アプリ・キャンペーン・ビルダー
アプリ・キャンペーン・ビルダーを使用して、iOSネイティブ・アプリのABテストおよび多変量テストを作成します。ビジュアル・エディタを使用するとテストを迅速に作成でき、さらに熟練したユーザーはコード・エディタを使用してJSONコードを直接操作できます。その後、App Storeを経由せずにアプリを公開および更新できます。
前提条件
アプリ・キャンペーン・ビルダーを使用する前に:
- Oracle Maxymiser iOSまたはAndroid SDKはアプリに埋め込む必要があります。詳細およびSDKのダウンロードについては、Oracle Maxymiser for Mobile Apps Cloud Serviceのダウンロードを参照してください。
 - アプリ・キャンペーン・ビルダーは、アプリ・キャンペーンを実行するサイトで有効にしておく必要があります。
 - 最新バージョンのアプリがインストールされた互換デバイスが必要です。アプリがデバイスに表示されるとおりにビジュアル・エディタ内に表示されるように、アプリ・キャンペーン・ビルダーをそのデバイスとペアにする必要があります。
 
アプリ・キャンペーン・ビルダーのワークスペース
ワークスペースは、キャンペーンをすばやく構築できるように設計されています。
- 「Site」メニュー: ダッシュボードや公開センターなどのMaxymiserプラットフォームの他の領域にアクセスするために使用します。
 - Build: キャンペーンを設定してバリアントを構築する領域
ノート: 「Settings」タブを使用して、詳細なキャンペーンおよびサイト設定を変更します。
 - Campaign outline: キャンペーン・アウトラインを使用して、ABテストのバリアントを作成したり、MVTの場合は要素やバリアントを使用してキャンペーンの構造を設定します。
 - 「Properties」タブ: 選択したUI要素のプロパティを変更するために使用します。
 - 「Actions」タブ: オンタップまたは表示アクションを追加するために使用します。これらは、キャンペーンの成功を測定するために使用されるメトリックです。
 - 「Outline view」タブ: ツリー・ビューから画面UI要素を選択するために使用します。
 - デバイス表示領域: ペアになっているデバイス画面がリアルタイムで表示されるため、変更内容をデバイスに表示されるとおりに確認できます。
 - Code editor: JSONコードを直接挿入するために使用します。これはより熟練ユーザー向けで、画面に対して複雑な変換を柔軟に実行できます。
 - Status bar: コード・エディタのオンとオフを切り替えたり、デバイスの接続/切断を行うために使用します。
 
アプリ・キャンペーンの作成
アプリ・キャンペーン・ビルダーが有効になっている場合、ダッシュボードから直接、新規アプリ・キャンペーンを作成できます。
ダッシュボードからアプリ・キャンペーンを作成する手順は、次のとおりです。
デバイスのペアリング
キャンペーンを設定または変更する際には、デバイスをキャンペーン・ビルダーとペアリングする必要があります。このペアリングにより、コンテンツをデバイス上に表示されるとおりにビジュアル・エディタでレンダリングできます。
デバイスをペアリングする手順は、次のとおりです。
- デバイス: アプリを開きます。
 - アプリ・キャンペーン・ビルダー: 「YES, LETS CONNECT」をクリックします。
 - デバイス: 指を使用して、大きいOをトレースし、Oの2つの接続ポイントを結合していることを確認します。
 - アプリ・キャンペーン・ビルダー: デバイスがリストに表示されます。
 - アプリ・キャンペーン・ビルダー: デバイス名をクリックします。4桁のコードが表示されます。リストにデバイスが表示されない場合は、Oのトレースを再試行します。
 - デバイス: デバイスで4桁のコードを入力します。このセキュリティ・ステップにより、正しいデバイスとペアリングされます。
 - デバイス: 「OK」をクリックします。
 
