディレクトリにパスワード・ファイルを作成します。SYSパスワードは、ソース環境のデータベースにおけるSYSアカウント用のパスワードと同じである必要があります。次のコマンドを使用すると、パスワード・ファイルが作成されます。

      orapwd password=password file=ORACLE_HOME/dbs/orapwproddb
      
    6. ターゲット環境で、ORACLE_HOME/dbsディレクトリにパラメータ・ファイル(pfile)を作成します。このファイルには、DB_NAMEパラメータのみが含まれている必要があります。例:

      DB_NAME=prodDB
      
    7. ターゲット環境で、ターゲット・データベースを指すようにORACLE_SID環境変数を設定します(まだ設定されていない場合)。

    8. Windowsで、oradimコマンドを使用してインスタンスを作成します。例:

      oradim -new -sid sid -intpwd password -startmode auto -pfile 'ORACLE_HOME\database\pfile'
      
    9. データベースをNOMOUNTモードで起動します。例:

      SQL> STARTUP NOMOUNT PFILE='ORACLE_HOME/dbs/pfile'
      
    10. ソース環境のデータベースをターゲット環境に移行するには、ターゲット環境でRMANを使用します。

      RMANを使用してデータベースを複製する例を次に示します。

      RMAN
      DUPLICATE TARGET DATABASE
        TO prodDB
        FROM ACTIVE DATABASE
        SPFILE
        NOFILENAMECHECK;
      

      RMANは、サーバー・パラメータ・ファイルを接続先ホストに自動的にコピーし、サーバー・パラメータ・ファイルを使用して補助インスタンスを起動して、必要なすべてのデータベース・ファイルおよびアーカイブREDOログをネットワークを介して接続先ホストにコピーし、データベースをリカバリします。最後に、RMANは、RESETLOGSオプションを指定してデータベースを開き、オンラインREDOログを作成します。

    詳細な手順は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

20.4.4 Middlewareホームおよびバイナリ・ファイルの移行

Middlewareホームのコピーをターゲット環境に移行するには、copyBinaryおよびpasteBinaryスクリプトを使用します。

  • copyBinaryスクリプトによって、ソースの準備が実行され、アーカイブが作成されます。また、Middlewareホームと、Middlewareホーム内のOracleホームのファイル権限が記録されます。

    アーカイブには、Oracle WebLogic ServerホームおよびMiddlewareホーム内のすべてのOracleホームが含まれます。

  • pasteBinaryスクリプトによって、クローニング先で前提条件が満たされているかどうかが確認されます。アーカイブ・ファイルからファイルが抽出され、OracleホームがOracleインベントリに登録されて、WebLogic ServerホームがMiddlewareホームに登録されます。

    次に、スクリプトによってファイル権限がリストアされ、必要に応じてリンクが再設定されます。

次の点に注意してください。

  • copyBinaryおよびpasteBinaryスクリプトを実行しても、ソースMiddlewareホーム、WebLogic ServerホームおよびOracleホームの、ロード可能なモジュールやアプリケーション固有のライブラリなどのすべての依存状態がターゲット・ホームに継承されるわけではありません。スクリプトによって、Middlewareホーム、およびソースのWebLogic ServerホームとOracleホーム全体がコピー先Middlewareホームにコピーされるためです。ソースのWebLogic ServerまたはOracleホームの外部にあるファイルは、自動的にはコピーされません。そのため、ソースのWebLogic ServerまたはOracleホームの外部にあるファイルを参照するアプリケーションは、ターゲット・ホームで正しく機能しない場合があります。

    Middlewareホームの一部としてコピーされたOracleホームには、バイナリ・ファイルのみが含まれます。

  • ミドルウェア・ホームをコピーする場合は、ミドルウェア・ホームの読取り専用部分のみがコピーされます。user_projectsディレクトリなどのユーザー構成ファイルは、アーカイブから除外されます。WebLogic Serverドメインはコピーされません。(copyConfigおよびpasteConfigスクリプトを使用して、ドメインをコピーします。)

  • ターゲットのMiddlewareホームの場所を、既存のMiddlewareホームの場所にすることはできません。

  • パスがシンボリック・リンクの場合、Middlewareホームを移行することはできません。

Middlewareホームを移行する手順は次のとおりです。

  1. Windowsの場合は、ソースで、管理サーバーおよびMiddlewareホームで実行されている管理対象サーバーをすべて停止します。さらに、JavaやWebLogicのプロセスを停止します。(UNIXの場合は、サーバーを停止する必要はありません。)

  2. ソースでcopyBinaryスクリプトを実行し、Middlewareホーム、WebLogic ServerホームおよびMiddlewareホーム内に含まれるOracleホームをコピーします。ソースのMiddlewareホーム内にOracleホームがない場合、アーカイブにOracleホームは含まれなくなります。

    copyBinaryスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/copyBinary.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\copyBinary.cmd
    

    copyBinaryスクリプトの構文については、A.1.1.1項を参照してください。

    たとえば、/scratch/Oracle /Middleware1のMiddlewareホームをコピーするには、次のコマンドを使用します。

    copyBinary.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                  -archiveLoc /tmp/mw_copy.jar
                  -sourceMWHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1 
                  -invPtrLoc /scratch/oracle/oraInst.loc
    
  3. Middlewareホームを別のホストにコピーする場合は、そのシステムにアーカイブ・ファイルをコピーします。

  4. pasteBinaryスクリプトとcloningclient.jarファイルをターゲット・システムにコピーし、実行権限があることを確認します。ファイルの場所については、第A.1項を参照してください。

    pasteBinaryスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/pasteBinary.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\pasteBinary.cmd
    

    cloningclient.jarファイルは次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/jlib/cloningclient.jar
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\jlib\cloningclient.jar
    

    pasteConfigなど他のスクリプトをコピーしないでください。これらのスクリプトは、ステップ6で説明しているように、ファイルの抽出時に生成されます。

  5. LinuxとUNIXでは、インストールされているOracle製品がターゲット・システムにない場合、oraInst.locファイルを作成し、Oracleインベントリ(oraInventory)に対する書込みアクセス権が付与されているメンバーの所属グループとOracleインベントリの格納先を指定する必要があります。たとえば、oraInst.locファイルには次を含めることができます。

    inst_group=dba
    inventory_loc=/scratch/oracle1/oraInventory
    

    そして、その場所がデフォルトの場所(/etc/oraInst.locまたは/var/opt/oracle/oraInst.loc)ではない場合、-invPtrLocオプションをpasteBinaryスクリプトに使用して、oraInst.locファイルの場所を指定します。

  6. ターゲットで、pasteBinaryスクリプトを使用して、アーカイブからファイルを抽出します(pasteBinaryスクリプトの構文の詳細は、第A.1.1.2項を参照)。


    注意:

    Middlewareホームに対するディレクトリが存在しない場合は、pasteBinaryスクリプトによりディレクトリが作成されます。

    Middlewareホームの実際のディレクトリ(MW_Home_prodなど)は存在できません。


    たとえば、/scratch/oracle/MW_Home_prodディレクトリにアーカイブを適用するには、次のコマンドを使用します。

    pasteBinary.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
                   -archiveLoc  /tmp/mw_copy.jar 
                   -targetMWHomeLoc /scratch/oracle/MW_Home_prod 
    

    Middlewareホームが/scratch/oracle/MW_Home_prodに抽出され、その下にWebLogic Serverホーム、およびソースOracleホーム名と同じ名前ですべてのOracleホームが抽出されます。

  7. pasteBinaryスクリプトで(invPtrLocパラメータで)カスタム・インベントリの場所を使用した場合、pasteBinary操作の最後にrootとして次のスクリプトを実行する必要があります。

    ORACLE_HOME/oracleRoot.sh
    
  8. ターゲットで、最初にノード・マネージャ・ディレクトリをバックアップします。次に、ノード・マネージャ・ディレクトリおよびこのディレクトリ内のファイルを削除します。このディレクトリのデフォルトの場所:

    WL_hOME/common/nodemanager
    

    ノード・マネージャ構成は、第20.4.5項のステップ13で移行します。

20.4.5 Javaコンポーネントの構成の移行

Javaコンポーネント(Oracle SOA Suiteなど)のドメイン構成のコピーを移行するには、copyConfig、extractMovePlanおよびpasteConfigスクリプトを使用します。この手順により、ドメイン、管理サーバーおよび管理対象サーバーを含む構成がコピーされます。続いて、管理サーバーが起動されます。ノード・マネージャ構成のコピーも移行できます。

通常、ユーザーに固有のデータはターゲット環境とソース環境で同じではないため、この処理では、ユーザー固有のデータは移行されません。


注意:

デフォルトで、copyConfigおよびpasteConfigの操作時に、最大ヒープ・サイズと最大永続生成サイズを指定する次のコマンドが設定されます。

-Xmx512m -XX:MaxPermSize=256m

これらの値は、copyConfigおよびpasteConfigスクリプトのT2P_JAVA_OPTIONSパラメータを使用して変更できます。



注意:

  • コンポーネントの構成を移行すると、スクリプトによりソースのトポロジがレプリケートされます。たとえば、ソース・ドメインにホストAの管理対象サーバーserver_1とserver_2、およびホストBの管理対象サーバーserver_3とserver_4が含まれる場合、ターゲットにも同様の管理対象サーバーとホストの関係を指定する必要があります。(移動計画のそれぞれの管理対象サーバーに対してホストを指定します。)

  • ドメイン・ディレクトリは各マシンに対してローカルです。pasteConfigスクリプトは管理サーバー・ドメイン・ディレクトリでのみ実行されます。その後、管理対象サーバーのディレクトリが管理サーバーと異なる場合は、Oracle WebLogic Serverのpackおよびunpackコマンドを使用して、管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリを再作成する必要があります。第20.6項を参照してください。


ドメイン構成およびノード・マネージャ構成のコピーを移行する手順は次のとおりです。

  1. ソースで、管理サーバーおよびすべての管理対象サーバーが起動されていることを確認します。

  2. ソースで、自動的にロックを取得するようにドメイン構成が設定されていないことを確認します。開発モードを使用してドメインを構成した場合は、ロックの自動取得が有効になっています。本番モードを使用してドメインを構成した場合は、デフォルトで無効になっています。無効化する手順は次のとおりです。

    1. 管理コンソールで「プリファレンス」をクリックします。

    2. 「ユーザー・プリファレンス」タブで、「ロックを自動取得して変更をアクティブ化」の選択を解除します。

    3. 「保存」をクリックします。

    4. 「チェンジ・センター」で、「構成の解放」をクリックします。

  3. ソースでcopyConfigスクリプトを実行して、ドメイン構成をコピーします。

    copyConfigスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/copyConfig.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\copyConfig.cmd
    

    copyConfigスクリプトの構文については、A.1.1.3項を参照してください。

    たとえば、Middlewareホーム/scratch/Oracle/Middleware1にあるSOA_domain1というOracle SOA Suiteドメインの構成をコピーするには、次のコマンドを使用します。

    copyConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
                  -archiveLoc /tmp/soa.jar
                  -sourceDomainLoc //scratch/oracle/config/domains/SOA_domain1
                  -sourceMWHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1
                  -domainHostName example.com
                  -domainPortNum 8001
                  -domainAdminUserName domain_admin_username
                  -domainAdminPasswordFile /scratch/admin/passwd.txt
                  -logDirLoc /tmp/logs
    

    注意:

    Oracle Internet Directoryをポリシー・ストアとして使用している場合、Oracle Internet Directoryを移動すると、ポリシー・ストアのデータはコピー先のデータベースにコピーされます。それ以降にcopyConfigスクリプトを実行する場合は、opssDataExport false引数を使用してデータの上書きを回避してください。


  4. ドメイン構成を別のホストにコピーする場合は、そのシステムにアーカイブ・ファイルをコピーします。

  5. ソースでextractMovePlanスクリプトを使用して、アーカイブから移動計画を抽出します。

    extractMovePlanスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/extractMovePlan.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\extractMovePlan.cmd
    

    extractMovePlanスクリプトの構文については、A.1.1.7項を参照してください。

    次に例を示します。

    extractMovePlan.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                     -archiveLoc /tmp/soa.jar
                     -planDirLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/soa
    

    注意:

    ソース環境に変更を加えていなくても、copyConfigスクリプトを使用するたびに、新しい移動計画を抽出する必要があります。pasteConfigスクリプトによって、移動計画とアーカイブが一致することが確認されます。一致しない場合は、スクリプトによりエラーが返されます。


  6. ターゲット環境の値にあわせてプロパティを変更するために、移動計画を編集します。移行するコンポーネントのタイプごとのプロパティのリストについては、表A-11を参照してください。

    複数のドメインを含む環境のドメインを1つのみ移行する場合は、移動計画で移行しないドメインのエントリを削除します。

  7. 編集した移動計画をターゲットにコピーします。(pasteConfig操作の間、-movePlanLocオプションを使用して場所を指定します。)

  8. ターゲットで次のスクリプトを実行して、移動計画に必要な不明瞭化したパスワード・ファイルを生成します。パスワード・ファイルごとにスクリプトを実行します。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/obfuscatePassword.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\obfuscatePassword.cmd
    

    スクリプトによって、パスワードおよびパスワード・ファイルが書き込まれる場所の入力を求めるプロンプトが表示されます。

  9. ターゲットで、copyConfig操作中に-opssDataExportパラメータがtrueに設定された場合(デフォルトでtrueに設定されます)、次の環境変数を設定する必要があります。

    CONFIG_JVM_ARGS "-Xmx2048M -Xms2048M"
    
  10. ターゲットでは、pasteConfigスクリプトを使用してアーカイブからファイルを抽出します。

    pasteConfigスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/pasteConfig.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\pasteConfig.cmd
    

    スクリプトの構文については、A.1.1.8を参照してください。

    たとえば、Middlewareホーム/scratch/Oracle/Middleware1にアーカイブを適用するには、次のコマンドを使用します。

    pasteConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                -archiveLoc /tmp/soa.jar
                -movePlanLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/soa/moveplan.xml
                -targetDomainLoc //scratch/oracle/config/domains/SOA_domain1
                -targetMWHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1/
                -domainAdminPasswordFile /scratch/pwd_dir/dom_pass.txt
     
    

    注意:

    pasteConfigスクリプトは、管理対象サーバーを起動しようとします。サーバーが起動され、スクリプトの出力に3つのドット(...)が表示されたら、WebLogic Server管理コンソールにアクセスします。「サーバー」をクリックして、すべての管理対象サーバーのステータスを確認します。ステータスが「管理」ステータスの場合は、「制御」タブをクリックします。次に、サーバーを選択し、「再開」をクリックします。サーバーが稼働状態になります。


  11. ノード・マネージャがソースで構成されている場合は、ノード・マネージャを移行します。

    1. ソースでcopyConfigスクリプトを実行して、ノード・マネージャ構成をコピーします。

      copyConfigスクリプトは、次の場所にあります。

      (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/copyConfig.sh
      (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\copyConfig.cmd
      

      スクリプトの構文については、A.1.1.6を参照してください。たとえば、次のコマンドを使用します。

      copyConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
                    -archiveLoc /tmp/nm.jar
                    -sourceNMHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware/wlserver_10.3/common/nodemanager
                    -logDirLoc /tmp/logs
      
    2. ノード・マネージャを別のホストにコピーする場合は、そのシステムにアーカイブ・ファイルをコピーします。

    3. ソースでextractMovePlanスクリプトを使用して、アーカイブから移動計画を抽出します。

      extractMovePlanスクリプトは、次の場所にあります。

      (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/extractMovePlan.sh
      (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\extractMovePlan.cmd
      

      extractMovePlanスクリプトの構文については、A.1.1.7項を参照してください。

      次に例を示します。

      extractMovePlan.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                       -archiveLoc /tmp/nm.jar
                       -planDirLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/nm
      
    4. ターゲット環境の値にあわせてプロパティを変更するために、移動計画を編集します。ノード・マネージャのプロパティのリストについては、表A-12を参照してください。

    5. 編集した移動計画をターゲットにコピーします。(pasteConfig操作の間、-movePlanLocオプションを使用して場所を指定します。)

    6. ターゲットで次のスクリプトを実行して、移動計画に必要な不明瞭化したパスワード・ファイルを生成します。パスワード・ファイルごとにスクリプトを実行します。

      (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/obfuscatePassword.sh
      (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\obfuscatePassword.cmd
      

      スクリプトによって、パスワードおよびパスワード・ファイルが書き込まれる場所の入力を求めるプロンプトが表示されます。

    7. ターゲットでは、pasteConfigスクリプトを使用してアーカイブからファイルを抽出します。

      pasteConfigスクリプトは、次の場所にあります。

      (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/pasteConfig.sh
      (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\pasteConfig.cmd
      

      スクリプトの構文については、A.1.1.11を参照してください。

      たとえば、次のコマンドを使用します。

      pasteConfig -javaHome USER_HOME/jrockit_160_17_R28.0.0-679/
                  -archiveLoc /tmp/nm.jar
                  -targetNMHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1/wlserver_10.3/common/nodemanager
                  -targetMWHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1
                  -movePlanLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/nm/moveplan.xml
                  -silent true
      

この作業が完了したら、第20.5項の説明に従って、コンポーネントごとに追加手順を実行する必要があります。

20.4.6 Oracleインスタンスおよびシステム・コンポーネントの構成の移行

OracleインスタンスおよびOracle HTTP Server、Oracle Internet Directory、Oracle Virtual Directory、Oracle BI EEなどのシステム・コンポーネントは、次のいずれかの方法で移行できます

いずれの場合も、copyConfig、extractMovePlanおよびpasteConfigスクリプトを使用します。スクリプトに渡すオプションのみが異なります。

20.4.6.1 Oracleインスタンスおよびそのすべてのシステム・コンポーネントの移行

インスタンス内のすべてのシステム・コンポーネントの構成を含む、Oracleインスタンス全体を移行できます。

次の手順を実行します。

  1. ソースで、copyConfigスクリプトを実行します。

    copyConfigスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/copyConfig.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\copyConfig.cmd
    

    スクリプトの構文については、A.1.1.4項を参照してください。

    たとえば、/scratch/Oracle/Middleware1/webtier_1に配置されているOracleインスタンスをコピーするには、次のコマンドを使用します。

    copyConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
                  -archiveLoc /tmp/ohs1.jar
                  -sourceInstanceHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1/webtier_1
    
  2. コンポーネントを別のホストにコピーする場合は、そのシステムにアーカイブ・ファイルをコピーします。

  3. ソースでextractMovePlanスクリプトを使用して、アーカイブから移動計画を抽出します。

    extractMovePlanスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/extractMovePlan.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\extractMovePlan.cmd
    

    extractMovePlanスクリプトの構文については、A.1.1.7項を参照してください。

    次に例を示します。

    extractMovePlan.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                     -archiveLoc /tmp/ohs1.jar
                     -planDirLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/ohs
    
  4. 移動計画を編集して、ターゲット環境の値を反映するように特定のコンポーネントのプロパティを変更します。

    • Oracle HTTP Serverについては、表A-20を参照してください。

    • Oracle Internet Directoryについては、表A-21を参照してください。

    • Oracle Virtual Directoryについては、表A-22を参照してください。

    • Oracle BI EEの詳細は、表A-25を参照してください。

  5. 編集した移動計画をターゲットにコピーします。(pasteConfig操作の間、-movePlanLocオプションを使用して場所を指定します。)

  6. ターゲットで次のスクリプトを実行して、移動計画に必要な不明瞭化したパスワード・ファイルを生成します。パスワード・ファイルごとにスクリプトを実行します。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/obfuscatePassword.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\obfuscatePassword.cmd
    

    スクリプトによって、パスワードおよびパスワード・ファイルが書き込まれる場所の入力を求めるプロンプトが表示されます。

  7. ターゲットでは、pasteConfigスクリプトを使用してアーカイブからファイルを抽出します。

    pasteConfigスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/pasteConfig.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\pasteConfig.cmd
    

    スクリプトの構文については、A.1.1.9項を参照してください。

    たとえば、Oracleインスタンスwebtier_2にアーカイブを適用するには、次のコマンドを使用します。

    pasteConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                -archiveLoc /tmp/ohs1.jar
                -movePlanLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/ohs/moveplan.xml
                -targetOracleHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware/Oracle_WebTier 
                -targetInstanceHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware/webtier_2 
                -targetInstanceName webtier_2 
                -domainHostName myhost
                -domainPortNum 7001 
                -domainAdminUserName domain_admin_username
                -domainAdminPasswordFile /scratch/pwd_dir/dom_pass.txt
    

    Oracleインスタンス名はドメイン内で一意である必要があります。Oracleインスタンスのアーカイブを同一ドメインに適用する場合は、-targetInstanceNameオプションを使用してインスタンスに別の名前を指定します。

この作業が完了したら、第20.5項の説明に従って、コンポーネントごとに追加手順を実行する必要があります。

20.4.6.2 個別のシステム・コンポーネントの移行

Oracleインスタンス内の個別のシステム・コンポーネントの構成を移行できます。

次の手順を実行します。

  1. ソースで、copyConfigスクリプトを実行します。個別のコンポーネントのコピーは、Oracleインスタンスのコピーと同様ですが、-sourceComponentNameオプションを追加する点が異なります。

    copyConfigスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/copyConfig.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\copyConfig.cmd
    

    スクリプトの構文については、A.1.1.5項を参照してください。

    たとえば、/scratch/Oracle/Middleware1/webtier_1に配置されているOracleインスタンス内のohs1というOracle HTTP Serverインスタンスをコピーするには、次のコマンドを使用します。

    copyConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
                  -archiveLoc /tmp/ohs1.jar
                  -sourceInstanceHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1/webtier_1
                  -sourceComponentName ohs1
    
  2. コンポーネントを別のホストにコピーする場合は、そのシステムにアーカイブ・ファイルをコピーします。

  3. ソースでextractMovePlanスクリプトを使用して、アーカイブから移動計画を抽出します。

    extractMovePlanスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/extractMovePlan.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\extractMovePlan.cmd
    

    extractMovePlanスクリプトの構文については、A.1.1.7項を参照してください。

    次に例を示します。

    extractMovePlan.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                     -archiveLoc /tmp/ohs1.jar
                     -planDirLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/ohs
    
  4. 移動計画を編集して、ターゲット環境の値を反映するように特定のコンポーネントのプロパティを変更します。

    • Oracle HTTP Serverについては、表A-20を参照してください。

    • Oracle Internet Directoryについては、表A-21を参照してください。

    • Oracle Virtual Directoryについては、表A-22を参照してください。

    • Oracle BI EEの詳細は、表A-25を参照してください。

  5. 編集した移動計画をターゲットにコピーします。(pasteConfig操作の間、-movePlanLocオプションを使用して場所を指定します。)

  6. ターゲットで次のスクリプトを実行して、移動計画に必要な不明瞭化したパスワード・ファイルを生成します。パスワード・ファイルごとにスクリプトを実行します。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/obfuscatePassword.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\obfuscatePassword.cmd
    

    スクリプトによって、パスワードおよびパスワード・ファイルが書き込まれる場所の入力を求めるプロンプトが表示されます。

  7. ターゲットでは、pasteConfigスクリプトを使用してアーカイブからファイルを抽出します。個別のコンポーネントのアーカイブを適用するには、-targetComponentNameオプションを追加します。

    pasteConfigスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/pasteConfig.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\pasteConfig.cmd
    

    スクリプトの構文については、A.1.1.10を参照してください。

    たとえば、Oracleインスタンスwebtier_2にアーカイブを適用し、ターゲットのOracle HTTP Serverインスタンスにohs_clという名前を付けるには、次のコマンドを使用します。

    pasteConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                -archiveLoc /tmp/ohs1.jar
                -movePlanLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/ohs/moveplan.xml
                -targetOracleHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware/Oracle_WebTier 
                -targetInstanceHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware/webtier_2 
                -targetInstanceName webtier_2 
                -targetComponentName ohs_cl 
                -domainHostName myhost
                -domainPortNum 7001 
                -domainAdminUserName domain_admin_username
                -domainAdminPasswordFile /scratch/pwd_dir/dom_pass.txt
    

    Oracleインスタンス名はドメインで一意である必要があり、コンポーネント名はOracleインスタンスで一意である必要があります。Oracleインスタンスのアーカイブを同一ドメインに適用する場合、-targetInstanceNameおよび-targetComponentNameオプションを使用してインスタンスおよびコンポーネントに別の名前を指定します。

この作業が完了したら、第20.5項の説明に従って、コンポーネントごとに追加手順を実行する必要があります。

20.4.7 ユーザーおよびグループの構成

新しいターゲット環境でセキュリティを構成する必要があります。手順は、環境およびアプリケーションの構成によって異なります。

ターゲット環境のLDAPアイデンティティ・ストアでは、ソース環境と同じユーザーおよびグループを使用しない可能性や、すでにユーザーおよびグループが移入されている可能性があります。ソース環境のユーザー、グループおよびパスワードをターゲット環境に移行する必要がある場合のみ、次の手順を実行します。

  1. ldapsearchコマンドを使用して、ソース環境のLDAPアイデンティティ・ストアからユーザーおよびグループをエクスポートします。これにより、後でターゲット環境のLDAPアイデンティティ・ストアにインポートするldifファイルが作成されます。ldapsearchコマンドは、アイデンティティ管理コンポーネントのORACLE_HOME/binディレクトリにあります。次に例を示します。

    ORACLE_HOME/bin/ldapsearch -h test_oid_host -p test_oid_port 
      -D "cn=orcladmin" -w "test_orcladmin_passwd" -b "cn=Users,dc=us"
    
  2. 次の例で示すように、ldapaddmtコマンドを使用して、ソース環境からエクスポートしたldifファイルをターゲット環境にインポートします。(ORACLE_HOMEはアイデンティティ管理のOracleホームです。)

    ORACLE_HOME/bin/ldapaddmt -h production_oid_host
       -p production_oid_port -D "cn=orcladmin"
       -w "production_orcladmin_passwd" -r -f ldif_filename
    

20.5 Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの移行

次の各項では、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントを移行する場合に実行する必要のある手順について説明します。多くの場合、これらの手順では第20.4項で説明されている一般的な手順を使用します。すべてのコンポーネントで、次の各項で説明する追加手順を実行する必要があります。

20.5.1 アイデンティティ管理コンポーネントのターゲット環境への移行

次の各項目では、アイデンティティ管理をソース環境からターゲット環境に移行する方法について説明します。

いずれの場合も、ソース環境で次の操作を実行済です。

  • アイデンティティ管理コンポーネント(Oracle Internet Directory、Oracle Directory Integration Platform (Oracle Internet Directoryに依存)、Identity Federationなど)に使用されるデータベースをインストールしました。

  • RCUを使用してソース環境で必要なスキーマを作成しました。『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  • アイデンティティ管理(Oracle Internet Directory、Oracle Virtual Directory、Oracle Web Services Manager、Oracle Adaptive Access Managerの一部またはすべてを含む)をインストールして構成しました。

  • Oracle Internet Directoryの場合、目的のLDAPツリーおよびエントリ(特にユーザーおよびグループ)を作成しました。

  • Oracle Virtual Directoryの場合、様々なデータ・ソース(LDAP、データベースなど)に対するアダプタを作成し、場合によっては、ローカル・ストア・アダプタ(LSA)を構成してローカル・ファイルシステムにあるローカルのLDAPデータを作成しました。

  • Oracle Directory Integration Platformの場合、様々なターゲットに対する同期プロファイルを作成しました。これらのプロファイルは、Oracle Internet DirectoryにあるLDAPエントリの形式です。

  • Identity Federationの場合、様々な信頼できるアイデンティティ・プロバイダおよびサービス・プロバイダを構成しました。

  • Oracle Access Management Access Manager 11gの場合、保護されたアプリケーションのWeb層で構成された対応するWebゲートを使用して認証を設定しました。『Oracle Fusion Middleware Oracle Access Management管理者ガイド』で説明されているように、Access Manager構成データはファイル内に存在し、ポリシーおよび構成データはデータベース内に存在します。

  • Oracle Platform Securityの場合、セキュリティ・ポリシーおよび格納済の資格証明を資格証明ストア・フレームワーク(CSF)に作成しました。

  • Oracle Web Services Managerの場合、Oracle Web Services Managerのポリシーを作成しました。これらのポリシーは、Webサービスおよびクライアントにも組み込まれます。

  • SSLの場合、自己署名証明書を構成しました。(ターゲット環境では、信頼できるCA署名付き証明書を使用します。)

20.5.1.1 アイデンティティ管理の新しいターゲット環境への移行

この手順では、アイデンティティ管理コンポーネント(Oracle Internet Directory、Oracle Virtual Directory、Oracle Directory Integration Platformなど)がソース環境にインストール済で、これらを存在していないターゲット環境に移行する必要があると想定します。

使用するコンポーネントに応じて次の作業を実行します。作業1は、すべてのコンポーネントで必要です。

作業1   データベースおよびMiddlewareホームの新しいターゲット環境への移行

次の手順を使用して、データベース、すべてのアイデンティティ管理のMiddlewareホームのコピーおよびドメイン構成をターゲット環境に移行します。

  1. 第20.4.3項の説明に従って、データベースとスキーマを移行または作成します。

  2. 第20.4.4項の説明に従って、copyBinaryおよびpasteBinaryスクリプトを使用して、アイデンティティ管理コンポーネントを含むMiddlewareホームのコピーをソース環境からターゲット環境に移行します。

  3. Oracle Adaptive Access Managerの場合、作業2「Oracle Adaptive Access Manager用の前提条件作業の実行」の説明に従って、前提条件作業を実行します。

  4. Access Managerの場合、作業3「Access Manager用の前提条件作業の実行」の説明に従って、前提条件作業を実行します。

  5. Oracle Identity Managerの場合、作業4「Oracle Identity Manager用の前提条件作業の実行」の説明に従って、前提条件作業を実行します。

作業2   Oracle Adaptive Access Manager用の前提条件作業の実行

Oracle Adaptive Access Managerではシステム・スナップショットを使用して、複数の環境において簡単にセキュリティ・データが移行されます。copyConfigとpasteConfigのスクリプトを実行する前に、スナップショットを作成する必要があります。これによって、データをデータベースからスナップショットにロードしてから、システム・スナップショットをソース・システムでリストアします。

  1. 次のURLを使用してOAAM管理コンソールにシステム管理としてログインします。

    http://oaam_admin_server_host:oaam_admin_server_port/oaam_admin
    
  2. ナビゲーション・ペインで、「環境」の下の「システム・スナップショット」を選択します。

  3. 『Oracle Fusion Middleware Oracle Adaptive Access Manager管理者ガイド』のスナップショットのロードとリストアに関する項の説明に従ってシステム・スナップショットをロードしてリストアします。

