ツリー・バージョンの監査結果

ツリー・バージョンの監査結果を使用して、ツリー・バージョンの正確性とデータ整合性を検証します。監査結果には、次の詳細が含まれます。

  • 特定の検証チェックである、バリデータの名前

  • 詳細なメッセージを含む、検証の結果

  • 実施する訂正処理(検証エラーがある場合)

監査の実行

監査は、ツリー・バージョンがアクティブに設定されると自動的に実行されます。「アクション」「監査」を使用して、「ツリーとツリー・バージョンの管理」ページで監査を手動でトリガーすることもできます。ドラフト・ステータスのツリー・バージョンで監査を実行し、監査が完了した後にステータスをアクティブに変更する場合は、「監査が正常に完了した後、ツリー・バージョンのステータスを有効に設定」チェック・ボックスを選択します。

ツリー・バージョンの監査結果表に、選択したツリー・バージョンに対して実行された検証のリストが表示されます。

検証の詳細

次の表は、監査プロセスで使用されるバリデータのリストおよび各バリデータのチェック内容の説明を示しています。また、検証エラーの考えられる原因と推奨される訂正処理も示しています。

バリデータ

説明(チェック内容)

検証エラーの考えられる原因

推奨される訂正処理

有効日

ツリー・バージョンの有効開始日と有効終了日は有効である必要があります。

有効終了日が設定されている値は、有効開始日より後ではありません。

有効開始日が有効終了日より前になるように、有効開始日と有効終了日を変更します。

ルート・ノード

「ツリー構造の管理: データ・ソースの指定」ページで、「次に基づき、ツリー・ノードの値リストを制限」オプションに対する「複数のルート・ノードを許可」チェック・ボックスが選択されておらず、ツリー構造が空でない場合は、ツリー・バージョンに1つのみのルート・ノードが含まれている必要があります。チェック・ボックスが選択されている場合、この検証は実行されません。

チェック・ボックスの選択が解除されている場合でも、ツリー・バージョンに複数のルート・ノードがあります。

1つのみのルート・ノードが存在するようにツリー・バージョンを変更します。

データ・ソースの最大深度

ツリー構造の各データ・ソースに対して、「データソース」ダイアログ・ボックスでデータ・ソースの深度が制限されている場合、ツリー・バージョンのデータは指定された深度制限に従う必要があります。この検証は、「最大深度」フィールドが「無制限」に設定されているデータ・ソースには適用されません。

ツリー・バージョンで、1つ以上のデータ・ソースの指定された深度制限を超える深度にデータがあります。

すべてのノードがデータ・ソースの深度制限に従った深度になるように、ツリー・バージョンを変更します。

重複ノード

「データソース」ダイアログ・ボックスで、「重複を許可」チェック・ボックスが選択されていない場合、ツリー・バージョンには、データ・ソースから同じ主キーを持つ複数のノードを指定できません。チェック・ボックスが選択されている場合は、重複するノードを使用できます。

チェック・ボックスの選択が解除されている場合でも、ツリー・バージョンに重複するノードが含まれています。

重複するノードをツリー・バージョンから削除します。

使用可能ノード

ツリー・バージョンのすべてのノードは、基礎となるデータ・ソースで有効かつ使用可能である必要があります。

  • ツリー・バージョンのノードがデータ・ソースに存在しません。データ・ソースからデータ項目を削除して、対応するノードをツリー・バージョンから削除しないと、ツリー・バージョンでノードが孤立します。たとえば、ノードAをツリー・バージョンに追加し、後でノードAをツリー・バージョンから削除せずにデータ・ソースから削除すると検証が失敗します。

  • ツリー・バージョンにツリー参照ノードが含まれており、存在しない別のツリー・バージョンを参照しています。

孤立するノードをツリー・バージョンから削除します。存在するツリー・バージョンを参照するように、ツリー参照ノードを更新します。

ノード関係

すべてのノードは、ツリー構造に登録されたデータ・ソースで管理される関係に従う必要があります。

ツリー構造には親子関係で配置されたデータ・ソースがありますが、ツリー内のノードは、同じ親子関係に従っていません。たとえば、ツリー構造にProjectデータ・ソースがあり、その子としてTaskデータ・ソースがある場合、ツリー・バージョンではTaskノードが常にProjectノード内に存在する必要があります。ProjectノードがTaskノードの子として追加されたインスタンスがある場合、この検証は失敗します。

ノードがデータ・ソースと同じ親子関係に従うように、ツリー・バージョンを変更します。

セットID制限ノード

「ツリー構造の管理: データ・ソースの指定」ページで、「セットID」チェック・ボックスが選択されて、各ツリー・ノードに対して「次に基づき、ツリー・ノードの値リストを制限」オプションが使用可能になっている場合は、データ・ソース内の基礎となるノードが、ツリー自体と同じ参照データ・セットに属している必要があります。チェック・ボックスが選択されていない場合、この制限は適用されません。

