サプライヤ応答の分析の例
ネゴシエーションに対するサプライヤ応答を分析する方法はいくつかあります。 応答の表示と分析は、ネゴシエーションがオープンで応答を受け付けている間でも、ネゴシエーションが終了した後でも可能です。 アプリケーションによって作成された自動落札推薦も表示できます。
「ネゴシエーションのモニター」ページでは、ネゴシエーションがまだオープンであっても、応答するすべてのサプライヤの情報とその応答をまとめて取得できます。 情報は応答レベルで取得することも、明細レベルまでドリルダウンすることもできます。 使用可能な表示を使用して、競合応答を簡単に表示し、経時的なトレンドを見極めることができます。 また、「応答履歴」ページでは、受入順に応答を表示できます。 該当する場合は、「応答履歴」ページで任意の応答の不適格判定が可能です。 ネゴシエーションをクローズした後は、応答の分析をサポートする多数のツールや表示を使用できます。
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スコア
ネゴシエーションに要件が定義されている場合、自動的にスコアリングされた要件には、すでにスコアがアプリケーションによって割り当てられています。 手動でスコアリングされた要件がある場合は、コラボレーション・チームの権限のあるメンバーがスコアを入力できます。
ネゴシエーションが2ステージ見積依頼の場合、技術要件への応答を最初に評価する必要があります。 その後で、技術評価に合格したサプライヤの商業応答を評価できます。
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ノックアウト基準およびショートリストの使用方法
要件のスコアリングが完了した後は、ノックアウト基準(当該ネゴシエーション用に定義されている場合)を適用して、最小スコアの値以上にならないすべての応答を除外できます。
デフォルトでは、応答するすべてのサプライヤがショートリストに配置されます。 サプライヤのショートリスト・ステータスを変更することにより、今後の落札検討から任意のサプライヤを削除できます。
多数のサプライヤ応答がある場合に、ノックアウト基準およびショートリストを使用することは、分析のために応答数を削減するためのよい方法です。
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分析チャートおよびグラフ
落札決定を行うときに、数種類のグラフを使用できます。 応答レベルのグラフと明細レベルのグラフがあります。 これらの表示はリアルタイムで更新されるため、必要とする正確な決定が得られるまで、暫定的な落札決定を入力して値を変更し、新しいグラフ結果を表示できます。 要件スコアに関するチャートの場合は、チャートを生成する前に、手動でスコアリングされたすべての要件の値を入力する必要があります。 削減金額を表示するチャートの場合は、暫定的な落札値を先に入力する必要があります。
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スプレッドシート分析
応答をスプレッドシートにダウンロードして、応答をオフラインで表示および分析できます。 落札決定をスプレッドシートに入力し、再びアプリケーションにアップロードできます。 オフライン分析は、考慮するネゴシエーション明細が多数ある場合や、サプライヤ応答が多数ある場合に便利です。
シナリオ
Office Supplies, Inc.では、在庫に追加するいくつかの新規品目について見積依頼を行っています。 ネゴシエーションの落札を担当するバイヤーであるMary Wangは、送られてきた応答をチェックしてきた結果、落札決定を入力する準備ができました。
Maryはネゴシエーションをクローズします。 ネゴシエーション明細の1つに、多数の応答が表示されており、代替明細が含まれているものもあるため、Maryをはじめとするコラボレーション・チームのメンバーは、手動でスコアリングされた要件を表示してスコアリングします。
Maryはノックアウト基準を適用します。 これにより、この明細のほとんどのサプライヤ応答が削除されます。 Maryは残りのサプライヤのリストを表示し、これ以上サプライヤを削除する必要はないと判断したため、残りのサプライヤのショートリスト・ステータスは変更しません。
残りのサプライヤについては、サプライヤを選択して「落札」をクリックすることにより、サプライヤ・レベルの表示を生成します。 相当の削減を提示する応答のグループがありますが、価格はほぼ同じです。 Maryはサプライヤ間で落札を分割することにして、明細レベルの表示を生成し、各サプライヤの落札に最も望ましい金額を決定します。
シナリオ
ブラウン郡の事業部門が、新しい公共交通機関部門向けのITサービス契約に関する2ステージ見積依頼を公開します。 カテゴリ・マネージャのJames Sanchezが2ステージ見積依頼文書を作成します。 Jamesは新しい部門長から伝えられた仕様を使用し、技術として指定された2つの要件セクションに技術仕様を文書化します。 また、商業というラベルが付いた要件セクションに、法定の見積プロセスに必要となる財務情報を指定します。 見積依頼文書を作成した後で、Jamesはネゴシエーションを公開します。
指定したサプライヤ見積受領期間が終了したら、Jamesはネゴシエーションをクローズします。 次に、技術要件のロックを解除して開封します。 指定された技術要件評価者が、技術要件セクションへの応答を表示してスコアリングします。 Jamesは、技術要件への応答が最適であったサプライヤ見積をショートリストに残します。
Jamesは商業要件のロックを解除します。 指定された財務評価者が、ショートリストに残っている見積について、財務要件セクションへの応答を表示してスコアリングします。
技術要件、商業要件、その他の要件の後で、見積価格とその他すべてのネゴシエーション応答情報を評価します。 Jamesが落札決定を行います。