  4. スナップショットをリストアしたら、ソース環境で適切な値に構成プロパティを更新します。

作業3   Access Manager用の前提条件作業の実行

Access Managerを移行するには、次の手順を実行します。

  1. 「構成の解放」をWebLogic Server管理コンソールでクリックして、WebLogic Server構成のロックを解除します。

  2. ドメイン・ホームページに移動し、「セキュリティ」タブを選択します。

  3. 「匿名Adminのルックアップを有効化」を選択します。

  4. Access Managerコンソールを使用してAccess Managerサーバーのポート番号を変更した場合、ポート番号はconfig.xmlで変更されません。この問題を回避するには、次のファイルを編集して、ポート番号を変更します。

    DOMAIN_HOME/config/config.xml
    
  5. copyConfigスクリプトの実行前に管理サーバーを起動する前に、次の環境変数を設定します。

    export JAVA_OPTIONS="-Djavax.management.builder.initial=weblogic.management.jmx.mbean
     server.WLSMBeanServerBuilder"
     
    
作業4   Oracle Identity Manager用の前提条件作業の実行

Oracle Identity Managerを移行する場合は、pasteConfigスクリプトを実行する前に、構成データをソース・データベース・スキーマからターゲット・データベース・スキーマへ移行する必要があります。次の手順を実行します。

  1. まだ作成していない場合は、RCUを使用してターゲット・データベース内にOIMスキーマを作成します。


    注意:

    • ソース・データベース上に、デフォルトの接頭辞_OIMおよび接頭辞_OIM_LOBの表領域以外のOracle Identity Managerのスキーマ用の表領域を作成していた場合、それらの表領域をターゲット・データベースにも作成し、impdpコマンドのREMAP_TABLESPACEパラメータでマップする必要があります。impdpコマンドの例は、ステップ10を参照してください。

    • RMANを使用してデータベースのクローンを作成したか、新規データベースを作成したかどうかにかかわらず、常にRCUを使用してOIMスキーマを作成してください。


  2. ソース・データベース・ホストで、データベースORACLE_HOME/binから次のコマンドを実行して環境を設定します。

    setenv ORACLE_HOME ORACLE_HOME_for_source_DB
    setenv PATH $ORACLE_HOME/bin:$PATH
    setenv ORACLE_SID SID_for_source_DB
    
  3. ソース・データベース・ホストで、デフォルトのダンプ・ディレクトリを使用するか、カスタム・ダンプ・ディレクトリを作成します。カスタム・ダンプ・ディレクトリを作成するには、次のSQLコマンドを実行します。

    create directory dump_dir as 'directory_on_source_database_host';
    
  4. 次のファイルをソースOracle Identity Managerホストからソース・データベース・ホストにコピーします。

    OIM_ORACLE_HOME/clone/data/exp_param.par
    
  5. ソース・データベース・ホストで、次のように構成データをソース・データベースからダンプ・ファイルへエクスポートします。

    expdp system/password SCHEMAS=OIM_schema_name DIRECTORY=dump_dir
       DUMPFILE=export.dmp LOGFILE=export.log 
       parfile=directory_containing_file/exp_param.par
    
  6. ターゲット・データベース・ホストで、デフォルトのダンプ・ディレクトリを使用するか、カスタム・ダンプ・ディレクトリを作成します。カスタム・ダンプ・ディレクトリを作成するには、次のSQLコマンドを実行します。

    create directory dump_dir as
    'directory_on_target_machine';
    
  7. ダンプ・ファイルをデータベース・ホスト・システムからターゲット・データベース・ホスト上のダンプ・ディレクトリにコピーします。

  8. ターゲット・データベース・ホストで、データベースORACLE_HOME/binから次のコマンドを実行して環境を設定します。

    setenv ORACLE_HOME ORACLE_HOME_for_target_DB
    setenv PATH $ORACLE_HOME/bin:$PATH
    setenv ORACLE_SID SID_for_target_DB
    
  9. ターゲット・データベース・ホストで、RCUを使用して作成されたOIMスキーマを対象に、次のPL/SQLブロックを実行してDBオブジェクトをドロップします。

    BEGIN
         for s in (select object_type,object_name from user_objects 
               where object_type not in('TABLE','LOB', 'INDEX','TYPE')
                  and not (( object_name = 'OIM_RECON_CHANGES_BY_RES_MV' 
                  and object_type = 'MATERIALIZED VIEW' )
                   or ( object_name = 'OIM_AFTERLOGON_TRIGGER' 
                   and object_type = 'TRIGGER' )) )
         loop
        BEGIN
             dbms_output.put_line('Drop '|| s.object_type ||' '|| s.object_name);
             execute immediate 'Drop '|| s.object_type ||' '|| s.object_name ;
     
       EXCEPTION
       WHEN OTHERS THEN
               dbms_output.put_line(SQLERRM);
        END;
        end loop;
     END;
    
  10. ターゲット・データベース・ホストで、次のように構成をダンプ・ファイルからターゲット・データベースへインポートします。

    impdp system/password DIRECTORY=dump_dir DUMPFILE=export.dmp
       LOGFILE=import.log remap_schema=src_env_schema_name:tgt_env_schema_name
       REMAP_TABLESPACE=src_env_oim_tablespace:tgt_env_oim_tablespace,
       src_oim_lob_tablespace_name:tgt_oim_lob_tablespace_name, ... 
       TABLE_EXISTS_ACTION=REPLACE 
    

    注意:

    インポート中に次のエラーが表示されることがありますが、無視して構いません。

    • Processing object type SCHEMA_EXPORT/EVENT/TRIGGER
      ORA-39083: Object type TRIGGER failed to create with error:
      ORA-00942: table or view does not exist
      Failing sql is:
      CREATE TRIGGER oim_afterlogon_trigger
              AFTER LOGON ON  RC2T2P_OIM.SCHEMA
              BEGIN
                 EXECUTE IMMEDIATE 'ALTER SESSION SET NLS_LENGTH_SEMANTICS=CHAR';
                 9EXECUTE IMMEDIATE 'ALTER SESSION SET NLS_SORT=BINARY NLS_COMP=BINARY';
              EXCEPTION
                WHEN OTHERS THEN
                RAISE ;
              END  set_nlslengthsemantics_trigger;
      
    • Processing object type SCHEMA_EXPORT/MATERIALIZED_VIEW
      ORA-31684: Object type MATERIALIZED_VIEW:"RC2TARG_OIM"."OIM_RECON_CHANGES_BY_RES_MV" already exists
      
    • 既に存在するオブジェクトに関するその他のエラー


作業5   ドメイン構成の新しいターゲット環境への移行

第20.4.5項の説明に従って、アイデンティティ管理構成を含む各ドメインの構成のコピーを移行します。この手順により、ドメイン、管理サーバーおよび管理対象サーバーを含む構成が移行されます。

次の点に注意してください。

  • Oracle Identity Managerの場合、ソースから移動計画に書き込まれたデータ・ソースJDBC URLを、SID形式(jdbc:oracle:thin:@HOST:PORT:SID)またはサービス名形式(jdbc:oracle:thin:@HOST:PORT/SERVICE_NAME)にすることができます。ただし、移動計画を編集する際には、常に、サービス名形式の移動計画のデータ・ソース詳細セクションでJDBC URLを指定する必要があります。

  • ターゲットで別のデータベースを使用している場合は、移動計画のDATASOURCE configGroupの情報と、その他の変更が必要な情報を更新してください。

  • Oracle Identity Managerの場合、SERVER_CONFIG configGroupで、リスニング・アドレス・プロパティを更新するときに、Oracle SOA SuiteサーバーおよびOracle Identity Managerサーバーを含むホストの名前を指定します。All Local Addressesを指定しないでください。


注意:

Access ManagerとOracle Identity Managerが両方ともご使用の環境で構成されるが、同じドメイン内にない場合は、最初にAccess Managerを移行する必要があります。次に、Oracle Identity ManagerドメインのpasteConfigスクリプトを実行する前に、ターゲットOracle Access Managerドメインの管理サーバーが実行されていることを確認してください。


構成の移行では、次のことも行われます。

  • 移行計画で提供された値に基づいて、LDAPまたはデータベース・ベース・ストアへのセキュリティ・ストアの再関連付けを行います。

  • アイデンティティ・フェデレーションを構成します。特定の状況で実行する可能性があるオプション作業の詳細は、作業4「Oracle Access Management Identity Federationの既存のターゲット環境への移行」を参照してください。

  • Oracle Platform Security Servicesを移行します。ポリシー・ストアと資格証明ストアは、copyConfigおよびpasteConfig操作の一環として移行されます。

    Oracle Web Services Managerを使用している場合は、作業16「監査ポリシーの新しいターゲット環境への移行」の説明に従って、監査ポリシーを移行します。

  • Oracle Web Services Manager、MDSリポジトリまたはデプロイメント・プランに格納されているすべてのポリシー、およびDOMAIN_HOME/libに格納されているすべてのカスタム・ポリシーの移行MDSリポジトリに格納されていないポリシーを移行する場合は、作業17「Oracle Web Services Managerの新しいターゲット環境への移行」を参照してください。

  • Oracle Entitlements Serverの移行

  • Oracle Access Management Mobile and Socialの移行Access Managerの移動計画プロパティ(表A-33を参照)により自動的にMobile and Social構成が更新されます。

  • Oracle Access Management Secure Token Serviceの移行Access Managerの移動計画プロパティ(表A-33を参照)により自動的にSecure Token Service構成が更新されます。

  • Oracle Identity Managerの移行。ドメインを移行した後に実行する必要のある追加の手順は、作業13を参照してください。

  • データ・ソースの構成

  • JMSリソースの構成

  • 管理サーバーの起動

作業6 Oracle Internet Directoryの新しいターゲット環境への移行

Oracle Internet Directoryを新しいターゲット環境に移行する手順を次のとおりです。

  1. 第20.4.6項の説明に従い、Oracleインスタンスの構成を移行することによってOracle Internet Directory構成を移行します。

    次の点に注意してください。

    • Oracle Internet Directoryコンポーネントを、ソース・コンポーネントと同じデータベース資格証明を使用してコピーする場合は、OIDスキーマでの競合を避けるために、ターゲットOIDコンポーネントの名前をソース・コンポーネントとは異なるものにする必要があります。

    • Oracle Internet Directoryコンポーネントを、ソース・コンポーネントとは異なるデータベース資格証明を使用してコピーする場合は、ターゲットOracle Internet Directoryコンポーネントの名前をソース・コンポーネントと同じものにする必要があります。

  2. 特定の条件下で、copyConfigおよびpasteConfigスクリプトを実行すると、次のようなエラーが発生する場合があります。

    OID Cloning: Error cleaning replication agreements
    OID Cloning: Error deleting replication dn
    OID Cloning: Error updating orclreplicaid
    

    このようなエラーが表示された場合は、次の手順を実行します。

    1. 次のコマンドを実行します。

      ORACLE_HOME/ldap/bin/remtool -pcleanup
      

      プロンプトが表示されたら、Oracle Internet Directoryホスト、非SSLポートおよびODSスキーマ・パスワードを入力します。

    2. ルートDNでldapsearchを実行し、orclreplicaid値を検索します。次のコマンドを使用します。

      ORACLE_HOME/bin/ldapsearch -p port -h host 
         -b "" -s base "(objectclass=*)" orclreplicaid
      
    3. ステップbで取得した値を使用して、ldapdeleteを実行し、Oracle Internet Directoryから次のDNを削除します。

      cn=replication dn, orclreplicaid=<replicaid>, cn=replication configuration
      orclreplicaid=<replicaid>, cn=replication configuration
      

      例:

      ldapdelete -p port -h host "cn=replication dn,
         orclreplicaid=replicaid, cn=replication configuration"
      
    4. ルート・エントリのorclreplicaidの値を0に設定します。例:

      ORACLE_HOME/bin/ldapmodify -p port -h host -f file.ldif
      

      ldifファイルには次の内容が含まれます。

      dn:
      changetype: modify
      replace: orclreplicaid
      orclreplicaid: 0
      
    5. Oracle Internet Directoryを再起動します。

  3. ソース環境でOracle Internet Directoryのレプリケーションを構成済の場合、移行後にターゲット環境で再構成する必要があります。レプリケーションの構成は、ソース環境からターゲット環境に移行されません。Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイドのレプリケーションの設定に関する項を参照してください。

作業7 Oracle Virtual Directoryの新しいターゲット環境への移行

Oracle Virtual Directoryを新しいターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. 第20.4.6項の説明に従い、Oracleインスタンスの構成を移行することによってOracle Virtual Directory構成を移行します。

    Oracle Virtual Directoryを含むOracleインスタンスをすでに移行している場合は、この手順を実行する必要がありません。

    pasteConfigの操作で、Oracle Virtual Directoryアダプタのパスワード・ファイルを指定しなかった場合や、移動計画のパスワード・ファイルの場所を間違えて指定した場合には、アダプタ構成は変更されず、スクリプトによって次のメッセージが返されます。

    Password file is either not provided or invalid for adapter adapter_name. Nothing will be changed for this adapter configuration.
    
作業8 Oracle Directory Integration Platformの新しいターゲット環境への移行

Oracle Directory Integration Platformを新しいターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. 作業6の説明に従って、Oracle Internet Directoryを移行します。

    Oracle Directory Integration Platformのプロファイルは、Oracle Internet Directoryにあります。Oracle Internet Directoryを正しくターゲット環境に移行した場合、プロファイルはターゲット環境に引き継がれます。

  2. ソース環境でSSLを構成した場合、この構成はターゲット環境には移行されません。ターゲット環境でSSLを構成する必要があります。第6.5.4.3項を参照してください。

作業9 Access Manager 11gの新しいターゲット環境への移行

ドメインの構成を移行する際、表A-33の移動計画プロパティを更新し、ターゲット環境の値を使用します。ただし、次のことに注意してください。

  • 本番のホストとポートを移動計画で指定できますが、手動でパートナを再登録する必要があります。

  • Webgateの場合、スクリプトによりobAccessclient.xmlファイルが生成されます。WebGateも移行していない場合、手動でこのファイルを次の場所のエージェントにコピーする必要があります。

    WebGate_instance_dir/webgate/config
    
  • mod_ossoの場合、Oracle HTTP ServerがインストールされているMiddlewareホームの次の場所にosso.confファイルをコピーする必要があります。

    MW_HOME/instances/instance1/config/OHS/ohs1/osso/
    
  • Access ManagerがOracle Adaptive Access Managerに統合されている場合、手動でパートナ・キーを再生成する必要があります。

  • Access ManagerがIdentity Federationに統合されている場合、手動でパートナ・キーを再生成する必要があります。

  • Access ManagerがOracle Adaptive Access Managerに統合されている場合、Access Manager構成において認証スキームのchallengeURLを更新します。『Oracle Fusion Middleware Oracle Access Management管理者ガイド』の認証スキームの表示や編集に関する項を参照してください。

  • パスワード(CSF内)とサーバー・キーはソースとターゲットで同じままになります。Access Managerで、ターゲットのサーバー・キーをソースとは別にする必要がある場合、ドメイン構成を移行した後で再生成する必要があります。

ドメインの構成を移行すると、Access Manager構成がターゲット環境に移行します。

作業10   Oracle Access Manager 10gの新しいターゲット環境への移行

Oracle Access Manager 10gを新しいターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. ディレクトリ・サーバーをソース環境からターゲット環境に移行します。つまり、o=oblixノードを移行します。『Oracle Access Managerインストレーション・ガイド』の新しいディレクトリ・サーバー・インスタンスの準備に関する項を参照してください。

  2. アイデンティティ・サーバー、ポリシー・マネージャおよびアクセス・サーバーと関連付けられているエンティティを削除します。該当のエンティティは、次のコマンドの下にあります。

    obcontainerId=DBAgents,<Configuration DN>
    

    コンテナ(obcontainerId=DBAgents)は削除しないでください。

  3. 『Oracle Access Managerインストレーション・ガイド』の情報を参照し、Oracle Access Managerをインストールおよび設定して、ターゲット環境にLDAP情報を指定します。

    Oracle Access Managerは、ポリシーおよび構成データをLDAPディレクトリに格納します。LDAPディレクトリが正しく構成されている場合(たとえば、Oracle Internet Directoryをソース環境からターゲット環境に正しく移行済の場合)、Oracle Access Managerは、ポリシーおよび構成データをLDAPディレクトリから継承します。

  4. ターゲット環境で、新しい識別子を使用してアイデンティティ・サーバーおよびWebパスをインストールします。詳細は、次を参照してください。

    • 『Oracle Access Managerインストレーション・ガイド』のアイデンティティ・サーバーのインストールに関する項

    • 『Oracle Access Managerインストレーション・ガイド』のWebパスのインストールに関する項

    インストール後、次の手順に従います。

    1. サーバーを起動します。

    2. アイデンティティ・システム・ブラウザの設定を完了します。『Oracle Access Managerインストレーション・ガイド』のアイデンティティ・システムの設定に関する項を参照してください。

  5. Oracle Access Managerインストレーション・ガイドのポリシー・マネージャのインストールに関する項の説明に従って、ポリシー・マネージャをインストールします。ただし、ディレクトリ・サーバーを移行したときにすでにスキーマを更新しているので、スキーマは更新しないでください。認証スキームはすでにディレクトリ・サーバーに存在しているため、これを構成しないでください。


    注意:

    ターゲットのポリシー・マネージャを設定した後、Oracle Access Managerの管理者としてログインすると、次のエラーが発生する場合があります。

    There was a problem obtaining the user ID. One possible reason for this is a time difference between the Identity System and Access Systems (Policy Manager and Access System Console).
    

    これを修正するには、LDAPからo=oblixノードの下のcookie暗号化鍵を削除し(CPResponseEncryptionKeyは変更しない)、アイデンティティ・サーバーを再起動します。削除する前に、cookie暗号化エントリのバックアップをldifファイルに作成する必要があることに注意してください。


  6. アクセス・システム・コンソールからブラウザ設定を完了し、新しい識別子を使用してアクセス・サーバーを追加します。詳細は、『Oracle Access Managerインストレーション・ガイド』のシステム・コンソールでのアクセス・サーバー・インスタンスの作成に関する項を参照してください。

    また、その他の情報は、『Oracle Access Managerインストレーション・ガイド』のアクセス・サーバーとインストールに関する項を参照してください。

  7. このシナリオでは、ターゲットのWebゲート用に既存のWebゲート識別子を再使用します。次の手順を実行します。

    1. アクセス・システム・コンソールに移動し、「アクセス・システム構成」タブを選択します。

    2. 「ホスト識別子」を選択します。「すべてのホスト識別子をリスト」ページで、ソース環境が使用するホスト識別子を選択します。

    3. 「変更」をクリックします。次に、ターゲットのWebサーバー用のホスト名およびポートを「ホスト名のバリエーション」フィールドに追加します。


      注意:

      複数のホスト識別子に同じホストおよびポートがあると、リソースが保護されなくなる場合があります。

      ポリシー・ドメインで使用されるホスト識別子のみがその定義のhost:portを持つようにしてください。その他のホスト識別子からhost:portを削除します。


    4. 「保存」をクリックします。

    5. 「アクセス・システム構成」タブから「アクセス・ゲート構成」を選択します。次に、関連するアクセス・ゲートを選択します。

    6. 「アクセス・ゲートの詳細」ページで「変更します。」を選択します。

    7. 「ホスト名」および「ポート」を変更し、ターゲットのWebサーバーのホスト名およびポートを指定します。

    8. 優先HTTPホストを変更し、ステップcで追加したホスト名のバリエーションを指定します。

    9. 『Oracle Access Managerアクセス管理ガイド』のアクセス・サーバーへのアクセス・ゲートとWebゲートの関連付けに関する説明に従って、Webゲートを新しく追加したターゲットのアクセス・サーバーに関連付けます。

    10. Webゲートを一時的に無効にします。アクセス・システム・コンソールから「アクセス・システム構成」タブを選択し、「アクセス・ゲート構成」を選択します。「実行」をクリックして、検索します。検索結果から、「アクセス・ゲート」を選択します。次に、「変更します。」を選択します。「無効」をクリックします。次に、「保存」をクリックします。

      アクセス・サーバーをインストールした後、それを有効にします。

  8. Webゲート作成中に使用した新しい識別子を使用して、アクセス・サーバーをインストールします。『Oracle Access Managerインストレーション・ガイド』のアクセス・サーバーのインストールに関する項を参照してください。

  9. 新しいWebゲートをインストールします。『Oracle Access Managerインストレーション・ガイド』のWebゲートのインストールに関する項を参照してください。

  10. エントリを確認し、ソース環境に関連するエントリを削除します。

    1. アイデンティティ・システム・コンソールから「システム構成」タブを選択し、「ディレクトリ・プロファイル」を選択します。それぞれのディレクトリ・プロファイルが新しいアイデンティティ・サーバー、アクセス・サーバーおよびポリシー・マネージャに関連付けられていることを確認します。

    2. アイデンティティ・システム・コンソールから「システム構成」タブを選択し、「Webパス」を選択して、ソースのWebパスのエントリを削除します。

    3. アイデンティティ・システム・コンソールから「システム構成」タブを選択し、「アイデンティティ・サーバー」を選択して、ソースのアイデンティティ・サーバーのエントリを削除します。

    4. アクセス・システム・コンソールから「アクセス・システム構成」タブを選択し、「アクセス・サーバー構成」を選択します。ソース環境のアクセス・サーバーのエントリを削除します。

  11. アイデンティティ・システム・コンソールから「システム構成」タブを選択し、「パスワード・ポリシー」を選択します。ホストおよびポートが「パスワード変更のリダイレクトURL」に設定されている場合は、新しいアイデンティティ・サーバーを指すように変更します。

  12. アクセス・システム・コンソールから「アクセス・システム構成」タブを選択し、「認証管理」を選択します。チャレンジ・リダイレクトが設定されている認証スキームを選択します。新しい認証Webゲートがインストールされている場合は、新しいWebサーバーのホストおよびポートを指定するように「チャレンジ・リダイレクト」を変更します。

  13. アクセス・システム・コンソールから「アクセス・システム構成」タブを選択し、「認証管理」を選択します。パスワード・ポリシーが構成されている認証スキームを選択します。WebパスとWebゲートが異なるWebサーバーにある場合、WebパスがインストールされているターゲットのWebサーバーの新しいホストおよびポートに適応するようにobWebPassURLprefix(ある場合)を変更します。

    詳細は、『Oracle Access Manager IDおよび共通管理ガイド』のパスワード・ポリシーの構成に関する項を参照してください。

作業11 Oracle Access Management Identity Federationの新しいターゲット環境への移行

作業5で説明されているcopyConfigおよびpasteConfigスクリプトを使用し、表A-23で説明されているとおりに移動計画を変更した場合、次の項目がターゲット環境の値で構成されます。

  • ロード・バランサのホストとポートおよびSOAPポート

  • サービス・プロバイダID URL

  • アイデンティティ・プロバイダID URL

  • データ・ストア

  • 認証エンジン

  • サービス・プロバイダ統合モジュール

Identity Federationの移行を完了する手順は次のとおりです。

  1. 管理対象サーバーを起動します。

  2. Fusion Middleware Controlを使用している際、Identity Federationが実際に実行しているにもかかわらず実行していないことを示すメッセージを受信した場合、Fusion Middleware Controlを使用して、監視ユーザー名を更新して、構成変更を可能にする必要があります。

    1. 第J.3.1.3項で説明されているように、「エージェントの監視中のターゲット」構成ページに移動します。

    2. Identity Federationアイコンを選択します。

    3. 「構成」ページで、「WebLogic監視ユーザー名」と「WebLogic監視パスワード」を更新します。

  3. 古い信頼できるパートナを削除します。

    1. Fusion Middleware Controlで、Identity Federationインスタンスに移動します。

    2. 「管理」「フェデレーション」を選択します。

    3. プロバイダを選択して、「削除」をクリックします。

  4. 『Oracle Fusion Middleware Oracle Access Manager統合ガイド』のプロバイダ・メタデータの生成に関する項とプロバイダの登録に関する項の説明に従って、メタデータを再生成しプロバイダを再登録します。

  5. オプションでサーバー・キーを再生成します。キーを再生成する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Access Management管理者ガイド』のOracle Access Management Identity Federationの管理に関する項を参照してください。

ほとんどの場合、追加の手順の必要はありません。「セキュリティおよび信頼」または「認証メカニズム」を変更する必要がある場合は、次の手順を実行します。

  1. パートナを変更または追加する必要がある場合は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Federation管理者ガイドの信頼できるプロバイダの追加に関する項および信頼できるプロバイダの削除に関する項を参照してください。

  2. HTTP Basic認証を変更する必要がある場合は、ユーザー名とパスワードを更新します。

    1. Fusion Middleware Controlで、OIFページのターゲット・メニューから、「管理」「フェデレーション」を選択します。

    2. 任意の信頼できるプロバイダを選択して、「編集」をクリックします。HTTP認証ユーザー名およびHTTP認証パスワードを更新します。続いて、パスワードを確認します。

    3. 「適用」をクリックします。

  3. 管理対象サーバーを起動します。

作業12 Oracle Adaptive Access Managerの新しいターゲット環境への移行

ドメインの構成を移行する際、表A-34の移動計画プロパティを更新し、ターゲット環境の値を使用します。


注意:

copyConfigとpasteConfigのスクリプトを実行する前に、作業2「Oracle Adaptive Access Manager用の前提条件作業の実行」の説明に従って、前提条件作業を実行する必要があります。


  1. Oracle Adaptive Access ManagerがAccess Managerに統合されている場合、Oracle Adaptive Access Managerの構成を移行した後、リダイレクトURLを更新します。

    1. Access Managerコンソールにログインします。

      https://hostname.com:7001/oamconsole
      
    2. 「ポリシー構成」タブで、「認証スキーム」を選択します。

    3. チャレンジ・リダイレクトURLをターゲット・システムの値に変更します。

  2. 資格証明ストア・フレームワークにあるパスワードは、ソース環境と同様にターゲット環境と同じままになります。パスワードをターゲット環境で別にする場合、ターゲット環境で再生成する必要があります。

作業13Oracle Identity Managerの新しいターゲット環境への移行

作業5で説明されているとおりに、copyConfigおよびpasteConfigのスクリプトを使用すると、Oracle Identity Managerが新しい環境に移行されます。ただし、管理サーバーを起動する前に、次の手順を実行する必要があります。

  1. データベース・セキュリティ・ストアを構成します。

    1. configureSecurityStore.pyスクリプトを、createオプションを付けて実行します。

      • Unixの場合:

        MW_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh 
         IAM_HOME/common/tools/configureSecurityStore.py -d domaindir 
         -c IAM -p opss_schema_password -m create
        

        例:

        MW_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh 
         IAM_HOME/common/tools/configureSecurityStore.py 
         -d MW_Home/user_projects/domains/base_domain 
         -c IAM -p opss_schema_password -m create
        
      • Windowsの場合:

        MW_HOME\oracle_common\common\bin\wlst.cmd 
         IAM_HOME\common\tools\configureSecurityStore.py -d domaindir 
         -c IAM -p opss_schema_password -m create
        

        例:

        MW_HOME\oracle_common\common\bin\wlst.cmd 
         IAM_HOME\common\tools\configureSecurityStore.py 
         -d MW_HOME\user_projects\domains\base_domain 
         -c IAM -p opss_schema_password -m create
        
  2. 『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity and Access Managementインストレーション・ガイド』の手順に関する項の説明にしたがって、Oracle Identity Managerサーバーのみを構成する手順を実行します。

いくつかの注意点およびIdentity Managerを移行した後のオプションの構成手順については、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Manager開発者ガイド』の移行スクリプトを使用したテスト環境から本番環境への移行に関する項で説明しています。

作業14 Oracle Identity Navigatorの新しいターゲット環境への移行

Oracle Identity Navigatorを新しいターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. ターゲット・システムで、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Navigator管理者ガイドのニュース・フィードにアクセスするためのプロキシの構成に関する説明に従って、プロキシを構成します。

作業15 Oracle Privileged Account Managerの新しいターゲット環境への移行

Oracle Privileged Account Managerを新しいターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. まだ作成していない場合は、RCUを使用して、ターゲット・データベース内にOracle Privileged Account Managerのスキーマを作成します。『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  2. 環境変数を設定し、Oracleホーム・ディレクトリに変更します。

    setenv ORACLE_HOME ORACLE_HOME
    setenv ORACLE_SID ORACLE_SID
    cd $ORACLE_HOME/bin
    
  3. データをソース・スキーマからエクスポートします。

    expdp 
               DIRECTORY=DATA_PUMP_DIR SCHEMAS=OPAM_schema_name
               DUMPFILE=export.dmp PARALLEL=2 LOGFILE=export.log
    

    ユーティリティからユーザー名およびパスワードが要求されます。たとえば、ユーザー名の場合、次のように入力します。

    sys@sid_for_srcdb as sysdba
    

    ソース・スキーマで透過的データ暗号化を使用してデータを暗号化している場合は、次のようにexpdpコマンドでENCRYPTION_PASSWORDパラメータを使用して、暗号化されたデータがターゲットに移行されても暗号化されたままになるようにします。

    expdp "sys/password@connect_id as sysdba"
               DIRECTORY=DATA_PUMP_DIR SCHEMAS=OPAM_schema_name
               DUMPFILE=export.dmp PARALLEL=2 LOGFILE=export.log
               ENCRYPTION_PASSWORD="password"
    

    パスワードの値は任意の文字列です。データをインポートする際は、同じ値を使用する必要があります。

  4. .dmpファイルをターゲット環境のDATA_PUMP_DIRディレクトリにコピーします。

  5. ターゲットで環境変数を設定し、Oracleホーム・ディレクトリに変更します。

    setenv ORACLE_HOME ORACLE_HOME
    setenv ORACLE_SID ORACLE_SID
    cd $ORACLE_HOME/bin
    
  6. データをターゲット・スキーマにインポートします。

    impdp 
              DIRECTORY=DATA_PUMP_DIR DUMPFILE=export.dmp
              PARALLEL=2 LOGFILE=import.log
              remap_schema=src_env_schema_name:tgt_env_schema_name
              remap_tablespace=src_env_tablespace:tgt_env_tablespace 
              TABLE_EXISTS_ACTION=REPLACE
    

