給与エレメントの保守方法

エレメントを作成して使用した後、そのエレメントに加えられる更新は制限されます。これにより、遡及処理の対象となるエレメントと入力パラメータのバランスの整合性が保証されます。

エレメントの入力を作成した場合は、既存の入力パラメータを削除したり、新しい入力パラメータを追加することはできません。エレメント・エントリの作成前にエレメントに入力パラメータを追加するには、エレメントの開始日に有効日を設定します。

以前に処理されたエレメントに対して、次の変更を行うことができます。

  • 必須の入力パラメータをオプションに変更します。

  • 「エレメント・エントリ」ページに入力パラメータが表示される順序を変更します。

  • 最小、最大、参照またはFormulaの入力パラメータ検証ルールを変更します。

  • 入力パラメータによりデータベース・アイテムが作成される仕様を変更します。

  • レポート名を変更します。ただし、エレメントに対して作成されたデータベース・アイテムでは引き続き元の名前が使用されます。

  • 「進行中」ステータスのエレメントを削除します。

既存のエレメントについて、エレメントが属性に指定された基準ルールを満たしている場合、これらの属性を訂正モードで更新できるようになりました。

  • 同一期間の複数入力の許可

  • 最終入力日

  • 出力通貨

  • 期間ごとに1回処理

「同一期間の複数入力の許可」属性を訂正して、すべての有効日レコードが変更で更新されるとします。

例:

エレメントには次の2つの有効日レコードがあります。

  • 2010年1月1日から2017年12月31日

  • 2018年1月1日から4712年12月31日

また、そのエレメントで、「同一期間の複数入力の許可」オプションの値が「N」になっています。2018年6月15日に有効になるよう、このオプションの値を「N」から「Y」に変更します。図に示すように、アプリケーションにより両方のレコードが値「Y」で更新されます。

この例では、変更の追跡が有効なエレメント属性を更新します。この場合、変更によって2010年1月1日の有効日レコードが更新されます。

複数入力の許可

そのエレメントに対してエレメント・エントリおよび実行結果が存在する場合でも、同一期間の複数入力の許可オプションを「N」から「Y」に編集します。

ただし、次のシナリオでは、このオプションを編集できません。

  • エレメントがエントリ停止ルールのターゲットである場合。

  • 標準リンク・オプションの値が「Y」である場合。

  • エレメントが間接Formulaの結果ルールのターゲットである場合。

この図が示すように、値を「Y」から「N」に変更することはできません。これは、そのような処理によって既存のエントリが無効化され、遡及処理に影響を与える可能性があるためです。

値をYからNに変更できません。

退職ルール

そのエレメントに対してエレメント・エントリまたは実行結果が存在する場合でも、エレメントの退職ルールを更新できます。このような更新は、既存のエレメント・エントリには影響を与えませんが、新しいエレメント・エントリのみに影響を与えます。

「最終入力日」フィールドで、下位のエレメント定義日を上位のエレメント定義日に変更できます。ただし、上位のエレメント定義日を下位のエレメント定義日に変更することはできません。

この変更は、定義した時間定義には適用できません。

出力通貨

エレメントの出力通貨は、国別仕様データ・グループに定義された通貨に基づいてデフォルト設定されます。次の場合は、「出力通貨」フィールドを必須通貨に更新できます。

  • 新しく作成されたエレメントの場合

  • そのエレメントに対してエレメント適格がない場合

  • このエレメントにバランスが存在しない場合

ノート: 税などの法定控除項目を計算する場合は、エレメント出力通貨を変更しないでください。すべての事前定義済税計算は、国別仕様データ・グループの通貨を使用して実行されます。給与明細を含むすべてのレポートも、国別仕様データ・グループの通貨を使用して生成されます。

会社では、国別仕様税を含まない給与計算のエレメント出力通貨を変更する必要がある場合があります。たとえば、米国で働く英国国民は、米国の税金の対象ではない国外給与で支払われる可能性があります。

期間ごとに1回処理

「期間ごとに1回処理」オプションを使用して、エレメント・エントリが処理されたかどうかをチェックします。

この図が示すように、エレメント・エントリまたは実行結果が存在する場合でも、このフィールドを「Y」から「N」に、および「N」から「Y」に変更できます。

エレメント・エントリまたは実行結果が存在する場合でも、このフィールドをYからNに、およびNからYに変更できます。

オプションの値が「Y」で、その期間にエレメント・エントリがすでに処理されている場合、アプリケーションはそれを再度処理しません。

オプションの値が「N」の場合、アプリケーションは、すでに実行で処理されている場合でもエレメント・エントリを処理します。

この図に示すように、オプションの値に応じて、アプリケーションはエレメント・エントリを処理します。

オプションの値に応じて、アプリケーションはエレメント・エントリを処理します。

エレメント・コードを使用したエレメントの検索

エレメント・コードを使用してエレメントを検索および表示できるようになりました。

  • 「拡張検索」リージョンの「フィールドの追加」オプションを使用して、エレメント・コードを使用してエレメントを検索します。

  • 「表示」「列」「エレメント・コード」を選択して、他のエレメント詳細とともにエレメント・コード属性を表示します。

  • エレメント・コード属性は、「エレメント要約」ページの「エレメント名」属性の下に表示されます。

進行中ステータスのエレメントの削除

「エレメント検索」ページで、「進行中」ステータスのエレメントを削除できます。ただし、削除できるのは、対応するESSエレメント作成プロセスが失敗したエレメントのみです。