ルール影響の分析

ルール影響分析を使用して、特定の既存品目のセットに対する品目ルールの影響を評価できます。

影響分析の目的

新規品目ルールを追加したり、既存のルールを変更する場合は、ルールが生産品目データに与える影響を理解することが重要です。

ルール影響分析のスケジュール済プロセスを実行することで、ドラフト・ルール・セットが既存の品目に与える影響のWhat-If分析を実行できます。プロセスの実行後、分析の結果を確認します。結果が許容可能な場合は、影響を受ける品目をバッチに追加し、バッチをインポートして品目を更新できます。便宜上、品目を(個別にではなく)定義済基準で選択し、(手動で実行するのではなく)分析プロセスをスケジュールし、(個別に発行するのではなく)分析後にデータ更新を自動的に実行できます。

影響分析の定義: プロシージャ

影響分析は、品目ルール・セットを下書きステータスとして指定する機能と、結果を分析する品目のセットを選択することによって特定の分析の範囲を定義する機能に基づいています。

影響分析を定義する手順は、次のとおりです:

「製品情報管理」作業領域で、「品目ルール・セットの管理」タスクを選択します。
新しいルール・セットを作成し、「下書き」チェック・ボックスを選択してルール・セットを保存します。これは、本番環境に移行する前に影響を分析するルールです。既存のルール・セットを編集してドラフト・ステータスにすることもできます。
分析する他のルール・セットについても、このステップを繰り返します。

ノート: ドラフト・ルール・セットは、通常のトランザクションでは本番データに対して動作しません。
ドラフト・ルール・セットの実行を有効にするには、マスター・ルール・セット(MASTER_RULE_SETという名前)に追加します。マスター・ルール・セットで、含まれるルール・セットの実行順序を決定する順序番号を指定します。
製品情報管理作業領域で、品目ルール・セット影響の分析タスクを選択します。
「分析品目ルール・セットの影響」ページには、すべてのルール影響分析のリストが表示されます。分析ごとに、主要な情報が表示されます:
- 分析の名前をリンクとして指定します。リンクをクリックして、分析の詳細にアクセスします。
- ステータス: 分析が完了したか、開始されていないか。
- 完了の場合、分析が送信された日付。
- 分析のルール・セットの影響を受ける品目数を示すグラフィック・リンク。リンクをクリックして、分析の詳細にアクセスします。
- 自動更新: ドラフト・ステータスではないルールが分析の実行後に品目を自動的に更新するかどうか。
- インポート・ステータス: 影響を受ける品目のインポートが完了済か未開始か。
- 分析を作成したユーザー。
- 分析を発行またはスケジュールするためのメニュー。
検索フィールドで、分析名でリストを検索できます。「フィルタの表示」をクリックすると、分析ステータスや自動更新設定など、他のフィルタにアクセスできます。
「作成」をクリックして、新しい分析を作成します。
新しい分析のスコープ・タブで、名前とオプションの説明を入力します。
「自動更新」は、まだNoに設定したままにします。分析を実行した後は、Noに戻すことはできません。
「処理」メニューから「選択して追加」を選択して、分析のスコープに含める品目を選択します。品目区分を選択すると、関連する属性グループからのフィールドが含まれるように検索フィールドが調整されます。
- 手動で選択した品目の範囲を指定するには、検索結果リストで品目を選択し、「品目の追加」をクリックします。品目は、分析のスコープの基準の表に追加されます。
- 動的スコープを指定するには、保存済検索を基準表に追加します。検索と選択ダイアログ・ボックスで、既存の保存済検索を選択するか、新しい保存済検索を作成して、それをデフォルトの保存済検索として設定します。次に、「保存済検索の追加」をクリックします。後で分析を実行すると、保存済検索が実行されます。その時点の検索基準を満たすすべての品目が影響分析のスコープとみなされ、この品目のセットに対して分析が実行されます。
分析のスコープ基準を完了したら、「保存」をクリックします。
「送信」をクリックして、品目ルール・セット影響の分析プロセスを即時に実行します。または、「スケジュール」をクリックしてスケジュール・ダイアログを開き、分析プロセスを実行するスケジュールを指定できます。

分析プロセスを実行すると、マスター・ルール・セットに含まれるドラフト・ルールが、マスター・ルール・セットに含まれるすべての本番(ドラフト以外)ルールとともに、分析のスコープ内の品目に強制的に適用されます。

影響分析結果の確認

分析プロセスが正常に完了したら、結果サブタブで分析を開いて結果を確認できます。このサブタブには、影響を受ける品目と、ルールによって加えられた変更が含まれています。

製品情報管理作業領域のランディング・ページでは、「ルール影響分析」インフォレットを使用して、影響を上位レベルでレビューできます:

デフォルトでは、インフォレットには、ランディング・ページの上部に表示される「時間間隔」中に分析プロセスの実行によって影響を受ける品目にリンクされたグラフィックが表示されます。インフォレットで、「影響を受ける品目」のメニュー・リンクをクリックして「影響を受けない品目」を選択できます。
棒グラフは、影響分析ごとに影響を受ける(または影響を受けない)品目の数を示します。分析の名前がバーにキー設定されています。棒の上にマウスを置くと、分析の名前と品目数が表示されます。
バーをクリックすると、リンクされた分析の「影響分析の編集」ページの結果タブが開きます。

「影響分析の編集」ページでは、選択した分析の詳細を確認し、スコープ内の品目のリストを様々な方法でフィルタして、影響をよりよく理解できます。

「結果」タブには、スコープ・タブの分析のスコープで指定されたすべての品目の分析結果が表示されます。品目のリストをフィルタできます。
次のいずれかの情報タイルを選択すると、様々なカテゴリの影響を操作できます:
- 影響: 分析のドラフト・ルールの影響を受ける品目または影響を受けない品目の数を表示します。
  