    ユーティリティからユーザー名およびパスワードが要求されます。たとえば、ユーザー名の場合、次のように入力します。

    sys@sid_for_proddb as sysdba
    

    expdpコマンドでENCRYPTION_PASSWORDパラメータを使用してデータをエクスポートした場合は、impdpコマンドでENCRYPTION_PASSWORDパラメータを使用する必要があります。指定するパスワードは、次のようにexpdpコマンドで使用したものと同一である必要があります。

    impdp "sys/password@connect_id as sysdba" 
              DIRECTORY=DATA_PUMP_DIR DUMPFILE=export.dmp
              PARALLEL=2 LOGFILE=import.log
              remap_schema=src_env_schema_name:tgt_env_schema_name
              remap_tablespace=src_env_tablespace:tgt_env_tablespace 
              TABLE_EXISTS_ACTION=REPLACE
              ENCRYPTION_PASSWORD="password"
    
作業16 監査ポリシーの新しいターゲット環境への移行

監査ポリシーを新しいターゲット環境に移行するには、『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』の次の項目を参照してください。

  • 「監査ポリシーの移行」

  • 「監査ポリシーの管理」

作業17 Oracle Web Services Managerの新しいターゲット環境への移行

Oracle Web Services Managerを新しいターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. 『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』の監査ポリシーの移行に関する項の説明に従って、監査ポリシーを移行します。

  2. MDSリポジトリに格納されていないポリシーを移行します。ADF BCおよびOracle WebCenter Portalのポリシー添付ファイルの場合は、『Oracle Fusion Middleware Webサービスのためのセキュリティおよび管理者ガイド』の環境間でのアプリケーション移行の管理に関する説明に従ってそれらを移行します。

    その他のポリシー添付ファイルは、Oracle WebLogic Serverのクローニング機能を使用している場合、アプリケーションとともに移行されます。


関連項目:

『Oracle Fusion Middleware Webサービスのためのセキュリティおよび管理者ガイド』の環境間でのアプリケーション移行の管理に関する項


作業18 Oracle Unified Directoryの新しいターゲット環境への移行

この章で説明した手順や付録Aで説明する移行スクリプトをOracle Unified Directoryでは使用しません。Oracle Unified Directoryをソース環境からターゲット環境に移行するには、Oracle Fusion Middleware Oracle Unified Directory管理者ガイドのテスト環境から本番環境への移動に関する項を参照してください。

20.5.1.2 アイデンティティ管理の既存のターゲット環境への移行

この手順では、アイデンティティ管理コンポーネント(Oracle Internet Directory、Oracle Directory Integration Platform、Oracle Web Services Managerなど)がソース環境にインストール済で、これらをすでに存在しているターゲット環境に移行する必要があると想定します。

既存のターゲット環境では、コンポーネントをインストールおよび構成済です。アプリケーションを、セキュリティ関連の構成を保持したままソース環境からターゲット環境に移行する必要があります。この作業では、アプリケーション固有のデータをソースのアイデンティティ管理環境からターゲットのアイデンティティ管理環境に移行する必要があります。

アイデンティティ管理を既存のターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   Oracle Internet Directoryの既存のターゲット環境への移行

Oracle Internet Directoryを既存のターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. ソース環境でユーザーおよびグループを使用するように、Oracle Platform Securityを構成済の場合があります。ソース環境からユーザーおよびグループを移行するには、次の手順に従います。

    1. ソースのOracleホームから次のコマンドを実行して、ソースのOracle Internet Directoryインスタンスのデフォルト・サブスクライバを特定します。

      ORACLE_HOME/bin/ldapsearch -h test_oid_host -p test_oid_port 
        -D "cn=orcladmin" -w "test_orcladmin_passwd" 
        -b "cn=Common,cn=Products,cn=OracleContext"
        -s base "objectclass=*"  orcldefaultsubscriber
      

      この問合せを実行すると、属性orcldefaultSubscriberの値が返されます。この値は、次の手順でdefault_subscriberとして使用されます。

    2. ソースのOracleホームから次のコマンドを実行して、ソースのOracle Internet Directoryインスタンスのユーザーを取得します。

      ORACLE_HOME/bin/ldapsearch -h test_oid_host -p test_oid_port 
        -D "cn=orcladmin" -w "test_orcladmin_passwd" 
        -L -b "cn=users, default_subscriber"
        -s sub "objectclass=*" * orclguid > ldif_filename
      
    3. ターゲットのOracleホームから次のコマンドを実行して、ターゲットのOracle Internet Directoryインスタンスにユーザーを移行します。

      ORACLE_HOME/bin/ldapaddmt -h production_oid_host
        -p production_oid_port -D "cn=orcladmin"
        -w "production_orcladmin_passwd" -r -f ldif_filename
      

      -r引数を指定して、データを移行し、競合を解決します。ldif_filenameは、前の手順で取得したファイルです。

  2. ソース環境がステージング環境に設定されていてターゲット環境を模倣している場合、ターゲットのOracle Internet DirectoryからソースのOracle Internet Directoryへの一方向レプリケーションを設定して、ターゲット環境に存在しているすべてのユーザーおよびグループが、アプリケーションのテストに使用できるファンアウト・レプリカで使用できるようにすることをお薦めします。ファンアウト・レプリケーションは、ターゲットと同期するソースのOracle Internet Directoryを保持し、リアルタイムでターゲットに追加されるすべてのユーザーおよびグループをレプリケートする機能も提供します。

    ファンアウト・レプリケーションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』の次に関する項を参照してください。

    • 「Oracle Internet Directoryレプリケーションの理解」

    • 「レプリケーション・ウィザードを使用したLDAPベースのレプリケーション承諾の設定」

  3. Oracle Forms ServicesまたはOracle Reportsを使用している場合、リソース・アクセス記述子(RAD)を移行します。この手順は、ステップ1の説明に従って、デフォルト・サブスクライバをソース環境からターゲット環境に移行済であることを想定しています。また、ソースのOracle Internet DirectoryのユーザーのorclGUIDがターゲットのOracle Internet Directoryと同じであることも想定しています。

    次の手順を実行します。

    1. ステップ1aの説明に従って、デフォルト・サブスクライバを特定します。

    2. 次のコマンドを使用して、ソースのOracle Internet DirectoryインスタンスからRADを取得します。

      ORACLE_HOME/bin/ldapsearch -h test_oid_host -w test_orcladmin_passwd
         -p test_oid_port -D "cn=orcladmin"
         -L -b "cn=Extended Properties,cn=OracleContext, default_subscriber"
         -s sub "objectclass=*" * orclguid > ldif_filename
      
    3. 次のコマンドを使用して、ターゲットのOracle Internet DirectoryインスタンスにRADを移行します。

      ORACLE_HOME/bin/ldapaddmt -h production_oid_host
         -p production_oid_port -D "cn=orcladmin"
         -w "production_orcladmin_passwd" -r -f ldif_filename
      

      -r引数を指定して、データを移行し、競合を解決します。ldif_filenameは、前の手順で取得したファイルです。

      このコマンドを実行すると、ファイルadd.logが、このコマンドを実行したディレクトリに生成されることに注意してください。add.logファイルで、RADの移行中に発生したエラーを確認します。エラーがある場合、エラーを修正し、コマンドを再実行してください。

作業2   Access Manager 11gの既存のターゲット環境への移行

この手順では、ソース環境で行った増分変更をターゲット環境に移行します。


注意:

ソース環境とターゲット環境の両方で管理サーバーを起動する必要があります。


ポリシー構成情報をソース環境からターゲット環境にレプリケートする手順は次のとおりです。

  1. 環境変数JAVA_HOMEを設定し、JAVA_HOMEをPATHに追加します。

  2. 次のWLSTコマンドを使用して、ソース環境からポリシーをエクスポートします。

    exportPolicy(pathTempOAMPolicyFile='path_of_Temp_PolicyFile')
    

    この作業では、WLSTコマンドを次のディレクトリから実行する必要があります。

    Identity_Mgmt_ORACLE_HOME/common/bin
    

    たとえば、次のコマンドはファイルoam_policy.xmlを生成します。

    exportPolicy(pathTempOAMPolicyFile='/tmp/oam_policy.xml')
    
  3. oam_policy.xmlポリシー・ファイルを編集して、ホストおよびポートのIDをターゲット環境の値に変更します。これらの値は、ファイルの<host-identifiers>セクションに指定されます。

  4. ポリシー・ファイルをターゲット環境にコピーします。

  5. 次のWLSTコマンドを使用して、ターゲット環境にポリシーをインポートします。

    importPolicy(pathTempOAMPolicyFile='path_of_Temp_PolicyFile')
    

    例:

    importPolicy(pathTempOAMPolicyFile='/tmp/oam_policy.xml')
    
  6. 次のWLSTコマンドを使用して、ソース環境からパートナ情報をエクスポートします。

    exportPartners(pathTempOAMPartnerFile='path_of_Temp_PartnerFile')
    

    たとえば、次のコマンドはファイルoam_partner.xmlを生成します。

    exportPartners(pathTempOAMPartnerFile='/tmp/oam_partner.xml')
    
  7. パートナ・ファイルをターゲット環境にコピーします。

  8. 次のWLSTコマンドを使用して、ターゲット環境にパートナ情報をインポートします。

    importPartners(pathTempOAMPartnerFile='path_of_Temp_PartnerFile')
    

    例:

    importPartners(pathTempOAMPartnerFile='/tmp/oam_partner.xml')
    
  9. ターゲット・システムの次のディレクトリには、移行されたパートナに対して生成されたパートナ・アーティファクトが含まれています。

    DOMAIN_HOME/output
    

    必要に応じて、パートナ・アーティファクトObAccessClient.xmlおよびlogout.htmlをパートナのOracle HTTP Serverにコピーし、プライマリ・サーバーのホストおよびポートをターゲット環境の値で更新します。例:

    listName="primaryServer1">
             <NameValPair
                 ParamName="host"
                 Value="host1.example.com"></NameValPair>
             <NameValPair
                 ParamName="port"
                 Value="5575"></NameValPair>
     
    
  10. mod_wl_ohs.confファイルを、アプリケーションがデプロイされるWebLogic ServerのURI、ホストおよびポートに更新します。例:

    WebLogicHost=example.com|WebLogicPort=18357
    
  11. パートナのOracle HTTP Serverを再起動します。

作業3   Oracle Access Manager 10gの既存のターゲット環境への移行

Oracle Access Manager 10gを既存のターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. ターゲット環境で、Oracle Access ManagerのOAMCfgToolを使用して、アプリケーションに対して同じポリシー・ドメインを作成します。次のコマンドがターゲット環境の値を指定していることを確認します。

    web_domain (The Host identifier is derived from this entry)
    protected_uris="uri1,uri2,uri3"
    app_agent_password=password to be provisioned for the WebGate
    ldap_host=hostname_of_LDAP_server
    ldap_port=port_of_LDAP_server
    ldap_userdn=DN_of_LDAP_Admin_User
    ldap_userpassword=password_of_LDAP_Admin_User
    oam_aaa_host=host_of_OAM_server
    oam_aaa_port=port_of_OAM_server
    

    uris_fileを使用してファイルにある保護されたURIおよび公開URIを指定している場合、ファイルを確認して正しいURIがリストされていることを確認します。

  2. ソース環境のOracle Access Managerのエンティティ(ポリシー・ドメインなど)に対してその他の変更を行った場合、ターゲット環境で同じタイプの変更を行います。

作業4   Oracle Access Management Identity Federationの既存のターゲット環境への移行

Identity Federationを既存のターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. WLSTコマンドをソース環境とターゲット環境の両方で設定します。

  2. ソース環境で、次のスクリプトを実行して、パートナ・メタデータと構成プロパティを抽出します。

    java weblogic.WLST extractPartnerMetadataAndProperties.py providerID 
              outputFilePrefix
    

    2つのファイル、outputFilePrefix_metadata.xmlとoutputFilePrefix_properties.txtが作成されます。

  3. エクスポートしたファイルをターゲット・システムにコピーします。

  4. ターゲット環境で、次のスクリプトを実行して、パートナ・メタデータと構成プロパティをインポートします。

    java weblogic.WLST setPartnerMetadataAndProperties.py outputFilePrefix_metadata.xml
             outputFilePrefix_properties.txt description
    
  5. ソース環境からパートナを削除している場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Federation管理者ガイド』の信頼できるプロバイダの削除に関する項に従って、そのパートナをターゲット環境から削除します。

  6. この他にも、ターゲット環境にレプリケートする構成のうち、ソース環境で変更しているものがあれば、その変更を行います。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Access Management管理者ガイド』を参照してください。

作業5   Oracle Adaptive Access Managerの既存のターゲット環境への移行

Oracle Adaptive Access Managerを既存のターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. ソース環境からスナップショットをエクスポートします。Oracle Adaptive Access Manager管理コンソールを使用して、構成をzipファイルにエクスポートします。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Adaptive Access Manager管理者ガイドのシステム・スナップショットのインポート/エクスポートに関する項を参照してください。

    次のタイプの項目をエクスポートできます。

    • ポリシー

    • ルールの条件

    • パターン

    • 構成可能アクション

    • トランザクション定義

    • エンティティ

    • KBAの質問

    • KBAの検証

    • ルールで使用されるすべてのグループ・タイプ(アラート・グループ、アクション・グループ、ブラック・リスト・グループ、ホワイト・リスト・グループなど)

  2. ターゲット環境にスナップショットをインポートします。Oracle Adaptive Access Manager管理コンソールを使用して、ステップ1で保存したzipファイルの内容をインポートします。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Adaptive Access Manager管理者ガイドのシステム・スナップショットのインポート/エクスポートに関する項を参照してください。

  3. 次の項目について、必要に応じてターゲット環境を手動で更新します。

    1. スナップショットのエクスポートおよびインポートはアクション・グループおよびアラート・グループ・タイプをコピーするだけなので、グループ・メンバーをソース環境からエクスポートし、ターゲット環境にインポートする必要があります。

      グループをエクスポートするには、Oracle Fusion Middleware Oracle Adaptive Access Manager管理者ガイドのグループのエクスポートに関する項を参照してください。

      グループをターゲット環境にインポートするには、Oracle Fusion Middleware Oracle Adaptive Access Manager管理者ガイドのグループのインポートに関する説明を参照してください。

    2. oaam_extensions共有ライブラリを使用して、構成可能アクションのjarをパッケージ化します。

    3. ヘッダー、フッター、カスケード・スタイル・シート(CSS)、JavaScriptなどの、OAAMサーバーでカスタマイズされた項目を、ソース環境からターゲット環境に手動でコピーします。これらの項目は、oaam_extensions共有ライブラリにあります。

    4. Oracle Adaptive Access Manager管理コンソールを使用して、KBAロジック、OTPロジックおよびポリシー・セットのオーバーライドを手動で再作成します。Oracle Fusion Middleware Oracle Adaptive Access Manager管理者ガイドを参照してください。

    5. プロパティ・ファイル、リソース・バンドルおよびエンド・ユーザーJSP画面をソース環境からターゲット環境にコピーします。これらの項目は、oaam_extensions共有ライブラリにあります。

    6. ソース環境のVADイメージ(カスタムjar)をターゲット環境にコピーします。

    7. プロパティ・ファイル、リソース・バンドル、VADイメージおよびエンド・ユーザーJSP画面をソース環境からターゲット環境にコピーします。

作業6   Oracle Identity Managerの既存のターゲット環境への移行

Oracle Identity Managerのデプロイメント・マネージャを使用して、ほとんどのメタデータをソース環境からターゲット環境に移行できます。デプロイメント・マネージャの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Manager開発者ガイド』の構成およびカスタマイズの移行に関する項を参照してください。

次の表に、デプロイメント・マネージャを使用して移行できるエンティティを示します。

エンティティ デプロイメント・マネージャのカテゴリ

アプリケーション・インスタンス

アプリケーション・インスタンス

カタログ定義

カタログ定義

プラグイン

プラグイン

JARファイル

JARファイル

カスタム・リソース・バンドル

カスタム・リソース・バンドル

エンティティ公開

エンティティ公開

ロール

ロール

組織

組織

アクセス・ポリシー

アクセス・ポリシー

認証プロセス

認証プロセス

認可ポリシー

認可ポリシー

ユーザー・メタデータ

ユーザー・メタデータ

ロールおよび組織のメタデータ

ロールおよび組織のメタデータ

スケジュール済タスク

スケジュール済タスク

スケジュール済ジョブ

ジョブ

ITリソース

ITリソース

リソース・オブジェクト

リソース

参照定義

参照

プロセスの形式

プロセスの形式

プロビジョニング・ワークフローおよびプロセス・タスク・アダプタ

プロセス

データ・オブジェクトの定義

データ・オブジェクトの定義

ルール

ルール

通知テンプレート

通知テンプレート

GTCプロバイダ

汎用テクノロジ・コネクタ(GTC)プロバイダ

エラー・コード

エラー・コード

システム・プロパティ

システム・プロパティ

EmailDef

電子メール定義

EventHandler

イベント・ハンドラ

PasswordPolicy

パスワード・ポリシー

GenericConnector

汎用テクノロジ・コネクタ

ITResourceDef

ITリソース定義

リクエスト・テンプレート

リクエスト・テンプレート

リクエスト・データセット

リクエスト・データセット

承認ポリシー

承認ポリシー

事前移入アダプタ

事前移入アダプタ

プロセス定義

プロセス定義


Oracle Identity Managerを既存のターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. ソース環境で、デプロイメント・マネージャを使用して、前述の表に示されているエンティティのメタデータをエクスポートします。ウィザードで、エンティティの子と依存関係を選択します。メタデータのエクスポート方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Manager開発者ガイド』のデプロイメントのエクスポートに関する項を参照してください。

    データは、.xmlファイルとしてエクスポートされます。

  2. ターゲット環境で、デプロイメント・マネージャを使用して、前述の表に示されているエンティティのメタデータをインポートします。メタデータのインポート方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Manager開発者ガイド』のデプロイメントのインポートに関する項を参照してください。

    デプロイメント・マネージャではカスタムのリコンシリエーション・プロファイルを管理しません。

  3. JDeveloperを使用して、SOAコンポジット・アプリケーションである承認ワークフローを移行します。

    1. 標準のファイル転送方法を使用して、JDeveloperプロジェクトにあるすべてのファイルをソース環境からターゲット環境にコピーします。

    2. アプリケーションで、外部システムへのコールをターゲット環境のシステムを指すように変更します。たとえば、ワークフローがソース環境のLDAPサーバーを使用している場合、参照をターゲット環境のLDAPサーバーを指すように変更します。

    3. JDeveloperを使用して、sca jarファイルをSOAコンポジットから構築します。

    4. Fusion Middleware ControlのSOAデプロイメント・ウィザード(第10.5.1項参照)またはJDeveloperを使用して、SOAコンポジット・アプリケーションをターゲット環境にデプロイします。

  4. 『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Manager開発者ガイド』の手動でのリコンシリエーション・プロファイルの更新に関する項に従って、カスタムのリコンシリエーション・プロファイルを移行します。

    1. WLSTコマンドexportMetadataを使用して、カスタムのリコンシリエーション・プロファイルをソース環境からエクスポートします。

      connect('username','password','JNDI-URL')
      exportMetadata(application='OIM', server='server_name',
        toLocation='directory', docs='path_to_reconciliation_profiles')
      
    2. エクスポートしたファイルをターゲット環境にコピーします。

    3. リコンシリエーション・プロファイルがMDS環境にconfigure="true"属性でインポートされると、その環境ですべての必要な構成が自動的に生成され、このプロパティがfalseに更新されます。この場合、このプロファイルをソース環境からエクスポートした後で、ターゲット環境にインポートする前に、ファイルを編集してconfigure="true"プロパティを追加します。

    4. WLSTコマンドimportMetadataを使用して、カスタムのリコンシリエーション・プロファイルをターゲット環境にインポートします。

      connect('username','password','JNDI-URL')
      importMetadata(application='OIM', server='server_name',
        fromLocation='directory', docs='/**')
      
  5. コネクタでは、ターゲット環境で新しい定義を使用してアップグレードされる以前のバージョンの形式を必要とする、形式の変更がある場合、コネクタを移行してからForm Version Control (FVC)ユーティリティを実行します。詳細は、Connector Patch Readmeファイルのコネクタのアップグレードに関する項を参照してください。このReadmeファイルは、コネクタ配布メディアの最上位ディレクトリにあります。

作業7   Oracle Identity Navigatorの既存のターゲット環境への移行

Oracle Identity Navigatorを既存のターゲット環境に移行するには、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Navigator管理者ガイドのOracle Identity Navigatorの管理に関する説明に従って、作業を行ってください。アイデンティティ・ストアおよびポリシー・ストアをすでに構成している場合は、それらを構成する必要はありません。

作業8   Oracle Platform Securityの既存のターゲット環境への移行

ポリシー・ストア、資格証明ストア、ユーザーおよびグループを変更しており、これらをソース環境から既存のターゲット環境に移行する場合:

  1. ソース環境のポリシー・ストアがファイルベースではない場合、『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』のmigrateSecurityStoreスクリプトによる移行に関する項に従って、WLSTコマンドmigrateSecurityStoreを使用してポリシー・ストアを移行します。

  2. ソース環境の資格証明ストアがファイルベースではない場合、『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』の手動での資格証明の移行に関する説明に従って、スクリプトmigrateSecurityStoreを使用して資格証明ストアを移行します。

  3. ターゲットのLDAPにあるユーザーおよびグループは、LDAPにあるユーザーおよびグループと異なる場合があります。Oracle Platform SecurityアプリケーションのロールとLDAPのロールの間にマッピングがあります。アプリケーションのロールは同じままの場合がありますが、LDAPグループへのマッピングは、ターゲット環境の対応するLDAPグループに対してマップするように変更される可能性があります。『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』のアプリケーション・ロールの管理に関する項を参照してください。

  4. Oracle Web Services Managerを使用している場合は、『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』の監査ポリシーの移行に関する項の説明に従って、監査ポリシーを移行します。

作業9   Oracle Privileged Account Managerの既存のターゲット環境への移行

Oracle Privileged Account Managerを既存のターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. 第20.5.1.1項作業15の手順に従います。

  2. ターゲットのアイデンティティ・ストアがソースのアイデンティティ・ストアとは異なる場合、第20.4.7項の手順を使用してユーザーとグループを移行します。

作業10 Oracle Web Services Managerの既存のターゲット環境への移行

Oracle Web Services Managerを既存のターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. MDSリポジトリに格納されているSOAコンポジット・アプリケーション、WebCenter PortalまたはADFアプリケーションのポリシーを移行します。

    Fusion Middleware Controlを使用してこれを行うには:

    1. ソース環境で、ドメインを選択します。次に、「WebLogicドメイン」メニューで、「Webサービス」「ポリシー」を選択します。

    2. ポリシーを選択し、「ファイルにエクスポート」をクリックします。

      ポリシーがソース環境上のファイルにコピーされます。

    3. 「ファイルの保存」「OK」をクリックします。

    4. ファイルの保存先のローカル・ディレクトリの場所に移動し、必要に応じてファイル名を更新します。「保存」をクリックします。

    5. ファイルをターゲット環境にコピーします。

    6. ターゲット環境で、ドメインを選択します。次に、「WebLogicドメイン」メニューで、「Webサービス」「ポリシー」を選択します。

    7. 「ファイルからインポート」をクリックします。ファイルを参照して選択し、「OK」をクリックします。

    8. ソース環境で、ドメインを選択します。次に、「WebLogicドメイン」メニューで、「Webサービス」「ポリシー」を選択します。

    9. ページの右上にある「Webサービス・アサーション・テンプレート」をクリックします。

    10. 「ファイルにエクスポート」をクリックします。

    11. 「ファイルの保存」「OK」をクリックします。

    12. ファイルの保存先のローカル・ディレクトリの場所に移動し、必要に応じてファイル名を更新します。「保存」をクリックします。

    13. ターゲット環境で、ドメインを選択します。次に、「WebLogicドメイン」メニューで、「Webサービス」「ポリシー」を選択します。

    14. 「ファイルからインポート」をクリックします。ファイルを参照して選択し、「OK」をクリックします。

    15. ページの右上にある「Webサービス・アサーション・テンプレート」をクリックします。

    16. 「ファイルからインポート」をクリックします。ファイルを参照して選択し、「OK」をクリックします。

    WLSTを使用してポリシーを移行するには:

    1. ソース環境から、次のWLSTコマンドを実行します。

      exportMetadata(application='wsm-pm',server='server_name', 
         docs='/assertiontemplates/assert_template_name',  
         toLocation='/tmp/owsmexport/')
      exportMetadata(application='wsm-pm',server='server_name',
         docs='/policies/policy_name',toLocation='/tmp/owsmexport/')
      
    2. /tmp/owsmexportディレクトリをソース環境からターゲット環境にコピーします。

    3. ターゲット環境で、次のWLSTコマンドを実行します。

      importMetadata(application='wsm-pm',server='server_name',
        docs='/assertiontemplates/assert_template_name'',
        fromLocation='/tmp/owsmexport/') 
      importMetadata(application='wsm-pm',server='server_name',
        docs='/policies/policy_name',fromLocation='/tmp/owsmexport/') 
      
    4. カスタムビルド・ポリシーがある場合は、jarファイルをソース環境からターゲット環境にコピーすることで、それらのポリシーを移行します。jarファイルは、次のディレクトリにあります。

      DOMAIN_HOME/lib
      

    関連項目:

    『Oracle Fusion Middleware Webサービスのためのセキュリティおよび管理者ガイド』の環境間でのアプリケーション移行の管理に関する項


  2. Oracle WebLogic Server JAX-WSアプリケーションでは、MDSではなく、wsm-seed-policies.jarに格納されたポリシーが使用されます。次のファイルをソース環境からターゲット環境にコピーすることで、それらのポリシーを移行します。

    ORACLE_HOME/modules/oracle.wsm.policies_11.1.1/wsm-seed-policies.jar
    

    Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用して、これらのポリシーを移行することもできます。

  3. SOA、ADFまたはWebCenter Portalアプリケーションが最初にターゲット環境にデプロイされて以降、このアプリケーションのポリシー添付ファイルが変更されている場合は、これらの添付ファイルを移行します。たとえば、ポリシーAは当初、BASIC 128アルゴリズムを使用してソース環境で構成され、HelloWorldアプリケーションに添付されたとします。アプリケーションはターゲット環境にデプロイされています。続いて、ソース環境で、Basic 129アルゴリズムを使用するようにポリシーAを変更しました。

  4. JAX-WSのアプリケーションが最初にデプロイされて以降、このアプリケーションのポリシー添付ファイルが変更されている場合は、これらの添付ファイルを移行します。

20.5.2 Oracle SOA Suiteのターゲット環境への移行

次の各項目では、Oracle SOA Suiteをソース環境からターゲット環境に移行する方法について説明します。

いずれの場合も、ソース環境で次の操作を実行済です。

  • Oracle WebLogic Serverをインストールし、Middlewareホームを作成しました。

  • RCUを使用してソース環境で必要なスキーマを作成しました。『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  • Oracle SOA Suiteをインストールしました。

  • 構成ウィザードを使用してOracle SOA Suiteを構成しました。

  • 環境で必要な場合は、Oracle Internet Directory、Oracle Platform Security、Oracle Web Services Managerなどのアイデンティティ管理コンポーネントをインストールして構成しました。

  • セキュリティ・ポリシーを構成しました。

  • 1つ以上のアプリケーションまたはSOAコンポジット・アプリケーションをデプロイしました。これらのアプリケーションには、内部参照および外部参照があります。

  • 構成設定の一部を変更しました。たとえば、MDSの構成ディレクトリまたは別のデータ・ソースのなんらかの設定を変更した可能性があります。

  • オプションで、Oracle Business Activity Monitoring用の、Oracle WebLogic Serverに依存する次のようなアーティファクトを構成しました。

    • BAMアダプタ

    • データベースまたはJMS用のデータ・ソース

  • Oracle Business Activity Monitoringユーザー用のアイデンティティ・ストアを構成および移入しました。

  • ソース環境で、UMSおよび必要なすべてのサブコンポーネントを設定し、UMSドライバとユーザー・プリファレンスを構成しました。


注意:

SOAおよびBAMの手順では、Oracle User Messaging Service (UMS)が使用されます。この機能およびアクションは、両方の手順において似ていますが、小さな相違点があります。特にBAMでは、電子メール・ドライバのみがサポートされるため、UMSの再構成手順は電子メール・ドライバにのみ適用されます。また、このリリースでは、BAMはUMSユーザー・プリファレンスを使用しません。したがって、UMS移行でのuserpref移行は、BAMには適用されません。ソース環境のUMSのターゲット環境への移行の詳細は、作業8を参照してください。


20.5.2.1 Oracle SOA Suiteの新しいターゲット環境への移行


関連項目:

Oracle SOA Suite用のエンタープライズ・デプロイメントの設定の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』


Oracle SOA Suiteを新しいターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   データベース、Middlewareホームの移行および初期構成の実行

データベースおよびMiddlewareホームを移行して初期構成を実行するには:

  1. 第20.4.3項の説明に従って、データベースとスキーマを移行または作成します。

    Oracle Service Busについては、ソース・データベースはOracle Service Busによりサポートされているいずれのデータベースでもかまいません。ただし、ターゲット・データベースはRCUによりサポートされているデータベースである必要があります。

  2. 第20.5.1項の説明に従って、アイデンティティ管理コンポーネントを移行します。

  3. 第20.4.4項の説明に従って、Middlewareホームとバイナリ・ファイルを移行します。

  4. SOAクラスタ移行がデータベースのデータ・ソースとして定義されていると、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』のサーバー移行リース表用のユーザーと表領域の設定に関する項に従って、リース・スキーマを作成する必要があります。

  5. Oracle User Messaging Serviceについては、テスト環境内にリモート・サーバーがあり、共有ディスクを使用していない場合は、Oracle User Messaging Service構成を含む各リモート・サーバー上で次の手順を実行します。

    1. 次のコマンドを実行します。

      cd DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers
      tar cvf umsconfig_server_name.tar server_name/applications/usermessaging*
      
    2. 管理サーバーを含むホストにtarファイルをコピーします。

    3. 管理サーバーを含むホスト上の対応する場所にtarファイルを解凍します。

      次のpasteConfig操作時に、これらのディレクトリがターゲット・システム上の管理サーバー・ホストにコピーされます。

  6. 第20.4.5項の説明に従って、構成を移行します。

    Oracle Service Busについては、次の点に注意してください。

    • copyConfigスクリプトの使用時には、キーosb.configuration.passphrase.fileおよびパスフレーズを含むファイルの絶対パスを指定するキー値とともに-additionalParamsオプションを渡す必要があります。例:

      -additionalParams osb.configuration.passphrase.file=/scratch/passwd/osb_passwd
      

      このオプションを指定しないと、エクスポートされた構成はパスワードで保護されません。

    • pasteConfigスクリプトを実行する前に、ターゲット環境の値を変更する場合は、Oracle Fusion Middleware Oracle Service Bus管理者ガイドの「カスタマイズ」の章の説明に従って、Oracle Service Bus構成ファイルを更新します。

