ビジネス・オブジェクト属性の監査構成

監査により、ビジネス・オブジェクトの特定の属性の変更履歴を追跡できます。ただし、これらのオブジェクトおよび属性が監査対象に選択され、そのアプリケーションに対して有効になっている必要があります。

構成設定により、指定するオブジェクトについて監査対象となる属性と、監査の開始および終了時期が決定されます。監査では、オブジェクトおよびその属性に対して実行されるすべての操作(作成、更新、削除など)が考慮されます。監査ビジネス・オブジェクト属性を構成するには、「設定と保守」作業領域の「監査ポリシーの管理」タスクを使用します。

アプリケーションの選択

監査を設定するには、監査対象となる必要なビジネス・オブジェクトが含まれているWebアプリケーションを選択する必要があります。ビジネス・オブジェクトのリストから、監査対象にするビジネス・オブジェクトを選択します。ビジネス・オブジェクトを選択すると、監査対象として有効な、その属性も表示されます。

属性の選択

監査対象として選択したビジネス・オブジェクトごとに対応する属性を選択し、監査に含めます。デフォルトでは、そのオブジェクトに属するすべての属性が監査対象として選択され、ユーザー・インタフェースに表示されます。ただし、リストに属性を追加したり削除したりできます。リストから属性を削除すると、親オブジェクトが監査対象に選択されている場合でも、その監査は停止されます。そのため、属性を監査する場合は、リストにそれを追加する必要があります。監査階層で選択されたオブジェクトが複数の他の監査階層の一部である場合、そのオブジェクトの監査構成はそのアプリケーション内のすべての階層に適用されます。

フレックスフィールドに基づくビジネス・オブジェクトについては、「フレックスフィールド(追加属性)」チェック・ボックスを選択して、フレックスフィールド属性を表示、追加または削除します。選択したオブジェクトが監査されます。

ノート: LOB (BLOB、CLOBおよびNCLOB)、リッチ・テキストおよび長いテキスト属性は監査できません。

監査の開始と停止

ビジネス・オブジェクトは、その属性を選択し、構成の変更を保存した後で監査可能になります。ただし、監査を開始するには、「監査ポリシーの管理」ページでOracle Applications Cloudの監査レベルが「監査」に設定されている必要があります。

オブジェクトの監査を停止するには、オブジェクト全体を選択解除し、構成を保存します。その結果、その、選択したすべての属性が自動的に選択解除され、監査対象から除外されます。一部の属性とともにビジネス・オブジェクトの監査を継続するには、監査対象から除外する属性の選択を解除します。ユーザーがアプリケーションの監査履歴を表示する際には、結果を取得する期間を指定できます。したがって、アプリケーションの監査を開始および停止する時期に配慮してください。

たとえば、ユーザーが前の週のオブジェクトの監査履歴を表示しようとしても、そのオブジェクトの監査は先月停止されていたものとします。1か月間オブジェクトは監査されていないため、その週の監査結果は取得されません。今日になってそのオブジェクトの監査を有効化したとしても、今日までの監査データは存在しないため、ユーザーは目的の結果を取得できません。

ノート: ユーザーがレポート要約をMicrosoft Excelファイルにエクスポートする場合、ファイルに表示される行数に制限があります。
  • Oracle Fusion Middleware製品の場合、最大制限は25000です。デフォルトでは、この制限は10000に設定されています。この制限は、FND_AUDIT_FMW_EVENT_LIMITプロファイル・オプションを使用して変更できます。
  • Oracle Fusion Applicationビジネス・オブジェクトの場合、最大制限は表当たり10000です。これがデフォルト値として設定されています。1つのトランザクションで複数の表が更新される可能性があるため、実際に返される行は、設定された制限より多くなる場合があります。この制限を下げるには、FND_AUDIT_EXPORT_ENTITY_LIMITプロファイル・オプションを作成して、より小さい値を設定できます。

    Fusion Applicationのビジネス・オブジェクトの監査要約のエクスポート時に検索結果の取得に長い時間がかかるのはなぜですかを参照してください