チェック・ボックスが選択されている場合でも、ツリー・バージョンに、データ・ソース値がツリーとは異なる参照データ・セットに属しているノードがあります。

ツリー内の全ノードのデータ・ソースが、ツリーの参照データ・セットと一致するセットを備えたデータ・ソースになるように、ツリー・バージョンを変更します。

ラベル有効ノード

「ツリー構造の管理: データ・ソースの指定」ページで、「ラベリング・スキーム」リストからリスト項目を選択して、ツリー構造に対してラベリング・スキームが指定された場合は、すべてのノードにラベルが必要です。この制限は、「ラベリング・スキーム」リストから「なし」を選択した場合は適用されません。

ツリー構造にラベリング・スキームが指定されていますが、ツリー・バージョンにラベルがないノードがあります。

ラベルがないノードにラベルを割り当てます。

日付制限ノード

「ツリー構造の管理: データ・ソースの指定」ページで、「日付範囲」チェック・ボックスが選択されて、ツリー構造に対して「次に基づき、ツリー・ノードの値リストを制限」オプションが使用可能になっている場合は、基礎となるデータ・ソースの各ノードには、ツリー・バージョンの有効日付範囲と同じ有効日付範囲が必要です。チェック・ボックスが選択されていない場合、この制限は適用されません。

チェック・ボックスが選択されている場合でも、日付範囲がツリー・バージョンの有効日付範囲外であるデータ・ソース・ノードがあります。たとえば、ツリー・バージョンが2012年1月1日から2012年12月31日まで有効な場合、ツリー・バージョンのすべてのノードは、少なくとも2012年1月1日から2012年12月31日まで有効である必要があります。ツリー・バージョンの有効日付範囲を部分的に超える日付範囲にわたって有効なノードは認められます(たとえば、ノード・データ・ソース値が2011年12月1日から2013年3月31日まで有効な場合)。ツリー・バージョンの有効日付範囲に有効ではないノード、または有効日付範囲の一部のみ有効であるノードは認められません(たとえば、ノード・データ・ソース値が2012年1月1日から2012年6月30日までしか有効でない場合)。

ツリー・バージョンのすべてのノードに、ツリー・バージョンの有効日付範囲に対応する有効日付範囲を確保します。

複数有効ツリー・バージョン

「ツリー構造の管理: 定義の指定」ページで、ツリー構造に対して「複数の有効ツリー・バージョンを許可」チェック・ボックスが選択されていない場合は、1つのツリーに対して複数の有効ツリー・バージョンが存在していない必要があります。チェック・ボックスが選択されている場合、この制限は適用されません。

チェック・ボックスが選択されていない場合でも、同じ日付範囲でツリーに複数の有効ツリー・バージョンがあります。

同じ日付範囲内で1つのみのツリー・バージョンをアクティブに設定し、他のツリー・バージョンを非アクティブまたはドラフト・ステータスに設定します。

範囲ベース・ノード

「データソース」ダイアログ・ボックスで、「範囲の子を許可」チェック・ボックスが選択されていない場合、そのデータ・ソースからの範囲ベース・ノードは許可されません。チェック・ボックスが選択されている場合、この制限は適用されません。

チェック・ボックスが選択されていない場合でも、データ・ソースからの範囲ベース・ノードがあります。

ツリー・バージョンの範囲ノードが、範囲の子を許可するデータ・ソースからのノードになるようにします。

端末ノード

「データソース」ダイアログ・ボックスで、「リーフとしての使用を許可」チェック・ボックスが選択されていない場合、そのデータ・ソースからの値はリーフ(端末ノード)としてツリー・バージョンに追加できません。チェック・ボックスが選択されている場合、この制限は適用されません。

チェック・ボックスが選択されていない場合でも、データ・ソースからの値がリーフ・ノード(端末ノード)として追加されています。

すべての端末ノードが、このチェック・ボックスが選択されているデータ・ソースからのノードになるように、ツリー・バージョンを変更します。

使用制限

「データソース」ダイアログ・ボックスで、データ・ソースに対して「すべての値を使用」オプションが選択されて「使用制限」が設定されている場合は、データ・ソースのすべての値がノードとしてツリーに表示される必要があります。「なし」オプションが選択されている場合、この制限は適用されません。

「すべての値を使用」オプションが選択されている場合でも、ツリー・バージョンにない値がデータ・ソースにあります。

まだ使用可能でない各データ・ソース値について、ノードをツリー・バージョンに追加します。