    • pasteConfigスクリプトの使用時には、デフォルトでデフォルトのJVMオプションが使用されます。Oracle Service Busについては、メモリー不足エラーを防ぐために、他のJVMオプションを渡す必要があります。オプションを渡すには、USER_MEM_ARGS環境変数を使用します。例:

      export USER_MEM_ARGS="-Xms512m -Xmx1536m -XX:CompileThreshold=8000 -XX:PermSize=512m  -XX:MaxPermSize=512m" 
      

    構成を移行すると、pasteConfigスクリプトによって、管理サーバーおよび管理対象サーバーを含むドメインの構成がコピーされます。また、その手順では次のことも行われます。

    • SOAコンポジット・アプリケーションの移行

    • Oracle Business Activity Monitoringの移行

    • Oracle Human Workflowの属性ラベル、フレックス・フィールド・マッピング、承認グループおよび標準ビューの移行

    • Oracle B2Bの移行

    • Oracle Service Busの移行

    • 移行計画で提供された値に基づいて、LDAPまたはデータベース・ベース・ストアへのセキュリティ・ストアの再関連付けを行います。

    • Oracle Platform Security Servicesを移行します。ポリシー・ストアと資格証明ストアは、copyConfigおよびpasteConfig操作の一環として移行されます。

    • Oracle Web Services Manager、MDSリポジトリまたはデプロイメント・プランに格納されているすべてのポリシー、およびDOMAIN_HOME/libに格納されているすべてのカスタム・ポリシーの移行

    • ターゲット環境へのアプリケーションのデプロイ

    • アダプタ(データベース・アダプタ、AQアダプタ、JMSアダプタなど)の構成。ただし、pasteConfigスクリプトを使用する前に、アダプタのデプロイメント・プランを編集する必要があることに注意してください。

    • データ・ソースの構成

    • JMSリソースの構成

    • 管理サーバーの起動

  7. 第20.4.7項の説明に従って、ユーザーおよびグループを構成します。

作業2   ディレクトリ構造の作成

関連項目:

Oracle SOA Suite用のエンタープライズ・デプロイメントの設定の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』


インバウンド・ファイルまたはアウトバウンド・ファイルのディレクトリ構造を作成します。たとえば、/tmp/inbound_msgディレクトリからインバウンド・ファイルを読み取り、/tmp/outbound_msgディレクトリにアウトバウンド・ファイルを書き込むファイル・アダプタを使用している場合、これらのディレクトリをターゲット環境に作成します。同様に、Oracle B2Bが/tmp/inboundディレクトリからインバウンド・メッセージを読み取り、/tmp/outboundディレクトリにアウトバウンド・メッセージを書き込むリスナー・チャネルを使用している場合、これらのディレクトリを作成します。

作業3   JKS証明書のエクスポート

B2BエンドポイントのすべてのJKS証明書をソース環境からターゲット環境にエクスポートします。その後、ターゲット環境にインポートします。JKS証明書のエクスポートおよびインポートの詳細は、第8.3.3項を参照してください。

作業4   ヒューマン・ワークフローの新しいターゲット環境への移行

ソース環境からターゲット環境にドメインのコピーを移行した場合は、スクリプトにより次のヒューマン・ワークフロー・エンティティが移行されています。

  • 属性ラベル

  • フレックス・フィールド・マッピング

  • 承認グループ

  • 標準ビュー

移行スクリプトによってユーザー固有のアーティファクトが移行されない場合は、次の項目も移行されません。

  • ユーザー・ビュー

  • ユーザー・ルールとグループ・ワークフロー・ルール

通常、ユーザーに固有のデータはターゲット環境とソース環境で同じではありません。ただし、ユーザー・ビューおよびユーザー・ルールをソース環境からターゲット環境に移行する場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』のヒューマン・ワークフロー・データのテスト環境から本番環境への移行に関する説明を参照してください。

作業5   B2Bアグリーメントの新しいターゲット環境へのデプロイ

移行スクリプトを実行すると、Oracle B2Bがターゲット環境に移行されます。ただし、次の追加の手順を実行する必要があります。

  1. 移行スクリプトの実行中にB2Bアグリーメントはデプロイされません。『Oracle Fusion Middleware Oracle B2Bユーザーズ・ガイド』のアグリーメントのデプロイに関する項の説明に従って、B2Bアグリーメントをデプロイします。

  2. リスニング・チャネルを有効化します。

    1. B2Bコンソールにログインし、「管理」タブ→「リスニング・チャネル」を選択します。

    2. リスニング・チャネルを選択します。

    3. チャネル属性タブを選択します。次に、チャネルの有効化を選択します。

    4. 「保存」をクリックします。

作業6 Oracle Business Activity Monitoringデータの新しいターゲット環境への移行

copyConfigおよびpasteConfigスクリプトは、Oracle Business Activity Monitoringを新しいターゲット環境に移行します。

レポート、アラート、データ定義などのOracle BAMオブジェクトをORACLEBAMデータベース・スキーマから移行する場合は、次の手順を実行します。

  1. ソースで、次のコマンドを使用してORACLEBAMデータベース・スキーマをエクスポートします(ORACLE_HOMEは、Oracle DatabaseのOracleホームです)。

    ORACLE_HOME/bin/sqlplus "sys/password as sysdba"
    create or replace directory directory as 'path';
    grant read,write on DIRECTORY directory to oraclebam;
    exit;
    
    ORACLE_HOME/bin/expdp userid=oraclebam/bam@connect_id
           directory=directory dumpfile=orabam.dmp
           schemas=oraclebam logfile=oraclebam_date.log
    

    関連項目:

    『Oracle Databaseユーティリティ』のOracleデータ・ポンプの概要に関する説明およびOracleデータ・ポンプに関するその他の章


    ソース環境からOracle BAMオブジェクト(レポート、アラート、データ定義など)がエクスポートされます。

  2. ターゲットで、次のコマンドを使用して、ソース環境からエクスポートしたORACLEBAMデータベース・スキーマをインポートします(ORACLE_HOMEはOracle DatabaseのOracleホームです)。

    ORACLE_HOME/bin/impdp userid=system/password dumpfile=ORACLEBAM.DMP 
       remap_schema=oraclebam:oraclebam TABLE_EXISTS_ACTION=replace
    ORACLE_HOME/bin/sqlplus "sys/password as sysdba"
       alter user oraclebam account unlock;
       alter user oraclebam identified by bam;
    

    impdpが次のエラーをレポートする場合があることに注意してください。

    • ORA-00959: 表領域<source tablespace>は存在しません

      このエラーは、インポートする前にインポート・データベースに表領域を作成するか、またはREMAP_TABLESPACESを使用して、表定義で参照される表領域をインポート・データベースの表領域に変更することにより修正できます。

    • 11.2.0.2以前のバージョンのOracle Databaseを使用すると、索引統計のリストアで障害が発生する場合があります。この問題は、インポート後に索引統計を再作成することにより回避できます。

作業7 Oracle Business Process Managementの新しいターゲット環境への移行

Oracle Business Process Managementを新しいターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  • 組織単位を作成するには、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・スタート・ガイド』のプロセス・ワークスペースでの組織単位の管理に関する項を参照してください。

  • ダッシュボードを移行するには、ant-t2p-workspace.xml移行ツールを使用します。移行ツールは、コマンド行で実行できるantターゲットとして使用できます。これは、この作業で説明されているとおり、データの移行用の入力パラメータを指定して作成される構成ファイルをコールします。

    このスクリプトでは、BPMUserApplicationData表内の、データ型がBAM_WIDGETであるダッシュボード・データがターゲット環境に移行されます。

ソース環境内とターゲット環境内のユーザーは同じではないため、移行ツールでは、ユーザー固有の構成は移行されないことに注意してください。

次のスクリプトを使用します。

ORACLE_HOME/bin/ant-t2p-workspace.xml

コマンドの形式は次のとおりです。

ant -f ant-t2p-workspace.xml
     -Dbea.home=BEA_HOME
     -Dbpm.home=BPM_HOME
     -Dbpm.t2p.migration.config=MIGRATION_CONFIG_FILE

次の手順を実行します。

  1. PATH環境変数に、必要なJAVA_HOMEおよびANT_HOME環境変数が含まれており、それらがOracle SOA Suiteインストール内の場所を指していることを確認してください。

  2. ダッシュボードをエクスポートします。

    1. 構成ファイルを作成してダッシュボードをエクスポートします。

      <?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
      <testToProductionMigrationConfiguration 
        xmlns="http://xmlns.oracle.com/bpm/t2p/migration/config" 
        xmlns:ns2="http://xmlns.oracle.com/bpm/common" 
        override="true" skip="true">
        <sourceEndPoint>
          <serverEndPoint>
            <serverURL>t3://host:port</serverURL>
            <adminUserLogin>admin_username</adminUserLogin>
            <adminUserPassword>admin_password</adminUserPassword> 
            <realm>jazn.com</realm>
          </serverEndPoint>
        </sourceEndPoint>
        <targetEndPoint>
          <fileEndPoint>
             <migrationFile>/tmp/bpm_dashboard.xml</migrationFile>
          </fileEndPoint>
        </targetEndPoint>
        <operation>EXPORT</operation>
        <object>DASHBOARD</object>
        <objectDetails>
            <login>username</login>
            <password>password</password>
            <identityContext>jazn.com</identityContext>
            <userApplicationData>
               <ownerId>username/ownerId>
              <option>CUSTOMLAYOUT</option>
            </userApplicationData>
        </objectDetails>
      </testToProductionMigrationConfiguration>
      

      構成ファイルでは、次の要素でソース環境用の値を指定する必要があります。

      • serverURL: SOAサーバーのURL

      • adminUserLogin: 管理者のユーザー名

      • adminUserPassword: 管理ユーザーのパスワード

      • migrationFile: エクスポート操作によって生成されたファイル

      • objectDetails: ログインおよびパスワード要素

      • userApplicationData: 所有者ID要素

    2. 次のコマンドを使用して、ダッシュボードをエクスポートします。

      ant -f ant-t2p-workspace.xml
           -Dbea.home=BEA_HOME
           -Dbpm.home=BPM_HOME
           -Dbpm.t2p.migration.config=Dashboard_MIGRATION_CONFIG_FILE
      
  3. ダッシュボードをインポートします。

    1. 構成ファイルを作成してダッシュボードをインポートします。

      <?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
      <testToProductionMigrationConfiguration 
        xmlns="http://xmlns.oracle.com/bpm/t2p/migration/config" 
        xmlns:ns2="http://xmlns.oracle.com/bpm/common" 
        override="true" skip="true">
        <sourceEndPoint>
          <fileEndPoint>
              <migrationFile>/tmp/bpm_dashboard.xml</migrationFile>
          </fileEndPoint>
        </sourceEndPoint>
        <targetEndPoint>
          <serverEndPoint>
            <serverURL>t3://host:port</serverURL>
            <adminUserLogin>admin_username</adminUserLogin>
            <adminUserPassword>admin_password</adminUserPassword>
            <realm>jazn.com</realm>
          </serverEndPoint>
        </targetEndPoint>
        <operation>IMPORT</operation>
        <object>DASHBOARD</object>
        <objectDetails>
            <login>username</login>
            <password>password</password>
            <identityContext>jazn.com</identityContext>
            <userApplicationData>
              <ownerId>username/ownerId>
              <option>CUSTOMLAYOUT</option> 
            </userApplicationData>
        </objectDetails>
      </testToProductionMigrationConfiguration>
      

      構成ファイルでは、次の要素をターゲット環境用の値で更新する必要があります。

      • serverURL: SOAサーバーのURL

      • adminUserLogin: 管理者のユーザー名

      • adminUserPassword: 管理ユーザーのパスワード

        パスワードは、ant-t2p-workspace.xmlツールを初めて実行する際に暗号化されます。

      • migrationFile: エクスポート操作によって生成されたファイル

      • objectDetails: ログインおよびパスワード要素

        パスワードは、ant-t2p-workspace.xmlツールを初めて実行する際に暗号化されます。

      • userApplicationData: 所有者ID要素

    2. 次のコマンドを使用して、ダッシュボードをインポートします。

      ant -f ant-t2p-workspace.xml
           -Dbea.home=BEA_HOME
           -Dbpm.home=BPM_HOME
           -Dbpm.t2p.migration.config=Dashboard_MIGRATION_CONFIG_FILE
      
作業8   Oracle User Messaging Serviceの新しいターゲット環境への移行

copyConfigおよびpasteConfigスクリプトは、Oracle User Messaging Serviceを新しいターゲット環境に移行します。

ただし、ターゲット環境内にリモート・サーバーがあり、共有ディスクを使用していない場合は、作業1、ステップ5で、ソース管理サーバー・ホストに移動したUMSディレクトリを、ここでターゲット管理サーバーから削除する必要があります。このクリーンアップは、リモート・サーバーにインストールするためにドメインをパックしたに行う必要があることに注意してください。

  1. Oracle WebLogic Serverのpackとunpackコマンドを使用して、リモートの管理対象サーバーに対するドメイン・ディレクトリを再作成します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成』を参照してください。

  2. 各リモート・サーバーについて、管理サーバー・ホスト上の次のディレクトリを削除します。

    MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/config/fmwconfig/servers/server_name/applications/usermessaging*
    

    リモート・サーバーとは、管理サーバーと同じホスト上にはないサーバーです。

作業9 Oracle Service Busの新しいターゲット環境への移行

Oracle Service Busについては、作業1「データベース、Middlewareホームの移行および初期構成の実行」のステップ6で説明したように、特定のオプションを指定している必要があります。次の手順を実行したことを確認します。

Oracle Service Busの新しいターゲット環境への移行を完了する手順は次のとおりです。

  1. pasteConfigスクリプトを実行する前にOracle Service Bus構成ファイルで値を変更しなかった場合は、Oracle Fusion Middleware Oracle Service Bus管理者ガイドの「カスタマイズ」の説明に従って、Oracle Service Busコンソールを使用して値を変更できます。

  2. 『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』のOracle Service Busの結果キャッシュに対するOracle Coherenceの構成に関する項の説明に従って、Oracle Coherenceの構成を更新します。

20.5.2.2 Oracle SOA Suiteの既存のターゲット環境への移行

この手順では、稼働中のターゲット環境があり、アプリケーションまたは構成の変更を、ターゲット環境への適用前にテストする必要があると想定します。ソース環境に、第20.5.2項で説明した環境と同じ環境があるものとします。

Oracle SOA Suiteを既存のターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

作業1   Oracle SOA Suiteの変更の既存のターゲット環境への移行

Oracle SOA Suiteに加えたすべての変更を移行する手順は次のとおりです。

  1. ソース環境でユーザーおよびグループを追加した場合は、第20.4.7項の手順に従って、これらをターゲット環境に移行します。

  2. コンポジット参照をサポートするソース環境でEJBまたはPlain Old Java Object (POJO)を変更した場合、これらをターゲット環境に移行します。

    1. EJBモジュールをデプロイするには、Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプのEJBモジュールのデプロイに関する項を参照してください。

    2. エンタープライズ・アプリケーションをデプロイするには、Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプのエンタープライズ・アプリケーションの使用に関する項を参照してください。

    3. ソース環境でヒューマン・ワークフローに変更を加えた場合は、それらの変更をターゲット環境に移行します。『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』のヒューマン・ワークフロー・データのテスト環境から本番環境への移動に関する項を参照してください。

  3. 構成プランの情報を変更した場合、これらの変更をターゲット環境にコピーします。構成プランの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』の開発、テストおよび本番環境間のSOAコンポジット・アプリケーションの移動に関する項を参照してください。

作業2   Oracle B2Bの変更の既存のターゲット環境への移行

ソース環境でOracle B2Bに変更を加えた場合は、それらの変更をターゲット環境に移行します。

tpanamesパラメータを使用して選択的にアグリーメントをエクスポートする場合、各zipファイルを個別にインポートする必要があることに注意してください。

Oracle B2Bシステムの変更を移行する手順は次のとおりです。

  1. Oracle B2Bインタフェースを使用してプロパティを構成することにより、Oracle B2Bシステム構成パラメータを移行します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle B2Bに関するユーザーズ・ガイドのB2Bシステム・パラメータの構成に関する説明を参照してください。

  2. B2Bアグリーメントおよび取引パートナをターゲット環境に移行します。

    1. ソース環境からデータをエクスポートします。次の例では、デプロイされた複数のアクティブなアグリーメントがエクスポートされます。

      ant -f ant-b2b-util.xml b2bexport -Dtpanames="Acme_GC_Agreement1, 
          GC_Acme_Agreement1" -Dactive=true -Dexportfile="/tmp/export.zip"
      
    2. データをターゲット環境にインポートします。次の例では、ファイル/tmp/export.zip内の要素がインポートされます。

      ant -f ant-b2b-util.xml b2bimport -Dlocalfile=true
           -Dexportfile="/tmp/export.zip"
      

      これらのコマンドの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle B2Bユーザーズ・ガイド』のB2Bコマンド行ツールに関する項を参照してください。

  3. 『Oracle Fusion Middleware Oracle B2Bユーザーズ・ガイド』のチャネルの構成に関する説明に従って、ターゲットのロケーションおよび資格証明を使用してB2Bアグリーメントの外部エンドポイントを構成します。

  4. Oracle B2B環境がJavaコールアウトを使用して構成されている場合、コールアウト・ライブラリを手動で移行します。『Oracle Fusion Middleware Oracle B2Bユーザーズ・ガイド』のコールアウトの管理に関する項を参照してください。

  5. 『Oracle Fusion Middleware Oracle B2Bユーザーズ・ガイド』のアグリーメントのデプロイに関する項の説明に従って、B2Bアグリーメントをデプロイします。

作業3   Oracle Business Process Managementの変更の既存のターゲット環境への移行

ソース環境でOracle Business Process Managementに変更を加えた場合は、それらの変更をターゲット環境に再作成するか、または移行します。

作業4   Oracle Business Activity Monitoringデータの既存のターゲット環境への移行

BAMへの変更には次のものがあります(ただし、これらに限定されません)。

  • データ・オブジェクトの定義

  • データ・オブジェクト内の実際のデータ

  • レポートの定義

  • 外部データ・ソースの定義

これらはICommandユーティリティを使用してエクスポートできます。icommandを使用してアーティファクトをエクスポートする方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のICommandの使用方法に関する項を参照してください。

作業5   Oracle User Messaging Serviceデータの既存のターゲット環境への移行

Oracle User Messaging Serviceデータを移行する手順は次のとおりです。

  1. ターゲット環境で必要なUMSドライバを構成します。


    注意:

    Oracle User Messaging ServiceをLDAPストアに対して構成された既存のターゲット環境に移行する間、Userprefs-UIオプションのみを使用してユーザー・プリファレンスを変更してください。WLSTコマンド(manageUserMessagingPrefs)の使用は、ソース・インスタンスから削除されたアイデンティティ・ストアのデバイス・プリファレンスを正しく移行しない場合があるため、お薦めしません。


    1. Fusion Middleware Controlで、ターゲット環境のドライバ情報を使用してUser Messaging Serviceを構成します。

    2. WLSTコマンドdeployUserMessagingDriverを使用して、ソース環境と同様に複数のドライバをデプロイします。


      注意:

      その他のドライバをデプロイする別のオプションを確認するには、wls:/offline>プロンプトでhelp('deployUserMessagingDriver')を実行してください。


    3. ターゲット環境で、カスタム作成済のビジネス条件を再作成します。この手順は、ターゲット環境で一連の同じユーザー・プリファレンス・フィルタ設定が使用されるようにし、カスタムのビジネス条件が指定されているフィルタが確実に機能するようにするためには必須です。

    4. ターゲット環境を再起動して変更を適用します。

  2. ユーザー・メッセージング・プリファレンスをソース環境からターゲット環境に移行します。フィルタを更新したり、既存のフィルタ・セットに追加したりすることはできません。次のいずれかを実行する必要があります。

    • ソース環境でフィルタへの変更を行う場合、フィルタ・セット全体を削除し、新しいセットをアップロードします。『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のフィルタの削除に関する項を参照してください。

    • ターゲット環境で次のURLを使用して、ソース環境内のユーザー・デバイスおよびフィルタを作成または変更します。

      http://host:port/sdpmessaging/userprefs-ui
      
  3. UMSドライバで、サポートされているドライバに対する送受信機能をテストします。

  4. http://host:port/sdpmessaging/userprefs-ui URLを呼び出して、ユーザー・メッセージング・プリファレンスが正常にアップロードされるかどうかをテストします。目的のユーザーとしてログインし、メッセージング・チャネルとフィルタがテスト環境におけるものと同じであるかどうかを検証します。または、ユーザー・メッセージング・プリファレンスに基づいて配信されると予想されるメッセージの送受信を行います。

作業6   Oracle Service Busの既存のターゲット環境への移行

Oracle Service Busの既存のターゲット環境への移行の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Service Bus管理者ガイドのカスタマイズに関する説明を参照してください。この章では、ドメインによって異なる環境値の変更方法について説明します。環境値とは、多くの場合ドメイン間での構成の移動(テスト環境から運用環境への移行など)に伴って変化する値で、構成データに含まれる特定の事前定義されたフィールドです。

20.5.3 Oracle WebCenter Portalのターゲット環境への移行

次の各項目では、Oracle WebCenter Portalをソース環境からターゲット環境に移行する方法について説明します。

いずれの場合も、ソース環境で次の操作を実行済です。

  • Oracle WebLogic Serverをインストールしました。

  • Oracle WebCenter Portalをインストールしました。

  • RCUを使用してソース環境で必要なスキーマを作成しました。『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  • Oracle SOA Suiteをインストールして構成しました。

  • 構成ウィザードを使用してOracle WebCenter Portalを構成しました。WebCenter Portal製品のドメインおよび管理対象サーバーを作成しました。

  • Oracle WebCenter Contentをインストールして構成しました。

  • アイデンティティ管理コンポーネント(Oracle Internet Directory、Identity Federation、Access Managerなど)をインストールしました。

  • LDAPを使用するようにOracle WebCenter Portalを構成し、組込みのLDAPまたはLDAPストアに一部のユーザーおよびグループを作成しました。

  • Oracle Platform Security Servicesの必須のポリシーをポリシー・ストアに作成しました。

  • 必須のユーザー証明書を資格証明ストアに作成しました。

  • WebCenterスペースを使用して1つ以上のスペースを構築することによって、またはJDeveloperを使用してユーザー独自のポータル・アプリケーションを作成およびデプロイすることによって、あるいはこれらの両方によって、WebCenter Portalのアプリケーションを作成しました。

20.5.3.1 Oracle WebCenter Portalの新しいターゲット環境への移行

Oracle WebCenter Portalを新しいターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   データベース、Middlewareホームの移行および初期構成の実行

使用されていないポートレット・プロデューサがソース環境に含まれる場合、ポートレット・プロデューサ接続の詳細は、関連登録なしで移行され、このためターゲットにおいてこのようなポートレット・プロデューサを手動で登録する必要があることに留意してください。ターゲットにポートレット・プロデューサを登録する際に、ソース接続名を使用しないでください(この手順で移行される接続と競合するため)。

データベースおよびMiddlewareホームを移行して初期構成を実行する手順は次のとおりです。

  1. 第20.4.3項の説明に従って、データベースを移行または作成します。

  2. 第20.5.1項の説明に従って、アイデンティティ管理コンポーネントを移行します。

  3. 第20.4.4項の説明に従って、Middlewareホームとバイナリ・ファイルを移行します。

  4. 第20.5.6.1.1項の説明に従って、Oracle HTTP Serverを移行します(Oracle WebCenter Contentの要件)。

  5. 第20.4.5項の説明に従って、構成を移行します。

    構成を移行すると、pasteConfigスクリプトによって、管理サーバーおよび管理対象サーバーを含むドメインの構成がコピーされます。また、その手順では次のことも行われます。

    • Oracle WebLogic Serverにおけるアイデンティティ管理用のオーセンティケータの作成。

    • ポリシーおよび資格証明ストアの再関連付け。

    • ソース環境からターゲット環境へのWebCenter Portalのアプリケーション・メタデータの移行。

    • 管理サーバーの起動

作業2   ターゲット環境へのディスカッション・サーバーのデータの移行(オプション)

WebCenter Portalアプリケーションがディスカッション・サービスを使用している場合、ソース環境のディスカッション・サーバーのデータをターゲット環境に移行します。

  1. ORACLE_HOME/bin (UNIX)およびORACLE_HOME\bin (Windows)のディレクトリからOracle Databaseエクスポート・ユーティリティを使用して、ディスカッション・サーバーのデータをエクスポートします(ORACLE_HOMEはOracle DatabaseのOracleホームです)。

    expdp "sys/password@connect_id as sysdba"
      OWNER=src_prefix_DISCUSSIONS DUMPFILE=dumpFileName.dmp STATISTICS=none 
      schemas=src_prefix_DISCUSSIONS directory=directory dumpfile=filename
    
  2. ディスカッション・サーバー・データをインポートします。

    1. ターゲット・ディスカッション・サーバーを停止します。

    2. WebCenter Portalのディスカッション・サーバー・スキーマがインストールされているデータベースのORACLE_HOME/binディレクトリに移動し、sqlplusを使用してsysdbaとしてデータベースに接続します。

      ORACLE_HOME/bin/sqlplus "sys/password@serviceid as sysdba"
      
    3. ターゲット・ユーザーを削除して、新しいユーザーを作成します。

      drop user trgt_prefix_DISCUSSIONS cascade;
      create user trgt_prefix_DISCUSSIONS identified by password 
         default tablespace trgt_prefix_IAS_DISCUSSIONS temporary 
         tablespace name_IAS_TEMP;
      
    4. ユーザーにconnectとresource権限を付与します。

      grant connect,resource, create view to trgt_prefix_DISCUSSIONS;
      
    5. SQLPlusを終了します。

      exit;
      
    6. ORACLE_HOME/bin (UNIX)およびORACLE_HOME\bin (Windows)のディレクトリからOracle Databaseインポート・ユーティリティを使用して、ディスカッション・サーバーのデータをインポートします(ORACLE_HOMEはOracle DatabaseのOracleホームです)。

      impdp \"sys/password@serviceid as sysdba\" 
      remap_schema=src_prefix_DISCUSSIONS:trgt_prefix_DISCUSSIONS
      remap_schema=src_prefix_DISCUSSIONS_CRAWLER:trgt_prefix_DISCUSSIONS_CRAWLER
       remap_tablespace=source_tablespace:target_tablespace exclude=user
      DUMPFILE=dumpFileName STATISTICS=none
      
作業3   Oracle WebCenter Portal: Spacesデータのターゲット環境への移行(オプション)

スペースのアプリケーション・データ(スペース、スペース・テンプレート、リストについてのサービス関連のデータ、リンク、タグ、ピープル・コネクションなど)をターゲット環境に移行する場合、次の手順に従います。

  1. ORACLE_HOME/bin (UNIX)およびORACLE_HOME\bin (Windows)のディレクトリから次のコマンドを使用して、スペースのアプリケーション・データをソース・データベースからエクスポートします(ORACLE_HOMEはOracle DatabaseのOracleホームです)。

    sqlplus "sys/password as sysdba"
    create or replace directory directory as 'path';
    exit;
    
    expdp "sys/password@connect_id as sysdba"
    schemas=prefix_WEBCENTER directory=directory dumpfile=filename
    
  2. ステップ1でエクスポートしたファイルを使用して、スペースのアプリケーション・データをターゲット・データベースにインポートします。次のコマンドを実行します(ORACLE_HOMEは、Oracle DatabaseのOracleホームです)。

    ORACLE_HOME/bin/sqlplus "sys/password as sysdba"
    create or replace directory directory as 'path';
    exit;
    
    ORACLE_HOME/bin/impdb "sys/password@connect_id as sysdba"
    DIRECTORY=directory dumpfile=filename
    TABLE_EXISTS_ACTION=REPLACE
    
作業4   スペースに関連するOracle WebCenter Contentのドキュメントおよびフォルダのターゲット環境への移行(オプション)

作業3の説明に従ってスペースのアプリケーション・データを移行した場合、あるいはドキュメント・サービスのタスク・フローで以前にアップロードされたドキュメントを、ターゲット環境へ移行しようとする場合、第20.5.4項の説明に従ってOracle WebCenter Contentデータを移行します。

20.5.3.2 Oracle WebCenter Portalの既存のターゲット環境への移行

この手順では、Oracle WebCenter Portalがインストールおよび構成されている、稼働中のターゲット環境があり、アプリケーションまたは構成の変更を、ターゲット環境への適用前にテストする必要があると想定します。

次の手順を実行します。

  1. 個々のスペースまたはスペース・テンプレートへの変更を、既存のターゲット環境へ移行するには、次を参照してください。

    • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイド』の個々のスペースの移行に関する説明。

    • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイド』のスペース・テンプレートの移行に関する説明。

  2. WebCenter Portal: フレームワークを使用して構築されたWebCenter Portalのアプリケーションへの変更を、既存のターゲット環境に移入するには、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド』のステージングから本番に移入するためのUsing the Propagation Toolの使用に関する説明を参照してください。

20.5.4 Oracle WebCenter Contentのターゲット環境への移行

次の各項目では、Oracle WebCenter Contentをターゲット環境に移行する方法について説明します。

いずれの場合も、ソース環境で次の操作を実行済です。

  • 必要なスキーマに使用するデータベースをインストールしました。

  • RCUを使用してソース環境で必要なスキーマを作成しました。『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  • Oracle WebLogic Serverをインストールし、Middlewareホームを作成しました。

  • Oracle WebCenter Contentをインストールして構成しました。

  • Oracle WebCenter Contentを構成しました。

  • Oracle WebCenter Content: Imagingを構成しました。

    ImagingがOracle Universal Content Management 10gリポジトリを使用する場合、このリポジトリをImagingに対して手動で構成しました。

  • Oracle WebCenter Content: ImagingがワークフローまたはOracle Application Extension Framework (AXF)を使用する場合、Oracle SOA Suiteをインストールして構成しました。

  • Oracle WebCenter Content: Recordsを構成しました。

  • Imagingのいくつかの定義(接続、アプリケーション、検索、入力など)を定義しました。

  • アイデンティティ管理コンポーネント(Oracle Internet Directoryなど)をインストールして構成しました。

20.5.4.1 Oracle WebCenter Contentの新しいターゲット環境への移行

Oracle WebCenter Contentを新しいターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