  情報タイル・フィルタ: 影響を受ける品目、影響のない品目
  
  品目結果フィルタ: 割当タイプ(関連する割当ルールの場合)、重大度(検証ルールの場合)、ルール名(複数のルールを含む分析の場合)
  
  品目結果処理: Excelにエクスポート
- ルール・タイプ: 割当ルールまたは検証ルールのいずれかに関連付けられている品目の数が表示されます。
  
  情報タイル・フィルタ: 割当、検証
  
  品目結果フィルタ: 割当タイプ、ルール名
  
  品目結果処理: Excelにエクスポート
- 処理可能: アクションが必要な品目の数が表示されます。品目は、インポートのためにバッチに追加する準備が整っているか、インポート前に修正が必要になります。品目に訂正が必要な場合は、スプレッドシートで品目を編集するか、他の方法を使用して訂正してから、インポート用に再ロードできます。
  
  情報タイル・フィルタ: 準備完了、訂正が必要
  
  品目結果フィルタ: 割当タイプ、重大度、ルール名
  
  品目結果処理: Excelへのエクスポート、バッチへの品目の追加、スプレッドシートでの品目の編集
リストは、「割当タイプ」 (関連する割当ルールの場合)、「重大度」 (検証ルールの場合)および「ルール名」 (複数のルールを含む分析の場合)でフィルタできます。
品目結果リストの各品目について、次のような様々なフィールドを表示できます:
- 割当ルールによる変更前後の属性値
- ルールによって割り当てられた新しい組織とカタログまたはカテゴリ
- 検証ルール・セットによるユーザー・メッセージ
- 品目に影響を与えたルールの名前

分析後の更新のシナリオ

影響分析の結果をレビューした後、スプレッドシートの品目を編集するか、他の方法を使用して修正を行い、インポート用に品目を再ロードすることで、ルールによって発生したエラー(ある場合)を修正できます。

割当タイプの品目ルールを変更して、地方消費税の待ち状態の変更を反映したシナリオの例を考えてみます。ルールは、作成された新規品目に適用されますが、前の税金で作成された多数の品目がすでに存在しています。これらの品目に新しい税金割当を適用した場合の影響を分析する必要があります。

ルール分析の影響を解決するには、次の手順に従います:

「処理可能」情報タイルをクリックします。影響を受ける品目を本番にインポートする準備が整う前に実行する処理を決定します。
ドラフト・ステータスからインパクトを生成したルール・セットを取得します。品目結果リストでルール・セットの名前をクリックして、編集「ルール・セット」ページにアクセスできます。ルール・セットを下書きステータスから外すには、「下書き」チェック・ボックスの選択を解除します。
実行できる処理は、選択した処理可能品目のカテゴリによって決まります: 準備完了または訂正が必要。次のいずれかのシナリオを使用します。
- 準備完了: これらの品目は、分析セット内のルールの影響によって生成されたエラーなしでインポートされる可能性があります。推奨されるアクションは次のとおりです:
  - これらの品目を新規または既存のバッチに追加して、生産にインポートできます。
    
    アクション: 「処理」メニューから「品目をバッチに追加」を選択します。「新規バッチ」を選択した場合は、「プロセス詳細」ダイアログで選択します。結果として生成されるルール更新インパクト・タイプのバッチは、Product Information Management Data Hubスポーク・システムへのインポートとして事前定義されており、これはすでに存在する品目のみを更新することを意味します。また、このオプションで以前に作成された既存のルール更新影響バッチに品目を追加することもできます。バッチ・インポートの結果は、製品情報管理作業領域の「品目バッチの管理」ページで確認できます。バッチの発行時に表示されるプロセスIDを使用して、スケジュール済プロセス作業領域でインポート・プロセスのレコードを確認できます。
  - オプションで、スプレッドシートに品目を追加して、インポートの準備をさらにできます。
    
    アクション: 「処理」メニューから「スプレッドシートでの品目の編集」を選択します。
- 訂正が必要: これらの品目は、分析セット内のルールの影響によって生成されるインポート時にエラーになる可能性があります。たとえば、インポート・エラーは、重大度が拒否のルールのトリガーによって発生します。
  
  通常、エラーの原因となるルールでは、データの修正方法をディシジョンする必要があります。たとえば、最小一時が最大一時より大きくなる必要があるというルールがある場合、最小一時または最大一時属性値を修正することで、品目データを修正できます。
  
  推奨されるアクションは次のとおりです:
  - ルールの影響を受ける品目をスプレッドシートに追加して、ルールの影響を受ける場合にインポートに適するように編集できます。
    
    アクション: 「処理」メニューから「スプレッドシートでの品目の編集」を選択します。「スプレッドシートでの品目の編集: ルールの選択」ダイアログ・ボックスで、修正が必要な品目に影響を与えたルール・セットおよびルールを選択し、「ダウンロード」をクリックします。選択した品目を含むスプレッドシートがローカル・コンピュータで開きます。品目データを編集した後、インポートできます。
  - 影響を受けるルールが予期したとおりに動作しないために修正が必要であると判断した場合は、品目データのかわりにルールを編集できます。選択した品目の行で、「ルールの編集」コントロールをクリックして、その品目に表示された影響を生成したルールを編集します。同じルールによって影響を受ける他の品目を確認するには、結果リストのルール名フィルタを使用します。これにより、同じルールの影響を受ける品目にリストがフィルタされます。
    
    品目データまたはルールに必要な訂正を行った後、これらの品目を選択して新規または既存のバッチに追加し、生産にインポートできます。
    
    アクション: 「処理」メニューから「品目をバッチに追加」を選択します。