ノート: アプリ・キャンペーン・ビルダーを使用した編集のために、デバイスをペアリングする場合は、デバイスを非従量制のWi-Fiインターネット接続に接続することをお薦めします。これは、デバイスからの画面のストリーミングでは、通常1分間に最大6 MBのデータ転送を使用するためです。Retinaディスプレイを搭載したデバイスの複雑なUIでは、これが1分当たり最大18 MBに達することがあります。接続の問題が発生した場合は、アプリ・キャンペーン・ビルダーの接続とペアリングのトラブルシューティングを参照してください。
A/Bテストのバリアントの設定
「CAMPAIGN OUTLINE」パネルを使用してA/Bテスト・バリアントを追加する手順は、次のとおりです。
UI要素の編集
プロパティ・パネルを使用してUI要素を編集する手順は、次のとおりです。
- UI要素を選択します。
 - プロパティ・パネルに、選択したUI要素のプロパティが表示されます。
 - プロパティ・パネルのフィールドを使用して、UI要素のプロパティを変更します。たとえば、フォントの色、背景色、フォント・サイズ、ボタン・テキストなどを変更します。変更はデバイスおよびデバイスの表示領域でリアルタイムにミラー化されます。
 
ヒント: コード・エディタを使用すると、不透明度やテキストの位置合せなど、「Properties」パネルを使用して変更できないUI要素を変更できます。
タップおよび表示アクションの設定
次の2つのタイプのアクションを設定できます。
- タップ: タップ・アクションを使用して、訪問者が画面要素をクリックした回数をトラッキングします。
 - 表示: 表示アクションを使用して、訪問者が要素を含む画面を表示した回数をトラッキングします。
 
新しいタップ・アクションまたは表示アクションを作成する手順は、次のとおりです。
- トラッキングする画面要素を選択します。
 - 「Actions」タブを選択します。
 - 「+」をクリックして、アクションを追加します。
 - アクション・タイプを選択します。
 - アクション名を入力します。
 
ノート: 複数のアクションを設定した場合、プライマリ・アクションとして1つのアクションを選択します。プライマリは、キャンペーンの効果を測定するために使用される主要なメトリックになります。これは通常、意思決定のベースとなるメトリックです。
キャンペーンの公開
キャンペーンのテスト後、公開センターを使用してサンドボックス(テスト環境)から本番環境にキャンペーンを転送すると、モバイル・アプリ訪問者にキャンペーン・コンテンツが表示されます。
ノート: 選択したユーザーまたはユーザー・グループに対してパブリッシャのロールを指定することをお薦めします。
多変量テスト用の要素およびバリアントの設定
「CAMPAIGN OUTLINE」パネルで要素を指定して要素に多変量テストを追加して、バリアントを要素に追加できます。
多変量テスト用の要素およびバリアントを設定する手順は、次のとおりです。
アプリで複数のオブジェクトをテストすることで、ユーザーの最適なエクスペリエンスについてのインサイトを得ることができます。MVTキャンペーンを作成する前に、テストする画面上のオブジェクトを特定する必要があります。このオブジェクトは要素と呼ばれます。その後、要素の代替コンテンツ(バリアント)を作成できます。
例
conversion interiorsアプリの例を使用してみましょう。ホーム・ページにMVTキャンペーンを設定して、製品リストに対して2つの異なるバナーおよび異なるボタンをテストするとします。
この場合は、MVTキャンペーンに2つの要素(BANNERSおよびPRODUCT LIST)を設定します。最初の要素BANNERSに2つの異なるバナー・バリアントを追加し、2つ目の要素に2つの異なるボタン・バリアントを追加します。
この例では、異なる快適なエクスペリエンスを提供するMVTキャンペーンをどの程度迅速に設定できるかを示しています。
画面要素の選択
UI要素を選択するには、画面ビューアを使用するかツリー・ビューを使用します。
- スクリーン・ビューアの使用: 表示パネルでUI要素をクリックして選択します。選択した要素の周りに青いアウトラインが表示されます。
 - 「Tree View」タブの使用:
 
デバイスの上部に表示される3つのUI要素は、現在選択されている要素より上にあるツリーの3つの要素です。これらの要素のいずれかをクリックして選択できます。
コード・エディタを使用したバリアントの変更
コード・エディタを使用してバリアントを変更する手順は、次のとおりです
コード・エディタを使用して、JSONコードを追加または変更することでキャンペーンを拡張します。コード・エディタを使用すると、不透明度などの「Properties」パネルを使用して更新できないUI要素を変更することもできます。
ノート: このエディタは、高度なJSONコード・スキルを持つユーザーを対象としています。
- 「Code Editor」トグル・ボタンをクリックします。
 - 独自のコードを追加したり、プロパティ・パネルを介して行った変更からコードを修正できます。
 - コード・エディタの上部にある保存アイコンをクリックして、変更をデバイスに即座に表示します。
 - コード・エディタの切替えボタンをクリックしてエディタを閉じます。
 