ターゲット環境では、Oracle WebCenter Contentアプリケーションは、デフォルト構成の一部であるOracle WebLogic Server組込みのLDAPサーバーではなく、外部Lightweight Directory Application Protocol (LDAP)認証プロバイダを使用する必要があることに注意してください。ご使用のアプリケーションのアイデンティティ・ストアを次の外部LDAP認証プロバイダのいずれかと再度関連付けた後、管理対象サーバーの構成を完了し、それから管理対象サーバーをリポジトリに接続して、アプリケーションに最初にログインします。

  • Oracle Internet Directory

  • Oracle Virtual Directory

  • サード・パーティのLDAPサーバー

作業1   データベース、Middlewareホームの移行および初期構成の実行

データベースおよびMiddlewareホームを移行して初期構成を実行する手順は次のとおりです。

  1. 第20.4.3項の説明に従って、データベースを移行または作成します。

  2. 第20.5.1項の説明に従って、アイデンティティ管理コンポーネントを移行します。

    Oracle WebCenter Content: ImagingはOracle Internet Directoryを使用するため、ユーザーおよびグループをターゲット・システムのLDAPアイデンティティ・ストアに移行する必要があります。

  3. 第20.4.4項の説明に従って、Middlewareホームとバイナリ・ファイルを移行します。

  4. 第20.4.5項の説明に従って、構成を移行します。

    次の点に注意してください。

    • Oracle WebCenter ContentサーバーまたはOracle WebCenter Content: Recordsの場合、コンポーネントを移行するには次の2つのオプションがあります。

      • copy: このオプションは、構成およびデータを含むソース・システム全体をターゲット・システムにコピーします。

      • init: このオプションは、ターゲット・システムの新しいContentサーバーまたはRecordsインスタンスを初期化します。

      表A-30の説明に従って、移動計画のMoveType configPropertyでcopyまたはinitオプションを指定します。その後、configGroupにリストされているプロパティを変更します。

    • 管理サーバーおよびコンポーネント・サーバー(WebCenter Contentサーバー、RecordsサーバーおよびInbound Refineryサーバー)が個別のホストにあり、ドメイン・ホームが共有ディスクにない場合は、次の手順を実行します。

      1. copyConfigスクリプトを実行する前に、次のそれぞれに対してソフト・リンクを作成します。

        Admin_Server_domain_home/ucm/cs
        to
        Content_Server_domain_home/ucm/cs
        
        Admin_Server_domain_home/ucm/urm
        to
        URM_Server_domain_home/ucm/urm
        
        Admin_Server_domain_home/ucm/ibr
        to
        IBR_Server_domain_home/ucm/ibr
        

        次のファイルのIntradocDirの値をチェックして、パスがマウントされており、管理サーバー・ホストからアクセス可能であることを確認します。

        Admin_Server_domain_home/ucm/cs/bin/intradoc.cfg
        Admin_Server_domain_home/ucm/urm/bin/intradoc.cfg
        Admin_Server_domain_home/ucm/ibr/bin/intradoc.cfg
        

        WebCenter Contentホストが複数ある高可用性設定では、任意のWebCenter Contentホストへのソフト・リンクを作成できます。

      2. copyオプションを使用しており、IntradocDirがAdmin_Server_domain_home/ucmディレクトリのサブディレクトリではない場合は、ターゲット・システムで次の手順を実行してからpasteConfigスクリプトを実行します。

        IntradocDirを管理サーバー・ホストにマウントします。移動計画を変更して、WebCenter Contentサーバー、RecordsおよびInbound RefineryのIntradocDirのパスを管理サーバー・ホストに指定します。

        pasteConfigスクリプトの実行後に、次のファイルを更新して、WebCenter Contentサーバー・ホストのIntradocDirの場所を指定します。

        Admin_Server_domain_home/ucm/cs/bin/intradoc.cfg
        Admin_Server_domain_home/ucm/urm/bin/intradoc.cfg
        Admin_Server_domain_home/ucm/ibr/bin/intradoc.cfg
        

        WebCenter Contentホストが複数ある高可用性設定で、各ホストのファイルを編集します。

    • copyオプションを使用すると、pasteConfigスクリプトによって、管理サーバーおよび管理対象サーバーを含むドメインの構成がコピーされます。また、その手順では次のことも行われます。

      • Oracle WebCenter Contentおよびそのコンポーネントの変更された設定などの構成のコピー

      • Imagingサンプル入力ファイルのコピー(これらがドメイン・ディレクトリにある場合)

      • BPEL資格証明のコピー

      • Oracle Web Services Managerポリシーの移行

      • Oracle Application Extension Framework (AXF)を含む管理対象サーバーのリスニング・アドレスの設定

      • 管理サーバーおよび管理対象サーバーの起動

    • Oracle WebCenter ContentサーバーおよびOracle WebCenter Content: Recordsの場合、initオプションによって、ソース・システムの次の初期化プロパティがコピーされます。

      IDC_Name
      IDC_Id
      InstanceMenuLabel
      InstanceDescription
      IntradocServerPort
      IdcCommandServerHost
      SocketHostAddressSecurityFilter
      HttpServerAddress
      HttpRelativeWebRoot
      UseSSL
      MailServer
      SysAdminAddress
      IsAutoNumber
      AutoNumberPrefix
      AdditionalRegisteredComponents
      AdditionalEnabledComponents
      
  5. 第20.4.7項の説明に従って、ユーザーおよびグループを構成します。

作業2   Oracle Universal Content Management 10gのフルテキストの構成

Oracle Universal Content Management 10gリポジトリを使用している場合は、ソースのOracle Universal Content Management 10gシステムでフルテキストが構成されている場合にターゲットのOracle UCMシステムでフルテキストが適切に構成されていることを確認します。

Oracle Universal Content Management 10gサーバーを使用している場合、これはOracle WebCenter Contentの移行時には構成されないことに注意してください。次のサイトにあるOracle Universal Content Managementページで説明されている手順を使用して、ソース環境にインストールしたときと同様の方法でこれをインストールする必要があります。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/content-management/overview/index.html
作業3   Oracle Information Rights Management設定の変更

Oracle IRMを移行するには、新しいターゲット環境で一部のOracle IRM設定を変更する必要があります。

  1. SSLを設定します。Oracle IRMの場合、管理対象サーバーに接続したときに証明書の受入れを求めるプロンプトをOracle IRM Desktopが表示しないようにSSLを有効にする必要があります。使用される証明書は、Oracle IRM Desktopを実行しているコンピュータ上でMicrosoft Internet Explorerによって信頼される必要があります。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの保護』のSSLの構成に関する項の説明に従って、Oracle WebLogic Serverの標準のSSL設定手順を実行します。

  2. Oracle IRMの各インストールでは、インストール固有の鍵を使用してキーストアにアクセスする必要があります。解凍されたドメインには、キーストアがある場合があります。キーストアがあり、かつContent Trackerコンポーネントが有効化されていてソース環境で使用されている場合は、このキーストアを削除し、パスワードの詳細をクリアして、新しいキーストアを作成します。

    1. キーストア・ファイルを削除します。デフォルトでは、キーストアは次のディレクトリにあります。

      DOMAIN_HOME/config/fmwconfig
      

      デフォルトのファイル名はirm.jksです。使用されるテンプレートによっては、別の名前が付けられている場合や、別のタイプが使用されている場合があります。

    2. キーストアのパスワードは、資格証明ストアに格納されています。パスワードがテンプレート・ドメインに設定されている場合、次のWLSTコマンドを使用してパスワードをクリアします。

      connect('username', 'password', 'localhost:7001')
      deleteCred('IRM', 'keystore:keystore_filename')
      deleteCred('IRM', 'key:irm.jks:oracle.irm.wrap')
      

      この鍵に対して、テンプレートに保存されているキーストア・ファイル名を使用します。

    3. Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイドのOracle IRMのキーストアの構成に関する説明に従って、新しいキーストアを作成します。

  3. ターゲット環境でソース環境と同じLDAPストアを使用していない場合は、ソース環境のユーザーをターゲット環境に移行します。Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイドのアイデンティティ・ストアの外部LDAP認証プロバイダとの再関連付けに関する説明を参照してください。

作業4   Oracle WebCenter Contentの新しいターゲット環境への移行

移動計画でinitオプションを選択した場合、実行する必要がある手順はステップ3のみですが、これは、ご使用の環境に外部データベースを使用するフルテキスト検索ソリューションがある場合にのみ実行する必要があります。

移動計画でcopyオプションを選択した場合は、次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを使用して、OCSデータベース・スキーマをソース環境からエクスポートします(ORACLE_HOMEはOracle DatabaseのOracleホームです)。

    ORACLE_HOME/bin/expdp \"sys/password as sysdba\" 
           schemas=test_env_schema_name 
           directory=directory dumpfile=ucm.dmp
    

    ダンプ・ファイルが、ターゲット・データベースがアクセスできる場所にあることを確認します。

  2. 次のコマンドを使用して、ソース環境からエクスポートしたOCSデータベース・スキーマをインポートします(ORACLE_HOMEはOracle DatabaseのOracleホームです)。

    ORACLE_HOME/bin/impdp \"sys/password as sysdba\" 
          remap_schema=test_env_schema_name:prod_env_schema_name
          directory=directory dumpfile=ucm.dmp
          TABLE_EXISTS_ACTION=REPLACE
    
  3. 外部データベースを使用するフルテキスト検索ソリューションがあるシステムの場合は、ターゲット・システムでOracle Secure Enterprise Searchを設定し、WebCenter Content用に構成します。

    1. Oracle Secure Enterprise Searchインストレーションおよびアップグレード・ガイドの説明に従って、Oracle Secure Enterprise Searchをインストールします。

    2. 移動計画でinitを選択した場合は、Oracle WebCenter Contentの構成後処理ページで、外部全文検索を選択し、データ・ソース名を入力します。Oracle WebCenter Contentシステム管理者ガイドのOracle SESとOracle UCMの構成に関する説明を参照してください。

  4. IntradocDir、WeblayoutDir、VaultDirおよびUserProfilesDirディレクトリを、ドメイン構造の外部に存在するように構成した場合は、これらのディレクトリをターゲット環境にコピーします。

  5. 第4.2項の説明に従って、管理サーバーおよび管理対象サーバーを再起動します。

作業5   Oracle WebCenter Content: Imagingの新しいターゲット環境への移行

Oracle WebCenter Contentでコピー・モードを使用すると、Imagingデータが移行されます。ただし、SOA内でインスタンスを作成した場合、Oracle SOA Suiteの手順ではこのデータを移行しないため、これらのインスタンスは移行されません。

ワークフローの統合またはOracle Application Extension Framework (AXF)を使用している場合、この手順を始める前に、次の作業が実行されていることを確認してください。

  • 第20.5.2.1項の説明に従って、Oracle SOA Suiteをインストールして構成し、このソース環境をターゲット環境に移行しました。

  • Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイドの既存のドメインの拡張に関する説明に従って、Imagingを構成し、SOAドメインを拡張しました。

Imagingの新しいターゲット環境への移行を完了する手順は次のとおりです。

  1. 管理サーバーおよびImaging管理対象サーバーを起動します。

  2. Oracle Application Extension Framework (AXF)の構成データベースを移行します。

    1. AXFの一部としてEBSアダプタをインストールしている場合は、次の表をソースEBSデータベース・スキーマからエクスポートし、ターゲット・データベース・スキーマに挿入します。

      • AXF_COMMAND_PARAMETERS

      • AXF_COMMANDS

      • AXF_CONFIGS

      • AXF_FND_MAP

      • AXF_PROPERTIES

    2. 次のコマンドを使用して、ターゲットAXFシステムのソリューション・エンドポイントを指すように、EBSスキーマのAXF_CONFIGS表を変更します。

      UPDATE AXF_CONFIGS SET SOLUTIONENDPOINT = 'AXFConnectionURL'
      
作業6 Oracle WebCenter Content: Recordsの新しいターゲット環境への移行

移動計画でinitオプションを選択した場合は、追加手順を実行する必要がありません。

移動計画でcopyオプションを選択した場合は、次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを使用して、Recordsデータベース・スキーマ(prefix_urmserver)をソース環境からエクスポートします(ORACLE_HOMEはOracle DatabaseのOracleホームです)。

    ORACLE_HOME/bin/expdp \"sys/password as sysdba\" 
           schemas=test_env_schema_name 
           directory=directory dumpfile=urm.dmp
    

    ダンプ・ファイルが、ターゲット・データベースがアクセスできる場所にあることを確認します。

  2. 次のコマンドを使用して、ソース環境からエクスポートしたRecordsデータベース・スキーマをインポートします(ORACLE_HOMEはOracle DatabaseのOracleホームです)。

    ORACLE_HOME/bin/impdp \"sys/password as sysdba\" 
          remap_schema=test_env_schema_name:prod_env_schema_name
          directory=directory dumpfile=urm.dmp
          TABLE_EXISTS_ACTION=REPLACE
    
  3. IntradocDir、WeblayoutDir、VaultDirおよびUserProfilesDirディレクトリを、ドメイン構造の外部に存在するように構成した場合は、これらのディレクトリをターゲット環境にコピーします。

  4. 第4.2項の説明に従って、管理サーバーおよび管理対象サーバーを再起動します。

作業7 Oracle WebCenter Content: Inbound Refineryの新しいターゲット環境への移行

Oracle WebCenter Content: Inbound Refineryの新しいターゲット環境への移行を完了する手順は次のとおりです。

  1. IntradocDir、WeblayoutDir、VaultDirおよびUserProfilesDirディレクトリを、ドメイン構造の外部に存在するように構成した場合は、これらのディレクトリをターゲット環境にコピーします。

  2. 特定のタイプのコンテンツを変換するようにサード・パーティ・ソフトウェアを設定した場合は、追加の手順が必要となる場合があります。サード・パーティ・ソフトウェアには、ビデオを変換するFlipFactory、Officeドキュメントのネイティブ変換を実行するMicrosoft Office、PDFファイルを変換するAdobe Distillerなどがあります。このようなソフトウェアをインストールした場合は、次の点に注意してください。

    • ソフトウェアは、ターゲット・システムにインストールする必要があります。

    • ターゲット・システムでは、サード・パーティ・ソフトウェアおよびフォントを、ソース・システムとまったく同じ絶対パスにインストールすることをお薦めします。これにより、ターゲット・システムの起動時にInbound Refineryが適切に構成されます。

    • サード・パーティ・ソフトウェアおよびフォントをまったく同じ絶対パスにインストールしない場合は、ターゲット・システムで、ソース・システムと同じソフトウェアを構成する手動手順を実行する必要があります。

    • 構成を完了する前にソフトウェアを必要とするジョブを発行しないでください。さもないと、変換は失敗します。

  3. 第4.2.3項の説明に従って、管理対象サーバーを起動します。

20.5.4.2 Oracle WebCenter Contentの既存のターゲット環境への移行

この手順では、Oracle WebCenter Contentコンポーネントがソース環境にインストール済で、これらをすでに存在しているターゲット環境に移行する必要があると想定します。

Oracle WebCenter Contentを既存のターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   Oracle Information Rights Managementの既存のターゲット環境への移行

概念の証明またはパイロット(ソース)・デプロイメントを実行する組織は、運用サービスをターゲット環境にコピーし、既存のすべてのソース・コンテンツ、コンテキストおよび権限を引き続き使用できます。

IRMサーバーURL(たとえば、protocol_schema:\\hostname:port\irm_desktop)は、ソース・コンテンツにシールされます。このため、この値は、ソースからターゲットへの移行時に変更しないでください。このため、ソース・デプロイメントをインストールする際は、次の点を考慮してください。

  • ソース環境のHTTPプロトコルからターゲット環境のHTTPSプロトコルへの切替えによって、ソースでシールされたコンテンツがターゲット環境で処理されなくなるため、ソース・デプロイメントでSSLを構成します。

  • マシン固有のホスト名(mytestdeploymachine.example.comなど)ではなく、汎用ホスト名(irm.example.comなど)をソース・デプロイメント用に使用します。

ソースからターゲットへのインストールの完了後に、ドメイン名のDNSエントリがソース・サーバーからターゲット環境に切り替えられることがあります。必要に応じて、ポート・リダイレクションを使用して、ソース・デプロイメントIRMサーバーURLがターゲット環境デプロイメントを指していることを確認できます。

ソース・デプロイメントをターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. ターゲット・データベースがソース・データベースと異なる場合は、Oracle IRMスキーマをバックアップする必要があります。バックアップはターゲット・データベースでリストアします。

  2. ソース・インストール中にOracle IRMキーストア設定をターゲット環境にコピーします。これは通常、irm.jksと呼ばれます。このファイルは通常、次のディレクトリにあります。

    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig
    
  3. Oracle IRM Java EEアプリケーションでは、前の手順でコピーしたキーストアのパスワードと、そのキーストアに格納されている各鍵が必要です。パスワードを指定しないと、Oracle IRM Java EEアプリケーションは鍵を取得できません。

    ソース環境で使用したパスワードよりもセキュアなパスワードを使用するように切り替えるには、続行する前にkeytoolコマンド行を使用してパスワードを変更します。構文については、keytoolヘルプを参照してください。

  4. セキュアなパスワードを準備し、WLSTコマンドを使用してこのパスワードをOracle IRM Java EEアプリケーションに指定します。次の例では、管理サーバーに接続し、キーストア資格証明を設定します。

    connect("username", "password", "t3://adminServerHost:adminServerPort")
    createCred("IRM", "keystore:irm.jks", "dummy", "secureproductionpassword")
    createCred("IRM", "key:irm.jks:oracle.irm.wrap", "dummy", "secureproductionpassword")
    

    詳細は、『Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイド』のキーストアのパスワードの追加に関する説明を参照してください。

  5. 通常次のディレクトリにあるOracle IRM構成ファイル(irm-config.xml)をソース環境からターゲット環境にコピーします。

    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig
    
  6. ソース環境の構成にはソース固有の設定が含まれている場合があるため、ファイルの内容を確認する必要があります。Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用できます。または、構成ファイルirm-config.xmlを編集することもできます。Fusion Middleware Controlを使用するには、ナビゲーション・ツリーを開き、「IRM」をクリックします。「IRM」メニューで、「管理」「一般設定」を選択します。次の設定を変更する必要がある場合があります。

    • プライバシURL: インストール用のOracle IRM使用状況プライバシ・ポリシーをホストするページへのURL。デフォルト値はありません。したがって、通常、ドメインの解凍後にこの設定を変更する必要はありません。デフォルトでは、組込みのプライバシ・ページが表示されます。

    • ステータス・ページのリダイレクト: 代替のOracle IRM Desktopステータス・ページをホストするページへのオプションのURL。デフォルト値はありません。したがって、通常、ドメインの解凍後にこの設定を変更する必要はありません。デフォルトでは、組込みのステータス・ページが使用されます。

    • キーストアの場所: パスは、リストアされたソース環境のキーストアの場所を反映する必要があります。次にファイルの場所の例を示します。

      DOMAIN_HOME/config/fmwconfig
      
  7. ターゲット環境でソース環境と同じユーザー・ストアを使用していない場合は、ソース環境のユーザーをターゲット環境に移行します。Oracle WebCenter Contentインストレーション・ガイドのアイデンティティ・ストアの外部LDAP認証プロバイダとの再関連付けに関する説明を参照してください。

作業2   Oracle WebCenter Contentの既存のターゲット環境への移行

Oracle WebCenter Contentを既存のターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. 移行オプションまたは移行画面の上部のメニューから「構成テンプレート」オプションを選択します。

  2. 「アクション」から「新規テンプレートの作成」を選択します。

  3. 「サーバーの構成」で、SearchIndexEngineNameを選択します。

  4. 「コンテンツ・メタデータ」で、エクスポートするテキスト・フィールドを選択します。

  5. 「コンテンツ・プロファイル・ルール」で、エクスポートするルールを選択します。

  6. 「個人情報データ」で、エクスポートするプロファイルを選択します。

  7. 「アクション」から「保存」を選択します。

  8. 「アクション」から「エクスポート」を選択します。

  9. 「構成のバンドル」をクリックします。

  10. 「構成のバンドル」ページで、データをエクスポートしたときに作成したバンドルを選択します。「アクション」から「ダウンロード」を選択します。

  11. UCMでレコード・マネージャを使用しており、ソース環境からターゲット環境への増分移行を実行する場合は、Oracle WebCenter Content Records管理者ガイドのインポートおよびエクスポートの管理に関する説明に従って、ソース環境からアーカイブをエクスポートし、ターゲット環境にインポートします。

作業3   Oracle WebCenter Content: Imagingの既存のターゲット環境への移行

Oracle WebCenter Content: Imagingをソース環境から既存のターゲット環境に移行するには、作業5「Oracle WebCenter Content: Imagingの新しいターゲット環境への移行」の説明と同じ手順を実行します。ただし、ターゲット環境での定義の更新に関して、次の点に注意してください。

  • ある定義をソース環境から既存のターゲット環境にインポートした場合、その定義が既存の定義と同じ名前であると、元の定義は上書きされます。インポートする既存の定義には、次のルールが適用されます。

    • アプリケーションであるフィールドが削除される場合、既存の検索定義または入力定義が、削除されたフィールドを参照していると、そのフィールドはインポートされません。

    • 検索定義または入力定義が、アプリケーションで現在定義されていないフィールドを参照する場合、その定義はインポートされません。

  • エクスポート・プロセスおよびインポート・プロセスでは定義を削除できません。ソース環境で検索を削除した場合、検索管理機能を使用して、ターゲット環境で手動でこの検索を削除する必要があります。

  • 同じ名前の既存の入力定義があり、かつその入力定義がオンラインの場合、入力定義をインポートできません。その定義をインポートするには、まずそれをオフラインにする必要があります。

    1. ターゲット環境で、管理対象入力フォルダを開き、インポートする入力を選択します。

    2. 「オンラインで切替」を選択します。

作業4   Oracle WebCenter Content: Recordsの既存のターゲット環境への移行

Recordsを既存のターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. ソース環境で、Oracle WebCenter Content Records管理者ガイドのアーカイブのエクスポートに関する説明に従って、変更された構成設定をエクスポートします。

  2. アーカイブをターゲット環境にコピーします。

  3. Oracle WebCenter Content Records管理者ガイドのアーカイブのインポートに関する説明に従って、アーカイブをターゲット環境にインポートします。

20.5.5 Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemのターゲット環境への移行

この項では、Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemコンポーネントをターゲット環境に移行する方法について説明します。

この手順では、ソース環境で次の操作を実行済です。

  • 必要なスキーマに使用するデータベースをインストールしました。

  • RCUを使用してソース環境で必要なスキーマを作成しました。『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  • Oracle WebLogic Serverをインストールし、Middlewareホームを作成しました。

  • Oracle Hyperion Enterprise Performance Managementコンポーネントをインストールして構成しました。

Oracle Hyperion Enterprise Performance Managementをターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   データベース、Middlewareホームの移行および初期構成の実行

データベースおよびMiddlewareホームを移行して初期構成を実行する手順は次のとおりです。

  1. 第20.4.3項の説明に従って、データベースを移行または作成します。

  2. 第20.5.1項の説明に従って、アイデンティティ管理コンポーネントを移行します。

  3. 第20.4.4項の説明に従って、Middlewareホームとバイナリ・ファイルを移行します。

  4. 第20.4.5項の説明に従って、構成を移行します。

  5. 第20.4.7項の説明に従って、ユーザーおよびグループを構成します。

作業2   Oracle Essbaseのターゲット環境への移行

Oracle Essbaseでは、ソース環境からターゲット環境に移行する必要があるのは構成設定のみです。たとえば、ソース環境のessbase.cfgをターゲット環境にコピーします。

ORACLE_INSTANCE/Essbase/essbaseserver1/bin/essbase.cfg
作業3   Oracle Hyperion Calculation Managerのターゲット環境への移行

Oracle Hyperion Calculation Managerをソース環境からターゲット環境に移行するには、次のいずれかを実行します。

  • リポジトリのバックアップ

    Calculation Managerスキーマは変更されないため、新しいCalculation Manager環境で同じリポジトリを使用できます。事前に存在しているCalculation Managerのオブジェクトおよび関連する情報は、すべて新しい環境で使用できます。

  • 割当てルールおよびルール・セットのエクスポート/インポート

    Calculation Managerのルールおよびルール・セットをソース環境からエクスポートして(Calculation Managerで、「ファイル」「エクスポート」を選択)、それらをターゲット環境にインポートします(Calculation Managerで、「ファイル」「インポート」を選択)。


注意:

  • 前述のオプションのいずれか1つ(両方ではない)を使用して、ソース環境からターゲット環境に移行します。使用環境に最適なオプションを使用してください。エクスポート/インポートのほうが簡単ですが、リポジトリをバックアップすると、データベースの詳細な情報が保存されます。

  • 事前にFusion GLにデプロイされ、その後、Calculation Managerで変更されているルールは、Calculation Managerでは処理されません。(Calculation Managerはルールのバージョンを保持しません)。


作業4   Oracle Hyperion Financial Reportingのターゲット環境への移行

Oracle Hyperion Financial Reportingのコンテンツをソース環境からエクスポートして、ターゲット環境にインポートできます。

  1. Financial Reportingのレポート・コンテンツをソース環境からエクスポートします。

    1. ソース環境にログインします。

    2. 「ファイル」「エクスポート」を選択します。

    3. ターゲット環境に移行するコンテンツまたはディレクトリに移動して、そのコンテンツまたはディレクトリを選択します。

    4. 選択したコンテンツまたはディレクトリをローカル・ファイル・システムにエクスポートします。

  2. Financial Reportingのレポート・コンテンツをターゲット環境にインポートします。

    1. ターゲット環境にログインして、「ファイル」「インポート」を選択し、「Financial Reporting」を選択します。

    2. Financial Reportingのレポート・コンテンツをインポートするターゲットの場所を参照し、エクスポート・コンテンツが保存されているローカル・ファイルを選択します。


注意:

Oracle Hyperion Financial Reportingのアノテーションおよびスケジューラの出力は、ソース環境からターゲット環境に移行できません。


作業5   Oracle Hyperion Provider Servicesのターゲット環境への移行

Oracle Hyperion Provider Servicesのアーティファクトをソース環境からターゲット環境にコピーする必要があります。

  • Provider ServicesをSmart Viewで使用する場合の移行方法:

    1. Smart Viewクライアントを使用して、ソース環境で作成したOracle Essbaseサーバーをターゲット・サーバーに手動で追加します。

    2. 次のファイルをターゲット環境にコピーします。

      ORACLE_INSTANCE/products/Essbase/aps/bin/essbase.properties
      
    3. Smart Viewから、ソース環境で作成したキューブ・ビューをターゲット環境で再作成します。

  • Provider ServicesをOracle Essbase Java APIで使用する場合の移行方法:

    Java APIクライアント・プログラム構成のessbase.propertiesファイルで、デフォルトのJava APIプリファレンスが変更されている場合は、essbase.propertiesをターゲット環境にコピーします。

作業6   Oracle Hyperion Smart Viewのターゲット環境への移行

Oracle Hyperion Smart View for Officeは、クライアント・サイド・アプリケーションであるため、ソース・サーバーで作成したスプレッドシートなどのMicrosoft Officeドキュメントをターゲット・サーバー接続に関連付ける必要があります。メタデータに変更がなければ、既存のレポートをソースからターゲットに指定できます。

共有接続を関連付けるには:

  1. 既存のレポートを開きます。

    既存のレポートの場所は、そのレポートを最初に作成したときに保存した場所によって異なります。

  2. Smart ViewがインストールされているExcelで、「Smart View」「オプション」「拡張」を選択します。

  3. 共有接続URLを新しい接続URLに変更します。例:

    https://host.example.com/workspace/SmartViewProviders
    
  4. 「Smart View」「開く」「Smart Viewパネル」「共有接続」を選択して、次のいずれかを実行します。

    • Essbaseサーバーが一覧に表示されていない場合は、「新規接続の作成」をクリックします。

    • Essbaseサーバーが一覧に表示されている場合は、ユーザー名とパスワードを入力して、「接続」をクリックします。

  5. ドロップダウン・リストから、「Essbaseサーバー」を選択します。

    1. ドロップダウン・リストから、「ワークシート接続の検索」を選択します。

      接続がキューブの下に作成されます。

    2. その接続を選択し、右クリックして接続します。

  6. 「リフレッシュ」をクリックします。

  7. アドホック分析の場合は、新しいサーバーに接続して、POVを保持するように選択する必要があります。これを行うには、プロンプトが表示されたら、「シートのコンテンツおよびPOVを再利用」を選択します。

プライベート接続を関連付けるには:

  1. 「Smart View」「開く」「Smart Viewパネル」を選択します。

  2. 「プライベート接続」を選択します。

  3. Provider ServicesのURLを入力します。例:

    https://host.example.com/aps/SmartView
    
  4. Oracle Hyperion Provider Servicesにログインします。

  5. Oracle Essbaseアプリケーションを選択してログインします。

  6. Oracle Essbaseアプリケーションを選択して右クリックし、「プライベート接続への追加」を選択します。

  7. 接続名を入力するか、デフォルトの名前を使用して、「OK」をクリックします。

  8. 接続を関連付けてから(「SVC」「開く」「アクティブな接続」)、その接続を選択します。「OK」をクリックして、メッセージを確認します。

  9. 「リフレッシュ」をクリックします。

  10. アドホック分析の場合は、新しいサーバーに接続して、POVを保持するように選択する必要があります。プロンプトが表示されたら、「シートのコンテンツおよびPOVを再利用」を選択します。

作業7   Oracle EPM Workspaceのターゲット環境への移行

Oracle Enterprise Performance Management Workspaceの情報をソース環境からターゲット環境に移行する場合は、システム設定とユーザー・プリファレンスを手動で移行する必要があります。サーバー設定およびユーザー・プリファレンスに行った変更はすべて、ターゲット・システムで行う必要があります。Oracle Enterprise Performance Management Workspace, Fusion Edition管理者ガイドのEPMワークスペースの管理に関する項を参照してください。

20.5.6 Web層のターゲット環境への移行

この手順では、Oracle HTTP ServerおよびOracle Web Cacheがソース環境にインストール済で、これらをターゲット環境に移行する必要があると想定します。

次の各項目では、Web層をソース環境からターゲット環境に移行する方法について説明します。

20.5.6.1 Web層の新しいターゲット環境への移行

次の各項目では、Web層を新しいターゲット環境に移行する方法について説明します。

20.5.6.1.1 Oracle HTTP Serverの新しいターゲット環境への移行

この手順では、Oracle HTTP Serverがソース環境にインストール済で、これをまだ存在しないターゲット環境に移行する必要があると想定します。ソース環境で、次を実行しておきます。

