カスタマ・データの削除

カスタマ・データ削除のオフライン・インテグレーションを使用して、セグメントベース広告の受信停止を希望したカスタマのユーザー・プロファイルから、データを削除できます。

データを削除するには、データを削除するユーザーのIDを含むオフライン・ファイルをOracle Data Cloudに送信します。次のようなIDタイプごとに個別のファイルが必要です。

  • BKUUID
  • 電子メール・ハッシュ
  • アカウントIDハッシュ。
  • ADID
  • IDFA。

Oracle Data Cloudプラットフォームでは、IDを使用して各ユーザーのプロファイルを検索します。該当するデータが見つかった場合は、DMPシート中の、サイト(コンテナ)によって収集されたすべてのデータが、ユーザーのプロファイル、これらのプロファイルにリンクされた他のすべてのプロファイルおよびOracle Data Cloudオフライン・データベースから削除されます。

重要:ファーストパーティ・セグメント広告の受信を希望しないユーザーに対して、これ以上データが収集されないようにする処理の責任はあなたにあります。これらのユーザーに対するデータ収集をアクティブにブロックしない場合、ユーザー・プロファイルはアクティブなままになります。

このプロセスを使用してデータを削除するだけでなく、http://datacloudoptout.oracle.comへのリンクを提供することで、Oracle Data Cloudのサードパーティの関心ベースの広告からのオプトアウトについて通知できます。また、次の業界サイトへのリンクを提供することで、他のターゲット広告プラットフォームをオプトアウトするためのリンクをユーザーに提供することもできます。

このトピックの内容  

カスタマ・データ削除のインテグレーションのリクエスト

アカウント・マネージャに連絡して、カスタマ・データ削除のインテグレーションをリクエストします。会社名とDMPパートナIDを提供します。複数のDMPシートがある場合は、このインテグレーションに含めるすべてのパートナIDを指定します。アカウント・マネージャは次の操作を行います。

  • 顧客のID同期を行うために、Oracle Data Cloudコア・タグにサイトIDを構成します。
  • DMPシートのコンテナからファーストパーティ・データを削除するために構成した、パートナおよびMAIDデータのための特別なサイトIDを提供します。オフライン・ファイルの名前にこのサイトIDを含める必要があります。
  • オフライン・ファイルをOracle Data Cloudアップロード・サーバー(sftp.bluekai.com)にアップロードするためのSFTPディレクトリ、ユーザー名およびパスワードを提供します。

顧客IDの同期

カスタマ・データの削除プロセスでは、IDをOracle Data Cloudとスワップする必要があります。IDスワップとは、あなたとOracle Data Cloudプラットフォームの間で実行される一意のユーザーID (UUID)の転送です。データ・オンボーディングにOracle Data Cloudコア・タグを使用しない場合は、IDスワップがすでに構成されている可能性があります。

IDスワップをまだ構成していない場合は、カスタマ・データの削除プロセスを使用する前に構成する必要があります。IDスワップを構成するには、Oracle Data Cloudのコア・タグを構成して、ユーザーIDをbk_addPageCtx関数に渡す必要があります。次のコードは、例を示しています。

//pass UUIDs for ID swaps by using the following syntax:
                
//bk_addPageCtx('id', 'ID Value');
bk_addPageCtx("id", "3xd18mqwtCfxsYDO");

パートナIDをOracle Data Cloudコア・タグに渡す方法の詳細は、Oracle Data Cloudコア・タグの実装を参照してください。

アップロード・ファイルの作成

データ削除リクエストをOracle Data Cloudに送信するには、次の2つのファイルを作成します。

  • オフライン・ファイル。ファーストパーティ・セグメント広告から削除するユーザーが含まれます。各ファイルには1つのIDタイプのみを含めることができます。最大ファイル・サイズは50 MBです。
  • トリガー・ファイル。オフライン・ファイルの名前、サイズおよびチェックサムが含まれます。オフライン・データの転送を検証するために使用されます。

オフライン・ファイルの形式および構文

オフライン・ファイルは、1ユーザーごとに1行のUTF-8エンコードのプレーン・テキスト・ファイルである必要があります。最後の行も含め、各行はLF (UNIXスタイルの行末)で終わる必要があります。各行には1つのIDのみを含めることができます。

サポートされているファイル・タイプは、次のとおりです。圧縮されていないファイルは拒否され、ファイル共有から削除されます。

  • .bz2
  • .gz
  • .bzip2
  • gzip

最大ファイル・サイズは50 MBです。大きなファイルを分割して最大サイズを超えないようにします。

オフライン・ファイルには、パートナ名、サイトID、IDタイプおよび日付またはタイムスタンプを含める必要があります。ファイル名には、スペースや、アンダースコアまたはハイフン以外の特殊文字を含めることはできません。推奨されるファイル名構文は、次のとおりです。

Partner_mobileSiteID_YYYY-MM-DD

例:

