多変量テストからのエクスペリエンスの除外

MVTからエクスペリエンスを除外できます(一部実施法)。

MVTキャンペーンには、各要素から選択されたバリアントの組合せごとに1つずつ、複数のエクスペリエンスが含まれます。たとえば、青(デフォルト)と黒のバリアントがあるButton Color要素と、黒(デフォルト)と赤のバリアントがあるText Color要素の2つの要素を含むキャンペーンでは、次に示す合計4つの組合せが生成されます。

エクスペリエンス 要素: Button Color 要素: Text Color
1 青(デフォルト) 黒(デフォルト)
2 青(デフォルト)
3 黒(デフォルト)
4

エクスペリエンスの除外は、次のような特定のシナリオで有用な場合があります。

  • バリアントの特定の組合せで提供されるユーザー・エクスペリエンスが適切でない場合。たとえば、赤いボタンの上に赤いテキストが表示されるエクスペリエンス4を表示しないようにします。
  • より短期間でキャンペーンの結論付けに達するように、エクスペリエンスの全体数を減らす場合。これは、エクスペリエンスと個々のバリアントの両方がより多くのトラフィックに公開されるためです。
  • 特定のセグメントのみを対象としてエクスペリエンスを表示する場合は、それをキャンペーンから除外し、キャンペーンのターゲッティング・セグメント内でのみ表示できます。

エクスペリエンスを除外する手順は、次のとおりです。

  1. キャンペーンの「Preview」タブで、除外するエクスペリエンスを選択します。
  2. 「Show」をクリックして、このエクスペリエンスを含めるか除外するかを切り替えます。
  3. 除外されたエクスペリエンスは、上に線が引かれた状態でリストに表示され、テストに対する生成が発生した訪問者には配信されません。

多変量テストでのエクスペリエンスの重みの計算

デフォルトではすべてのバリアントの重みがMVTキャンペーンの各要素に均等に分割され、すべてのエクスペリエンスも同様に分割されます。ただし、特定のバリアントまたはエクスペリエンスの重みを(たとえば最適なトラフィック分割機能を使用して)増やす必要がある場合があります。このセクションでは、バリアントの重みの変更が各エクスペリエンスのトラフィック共有がどのように影響するか、および特定のエクスペリエンスに重み付けするためのキャンペーンの設定方法を説明します。

均等バリアント分割:

この単純な例では、エクスペリエンスおよび相対的なトラフィックの重みは次のようになります。

  1. Default A + Default B: 50% x 50% = 25%

  2. Default A + Variant B: 50% x 50% = 25%

  3. Variant A + Default B: 50% x 50% = 25%

  4. Variant A + Variant B: 50% x 50% = 25%

    エクスペリエンス4を除外した場合:

  1. Default A + Default B: 50% x 50% = 25%; 25%/75% = 33.3%

  2. Default A + Variant B: 50% x 50% = 25%; 25%/75% = 33.3%

  3. Variant A + Default B: 50% x 50% = 25%; 25%/75% = 33.3%

  4. Variant A + Variant B: 50% x 50% = 25%; 25%/0% = 0%

不均等バリアント分割:

これらの調整済のバリアントの重み付けを使用すると、エクスペリエンスの相対的なトラフィックの重みは次のようになります。

  1. Default A + Default B: 20% x 60% = 12%

  2. Default A + Variant B: 20% x 40% = 8%

  3. Variant A + Default B: 80% x 60% = 48%

  4. Variant A + Variant B: 80% x 40% = 32%

エクスペリエンス4を除外した場合:

  1. Default A + Default B: 20% x 60% = 12%; 12%/68% = 17.65%

  2. Default A + Variant B: 20% x 40% = 8%; 8%/68% = 11.76%

  3. Variant A + Default B: 80% x 60% = 48%; 48%/68% = 70.59%

  4. Variant A + Variant B: 80% x 40% = 32%; 32%/0% = 0%

特定のエクスペリエンス分割要件の例:

キャンペーンの作成者として、コントロール・エクスペリエンス(Default A + Default B)をトラフィックの50%に提供し、残り3つのエクスペリエンスを均等に分割します(つまりそれぞれに16.67%)。

これは、単にバリアントの重みを調整するだけでは実現できません。かわりに、代替のデフォルト・バリアントをElement Aに追加する必要があります(コンテンツはデフォルトと同じになるように変更はしません)。次の構成を使用し、特定のエクスペリエンスの組合せを除外します。

  1. Default A + Default B: 60% x 50% = 30%; 30%/60% = 50%

  2. Default A + Variant B: 60% x 50% = 30%; 30%/0% = 0%

  3. Variant A + Default B: 20% x 50% = 10%; 10%/60% = 16.67%

  4. Variant A + Variant B: 20% x 50% = 10%; 10%/60% = 16.67%

  5. 代替デフォルトA + Default B: 20% x 50% = 10%; 10%/60% = 0%

  6. 代替デフォルトA + Variant B: 20% x 50% = 10%; 10%/60% = 16.67%

重要: 均等分割関数を使用するのでないかぎり、バリアントの重みについては整数パーセント(4%、58%など)のみがサポートされます。Campaign Designerでは小数を入力できないため、必要に応じて(前述の例のように)ダミー・バリアントを使用および除外して特定の重み付けを実現できます。