  • Oracle HTTP Serverをインストールしました。

  • Oracleインスタンスおよび1つ以上のOracle HTTP Serverのコンポーネント・インスタンスを作成しました。

  • コンポーネントをFusion Middleware Controlを使用して管理する場合、既存のJRF対応のOracle WebLogic Server管理サーバーにOracleインスタンスおよびOracle HTTP Serverのコンポーネント・インスタンスを登録しました。

  • リクエストを1つ以上の仮想ホストにルーティングするように、mod_wl_ohsを構成しました。

  • SSLを1つ以上の仮想ホストに対して構成しました。

  • Oracle Single Sign-Onを構成しました。

  • mod_plsqlを構成しました。

  • mod_oradavを構成しました。

  • また、Access Managerを使用している場合があります。この手順では、Access Managerのアクセス・サーバーは、ソース環境にはありません。これらのサーバーは、別のターゲット環境にあります。ただし、Webゲートはソース環境で実行されています。

この環境を新しいターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   Oracle HTTP Serverを使用する場合におけるAccess Managerの移行

WebGateでOracle HTTP Serverが使用されている場合は、第20.5.1項作業9または作業10 (Access Managerのバージョンによって異なります)の説明に従って、まずAccess Managerをターゲット環境に移行する必要があります。

次の点に注意してください。

  • WebGateInstalldirプロパティとそのパスへの参照は、webgate.confファイルに更新されます。

  • WebGateディレクトリは、次のディレクトリに存在する必要があります。

    Oracle_Instance/config/OHS/ohs_component_name
    
作業2 Middlewareホームの移行および初期構成の実行

Middlewareホームを移行して初期構成を実行するには:

  1. 第20.4.4項の説明に従って、Middlewareホームとバイナリ・ファイルを移行します。

  2. 構成を移行します。次のいずれかを選択できます。

    • 第20.4.6.1項の説明に従って、OracleインスタンスおよびこのOracleインスタンスのすべてのコンポーネントを移行します。

    • 第20.4.6.2項の説明に従って、OracleインスタンスおよびこのOracleインスタンスの1つのコンポーネントのみを移行します。

    この手順では、構成を移行します。さらに、次のことも行われます。

    • リスニング・アドレスおよび仮想ホストの名前の更新

    • ソース環境でSSLが構成されていた場合は、SSLの構成

    • 環境およびトポロジ・ディレクティブ(ホスト名やIPアドレスなど)の新しい値を使用した、httpd.confファイルの更新

    • ターゲット環境用のホスト名、IPアドレスおよびポート番号を使用した、mod_wl_ohs.confファイル内のWebLogicHost、WebLogicPortまたはWebLogicClusterディレクティブの更新

    • SSLがmod_wl_ohs用に構成されている場合は、mod_wl_ohs用のSSLの構成

    • ソース環境でmod_ossoが構成されていた場合は、mod_ossoの構成

    • ソース環境でPL/SQLが構成されていた場合は、PL/SQLの構成

    • ソース環境でmod_ossoが構成されていた場合は、mod_ossoの構成

    • ソース環境でaudit.config.xmlに変更が加えられていた場合は、audit.config.xmlの更新

    • ソース環境でcomponent-log.xmlに変更が加えられていた場合は、component-log.xmlの更新

    • Access Managerを使用している場合、WebGateを構成します。

作業3 プロセスの起動

Oracleインスタンスのプロセスを起動します。

ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl stopall
ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl startall
20.5.6.1.2 Oracle Web Cacheの新しいターゲット環境への移行

この手順では、Oracle Web Cacheがソース環境にインストール済で、これをまだ存在しないターゲット環境に移行する必要があると想定します。ソース環境で、次を実行しておきます。

  • Oracle Web Cacheをインストールしました。

  • 2つ以上のOracleインスタンス(それぞれがOracle Web Cacheインスタンスを含む)を構成しました。

  • コンポーネントをFusion Middleware Controlを使用して管理する場合、既存のJRF対応のOracle WebLogic Server管理サーバーにOracleインスタンスおよびOracle Web Cacheインスタンスを登録しました。

  • Oracle Web CacheインスタンスをOracle Web Cacheクラスタとして構成しました。

  • サイトを作成し、サイト・サーバー間マッピングを構成しました。

  • Oracle Web CacheをSSL対応リスニング・アドレスを持つように構成しました。

  • キャッシュ・ルールを構成し、リクエスト・フィルタリング用のフィルタを定義しました。


注意:

第20.4.6.1項の説明に従って、すべてのOracleインスタンスをすでに移行している場合は、Oracle Web Cacheインスタンスもすでに移行されています。たとえば、Oracle HTTP Serverを移行し、Oracle Web Cacheを含むOracleインスタンス全体の移行を選択した場合は、Oracle Web CacheがOracle HTTP Serverとともに移行されます。

この場合は、作業1を省略できます。


この環境を新しいターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   OracleインスタンスおよびOracle Web Cacheインスタンスの作成

ターゲット環境で、バイナリ・ファイルを移行し、OracleインスタンスおよびOracle Web Cacheインスタンスを作成します。

  1. 第20.4.4項の説明に従って、Middlewareホームとバイナリ・ファイルを移行します。

  2. OracleインスタンスおよびOracle Web Cacheインスタンスを作成します。

    1. コマンド行から、次のディレクトリに移動します。

      (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin
      (Windows) ORACLE_HOME\opmn\bin
      
    2. opmnctl createinstanceコマンドを使用して、Oracleインスタンスを作成します。例:

      opmnctl createinstance -oracleInstance /scratch/Oracle/Middleware/inst1
         -adminHost hostname -adminPort 7001
      

      このコマンドは、Oracleインスタンスを作成し、デフォルトで、それらのインスタンスをOracle WebLogic Server管理サーバーに登録します。

    3. opmnctl createcomponentコマンドを使用して、Oracle Web Cacheインスタンスを作成します。例:

      opmnctl createcomponent -componentType WebCache 
          -oracleInstance /scratch/Oracle/Middleware/inst1 
          -componentName webcache1
      
  3. opmnctl registerinstanceコマンドを使用して、Oracleインスタンスをそのコンポーネントすべてとともに、管理サーバーに登録します。たとえば、次のように指定します。

    opmnctl registerinstance -adminHost admin_server_host 
         -adminPort admin_server_port -adminUsername username 
         -adminPasswordFile 'file_with_weblogic_admin_password'
         -oracleInstance ORACLE_INSTANCE_dir -oracleHome ORACLE_HOME_dir
         -instanceName Instance_name -wlserverHome Middleware_Home
    
作業2   Oracle Web Cacheの更新

各Oracle Web Cacheインスタンスに対して、次の手順を実行します。

  1. 次のディレクトリにあるwebcache.xmlファイルをソース環境から一時的な場所にコピーします。

    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/config/WebCache/webcache_name
    (Windows) ORACLE_INSTANCE\config\WebCache\webcache_name
    
  2. 一時的な場所のwebcache.xmlに次の変更を行います。

    • ターゲット環境のWeb Cache管理パスワードがソース環境のパスワードと異なる場合は、次の手順を実行します。

      • ターゲット環境のWeb Cacheインスタンスのwebcache.xmlファイルから<USER TYPE="INVALIDATION">要素のPASSWORDHASH属性の値をコピーし、この一時webcache.xmlの対応するPASSWORDHASH属性の現在の値を置き換えます。

      • ターゲット環境のWeb Cacheインスタンスのwebcache.xmlファイルから<USER TYPE="MONITORING">要素のPASSWORDHASH属性の値をコピーし、この一時webcache.xmlの対応するPASSWORDHASH属性の現在の値を置き換えます。

    • ターゲット環境において、オリジン・サーバーの新しいホスト名またはIPアドレスとポート番号を使用して、各<HOST>要素および<VIRTUALHOSTMAP>要素のNAME属性およびPORT属性を更新します。

    • webcache.xmlの各<CACHE>要素に対して、次の項目を変更してターゲット環境のOracle Web Cacheインスタンスがあるホストに対応する値を置き換えます。

      • NAME、ORACLE_HOMEおよびHOSTNAME属性を更新します。

      • Oracleインスタンスのパスを検索し、置き換えます。

        注意: この情報は一度に1つのOracle Web Cacheインスタンスについて更新してください。他のOracle Web Cacheインスタンスが別のパスで実行されている別のOracleインスタンスで構成されている場合があるため、グローバル検索および置換えは行わないでください。

      • 各<LISTEN>要素に対して、IPADDR (ANY以外で構成されている場合)およびPORT (Oracle Web Cacheがターゲット環境で異なるポートを使用している場合)を更新します。

      • SSL対応のリスニング・アドレスのウォレット・ロケーションを更新します(異なる場合)。ウォレット・ロケーションは、各SSLリスニング・ポートの<WALLET>要素内で指定されます。

      • <IDENTITY>要素のUSERID属性およびGROUPID属性を更新します。

      • <OSWALLET>要素で、元のサーバーのウォレット・ロケーションを更新します(ターゲット環境で異なる場合)。これは、Oracle Web Cacheによって使用され、SSL対応のオリジン・サーバーと対話するウォレットです。

  3. 編集したwebcache.xmlをターゲット環境の次の場所にコピーします。

    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/config/WebCache/webcache_name
    (Windows) ORACLE_INSTANCE\config\WebCache\webcache_name
    
  4. auditconfig.xmlに変更が行われた場合、次のファイルをソース環境から対応するターゲット環境にコピーします。

    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/config/WebCache/webcache_name/auditconfig.xml
    (Windows) ORACLE_INSTANCE\config\WebCache\webcache_name\auditconfig.xml
    
  5. component-log.xmlに変更が行われた場合、最初にこのファイルを編集してログ・パスを更新し、それからファイルをソース環境から対応するターゲット環境にコピーします。

  6. 次のディレクトリにあるOracle Web Cacheエラー・ページへの変更を行った場合、エラー・ページをソース環境からターゲット環境の場所にコピーします。

    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/config/WebCache/webcache_name/files
    (Windows) ORACLE_INSTANCE\config\WebCache\webcache_name\files
    
  7. ソース環境でSSL対応のリスニング・アドレスまたはOSwalletに対してデフォルトでないウォレットが使用された場合、ソース環境からウォレットをエクスポートし、それらをターゲット環境にインポートします。ウォレットのエクスポートおよびインポートの詳細は、第8.4.4項を参照してください。

20.5.6.2 Web層の既存のターゲット環境への移行

この手順では、稼働中のターゲット環境があり、アプリケーションまたは構成の変更を、ターゲット環境への適用前にテストする必要があると想定します。

20.5.6.2.1 Oracle HTTP Serverの既存のターゲット環境への移行

Oracle HTTP Serverを既存のターゲット環境に移行するには、構成を更新します。

  1. 任意のカスタム・コンテンツ(変更されたコンテンツ、htdocsディレクトリに追加されたコンテンツなど)をターゲット環境のOracle HTTP Serverにコピーします。

  2. 次のディレクトリにあるauditconfig.xmlへの変更を行った場合、ターゲット環境でこのファイルのバックアップ・コピーを作成します。その後、auditconfig.xmlをソース環境から対応するターゲット環境にコピーします。

    ORACLE_INSTANCE/config/OHS/ohs_component_name/auditconfig.xml
    
  3. component-log.xmlへの変更を行った場合、ターゲット環境でこのファイルのバックアップ・コピーを作成します。その後、ソース環境の次のディレクトリにあるファイルをターゲット環境にコピーします。

    ORACLE_INSTANCE/diagnostics/logs/OHS/ohs_component_name
    

20.5.7 Oracle Business Intelligenceのターゲット環境への移行

この項では、Oracle Business Intelligenceをソース環境からターゲット環境に移行する手順について説明します。


関連項目:

リポジトリをソース環境からターゲット環境に移行する際の考慮事項など、Oracle Business Intelligenceリポジトリのライフサイクルの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』のマルチユーザー開発環境でのリポジトリ・ライフサイクルの管理に関する説明を参照してください。


次の手順では、Oracle Business Intelligenceコンポーネントをソース環境にすでにインストール済かつ構成済で、これらを新しいターゲット環境または既存のターゲット環境のいずれかに移行する必要があると想定します。

既存のターゲット環境にパッチを適用している場合、実行する手順は、適用する必要のあるパッチの数によって異なります。少数のパッチを適用する場合は、第20.5.7.2項の手順(環境内のマスター・ホストとすべてのクラスタ・ホストにパッチを適用します)に従います。適用するパッチが多数ある場合は、第20.5.7.3項の手順に従います。この手順では、パッチを1つのホストに適用し、新しいハードウェアが使用可能であるかどうかに応じて異なる方法を使用して、それらのパッチを他のホストに移入します。

20.5.7.1 Oracle Business Intelligenceの新しいターゲット環境への移行

この項では、Oracle Business Intelligenceをソース環境から新しいターゲット環境に移行する手順について説明します。

この手順では、Oracle Business Intelligenceコンポーネントをソース環境にすでにインストール済かつ構成済で、ソース環境にパッチを適用しており、必要に応じて環境をテストしていると想定します。また、これらを新しいターゲット環境に移動する必要があると想定します。

Oracle Business Intelligenceコンポーネントを新しいターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   データベース、Middlewareホームの移行および初期構成の実行

データベースおよびMiddlewareホームを移行して初期構成を実行する手順は次のとおりです。

  1. 第20.4.3項の説明に従って、データベースを移行または作成します。

  2. 第20.5.1項の説明に従って、アイデンティティ管理コンポーネントを移行します。

  3. 第20.4.4項の説明に従って、Middlewareホームとバイナリ・ファイルを移行します。

  4. 第20.4.5項の説明に従って、ドメインおよびノード・マネージャの構成を移行します。

    ドメインの構成を移行すると、pasteConfigスクリプトによって、管理サーバーおよび管理対象サーバーを含むドメインの構成がコピーされます。

  5. 第20.4.7項の説明に従って、ユーザーおよびグループを構成します。

作業2   リポジトリ・ファイルのパッチ・マージ

ソース環境で管理ツールおよびOracle BIサーバーXML APIを使用して、ソース・リポジトリ・ファイル(.rpd)とターゲット・ファイルのパッチ・マージを実行します。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』のパッチ・マージの実行に関する項を参照してください。

作業3   新しいターゲット環境でのセキュリティの構成

デフォルトのOracle WebLogic Server LDAP以外のものを使用する場合は、セキュリティを構成します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionセキュリティ・ガイドを参照してください。

セキュリティ・データ(ユーザー、グループ、ロールなど)の移行の詳細は、それぞれの認証プロバイダの該当ドキュメントを参照してください。次に、様々なコンポーネントに関する参照先を示します。

作業4   Oracle BI Enterprise Editionコンポーネントの構成の移行

copyConfig、extractMovePlanおよびpasteConfigスクリプトを使用して、次のOracle BI EEコンポーネントの構成を移行します。

  • Oracle BIサーバー

  • Oracle BI Presentation Services

  • Oracle BI Cluster Controller

  • Oracle BIスケジューラ

  • JavaHost

  • Oracle Essbaseサーバー(ご使用の環境にインストールされている場合)

コンポーネントの構成を移行する手順は次のとおりです。

  1. ソースMiddlewareホームで、Oracle BI EE Oracleインスタンスに対してcopyConfigスクリプトを実行します。

    copyConfigスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/copyConfig.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\copyConfig.cmd
    

    スクリプトの構文については、A.1.1.5項を参照してください。

    Oracle BI EEコンポーネントを含むOracleインスタンスを移行するためのcopyConfigコマンドを次に示します。Oracle Essbaseに必要なadditionalParamsオプションに注目してください。

    copyConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
              -logDirLoc /tmp/logs
              -archiveLoc /tmp/bi_archive/biconfig.jar 
              -sourceInstanceHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1/instances/instance1
              -additionalParams essbaseServerUserName=Administrator,essbaseServerPassword=/scratch/arc_loc/pwd.txt
    
  2. コンポーネントを別のホストにコピーする場合は、そのシステムにアーカイブ・ファイルをコピーします。

  3. extractMovePlanスクリプトを使用して、Oracleインスタンスのアーカイブから移動計画を抽出します。

    extractMovePlanスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/extractMovePlan.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\extractMovePlan.cmd
    

    extractMovePlanスクリプトの構文については、A.1.1.7項を参照してください。

    例:

    extractMovePlan.cmd -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18  
                   -archiveLoc /tmp/bi_archive/biconfig.jar 
                   -planDirLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/bi
    
  4. ターゲット環境の値にあわせてプロパティを変更するために、移動計画を編集します。変更するプロパティの詳細は、表A-25を参照してください。

    Oracle Essbaseの場合は、有効なファイルの場所、ディスク・ボリュームのカスタマイズの場所、およびOracle Essbaseの管理ユーザー名とパスワードを指定する必要があります。そうしない場合、エラーを受信します。

  5. 編集した移動計画をターゲットにコピーします。(pasteConfig操作の間、-movePlanLocオプションを使用して場所を指定します。)

  6. ターゲットでは、pasteConfigスクリプトを使用してアーカイブからファイルを抽出します。

    pasteConfigスクリプトは、次の場所にあります。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/pasteConfig.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\pasteConfig.cmd
    

    スクリプトの構文については、A.1.1.10を参照してください。

    Oracle BI EEコンポーネントを含むOracleインスタンスを移行するためのpasteConfigコマンドを次に示します。

    pasteConfig.cmd -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
                -archiveLoc /tmp/bi_archive/biconfig.jar 
                -targetOracleHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware/Oracle_BI1 
                -targetInstanceHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware/instances/instance1
                -targetInstanceName  instance1 
                -movePlanLoc  /tmp/Oracle/t2p_plans/bi_plan.xml 
                -domainHostName example.com 
                -domainPortNum 7001 
                -domainAdminUserName domain_admin_username
                -domainAdminPasswordFile /tmp/pass/bi_password.txt
    

    ターゲット環境のOracleインスタンス名は、ソース環境と同じ名前である必要があります。

作業5   ターゲット環境の新しいクラスタ・ホストへのコピーおよびスケールアウト
  1. アーカイブ・ファイル(作業1「データベース、Middlewareホームの移行および初期構成の実行」で作成済)を新しいクラスタ・ホストにコピーします。

  2. 次のファイルを新しいクラスタ・ホストにコピーします。

    • UNIXの場合:

      ORACLE_COMMON_HOME/bin/pasteBinary.sh
      ORACLE_HOME/jlib/cloningclient.jar
      
    • Windowsの場合:

      ORACLE_COMMON_HOME\bin\pasteBinary.cmd
      ORACLE_HOME\jlib\cloningclient.jar
      
  3. 第A.1.1.2項の説明に従って、pasteBinaryスクリプトを使用して、新しいクラスタ・ホストにMiddlewareホームをコピーします。

    注意: マスター・ホストで使用したMiddlewareホーム名と正確に同じ名前を新しいクラスタ・ホストで使用する必要があります。

  4. Fusion Middleware Controlを使用して、新しいクラスタ・ホストにスケール・アウトします。

    詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイドのFusion Middleware Controlを使用した、システム・コンポーネントのスケール・アウトに関する項を参照してください。

  5. 新しいクラスタ・ホストそれぞれに対して、前述の手順を繰り返します。

作業6 新規エージェントおよびOracle BI Publisherのスケジュール済ジョブの有効化

新規エージェントがソース環境で作成された場合、(ターゲット環境の)Oracle BIプレゼンテーション・サービスのカタログ・マネージャで各エージェントをクリックして有効化します。

Oracle BI Publisherのレポートは、Oracle BI Presentation Catalogに格納されているため、既存のレポート、およびソース環境で作成された新しいレポートを使用できるようにする必要があります。

ターゲット環境で、Oracle WebLogic Server管理者は、ソース環境と同じ名前を使用して、(Oracle BI Publisherのレポートが使用する)JNDI接続を作成する必要があります。この接続は、ソース・データベースではなくターゲット・データベースを指す必要があります。この方法により、すべてのレポートは自動的に、ソース環境のデータベースではなくターゲット環境のデータベースを指すようになり、設定を変更する必要はありません。

作業7 外部システムへのリンクの更新

外部システムに関連した静的コンテンツをターゲット環境に移行するには、Action Framework構成ファイルを編集して、エンドポイントがターゲット・システムの関連リソースを参照するようにします。

様々なアクション・タイプ用の構成の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionインテグレーターズ・ガイドのアクション・フレームワークの構成に関する項を参照してください。

作業8 (オプション) Oracle Business Intelligence関連アプリケーションの移行

Oracle Business Intelligence関連アプリケーション(Calculation Manager、Financial ReportingおよびOracle BI for Microsoft Officeなど)を新しいターゲット環境に移行します。詳細は、第20.5.5項を参照してください。

20.5.7.2 適用するパッチが少ない場合のOracle Business Intelligenceの既存のターゲット環境への移行

この項では、適用するパッチが少ない場合にOracle Business Intelligenceをソース環境から既存のターゲット環境に移行する手順について説明します。(多数のパッチを適用する場合は、第20.5.7.3項を参照してください)。

次の各手順では、Oracle Business Intelligenceコンポーネントをソース環境にすでにインストール済かつ構成済で、これらを既存のターゲット環境に移行する必要があると想定します。

適用するパッチが少ない場合にOracle Business Intelligenceコンポーネントを既存のターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   ソース環境および既存のターゲット環境へのパッチ適用

パッチは、一連のバグ修正を既存の本番環境に適用します。また、新しいバイナリ・ファイルおよびメタデータの更新も含まれます。

  1. 準備完了になるまで、必要に応じてソース環境にパッチを適用し、テストします。

  2. マスター・ホスト上およびすべてのクラスタ・ホスト上で既存のターゲット環境にパッチを適用し、ソース環境と同じレベルにします。

    注意: パッチ適用には、Oracle Business Intelligence以外のパッチおよび個別パッチも含まれます。

    詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイドのOracle Business Intelligenceシステムのパッチ適用に関する項を参照してください。

作業2   ソース・リポジトリ・ファイルの既存のターゲット環境へのデプロイ
  1. ソース環境で管理ツールおよびOracle BIサーバーXML APIを使用して、ソース・リポジトリ・ファイル(.rpd)とターゲット・ファイルのパッチ・マージを実行します。

    既存のターゲット環境に移行中で、ソース環境でRPDファイルの変更を行った場合のみ、この作業を完了する必要があります。

    詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド』のパッチ・マージの実行に関する項を参照してください。

  2. ターゲット環境でFusion Middleware Controlを使用して、RPDファイルをアップロードします。

    詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイドのFusion Middleware Controlを使用した、リポジトリのアップロードとOracle BI Presentation Catalogの場所の設定に関する項を参照してください。

  3. 必要に応じて、管理ツールまたはOracle BIサーバーXML APIを使用して、リポジトリの接続プールおよびデータベース設定を更新します。RPDファイルには、ソース環境のデータ・ソース接続情報が含まれていることがあり、その場合、それらをターゲット環境の接続設定に変更する必要があります。

    Oracle BIサーバーXML APIを使用してこの手順を実行する方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware XMLスキーマOracle Business Intelligence Enterprise Editionリファレンスのテスト環境から本番環境への移行に関する説明を参照してください。

  4. (オプション)Fusion Middleware Controlの「容量管理」ページで「パフォーマンス」タブの「オンラインRPD更新の無効化」を選択して、ターゲット・リポジトリ・ファイルを読取り専用にします。

作業3   ソースのOracle BI Presentation Catalogの既存のターゲット環境へのデプロイ
  1. 次のように、新規または更新されたフォルダをソース・カタログからターゲット・カタログにドラッグ・アンド・ドロップします。

    1. 2つのカタログ・マネージャ・ウィンドウ(一方はソース・カタログ、他方はターゲット・カタログ)を開きます。

    2. 必要なフォルダをソース・カタログから選択してコピーし、ターゲット・カタログに貼り付けます。

      注意: ソース環境またはターゲット環境で同じコンテンツが変更されているフォルダをコピーして貼り付ける場合は、ソースのコンテンツによってターゲットのコンテンツが上書きされます。

      詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイドを参照してください。

  2. 既存のターゲット環境でFusion Middleware Controlを使用して、新しいカタログの場所を指定します。

    詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイドのFusion Middleware Controlを使用した、リポジトリのアップロードとOracle BI Presentation Catalogの場所の設定に関する項を参照してください。

作業4   (オプション)グローバル一意識別子(GUID)のリフレッシュ

ソース環境およびターゲット環境のGUIDを含むLDAPディレクトリはファンアウト・レプリカである必要があるため、通常、ソース環境とターゲット環境の間でLDAPディレクトリのGUID(アイデンティティ・ストア・ユーザー)はリフレッシュしません。考えられるリフレッシュのシナリオには次のようなものがあります。

  • Oracle Business Intelligenceソース・サーバーおよびターゲット・サーバーが両方とも、企業LDAPディレクトリに対して構成されています。

    LDAP GUIDをリフレッシュする必要はありません。

  • Oracle Business Intelligenceソース・サーバーはソースLDAPに対して構成されていて、かつターゲット・サーバーは企業LDAPに対して構成されていますが、ソースLDAPは企業LDAPのファンアウト・レプリカです。

    LDAP GUIDをリフレッシュする必要はありません。

  • Oracle Business Intelligenceソース・サーバーはソースLDAPに対して構成されていて、かつターゲット・サーバーは企業LDAPに対して構成されていますが、ソースLDAPは企業LDAPのファンアウト・コピーではありません。

    LDAP GUIDのリフレッシュが必要です。この項の手順に従います。

認証プロバイダのデータ・ソースとして使用されるディレクトリ・サーバーを変更した後にユーザーGUIDを更新することをお薦めします。両方のディレクトリ・サーバー(元のサーバーと新しいサーバー)に同じユーザー名が存在する場合、元のユーザーGUIDが、新しいディレクトリ・サーバーに含まれているユーザーGUIDと競合する場合があります。リフレッシュすると、システムは、新しいディレクトリ・サーバーに含まれているユーザーGUIDを参照するようになります。GUIDがリフレッシュされず、システムがユーザーGUIDの不一致を検出すると、認証エラーが発生する場合があります。

次の手順の説明に従って、Oracle BI Presentation CatalogまたはRPDファイルに格納されているGUIDを再同期およびリフレッシュすることができます。この手順を開始する前に、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイドの通常はFusion Middleware Controlによって管理されないOracle Business Intelligence構成設定の手動での更新に関する項の情報をよく確認してください。

この手順では、Oracle BIサーバーおよびOracle BIプレゼンテーション・サービスに対して再起動時にGUIDをリフレッシュすることを指示するように、構成ファイルを手動で編集する必要があります。処理が完了したら、これらのファイルを編集して変更内容を削除します。Oracle Business Intelligence構成ファイルの場所の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイドで、構成ファイルの場所について説明している項を参照してください。

ユーザーGUIDをリフレッシュするには:

  1. 編集するNQSConfig.INIファイルを開きます。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイドの構成ファイルの場所に関する項を参照してください。

  2. 設定FMW_UPDATE_ROLE_AND_USER_REF_GUIDS = NOを検索し、この値をYESに変更します。

  3. プレゼンテーション・サービスが再起動時にGUIDをリフレッシュするように、instanceconfig.xmlファイルを変更します。ファイルを編集し、次のセクションを見つけてください。

    <Catalog>
       <UpgradeAndExit>false</UpgradeAndExit>
    </Catalog>
    

    次の例に示すように、<UpgradeAndExit>要素をコメント・アウトし、同じセクションに<UpdateAccountGUIDs>要素を追加します。

    <Catalog>
       <!--UpgradeAndExit>false</UpgradeAndExit-->
       <UpdateAccountGUIDs>UpdateAndExit</UpdateAccountGUIDs>
    </Catalog>
    
  4. opmnctlコマンドをパラメータstopallおよびstartallとともに使用して、管理対象プロセスを停止して再起動します。パラメータstatusを使用して、プロセス・ステータス全体を確認できます。

    含まれるコンポーネントは、プレゼンテーション・サービス、Oracle BIサーバー、Oracle BIスケジューラ、Oracle BIクラスタ・コントローラおよびOracle BI JavaHostです。

    opmnctlコマンドの使用方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイドのOPMNコマンドを使用した、Oracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントの起動と停止に関する項を参照してください。

  5. NQSConfig.INIファイルを編集して、FMW_UPDATE_ROLE_AND_USER_REF_GUIDS = YESNOにリセットし、Oracle BIサーバーを再起動します。

  6. 手順3で追加した行をコメント・アウトし、次の例のように、元の行からコメントを削除します。

    <Catalog>
     
      <UpgradeAndExit>false</UpgradeAndExit>
     
      <!--UpdateAccountGUIDs>UpdateAndExit</UpdateAccountGUIDs-->
    </Catalog>
    
  7. 更新したinstanceconfig.xmlファイルのためにプレゼンテーション・サービスを再起動します。

  8. Oracle WebLogic Serverおよびシステム・コンポーネントも実行中であることを確認します。実行中でない場合、これらを再起動します。

    詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイドのOracle Business Intelligenceコンポーネントの起動と停止に関する項を参照してください。

作業5   新規エージェントおよびOracle BI Publisherのスケジュール済ジョブの有効化

新規エージェントがソース環境で作成された場合、(ターゲット環境の)Oracle BIプレゼンテーション・サービスのカタログ・マネージャで各エージェントをクリックして有効化します。

Oracle BI Publisherのレポートは、Oracle BI Presentation Catalogに格納されているため、既存のレポート、およびソース環境で作成された新しいレポートを使用できるようにする必要があります。

ターゲット環境で、Oracle WebLogic Server管理者は、ソース環境と同じ名前を使用して、(Oracle BI Publisherのレポートが使用する)JNDI接続を作成する必要があります。この接続は、ソース・データベースではなくターゲット・データベースを指す必要があります。この方法により、すべてのレポートは自動的に、ソース環境のデータベースではなくターゲット環境のデータベースを指すようになり、設定を変更する必要はありません。

作業6   外部システムへのリンクの更新

次の手順の説明に従って、外部システムに関連する静的コンテンツがターゲット環境に移行されるようにします。

  1. Action Framework構成ファイルをソース・システムからターゲット・システムの同じ場所にコピーします。また、ActionFramework構成ファイルには、構成ファイルと同じディレクトリにあるファイルを参照するポリシー要素が含まれている場合があります。それらのファイルをターゲット・システムの同じ場所にコピーします。

  2. Action Framework構成ファイルを編集して、エンドポイントがターゲット・システムの関連するリソースを参照するようにします。

様々なアクション・タイプ用の構成の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionインテグレーターズ・ガイドのアクション・フレームワークの構成に関する項を参照してください。