SampleCo_15415_2019-12-26.gz

オフライン・ファイルの内容の例

次の例は、Oracle Data Cloud BKUUIDを含むオフライン・ファイルの内容を示しています。

dWAO9WuIfNt1Y2WF
dWAO9s0IfNNrxWG7
dWAO9stIfN6tQpGl
dWAO9stIfNNoxwWf
dWAO9sbIfNld3HQG
dWAO9W0IfNNgJuRA
dWAO9sIIfNl782x3
dWAO9WtIfNtiITLI
dWAO9WbIfNlI0OW8
dWAO9WIIfNlH2yQF
dWAO9WVIfN6C4WyF
dWAO9WIIfNlJloQi
dWAO9WSIfNlvOBXf
dWAO9WSIfN6D2WAl
dWAO9WKIfNtESh9F
dWAO9YiIfNlQMRAT
dWAO9WiIfN6S7XDl
dWAO9YiIfNlupBxN
dWAO9YZIfNtIbzx7
dWAO9Y3IfNNaEpAh
dWAO9YrIfNNOanDf
dWAO9aYIfNtYYfGN
dWAO9asIfNNZyNWr
dWAO9YuIfNlkk59k

次の例は、パートナ固有のID (PUUID)を含むオフライン・ファイルの内容を示しています。

564-00451 
751-08617 
745-00031 
675-00523 
740-00625 
615-08112 
743-00076 
747-03414
320-99768
878-32017
500-29290
857-54675			

トリガー・ファイルの形式および構文

トリガー・ファイルでは、サイズ、名前、チェックサムおよびオプションでオフライン・ファイル内のレコード数を指定します。これは、オフライン・ファイル内のすべてのデータが破損することなく正常に転送されたことを検証するために使用されます。検証が成功した場合、Oracle Data Cloudプラットフォームによってオフライン・ファイルのオンボーディングが開始されます。検証が失敗した場合は、アカウント・マネージャから連絡があり、エラーについて説明されます。

トリガー・ファイルの名前は、オフライン・ファイルと同じ名前に.triggerファイル拡張子を追加したものにする必要があります。

SampleCo_15415_2019-12-26.gz.trigger

トリガー・ファイルは、次の内容を含む、圧縮されていないUTF-8エンコードのプレーン・テキスト・ファイルである必要があります。

FILE=partner_siteID_YYYY-MM-DD.gz
SIZE=offline_file_size
SHA256SUM=checksum

各項目の意味は、次のとおりです

  • FILEは、アップロードされるオフライン・ファイルの正確な名前です。
  • SIZEは、オフライン・ファイルのサイズ(バイト単位)です。この値を取得するには、オフライン・ファイルのサイズの計算を参照してください。
  • SHA256SUMは、オフライン・ファイルの文字列チェックサム値です。チェックサム値はファイルのフィンガープリントとして機能し、ファイルの内容が変更されるたびに変化します。この値を取得するには、オフライン・ファイル・チェックサムの計算を参照してください。

トリガー・ファイルの内容の例

FILE=SampleCo_15415_2019-12-26.gz.trigger 
SIZE=100570 
SHA256SUM=446c164056d18a6d9aaefb0c96043d82
		

オフライン・ファイル・サイズの計算

ファイルのサイズをバイト単位で計算するツールを使用できます。オペレーティング・システムには、この目的のユーティリティがあります。たとえば、UNIXプラットフォームでは、コマンドラインで次のように入力できます。
$ ls -l fileName

このコマンドは、ファイルに関する情報(サイズなど)を返します。たとえば、次の情報が返された場合、ファイル・サイズは367バイトです。

-rw-rw-r-- 1 user user 367 Feb 6 16:00 a.gz,

SHA-256チェックサムの計算

SHA-256に基づくツールを使用して、アップロードするオフライン・ファイルのチェックサムを計算できます。ほとんどのオペレーティング・システムには、この目的の組込みコマンド・ライン・ユーティリティが含まれています。たとえば、Linuxでは、コマンドラインで次のように入力できます。

$sha256sum fileName

ユーザー・データ削除ファイルのアップロード

オフライン・ファイルを作成した後、オフライン・ファイルとトリガー・ファイルをOracle SFTPサーバーにアップロードします。

本番ファイルをアップロードする前に、1,000レコード以上を含む小さいファイルをアップロードしてテストを実行します。Oracle Data Cloud運用チームがファイル形式を確認し、必要な修正を提供します。運用チームがサンプル・ファイルを承認した後、本番ファイルのアップロードを開始できます。

ユーザー・データ削除ファイルをアップロードする手順は、次のとおりです

  1. Oracle Data Cloudから受信したSFTPディレクトリ、ユーザー名およびパスワードを使用して、sftp.bluekai.comにオフライン・ファイルをアップロードします。
  2. オフライン・ファイルが完全にアップロードされたら、トリガー・ファイルをアップロードします。

    スクリプトによって、プラットフォームのオフライン・マッチのルールベースの分類システムに、ファイルが自動的にダウンロードされます。アカウント・マネージャは、アップロードが成功したことを示す自動確認を受信します。Oracle Data Cloudはオフライン・ファイルを検証し、カスタマ・データ削除の処理を開始します。このプロセスは、完了するまでに48から72時間かかります。

データ削除の確認の受信

データ削除のリクエストが処理された後、Oracle Data Cloudは確認を提供します。確認ファイルが、データ削除ファイルをアップロードしたSFTPディレクトリに作成されます。確認ファイルは元のファイルと同じ名前で、 .reportが追加されています。

この確認ファイルには、元のデータ削除ファイルの各IDのステータス・エントリが含まれています。次の3つのステータスがあります。

  • Success。データは正常に削除されました。
  • Not Found。Oracle Data Cloudユーザー・プロファイル・ストアにIDが見つかりませんでした。
  • Error。データはエラーのため削除されませんでした。