さらに学ぶ: iOS SDK実装ガイド
例
次の例に、テキストを左に揃え、不透明度を0.8に変更するJSONコードを示します。プロパティ・パネル、JSONコード・エディタおよびデバイス表示領域がリアルタイムでどのように更新されるかに注意してください。
ヒント: 変更をクリアするには、コード・エディタでテキストのすべてのコードを選択して削除し、「Save」アイコンをクリックします。
サンドボックスへのキャンペーンのプッシュ
サンドボックス・ビューには、テスト環境のキャンペーンが表示されます。これらのキャンペーンはWebサイト訪問者には表示されません。サンドボックスを使用すると、キャンペーンを稼働中にする前にテストできます。
サンドボックスにキャンペーンをプッシュする手順は、次のとおりです。
アプリ・キャンペーン・ビルダーに関するFAQ
Q.パネルの幅とデバイス表示領域を調整するにはどうすればよいですか。
A.エッジにマウスのカーソルを置いてサイズ設定ツールを使用すると、パネルの幅を広げることができます。たとえば、ツリー・ビューを拡張して完全なUI要素名を表示する場合などです。
                                                        
                                                    
Q.キャンペーン・ビルダーを使用してAndroidデバイス用のキャンペーンを作成できますか。
A.はい、キャンペーン・ビルダーはiOSおよびAndroidデバイス用のテストの構築に使用でき、いずれについてもライブ・プレビューおよびビジュアル編集が完全にサポートされています。
Q.コード・エディタがデフォルトで使用できないのはなぜですか。
A.デフォルト(コントロール)ではプロパティを変更できません。コード・エディタはバリアントでのみ使用できます
Q.アプリ・テストSDKによってアプリのサイズは大きくなりますか。
A.アプリ・テストSDKでは、アプリのサイズが約400 KB大きくなります。正確なサイズは、アプリの構造および機能によって異なります。
Q.UI画面要素を非表示にできますか
A.はい、要素を選択してプロパティ・パネルで非表示ボタンをクリックすることで、UI要素を迅速に非表示にできます。
                                                        
                                                    
Q.サンドボックスにテスト・キャンペーンが表示されないのはなぜですか。
A.キャンペーンをサンドボックスにプッシュしたことを確認します。キャンペーンは、公開センターを使用してプッシュされた後、サンドボックスでのみ使用できます。
Q.デフォルトおよびバリアントが表示される訪問者のパーセンテージはどのくらいですか。
A.訪問者トラフィックは、バリアント間で均等に分割されます。たとえば、デフォルトのエクスペリエンスと3つのバリアントがあるとします。
デフォルトのエクスペリエンス - 25%
バリアント1 - 25%
バリアント2 - 25%
バリアント3 - 25%
ヒント: バリアントの重みを変更する場合は、「Settings」→「Campaign Settings」→「Campaign」→「Content」→「Elements and Variants」に移動します。
Q.接続しようとしたときに、デバイスが見つからない理由は何ですか。
A.
- 接続先のデバイスがWi-Fiまたは4Gネットワークに接続されていることを確認します。
 - デバイスに最新バージョンのOracle Maxymiserモバイル・アプリ・テストSDKがインストールされていることを確認します。
 
Q.編集のために接続するデバイスでどのようなデータ接続を使用する必要がありますか。
A.Wi-Fi接続: アプリ・キャンペーン・ビルダーで編集するためにデバイスをペアリングするときに、非従量制インターネット接続に接続することをお薦めします。これは、デバイスからの画面のストリーミングでは、通常1分間に最大6 MBのデータ転送を使用するためです。Retinaディスプレイを搭載したデバイスの複雑なユーザー・インタフェースでは、これが1分当たり最大18 MBに達することがあります。
Q.アプリへの接続を失った場合はどうすればよいですか。
A.アプリへの接続が失われた場合は、接続アイコンを使用してペアリング処理を繰り返し、デバイスへの再接続を試行します。
接続の問題が引き続き発生する場合は、デバイスでアプリを強制終了し、アプリを再起動します。