作業7   (オプション) Oracle Business Intelligence関連アプリケーションの移行

Oracle Business Intelligence関連アプリケーション(Calculation Manager、Financial ReportingおよびOracle BI for Microsoft Officeなど)を既存のターゲット環境に移行します。詳細は、第20.5.5項を参照してください。

20.5.7.3 適用するパッチが多数ある場合のOracle Business Intelligenceコンポーネントの既存のターゲット環境への移行

この項では、適用するパッチが多数ある場合にOracle Business Intelligenceをソース環境から既存のターゲット環境に移行する手順について説明します。

次の手順では、Oracle Business Intelligenceコンポーネントをソース環境にすでにインストール済かつ構成済で、これらを既存のターゲット環境に移行する必要があると想定します。

適用するパッチが多数ある場合にOracle Business Intelligenceコンポーネントを既存のターゲット環境に移行するには、次の戦略のいずれかを実行します。

20.5.7.3.1 新しいハードウェアが使用可能な場合のOracle BI EEの既存のターゲット環境への移行

適用するパッチが多数あり、新しいハードウェアが使用可能な場合にOracle Business Intelligenceコンポーネントを既存のターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   新しいターゲット環境への移行の手順の実行

新しいターゲット環境への移行のため、第20.5.7.1項の手順を実行します。

これらの手順には、新しいソースRPDファイルおよびカタログと既存のターゲット環境のRPD/カタログのマージが含まれます。ユーザーが既存の環境を使用し続けながら、一度マージを実行して問題を解決することが理想的です。ファイルが正しい場合、ターゲット環境をロックし、マージを繰り返して、最新の変更を取得します。

作業2   ユーザーの既存のターゲット環境から新しいターゲット環境への切替え

Oracle Web Cacheなどのロード・バランサを使用して、ユーザーを標準URLから新しいターゲット環境にリダイレクトします。

作業3   既存のターゲット環境の削除および次のパッチ用のターゲット環境の準備

既存の環境を停止し、すべてのソフトウェアをアンインストールします。必要に応じて、次のパッチ・セットをこのホストに適用し、手順を最初から再開できます。

20.5.7.3.2 新しいハードウェアが使用できない場合のOracle BI EEの既存のターゲット環境への移行

適用するパッチが多数あり、新しいハードウェアが使用できない場合にOracle Business Intelligenceコンポーネントを既存のターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   ターゲット環境の1つのホストへのスケールバック

ターゲット環境で、Fusion Middleware Controlの「スケーラビリティ」ページの「容量管理」タブを使用して、システム・コンポーネントをリストの最初のホストのみに適用するようにスケールバックします。こうすることにより、既存のターゲット環境へのパッチ適用が非常に簡単になります。

詳細は、Fusion Middleware Controlのヘルプ・システムを参照してください。

作業2   ターゲット環境のホストへのパッチ適用

ターゲット環境のホストにパッチを適用します。こうすることで、複数のクラスタ・ホストにパッチを適用する場合よりも、ユーザーの停止時間を減らすことができます。

詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパッチ適用ガイド』を参照してください。

作業3   クラスタ・ホストの既存のソフトウェアの削除

クラスタ・ホストのすべてのOracle Business Intelligenceソフトウェアをアンインストールします。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイドを参照してください。

作業4   ターゲット環境の移行およびクラスタ・ホストへのコピー

第20.5.7.1項作業5「ターゲット環境の新しいクラスタ・ホストへのコピーおよびスケールアウト」からの各作業を完了します。

20.5.8 Oracle Real-Time Decisionsのターゲット環境への移行

次の各項目では、Oracle Real-Time Decisions (Oracle RTD)をソース環境から新しいターゲット環境に移行する方法について説明します。

20.5.8.1 Oracle Real-Time Decisionsの新しいターゲット環境への移行

環境をターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   データベース、Middlewareホームの移行および初期構成の実行

データベース、MiddlewareホームおよびOracle RTDソフトウェアを移行して初期構成を実行するには:

  1. 第20.4.1項の説明に従って、データベースと必要なスキーマを移行または作成します。

  2. 第20.5.1項の説明に従って、Middlewareホームとバイナリ・ファイルのコピーを移行します。

    環境にOracle BI EEが含まれており、第20.5.7.1項の説明に従ってOracle BI EEをすでにターゲット環境に移行済の場合、Oracle BI EEのバイナリ・ファイルだけでなく、Oracle RTDのバイナリ・ファイルも移行されているので、この手順を実行する必要はありません。

  3. 第20.4.5項の説明に従って、構成を移行します。

    構成を移行すると、pasteConfigスクリプトによって、管理サーバーおよび管理対象サーバーを含むドメインの構成がコピーされます。

作業2   Oracle RTDクライアント(使用する場合)のターゲット環境へのインストール

Oracle RTDクライアントを顧客のフロントエンド・アプリケーションとのOracle RTDの統合に使用する場合、Oracle Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisions管理者ガイドで概説されている設定手順に従って、Oracle RTDクライアントをターゲット環境にインストールする必要があります。

クライアント・パラメータの構成は、ターゲット・アーキテクチャ固有の値を反映する必要があります。

作業3   Oracle RTD Inline Servicesの移行

ソース環境のOracle RTDインライン・サービスをターゲット環境に移行します。

  1. インライン・サービスのターゲット環境への移行は、次の2つの方法で実行できます。

    • コマンド行デプロイメント: 詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisions管理者ガイドのインライン・サービスのコマンド行デプロイメントに関する説明を参照してください。

    • Decision Studioデプロイメント: Decision StudioでのOracle RTDデプロイメントの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisionsプラットフォーム開発者ガイドのインライン・サービスのデプロイ、テストおよびデバッグに関する説明を参照してください。


      注意:

      インライン・サービスを移行する前に、Oracle RTDサーバーが使用するインライン・サービスに変更が行われた場合(たとえば、Decision Centerを介して)、まず、最新バージョンのインライン・サービスをDecision Studioにダウンロードし、それから本番環境に再デプロイする必要があります。


  2. インライン・サービスをある環境から別の環境に移行する場合、インライン・サービス内でも編集する必要がある場合がある次の領域に注意してください。

    • サード・パーティAPIおよびサード・パーティJARファイルのコール

      追加した新しいjarファイルは、新しい環境の対応する場所に配置する必要があります。

    • サード・パーティWebサービスのコール

      ロケーション・パス、Webサービス・パラメータなどは、新しい環境で異なる場合、変更する必要があります。

    • インライン・サービス内のカスタム表への参照(場所、ユーザー名、パスワードなど)は、本番環境で異なる場合、編集してから再デプロイする必要があります。

    • データ・ソースへの参照は、ターゲット環境で異なる場合、編集してからデプロイする必要があります。これには、動的選択肢のデータ・ソースの変更も含まれます(使用する場合)。

    • 新しい環境では望ましくない可能性があるデバッグ・コード(logInfo文、logTrace文など)への参照は、コメント・アウトするかインライン・サービスから削除し、それから再デプロイする必要があります。

  3. 外部オブジェクト(動的選択肢、外部ルールなど)を含むインライン・サービスには、次の考慮事項が適用されます。

    • 動的選択肢の場合:

      インライン・サービス構成の一部に動的選択肢がある場合、ソース環境とターゲット環境が同じソースを共有しないときは、動的選択肢を格納しているデータと表の両方を再作成する必要があります。

      インライン・サービスのデータ・ソース要素も適切に変更する必要があります。

    • 外部ルールの場合:

      インライン・サービス構成の一部に外部ルールがある場合、ソース環境とターゲット環境が同じソースを共有しないときは、ルール・データを格納しているデータと表の両方を再作成する必要があります。

      インライン・サービスのデータ・ソース要素も適切に変更する必要があります。

      また、ターゲット環境で使用される外部ルール・エディタを、ターゲット・データベースを指すように構成する必要があります。

作業4   ターゲットの追加のOracle RTDコンポーネントの編集

Oracle RTDで行う必要がある場合がある追加作業には、次の作業が含まれます。

  1. モデル・スナップショット表の作成および構成

    1. Oracle RTDモデル・スナップショット表は、RCUとツールsdexec/SDDBTool(インストール時に提供される)を使用する2つの方法でターゲット環境に作成できます。

      RCUは、Oracle RTDプラットフォーム表と同じスキーマに必要なスナップショット表を作成します。一方、sdexec/SDDBToolを使用すると、別の場所に表を作成できます。

    2. モデル・スナップショット表を作成した後、Enterprise Managerコンソールを使用して、表にデータを移入するために必要な設定を構成します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisions管理者ガイドの「モデル・スナップショットの設定と使用方法」を参照してください。

  2. loadgenファイルの変更。

    ターゲット環境でも使用されるloadgenファイルを作成済の場合、新しい環境に応じて次のパラメータを変更する必要があります(それぞれを特定のloadgen構成ファイル内で変更する必要があります)。

    • ClientHttpEndpoints.propertiesファイル

    • インライン・サービス名(変更された場合)

    • loadgenスクリプトへの入力として使用する場合のデータファイルへのパス参照

    • loadgenログ・ファイルへのパス

  3. バッチ・プロセス・ファイルの変更。

    RTDバッチ・モジュールを使用する場合、環境固有のバッチ・ファイルで参照されるデータ・ソースに注意を払い、必要に応じてファイルを変更する必要があります。

20.5.8.2 Oracle Real-Time Decisionsの既存のターゲット環境への移行

ターゲット環境が作成された後、一般的なOracle RTDの増分変更には次の作業が含まれます。

作業1   Oracle RTDのパッチの更新

特定のパッチそれぞれが一意の機能拡張および既知のバグに対処しているため、パッチの適用方法に関する固有の指示について、各パッチに付属のリリース・ノートを常に参照する必要があります。

作業2   インライン・サービスの更新

増分インライン・サービスの変更の場合、インライン・サービスのターゲットへの移行では、完全製品のソース環境のターゲット環境への移行と同じ手順を実行します。

作業3 データ・ソースの更新

追加のデータ・ソースがインライン・サービスに増分追加される場合、Oracle Fusion Middleware Oracle Real-Time Decisions管理者ガイドの「データ・アクセスの構成」を参照してください。

20.5.9 Oracle Portal、Oracle Forms Services、Oracle ReportsおよびOracle BI Discovererのターゲット環境への移行

この手順では、Oracle Portal、Oracle Forms Services、Oracle ReportsおよびOracle Business Intelligence Discovererをソース環境にインストール済で、それをターゲット環境に移行する必要があると想定します。

次の各項目では、これらのコンポーネントをソース環境からターゲット環境に移行する方法について説明します。

いずれの場合も、ソース環境で次の操作を実行済です。

  • これらのコンポーネントに使用するデータベースをインストールしました。

  • RCUを使用してソース環境で必要なスキーマを作成しました。『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  • Oracle BI Discovererの場合、End User Layer (EUL)、DiscovererカタログおよびOLAPカタログに使用される追加のデータベースをインストールしました。

  • Oracle WebLogic Serverをインストールし、Middlewareホームを作成しました。

  • アイデンティティ管理(Oracle Internet Directory、Oracle Single Sign-Onおよびアイデンティティ管理データ用データベースを含む)をインストールして構成しました。

  • Oracle Portal、Oracle Forms Services、Oracle ReportsおよびOracle BI Discovererをインストールして構成しました。

  • Oracle Portalの場合:

    • ユーザーとグループを作成し、グループにページ・アクセス権限を割り当てました。

    • 新しいページ・グループ、新しいテンプレートおよび新しいページを作成し、項目、ポートレットなどのコンテンツをページに追加しました。

    • ページ、レイアウト、項目およびポートレットをカスタマイズしました。

    • プロデューサ(データベース、WebおよびWSRP)を登録し、プロデューサからポートレットをカスタマイズしました。

    • 外部アプリケーションを登録しました。

  • Formsアプリケーションを設定しました。

  • Oracle Reportsインスタンスを構成し、データベースへの接続を作成しました。

  • Oracle BI Discovererの場合:

    • Discoverer Plusの場合、パラメータ、計算、条件および合計を使用して新しいワークブックを作成しました。ワークブックを保存しました。

    • Discoverer Viewerの場合、Discoverer Plusに作成されたワークブックを開き、フォーマット、並べ替え、エクスポートおよびドリルを実行しました。

    • Discoverer Plus OLAPの場合、カスタム・メンバー、カスタム式および保存済の選択を使用してDiscoverer Plus OLAPに新しいワークブックを作成しました。ワークブックを保存しました。

    • Viewer OLAPの場合、Discoverer Plus OLAPに作成されたワークブックを開き、エクスポート、レイアウトのリンクやリンク解除などの操作を実行しました。

20.5.9.1 Oracle Portal、Oracle Forms Services、Oracle ReportsおよびOracle Business Intelligence Discovererの新しいターゲット環境への移行

この手順では、Oracle Portal、Oracle Forms Services、Oracle ReportsおよびOracle Business Intelligence Discovererをソース環境にインストール済で、これらのコンポーネントを存在しないターゲット環境に移行する必要があると想定します。

この項ではコンポーネントすべてをターゲット環境に移行する方法について説明しますが、コンポーネントの一部のみを移行することも選択できます。

この環境を新しいターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   データベース、Middlewareホームの移行および初期構成の実行

データベースおよびMiddlewareホームを移行して初期構成を実行する手順は次のとおりです。

  1. 第20.4.3項の説明に従って、データベースとスキーマを移行または作成します。

  2. 第20.4.4項の説明に従って、Middlewareホームとバイナリ・ファイルを移行します。

  3. Oracle Fusion Middleware Oracle Portal, Forms, Reports and Discovererインストレーション・ガイドの説明に従って、コンポーネントを構成します。Oracle Portalの場合、これには、Oracle Internet DirectoryおよびOracle Single Sign-Onリリース10.1.3.4のインストールが含まれます。

    Oracle Portalの場合、「コンポーネントの構成」画面でOracle Internet Directoryへの接続の資格証明を指定します。

作業2   Oracle Portalの新しいターゲット環境への移行

Oracle Portalの構成を新しいターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. ソース・インスタンスに、移行するページ・グループのリストを含むトランスポート・セットを作成します。トランスポート・セットの作成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal管理者ガイド』のトランスポート・セットの作成に関する項を参照してください。

  2. 『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal管理者ガイド』のデータのエクスポートに関する説明に従って、ソース環境からデータをエクスポートします。

  3. 『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal管理者ガイド』のデータベース・リンクの作成に関する説明に従って、ターゲット環境で、ソース環境へのデータベース・リンクを作成します。

  4. ソース・ポータルからデータを移行する前に、ポータルを登録する必要があります。登録すると、ソース・ポータルを選択し、トランスポート・セット内でデータ・ソースを指定するために使用できるようになります。『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal管理者ガイド』のソース・ポータルの登録に関する項を参照してください。

  5. オブジェクトをインポートする前に、トランスポート・セットのコンテンツをターゲット・システムのトランスポート・セット表に移行する必要があります。これは、ステップ1で説明した登録済のデータベース・リンクを使用して、ソース環境からトランスポート・セットを取得することで実行します。トランスポート・セットの取得の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal管理者ガイド』のデータのターゲット・システムへの移行に関する項を参照してください。

  6. 『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal管理者ガイド』のデータのインポートに関する項の説明に従って、データをインポートします。

  7. 『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal管理者ガイド』のユーザーとグループの移行に関する説明に従って、ソース環境のLDAPディレクトリからターゲット環境のLDAPディレクトリにユーザーとグループを移行します。

  8. SSOMigユーティリティを使用して外部アプリケーション・リストをインポートします。

    1. ソース環境においてエクスポート・モードでssomigを実行します。このコマンドは、ダンプ・ファイルを作成します。例:

      ssomig -export -s orasso -p orasso_schema_password 
       -c tns_alias_for_sso_schema 
       -log_d directory_where_dump_needs_to_be_created 
       -log_f ssomig.log -d ssomig.dmp
      
    2. 前の手順で作成したダンプ・ファイルを指定して、ターゲット環境においてインポート・モードでssomigを実行します。例:

      ssomig -import -overwrite -s orasso -p orasso_schema_password 
       -c tns_alias_for_sso_schema -d ssomig.dmp 
       -log_d directory_where_dump_is_located -discoforce
      
  9. 次の各ファイルについて、保持する必要があるすべてのカスタマイズをソース環境のファイルからターゲット環境のファイルにコピーします。

    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/WLS_PORTAL/applications/portal/configuration/portal_plsql.conf
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/WLS_PORTAL/applications/portal/configuration/portal_dads.conf
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/WLS_PORTAL/applications/portal/configuration/appConfig.xml
    
  10. 構成ファイルを変更した場合、管理対象サーバーWLS_PORTALを再起動します。

Oracle Portalがエクスポートおよびインポートを使用してソースからターゲットに移行されると、ポートレットのカスタマイズがトランスポート・セットに含まれることに注意してください。追加の手順の必要はありません。

作業3   Oracle Forms Servicesの新しいターゲット環境への移行

Oracle Forms Servicesを新しいターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. 次のコマンドを使用して、Oracleインスタンス・プロセスとOracle Forms Services管理対象サーバーをターゲット環境で停止します。

    ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl stopall
    DOMAIN_NAME/bin/stopManagedWebLogic.sh
                managed_server_name admin_url username password 
    
  2. Oracle Forms Servicesアプリケーション・ファイル(fmx、mmx、obxおよびplx)をソース環境からターゲット環境にコピーします。これらのファイルの場所は、Formsの環境構成ファイルであるdefault.envに指定されている場合があります。

    ファイルが共有のネットワークの場所にある場合は、それらをターゲット環境にコピーする必要はありません。ネットワーク・パスが存在してターゲット環境にアクセスできることを確認します。

  3. データベース移行ツールを使用して、アプリケーション関連データをソース環境からターゲット環境のデータベースに移行します。

  4. 関連するターゲット・データベース・エントリをSQL*Net構成ファイルのtnsnames.oraで作成します。

  5. Formsアプリケーションは、シングル・サインオン・ユーザー名およびパスワードをデータベース接続文字列にマップします。この情報は、Oracle Internet Directoryに格納されます。Forms RADデータをソース環境のOracle Internet Directoryからターゲット環境のOracle Internet Directoryに移行します。第20.5.1項作業1「Oracle Internet Directoryの既存のターゲット環境への移行」のステップ3を参照してください。

  6. 保持する必要がある次のファイルのすべてのカスタマイズをソース環境のファイルからターゲット環境のファイルにコピーします。

    ファイルのタイプ 場所

    Formsアプリケーション構成

    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/WLS_FORMS/applications/formsapp_version/config/formsweb.cfg
    

    Formsサーバー構成

    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/WLS_FORMS/applications/formsapp_version/config/default.env
    

    Forms HTMLテンプレート

    ORACLE_INSTANCE/config/FormsComponent/forms/server/base.htm
    ORACLE_INSTANCE/config/FormsComponent/forms/server/basejpi.htm
    

    WebUtil構成

    ORACLE_INSTANCE/config/FormsComponent/forms/server/webutil.cfg
    

    WebUtil HTMLテンプレート

    ORACLE_INSTANCE/config/FormsComponent/forms/server/webutiljpi.htm
    ORACLE_INSTANCE/config/FormsComponent/forms/server/webutilbase.htm
    

    Forms OHSディレクティブ構成

    ORACLE_INSTANCE/config/OHS/OHS_name/moduleconf/forms.conf
    

  7. Oracle HTTP Serverのforms.confファイルを変更した場合、Oracle HTTP Serverを再起動します。

    ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl restartproc ias-component=ohs_name
    
  8. 次のファイルをソース環境からターゲット環境にコピーします。

    ファイルのタイプ 場所

    Formsアプリケーション構成のクライアント側のダウンロード可能なプラガブル・コンテンツ

    これらのファイルは、イメージなどのユーザー・カスタマイズであり、Webブラウザでアクセス可能な場所にあります。

    Formsトレース構成

    ORACLE_INSTANCE/config/FormsComponent/forms/server/ftrace.cfg
    

    カスタマイズされたForms Java EEアプリケーションの.earファイル

    ORACLE_HOME/forms/j2ee
    

    JVMコントローラ構成

    ORACLE_INSTANCE/config/FRComponent/frcommon/tools/jvm/jvmcontrollers.cfg
    

    FMA構成

    ORACLE_INSTANCE/config/FormsComponent/forms/search_replace.properties
    ORACLE_INSTANCE/config/FormsComponent/forms/converter.properties
    

    Formsユーティリティ固有構成ラッパー・シェル・スクリプト

    UNIX:
    ORACLE_INSTANCE/bin/frmbld.sh 
    ORACLE_INSTANCE/bin/frmcmp.sh 
    ORACLE_INSTANCE/bin/frmplsqlconv.sh
    ORACLE_INSTANCE/bin/frmxmlsg.sh 
    ORACLE_INSTANCE/bin/frmcmp_batch.sh 
    ORACLE_INSTANCE/bin/frmf2xml.sh 
    ORACLE_INSTANCE/bin/frmxml2f.sh 
    ORACLE_INSTANCE/bin/frmxmlv.sh
    Windows:
    ORACLE_INSTANCE\bin\frmplsqlconv.bat
    ORACLE_INSTANCE\bin\frmxmlsg.bat
    ORACLE_INSTANCE\bin\frmf2xml.bat
    ORACLE_INSTANCE\bin\frmxml2f.bat
    ORACLE_INSTANCE\bin\frmxmlv.bat
    

    Formsユーティリティ固有構成ラッパー・シェル・スクリプトの場合、OracleホームおよびOracleインスタンスをすべてターゲット環境用の詳細に置き換えます。

  9. 次のコマンドを使用して、インスタンス内のコンポーネントを起動し、管理対象サーバーを起動します。

    ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl startall
    DOMAIN_NAME/bin/startManagedWebLogic.sh
        managed_server_name admin_url 
    
  10. デフォルトのコンテキスト・ルートまたはFormsサーブレット別名をソース環境でオーバーライドした場合、カスタマイズされたForms EEアプリケーションのearファイルをターゲット環境にコピーして再デプロイします。Forms Java EEアプリケーションのカスタム・デプロイの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Forms Servicesデプロイメント・ガイド』のHTTPリスナーとOracle WebLogic ServerによるOracle Forms Servicesの使用方法に関する項を参照してください。

作業4   Oracle Reportsの新しいターゲット環境への移行

Oracle Reportsをターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. 次のOracle Reports Server構成ファイルで、ソース環境で行われた変更をターゲット環境のファイルにマージします。ファイルには、OracleホームとOracleインスタンスの名前や場所、ポート番号など、環境固有の情報が含まれている可能性があるため、それらのファイルをソース環境からターゲット環境に単純にコピーすることはできないことに注意してください。

    ファイルのタイプ 場所

    Reportsスタンドアロン・サーバー構成

    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsServerComponent/server_name/rwserver.conf
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsServerComponent/server_name/jdbcpds.conf
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsServerComponent/server_name/xmlpds.conf
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsServerComponent/server_name/textpds.conf
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsServerComponent/server_name/rwnetwork.conf
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsServerComponent/server_name/component-logs.xml
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsServerComponent/server_name/logging.xml
    

    Reportsインプロセス・サーバーおよびサーブレット構成

    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/server_name/applications/reports_version/configuration/cgicmd.dat
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/server_name/applications/reports_version/configuration/rwservlet.properties
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/server_name/applications/reports_version/configuration/rwserver.conf
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/server_name/applications/reports_version/configuration/jdbcpds.conf
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/server_name/applications/reports_version/configuration/xmlpds.conf
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/server_name/applications/reports_version/configuration/textpds.conf
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/server_name/applications/reports_version/configuration/rwnetwork.conf
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/server_name/applications/reports_version/configuration/logging.xml
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/server_name/applications/reports_version/configuration/logmetadata.xml
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/server_name/applications/reports_version/configuration/jazn-data.xml
    

    Reportsツール構成

    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsToolsComponent/ReportsTools/rwbuilder.conf
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsToolsComponent/ReportsTools/rwnetwork.conf
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsToolsComponent/ReportsTools/jdbcpds.conf
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsToolsComponent/ReportsTools/xmlpds.conf
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsToolsComponent/ReportsTools/textpds.conf
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsToolsComponent/ReportsTools/component-logs.xml
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsToolsComponent/ReportsTools/logging.xml
    

    Reportsブリッジ構成

    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsBridgeComponent/bridge_name/rwbridge.conf
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsBridgeComponent/bridge_name/rwnetwork.conf
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsBridgeComponent/bridge_name/component-logs.xml
    ORACLE_INSTANCE/config/ReportsBridgeComponent/bridge_name/logging.xml
    

    Reportsシェル・スクリプト

    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/config/reports/bin/rw*.sh
    (Windows) ORACLE_INSTANCE\config\reports\bin\rw*.bat
    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/config/reports/bin/reports.sh
    (Windows) ORACLE_INSTANCE\config\reports\bin\reports.bat
    (UNIX) ORACLE_INSTANCE/config/reports/bin/namingservice.sh
    (Windows) ORACLE_INSTANCE\config\reports\bin\namingservice.bat
    

  2. Oracle Reports Server構成ファイルに関連する次のOracle Fusion Middleware構成ファイルで、ソース環境で行われた変更をターゲット環境のファイルにマージします。ファイルには、OracleホームとOracleインスタンスの名前や場所、ポート番号など、環境固有の情報が含まれている可能性があるため、それらのファイルをソース環境からターゲット環境に単純にコピーすることはできないことに注意してください。

    ファイルのタイプ 場所

    JPS構成

    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/jps-config.xml
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/jps-config-jse.xml 
    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/system-jazn-data.xml
    

    Forms構成ファイルおよびReports構成ファイル

    Font setup, aliasing, subsetting, embedding:
    ORACLE_INSTANCE/config/FRComponent/frcommon/guicommon/tk/admin/uifont.ali
    Printer configuration (UNIX only):
    ORACLE_INSTANCE/config/FRComponent/frcommon/guicommon/tk/admin/uiprint.txt
    Toolkit configuration, encoding (UNIX only):
    ORACLE_INSTANCE/config/FRComponent/frcommon/guicommon/tk/admin/Tk2Motif.rgb 
    PPD files (UNIX only): 
    ORACLE_INSTANCE/config/FRComponent/frcommon/guicommon//tk/admin/PPD/*
    AFM files (UNIX only):
    ORACLE_INSTANCE/config/FRComponent/frcommon/guicommon/tk/admin/AFM/*
    

  3. ソース環境に追加のOracle Reports Serverコンポーネント・インスタンスを作成した場合、opmnctlを使用してそれらをターゲット環境に作成します。

  4. Oracle Reports Serverに関連するリソースに対して、次のアクションを実行します。

    • ソース環境で使用するすべてのフォントを環境変数REPORTS_FONT_DIRECTORYで指定されたディレクトリからターゲット環境にコピーします。デフォルトでは、フォントはORACLE_INSTANCE/reports/fontsにあります。

    • Common UNIX Printing System (CUPS)印刷構成をターゲット環境に移行します(該当する場合)。

      Oracle ReportsでのCUPSの使用方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』のCUPSを使用したLinuxでの拡張印刷に関する項を参照してください。

  5. Reports定義ファイルおよびデータ表に対して、次のアクションを実行します。

    • ソース環境で使用されるレポート・ファイル(RDFファイル、JSPファイル、REPファイル、XMLファイルなど)をターゲット環境にコピーします。

    • JSP Webレポートをターゲット環境の次の場所にデプロイします。

      DOMAIN_HOME/servers/WLS_REPORTS/tmp/_WL_user/reports_version/uxabaw/web.war 
      
    • データベース移行ツール(Oracle Databaseのエクスポート・ユーティリティやインポート・ユーティリティなど)を使用して、RDFファイル内で参照されるReports固有のデータ表をターゲット環境のデータベースに移行します。

  6. Reportsのジョブ関連の構成ファイルに対して、次のアクションを実行します。

    • Reportsサーバーのキャッシュ・ファイルをターゲット環境の次の場所にコピーします。

      ORACLE_INSTANCE/reports/cache 
      
    • Reportsのスケジュール済ジョブ情報に関して、サーバー・データ(server_name.dat)ファイルをターゲット環境の次の場所にコピーします。

      ORACLE_INSTANCE/reports/server
      

      サーバー名は作成時に自動的に生成され、.datファイルにはサーバー名付きの名前を付けられるため、.datファイルの名前は、ソース環境とターゲット環境で異なることに注意してください。スタンドアロン・サーバーかインプロセス・サーバーかに応じて、ファイル名は次の形式のいずれかになります。

      ReportsServer_hostname_instanceName
      rep_wls_reports_hostname_instanceName
      

      ターゲット環境のホスト名およびOracleインスタンス名を反映するようにファイル名を変更します。

  7. ジョブ・リポジトリまたはジョブ・ステータス・リポジトリがデータベースで構成されている場合、ターゲット環境のデータベースに同じスキーマを作成し、データを移行する必要があります。

    1. 次のスクリプトを使用します。

      ORACLE_HOME/reports/admin/sql/rw_job_repos.sql 
      
    2. データベース移行ツール(Oracle Databaseのエクスポート・ユーティリティやインポート・ユーティリティなど)を使用して、スキーマRW_JOBS、RW_SERVER_JOB_QUEUEおよびRW_SERVER_QUEUEのソース・データベースのデータをターゲット・データベースに移行します。

  8. ユーザーおよびレポート・サーバーのセキュリティ・ポリシー情報を移行します。『Oracle Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド』のOracle Reportsの保護に関する項を参照してください。

  9. アイデンティティ・ストアおよびポリシー・ストアとしてOracle Internet Directoryを使用する場合は、Forms RADデータをソース環境のOracle Internet Directoryからターゲット環境のOracle Internet Directoryに移行します。第20.5.1項作業1「Oracle Internet Directoryの既存のターゲット環境への移行」のステップ3を参照してください。

  10. ソース環境でJAZN-XMLベースのアイデンティティおよびポリシー・ストアを使用している場合は、それらをターゲット環境のLDAPに移行します。『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』のコマンドmigrateSecurityStoreを使用したポリシーの移行に関する項に説明されているとおり、WLSTコマンドmigrateSecurityStoreを使用することができます。

  11. 『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』の資格証明の手動移行に関する説明に従って、スクリプトmigrateSecurityStoreを使用して資格証明ストアを移行します。

  12. データベース・クローニング・ツールを使用して、任意のデータベース・プロキシ・ユーザーをターゲット・データベースに移行します。

  13. Reportsプラグインが登録されている場合、対応する.jarファイルをターゲット環境にコピーし、これらのファイルへのパスを環境変数REPORTS_CLASSPATHに追加します。

作業5   Oracle Business Intelligence Discovererの新しいターゲット環境への移行

Oracle BI Discovererを新しいターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. デフォルトのユーザー・プリファレンスを変更した場合、次のファイルをソース環境からターゲット環境にコピーします。

    ORACLE_INSTANCE/config/PreferenceServer/disco-comp-name/.reg_key.dc
    ORACLE_INSTANCE/config/PreferenceServer/disco-comp-name/pref.txt
    ORACLE_INSTANCE/config/PreferenceServer/disco-comp-name/defaults.txt
    
  2. Oracle BI Discovererの設定を変更した場合、次のファイルをソース環境からターゲット環境にコピーします。

    DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/WLS_DISCO/applications/discoverer_version/configuration/configuration.xml
    DOMAIN_HOMEconfig/fmwconfig/servers/WLS_DISCO/applications/discoverer_version/configuration/configuration-preview.xml
    

    configuration.xmlファイルで、次の要素の値をターゲット環境を反映するように変更します。

    • applicationURL

    • oracleInstance

    • discovererComponentName

  3. サーバー構成ファイルを変更した場合、次のファイルをソース環境からターゲット環境にコピーします。

    ORACLE_INSTANCE/config/OPMN/opmn/opmn.xml
    
  4. 次のファイルをソース環境からターゲット環境にコピーします。

    ORACLE_INSTANCE/config/OHS/ohs_name/moduleconf/module_disco.conf
    

    ファイルで、次の要素の値をターゲット環境を反映するように変更します。

    • WebLogicCluster。クラスタが存在する場合のみ有効です。

    • WebLogicHost

    • WebLogicPort

  5. 次のファイルをソース環境からターゲット環境にコピーします。

    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/base-descktop.xss
    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/blstyles.xss
    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/blaf.xss
    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/dc-blaf-preview.xsd
    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/dc-blaf-preview.xss
    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/dc-blaf.xsd 
    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/dc-blaf.xss 
    minimal-desktop.xss
    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/minimal-pda.xss 
    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/oracle-desktop.xss 
    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/oracle-pda.xss
    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/pocketPC.xss 
    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/simple-desktop.xss 
    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/swan-desktop.xss 
    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/f6k79t/configuration/styles/version.txt 
    
  6. 使用するファイルに応じて、次のディレクトリのファイルの一部またはすべてをコピーします。

    DOMAIN_HOME/servers/WLS_DISCO/tmp/_WL_user/discoverer_version/51oeh7/war/custom_logos
    

    使用されるファイルは、configuration.xmlファイルにリストされます。

  7. 同じデータベース・サービスのエントリを使用するには、次のファイルをソース環境からターゲット環境にコピーします。

    ORACLE_HOME/network/admin/tnsnames.ora
    
  8. DISCOVERERスキーマをソース環境からターゲット環境に移行します。Oracle Databaseのエクスポート・ユーティリティおよびインポート・ユーティリティを使用してスキーマを移行できます。

    ソースとターゲットで同じデータベースを使用する場合は、データを移行する必要はありません。

  9. EULデータをソース環境からターゲット環境に移行します。

    1. ターゲット・データベースでEULユーザーおよび空のEULを作成します。Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer管理者ガイドの新しいデータベース・ユーザーにおけるEnd User Layerの作成方法に関する項を参照してください。

    2. Discoverer Administratorを使用してEULスキーマをソース・データベースからエクスポートしてターゲット環境のデータベースにインポートすることにより、EULスキーマをソース・データベースから移行します。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer管理者ガイドのDiscovererのエクスポート・ウィザードおよびインポート・ウィザードの使用に関する項を参照してください。

    3. eul5_id.sqlスクリプトを実行して新しいEULに一意の参照番号を付けます。その後、Discovererのエンド・ユーザー・コミュニティ全体にEULへのアクセス権を付与します。このスクリプトは、次の場所にあります。

      ORACLE_ HOME/discoverer/util/eul5_id.sql
      

      詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer管理者ガイドのEnd User Layerの作成と保守に関する項を参照してください。

  10. カタログ・データをソース環境からターゲット環境に移行します。

    1. 次のコマンドを使用して、カタログをターゲットのOLAPデータベースにインストールします。

      java -classpath d4o.jar oracle.dss.d4o.administration.D4OCommand install
        -h hostname -po port -sid sid -su "sys as sysdba" 
        -sp password -p d4osys-password -t users
      
    2. 次のコマンドを使用して、ターゲットのOLAPデータベースのユーザーを承認します。

      java -classpath d4o.jar oracle.dss.d4o.administration.D4OCommand
       authorize -h hostname -po port -sid sid -p d4osys-password -u user
      
    3. OLAPコマンド・ユーティリティを使用して、Discovererカタログをソース・データベースからエクスポートし、ターゲット環境のデータベースにインポートします。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Discoverer構成ガイドのDiscoverer Plus OLAPコマンド行ユーティリティを使用したDiscovererカタログの管理に関する項を参照してください。

  11. ポートレット・データをソースのDiscovererメタデータ・リポジトリからターゲットのDiscovererメタデータ・リポジトリに移行します。

    1. Oracle Databaseのエクスポート・ユーティリティおよびインポート・ユーティリティを使用します。

      インポートを複数回実行して、親表が子表の前に移入されるようにする必要がある場合があります。SQLエラーを回避するには、PTM5_PARTITION、PTM5_PORTLET、PTM5_VERSION、PTM5_INSTANCE、PTM5_SCHEDULE、PTM5_CACHE、PTM5_CUSTOMINFOという順序で実行する必要があります。

    2. 新しいターゲット設定を指すように、PortalのPortlet Provider URLを変更します。

  12. PStoreデータを移行します。

    1. デフォルトの暗号化鍵を表WWSSO_PS_CONFIGURATION_INFO_Tから削除します。

    2. Oracle Databaseのエクスポート・ユーティリティおよびインポート・ユーティリティを使用して、Discovererメタデータ・リポジトリのPStoreデータを移行します。

      ターゲット環境のユーザー名およびスキーマ名は、ソース環境と同じである必要があります。

20.5.9.2 Oracle Portal、Oracle Forms Services、Oracle ReportsおよびOracle Business Intelligence Discovererの既存のターゲット環境への移行

この手順では、Oracle Portal、Oracle Forms Services、Oracle ReportsおよびOracle Business Intelligence Discovererをソース環境にインストール済で、これらのコンポーネントを既存のターゲット環境に移行する必要があると想定します。

既存のターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   Oracle Portalの既存のターゲット環境への移行

この手順では、ソース環境でOracle Portalに対して変更(ページの追加、ページへのコンテンツの追加、新しいユーザーおよびグループの作成、新しいユーザーおよびグループへの新しく作成したページへのページ・アクセス権限の割当てなど)を行ったことを想定します。

Oracle Portalを既存のターゲット環境に移行するには、第20.5.9.1項作業2「Oracle Portalの新しいターゲット環境への移行」の説明に従って、各手順を実行します。

作業2   Oracle Forms Servicesの既存のターゲット環境への移行

Oracle Forms Servicesを既存のターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. Oracle Forms Servicesアプリケーション・ファイル(FMX、MMXおよびPLX)をソース環境からターゲット環境にコピーします。これらのファイルの場所は、Formsの環境構成ファイルであるdefault.envに指定されている場合があります。

    ファイルが共有のネットワークの場所にある場合は、それらをターゲット環境にコピーする必要はありません。かわりに、その場所をdefault.envファイルに追加します。

  2. 『Oracle Fusion Middleware Forms Servicesデプロイメント・ガイド』のアプリケーションのデプロイに関する項の説明に従って、必要な構成変更を行います。

  3. コンポーネントを再起動します。

    ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl stopall
    ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl startall
    
作業3   Oracle Reportsの既存のターゲット環境への移行

Oracle Reportsを既存のターゲット環境に移行するには、第20.5.9.1項作業4「Oracle Reportsの新しいターゲット環境への移行」の説明に従って、同様に手順を実行します。

作業4   Oracle Business Intelligence Discovererの既存のターゲット環境への移行

この手順では、ターゲット環境のパフォーマンスを悪化させずに、最初にソース環境を使用してビジネス領域を開発するためのEULを作成することを想定しています。

Oracle BI Discovererを既存のターゲット環境に移行する手順は次のとおりです。

  1. 第20.5.9.1項作業5「Oracle Business Intelligence Discovererの新しいターゲット環境への移行」のステップ1および5に示されている構成ファイルを移行します。

  2. DISCOVERERスキーマをソース環境からターゲット環境に移行します。Oracle Databaseのエクスポート・ユーティリティおよびインポート・ユーティリティを使用してスキーマを移行できます。

    ソースとターゲットで同じデータベースを使用する場合は、データを移行する必要はありません。

  3. Oracle Databaseのエクスポート・ユーティリティおよびインポート・ユーティリティを使用してEULスキーマをソース・データベースからエクスポートしてターゲット環境のデータベースにインポートすることにより、EULスキーマをソース環境からターゲット環境に移行します。

    ターゲット環境のユーザー名およびスキーマ名は、ソース環境と同じである必要があります。

20.5.10 Oracle Data Integratorのターゲット環境への移行

次の各項目では、Oracle Data Integratorをソース環境からターゲット環境に移行する方法について説明します。

いずれの場合も、ソース環境で次の操作を実行済です。

  • Oracle WebLogic Serverをインストールし、JavaコンポーネントのMiddlewareホームを作成しました。

  • RCUを使用してソース環境で必要なスキーマを作成しました。『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  • Oracle Data Integratorをインストールしました。

  • 構成ウィザードを使用して、Oracle Data Integrator Javaコンポーネントを構成してデプロイしました。Javaコンポーネントは、ソース・リポジトリに接続し、ソース・リポジトリを使用できます。

  • ソース環境は、Oracle WebLogic ServerのOracle Data Integratorエージェントに関して完全に動作し、作業リポジトリがある必要があります。

20.5.10.1 Oracle Data Integratorの新しいターゲット環境への移行

この手順では、Oracle Data Integratorがソース環境にインストール済で、これをまだ存在しないターゲット環境に移行する必要があると想定します。

Oracle Data Integratorを新しいターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   データベース、Middlewareホームの移行および初期構成の実行

データベースおよびMiddlewareホームを移行して、ターゲット環境で初期構成を実行する手順は次のとおりです。

  1. RCUを使用して、ターゲット・データベースで必要なマスター・リポジトリおよび作業リポジトリのスキーマを作成します。『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』を参照してください。

    ターゲット環境の作業リポジトリとマスター・リポジトリの両方が、それぞれ組織全体で一意のIDで作成されていることを確認します(これには、開発リポジトリとソース・リポジトリも含まれます)。さらに、ターゲットの作業リポジトリが、ソース・リポジトリと同じタイプで作成されていることを確認します(たとえば、ソースの作業リポジトリが開発リポジトリとして作成されている場合、ターゲットの作業リポジトリも開発リポジトリとして作成される必要があります)。

  2. 第20.4.5項の説明に従って、copyConfigおよびpasteConfigスクリプトを使用して、Oracle Data Integratorの構成およびそのリポジトリをソース環境からターゲット環境に移行します。

    copyConfigスクリプトを実行する場合は、次に注意してください。

    • copyConfigスクリプトに構成ファイルを渡す必要があります。これを渡すには、-additionalParamsオプションを使用します。例:

      ./copyConfig.sh -javaHome /private/Middleware/jrockit_160_26_D1.2.0-5
         -archiveLocation /tmp/ar.jar 
         -sourceMWHomeLoc /private/Middleware 
         -sourceDomainLoc /scratch/oracle/config/domains/base_domain 
         -domainHostName host1.example.com 
         -domainPortNo 7001 
         -domainAdminUserName weblogic 
         -domainAdminPasswordFile /tmp/wls_pswd.txt 
         -additionalParams odiCustomArg=/private/t2p/odiCustomArg.xml
      

      ファイルodiCustomArg.xmlは構成ファイルです。サンプル・ファイルが次の場所にあります。

      MW_HOME/ODI_Oracle_Home/clone/provision/odiCustomArg.xml
      
    • スクリプトに渡す構成ファイルには、すべてのOracle Data Integratorマスター・リポジトリの接続情報が含まれています。構成ファイルのサンプルを次に示します。

      <?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
      <config>
       <jps-config-path>/ODI_HOMEoracledi/client/odi/bin/odi-jps-config-jse.xml</jps-config-path>
         <masterRepositories>
             <masterRepository>
                 <driver>oracle.jdbc.OracleDriver</driver>
                 <url>jdbc:oracle:thin:@localhost:1521:sid/example.com</url>
                 <schema>odi_master_11g</schema>
                 <schema_password_file>/tmp/all_pswd.txt</schema_password_file>
                  <supervisor>SUPERVISOR</supervisor>
                  <supervisor_password_file>/tmp/sup_pswd.txt</supervisor_password_file>
             </masterRepository>
             <masterRepository>
                              .....content for 2nd master repository
             </masterRepository>
          </masterRepositories>
      </config> 
      

    前述の例はjps-configファイルのデフォルトの場所を示しています。ODI Studioに接続するために使用するファイルのバージョンがある場合は、そのファイルの場所を使用できます。または、次の場所にあるjps-configファイルを使用することもできますが、この場合、LDAPエントリを構成し、ファイルのデフォルト・セクションを非コメント化する必要があります。

    ODI_DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/jps-config-jse.xml
    

    構成を移行すると、pasteConfigスクリプトによって、管理サーバーおよび管理対象サーバーを含むドメインの構成がコピーされます。

作業2   ターゲット環境の設定の確認

移行スクリプトによって、移動計画で指定した情報に基づき、ターゲット環境の物理アーキテクチャが更新されます。ターゲット環境の物理アーキテクチャの次の項目を確認してから、次に進みます。

  • 物理エージェント: ホスト、ポートおよびWebアプリケーション・コンテキスト(Java EEエージェント用)を、ターゲット環境の構成と一致するように変更します。

  • データ・サーバー: データ・サーバーの接続に関する情報(JDBC、JNDI、データ・ソース名)を、ターゲット環境の構成と一致するように変更します。

  • 物理スキーマ: データ・サーバー用に定義されたスキーマ(ファイル・フォルダの場所を含みます)は、ターゲット環境の構成と一致している必要があります。

作業3   ターゲット環境でのJava EEエージェントの再起動

ターゲット環境のJava EEエージェントを再起動します。これらのエージェントは、スケジュール済シナリオの処理を開始します。

20.5.10.2 Oracle Data Integratorの既存のターゲット環境への移行

この手順では、ソース環境に多数の新しいシナリオまたは再生成されたシナリオがあり、これらをすでに存在しているターゲット環境に移行する必要があると想定します。

移行スクリプトは、ターゲット環境に対する繰返し実行をサポートします。ターゲット環境を最新のソース環境で上書きするには、第20.5.10.1項の処理を実行しますが、次のいずれかのアクションを実行します。

  • リポジトリが内部認証モードの場合は、移動計画にスーパーバイザ・パスワードを指定してからpasteConfigスクリプトを実行します。

  • リポジトリが外部認証モードの場合は、内部認証モードに変更し、移動計画にスーパーバイザ・パスワードを指定してからpasteConfigスクリプトを実行します。

20.6 マルチホスト環境への移行またはマルチホスト環境からの移行に関する考慮事項

ドメイン・ディレクトリは各マシンに対してローカルです。pasteConfigスクリプトは管理サーバー・ドメイン・ディレクトリでのみ実行されます。その後、管理対象サーバーのディレクトリが管理サーバーと異なる場合は、Oracle WebLogic Serverのpackおよびunpackコマンドを使用して、管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリを再作成する必要があります。

このシナリオでは、ホストAに管理サーバーおよびManaged_Server_Aがあり、それをホストCに移行しようとしています。ホストBには、リモート管理対象サーバー、Managed_Server_Bがあり、それをホストDに移行しようとしています。

次の手順を実行します。

  1. 管理サーバーを含むホスト(ホストA)で第20.4.1項から第20.4.4項の手順に従って、MiddlewareホームおよびバイナリをホストCに移行します。

  2. Middlewareホームが共有ドライブにない場合は、pasteBinaryスクリプトおよびcloningclient.jarファイルをホストDにコピーして、実行権限があることを確認してください。ファイルの場所については、第A.1項を参照してください。それらを任意のディレクトリにコピーすることができますが、両方のファイルを同じディレクトリにコピーする必要があります。

  3. copyBinary操作によるアーカイブ・ファイルをホストDにコピーします。

  4. Middlewareホームが共有ドライブにない場合は、管理対象サーバーのあるホスト(この場合、ホストD)上でpasteBinaryコマンドを実行します。

  5. 第20.4.5項の説明に従って、管理サーバーが含まれるホスト(ホストA)上でcopyConfigおよびextractMovePlanスクリプトを実行します。

  6. 第20.4.5項の説明に従って、管理サーバーのターゲット・ホスト(ホストC)上でpasteConfigスクリプトを実行します。

  7. 第20.4.5項、手順13の説明に従って、管理サーバーのターゲット・ホスト(ホストC)上でノード・マネージャを移行します。

  8. ターゲット管理サーバー・ホスト上で、packコマンドを起動します(管理モードで)。

    ./pack.sh -domain=/scratch/Oracle/Middleware/domains/MyDomain -template=/scratch/temp/domain.jar -template_name="t1t2p" -managed=true
    
  9. 管理サーバーのターゲット・ホスト(ホストC)上で、リモート管理対象サーバーが存在するホストにjarファイルをコピーします。

  10. 管理対象サーバーに対するターゲット・ホスト上で、unpackコマンドを起動します。

    ./unpack.sh -domain=/scratch/Oracle/Middleware/domains/MyDomain  -template=/scratch/temp/domain.jar
    
  11. 追加のホスト上に管理対象サーバーがある場合は、これらのホスト上で前の2つの手順を繰り返します。

  12. リモート管理対象サーバーが存在するホスト上で、第20.4.5項、手順13の説明に従って、ノード・マネージャを移行します。

  13. ご使用の環境でOracle SOA Suiteが構成されている場合は、soaディレクトリを、管理サーバーのターゲット・ホスト(ホストC)から、リモート管理対象サーバーのターゲット・ホストにコピーします。(この場合、ホストDにコピーします。)

packとunpackの詳細は、『Oracle Fusion Middleware PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成』を参照してください。

20.7 Oracle RAC環境への移行またはOracle RAC環境からの移行に関する考慮事項

Oracle Real Application Cluster (Oracle RAC)環境に、またはOracle Real Application Cluster (Oracle RAC)環境から環境を移行している場合は、次の点に注意してください。

20.8 ソース環境からターゲット環境への移行に関する制限事項

次の制限事項に注意してください。

20.9 テストから本番への移行におけるエラーのリカバリ

pasteBinaryまたはpasteConfigスクリプトを実行して移動計画に不正な情報を入力すると、スクリプトはエラーを返します。場合によっては、貼付け操作が部分的に実行されていることもあります。リカバリするには、エラーを返したスクリプトに応じて、次の処理を実行します。

20.10 事例: Oracle SOA SuiteおよびFusion Order Demoの新しいターゲット環境への移行

この事例では、Oracle SOA SuiteをデプロイされたSOAコンポジット・アプリケーションFusion Order Demoとともにターゲット環境に移行します。

この手順では、ソース環境で次の操作を実行済です。

Oracle SOA Suiteを新しいターゲット環境に移行するには、次の作業を実行します。

作業1   データベースおよびMiddlewareホームの移行

Middlewareホームおよびバイナリ・ファイルを移行する手順は次のとおりです。

  1. 第20.4.3項の説明に従って、データベースとスキーマを移行または作成します。

  2. 第20.5.1項の説明に従って、アイデンティティ管理コンポーネントを移行します。

  3. Middlewareホームおよびバイナリ・ファイルを移行します。

    1. Windowsの場合は、ソースMiddlewareホームで、管理サーバーおよびMiddlewareホームで実行されている管理対象サーバーをすべて停止します。(UNIXの場合は、サーバーを停止する必要はありません。)

    2. ソースMiddlewareホームで、copyBinaryスクリプトを実行します。これによって、WebLogic ServerホームおよびMiddlewareホーム内に含まれるOracleホームがコピーされます。ソースのMiddlewareホーム内にOracleホームがない場合、アーカイブにOracleホームは含まれなくなります。

      たとえば、/scratch/Oracle /Middleware1のMiddlewareホームをコピーするには、次のコマンドを使用します。

      copyBinary.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                    -archiveLoc /tmp/mw_copy.jar
                    -sourceMWHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1 
                    -invPtrLoc /scratch/oracle/oraInst.loc
      
    3. Middlewareホームを別のホストにコピーする場合は、そのシステムにアーカイブ・ファイルをコピーします。

    4. pasteBinaryスクリプトとcloningclient.jarファイルをターゲット・システムにコピーし、実行権限があることを確認します。ファイルの場所については、第A.1項を参照してください。

      pasteConfigなど他のスクリプトをコピーしないでください。これらのスクリプトは、ステップeで説明しているように、ファイルの抽出時に生成されます。

    5. クローニング先で、pasteBinaryスクリプトを使用して、アーカイブからファイルを抽出します。

      たとえば、/scratch/oracle/MW_Home_prodディレクトリにアーカイブを適用するには、次のコマンドを使用します。

      pasteBinary.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
                     -archiveLoc  /tmp/mw_copy.jar 
                     -targetMWHomeLoc  /scratch/oracle/MW_Home_prod 
      

      Middlewareホームが/scratch/oracle/MW_Home_prodに抽出され、その下にWebLogic Serverホーム、およびソースOracleホーム名と同じ名前ですべてのOracleホームが抽出されます。

    6. pasteBinaryスクリプトで(invPtrLocパラメータで)カスタム・インベントリの場所を使用した場合、pasteBinary操作の最後にrootとして次のスクリプトを実行する必要があります。

      ORACLE_HOME/oracleRoot.sh
      
作業2   ドメイン構成の移行

ドメイン構成およびノード・マネージャ構成のコピーを移行する手順は次のとおりです。

  1. ソースのMiddlewareホームで、管理サーバーおよびすべての管理対象サーバーが起動されていることを確認します。

  2. ソースで、copyConfigスクリプトを実行してドメイン構成をコピーします。

    copyConfigスクリプトの構文については、A.1.1.3項を参照してください。

    たとえば、Middlewareホーム/scratch/Oracle/Middleware1にあるSOA_domain1というOracle SOA Suiteドメインの構成をコピーするには、次のコマンドを使用します。

    copyConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
                  -archiveLoc /tmp/soa.jar
                  -sourceDomainLoc /scratch/oracle/config/domains/SOA_domain1
                  -sourceMWHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1
                  -domainHostName example.com
                  -domainPortNum 8001
                  -domainAdminUserName domain_admin_username
                  -domainAdminPasswordFile /scratch/admin/passwd.txt
                  -logDirLoc /tmp/logs
    
  3. コンポーネントを別のホストにコピーする場合は、そのシステムにアーカイブ・ファイルをコピーします。

  4. extractMovePlanスクリプトを使用して、アーカイブから移動計画を抽出します。

    extractMovePlanスクリプトの構文については、A.1.1.7項を参照してください。

    例:

    extractMovePlan.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                     -archiveLoc /tmp/soa.jar
                     -planDirLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/soa
    
  5. ターゲット環境の値にあわせてプロパティを変更するために、移動計画を編集します。Oracle SOA Suiteのプロパティのリストは、表A-13表A-14表A-15および表A-19を参照してください。

    たとえば、すべてのプロパティのホストおよびポート番号を編集して、ターゲット環境の適切な値でプロパティを更新します。

  6. 次のディレクトリにあるアダプタ・デプロイメント・プラン・ファイルを編集します。

    move_plan_dir/adapters
    

    (この場所は移動計画でconfigGroupアダプタの下に指定されています。)

    Fusion Order Demoのみを構成した場合、ファイルは次のようになります。

    • FileAdapter_plan.xml

    • JmsAdapter_plan.xml

    • OracleBamAdapter_plan.xml

    その他のアダプタも更新した場合、これらのファイルはアダプタ・ディレクトリに配置されます。

    各ファイルで、<config-root>要素を編集して、ターゲットのアダプタ構成プランの場所を指定します。たとえば、次の行を変更して、ターゲットのアダプタ構成プラン・ファイルの場所を指定します。

    <config-root>/scratch/Oracle/Middleware/Oracle_SOA1/soa/connectors/plan</config-root>
    
  7. 次のディレクトリにあるコンポジット構成プラン・ファイルを編集します。

    move_plan_dir/composites
    

    この場所は移動計画で、configPropertyの構成プランの場所の下に指定されています。コンポジット構成プラン・ファイルの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』の構成プラン・ファイルの概要に関する説明を参照してください。

    ファイルは次のとおりです。

    • B2BX12OrderGateway_1.0_soaFusionOrderDemo.xml

      このファイルでは、場所属性のURLのホストおよび管理対象サーバー・ポートを更新して、ターゲットの値を指定します。例:

      <attribute name="location">
          <replace>
      http://example.com:18937/soa-infra/services/soaFusionOrderDemo/OrderSDOComposite!1.0/StoreFrontService?wsdl</replace>
      </attribute>
      
    • PartnerSupplierComposite_1.0_soaFusionOrderDemo.xml

      このファイルでは、各<wsdlAndSchema>要素で、必要に応じて場所を変更して、ターゲットの別の場所を指定します。(この場所は<replace>要素で指定されています。)

    • OrderBookingComposite_1.0_soaFusionOrderDemo.xml

      このファイルでは、場所属性のURLのホストおよび管理対象サーバー・ポートを更新します。例:

      <attribute name="location">
         <replace>http://example.com:18937/WebServices_WebLogicFusionOrderDemo_CreditCardAuthorization/CreditAuthorizationPort?wsdl</replace>
      </attribute>
      
    • OrderSDOComposite_1.0_soaFusionOrderDemo.xml

      このファイルは変更する必要がありません。

  8. 編集された移動計画、アダプタ・デプロイメント・プラン・ファイルおよびコンポジット構成プラン・ファイルをターゲットにコピーします。(pasteConfig操作の間、-movePlanLocオプションを使用して移動計画の場所を指定します。)

  9. ターゲットで、第A.1.1.8項で説明されているpasteConfigスクリプトを使用して、アーカイブからファイルを抽出します。pasteConfigスクリプトは、ドメインを作成し、すべての構成およびコンポジットをデプロイします。

    たとえば、Middlewareホーム/scratch/Oracle/Middleware1にアーカイブを適用するには、次のコマンドを使用します。

    pasteConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                -archiveLoc /tmp/soa.jar
                -movePlanLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/soa/moveplan.xml
                -targetDomainLoc /scratch/oracle/config/domains/SOA_domain1
                -targetMWHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1/
                -domainAdminPasswordFile /scratch/pwd_dir/pass.txt
     
    

    スクリプトの完了後に、管理サーバーが実行されますが、管理対象サーバーは実行されません。

  10. ソースで、copyConfigスクリプトを実行してノード・マネージャ構成をコピーします。

    copyConfigスクリプトの構文については、A.1.1.6項を参照してください。たとえば、次のコマンドを使用します。

    copyConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
                  -archiveLoc /tmp/nm.jar
                  -sourceNMHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware/wlserver_10.3/common/nodemanager
                  -logDirLoc /tmp/logs
    
  11. ノード・マネージャを別のホストにコピーする場合は、そのシステムにアーカイブ・ファイルをコピーします。

  12. extractMovePlanスクリプトを使用して、アーカイブから移動計画を抽出します。

    extractMovePlanスクリプトの構文については、A.1.1.7項を参照してください。

    例:

    extractMovePlan.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                     -archiveLoc /tmp/nm.jar
                     -planDirLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/nm
    
  13. ターゲット環境の値にあわせてプロパティを変更するために、移動計画を編集します。ノード・マネージャのプロパティのリストについては、表A-12を参照してください。

  14. 編集した移動計画をターゲットにコピーします。(pasteConfig操作の間、-movePlanLocオプションを使用して場所を指定します。)

  15. ターゲットでは、pasteConfigスクリプトを使用してアーカイブからファイルを抽出します。次を参照してください。

    スクリプトの構文については、A.1.1.11を参照してください。

    たとえば、次のコマンドを使用します。

    pasteConfig -javaHome USER_HOME/jrockit_160_17_R28.0.0-679/
                -archiveLoc /tmp/nm.jar
                -targetNMHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1/wlserver_10.3/common/nodemanager
                -targetMWHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1
                -movePlanLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/nm/moveplan.xml
                -silent true
    

    スクリプトの完了後に、管理サーバーが実行されますが、管理対象サーバーは実行されません。

  16. 第4.2.3項の説明に従って、すべての管理対象サーバーを起動します。

作業3   Oracle B2Bアグリーメントのデプロイおよびリスニング・チャネルの有効化

Oracle B2Bアグリーメントを明示的にデプロイする必要があります。(詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle B2Bユーザーズ・ガイド』のアグリーメントのデプロイに関する説明を参照してください。)

Oracle B2Bアグリーメントをデプロイし、リスニング・チャネルを有効化する手順は次のとおりです。

  1. 次のURLを入力し、ユーザー名とパスワードを指定して、Oracle B2Bコンソールにログインします。

    http://host:8001/b2bconsole
    
  2. Oracle B2Bアグリーメントをデプロイします。

    1. 「管理」タブを選択し、次に「デプロイ」タブを選択します。

    2. デプロイするアグリーメントを検索するには、検索パラメータを使用して「検索」をクリックします。

    3. 1つ以上のアグリーメントを強調表示して、「デプロイ」をクリックします。

  3. リスニング・チャネルを有効化します。

    1. 「管理」タブ、「リスニング・チャネル」タブ、「チャネル属性」タブの順に選択します。

    2. チャネルを選択し、「有効化」をクリックします。

作業4   Fusion Order Demoの検証

Fusion Order Demoを検証する手順は次のとおりです。

Fusion Order Demoの実行の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のFusion Order Demoの実行に関する説明を参照してください。

  1. 次のURLからストアフロントにアクセスします。

    http://hostname:port/StoreFrontModule/faces/home.jspx
    

    この例では、hostnameは、Oracle SOA Suite用のOracle WebLogic ServerのDNS名またはIPアドレスで、portはストアフロント・モジュールがデプロイされるポートのアドレス(ポート8001など)です。

    注文プロセスを開始するには、製品カタログを参照します。製品の横にある「追加」をクリックすると、サイトのショッピング・カート・リージョンが更新され、品目が表示されます。

  2. 注文プロセスを開始するには、製品カタログを参照します。$299.99のTre 650 Phone/PDAの下の「追加」をクリックします。

  3. 「チェックアウト」をクリックし、「ユーザー名」および「パスワード」ngreenbeおよびwelcome1を使用してログインします。

  4. 出荷および請求の詳細を指定します。

  5. 「ログアウト」をクリックします。