電子請求書の処理
Oracle Fusion Payablesでは、サプライヤから電子請求書を受信できます。Oracle Fusion Collaboration Messaging Framework (CMK)は、取引先との企業間(B2B)通信を設定するための最も簡単な方法を提供します。
CMKは、取引先とのB2Bメッセージングを設定するために2つのモデルをサポートしています。
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サービス・プロバイダの使用: このモデルでは、Oracle Business Networkなどのサービス・プロバイダは取引先とOracle Fusion Applications顧客の間の仲介として機能します。取引先は、OSNにオンボーディングされると、どのOracle Fusion Applicationsクライアントともメッセージを交換できるようになります。CMKではすぐに利用できるようにOSNが定義されていますが、必要に応じて他のサービス・プロバイダを定義することもできます。
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CMK Webサービスの使用: CMKは、Oracle Business Networkまたは他のサービス・プロバイダを使用せずにCMKとメッセージを直接交換するためのWebサービスを提供します

コラボレーション・メッセージング・フレームワークの構成
サービス・プロバイダを使用した電子請求書の設定
CMKにはOracle Business Network (以前のOracle Supplier Network)がすぐに利用できるサービス・プロバイダとして含まれており、ネットワークでの取引先の設定および接続が非常に簡単です。他のサービス・プロバイダは、「コラボレーション・メッセージング」作業領域で次のように構成する必要があります。
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「コラボレーション・メッセージング・サービス・プロバイダの管理」に移動します。
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新規サービス・プロバイダを作成します。
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「配信方法」で、送信メッセージをサービス・プロバイダに配信する方法を指定できます。
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「インバウンド・コラボレーション・メッセージ」タブを選択してサービス・プロバイダが使用するXML請求書書式を構成します。CMKでサポートされる各XML書式は、個別のメッセージ定義として使用できます。たとえば、UBL書式のEN 16931請求書にはUBL_2.1_EN_16931_INVOICE_INを選択します。
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「アウトバウンド・コラボレーション・メッセージ」タブでは、サービス・プロバイダに必要なアウトバウンド・メッセージのリストを構成できます。
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保存して閉じます。
次に、このサービス・プロバイダを使用して取引先を構成する必要があります。
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B2Bの管理に移動します。
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「サービス・プロバイダ」を選択し、取引先識別を入力します。
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「インバウンド・コラボレーション・メッセージ」を選択し、このサプライヤが使用するXML請求書書式を追加します。
電子請求に使用するサプライヤ・サイトは、取引先に関連付けられている必要があります。
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サプライヤ・サイトに移動し、B2B通信方法をコラボレーション・メッセージング・フレームワークとして選択します。
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関連付けられたコラボレーション文書で「編集」をクリックします。作成しておいた取引先を追加し、「コラボレーション文書」にPROCESS_INVOICE_INを追加します。
CMK Webサービスを使用した電子請求書の設定
サプライヤがCMK Webサービスを使用して直接連絡を取る場合、サービス・プロバイダを設定する必要はありません。
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「B2B取引先の管理」に移動します。
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「サービス・プロバイダ」で「なし」を選択し、取引先識別を入力します。
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「配信方法」で、送信メッセージをサプライヤに配信する方法を指定できます。
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「インバウンド・コラボレーション・メッセージ」タブを選択してサプライヤが使用するXML請求書書式を構成します。CMKでサポートされる各XML書式は、個別のメッセージ定義として使用できます。たとえば、UBL書式のEN 16931請求書にはUBL_2.1_EN_16931_INVOICE_INを選択します。
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「アウトバウンド・コラボレーション・メッセージ」タブでは、サプライヤに必要なアウトバウンド・メッセージのリストを構成できます。
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保存して閉じます。
サプライヤ・サイトを取引先に関連付けます。
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サプライヤ・サイトに移動し、B2B通信方法をコラボレーション・メッセージング・フレームワークとして選択します。
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関連付けられたコラボレーション文書で「編集」をクリックします。作成しておいた取引先を追加し、「コラボレーション文書」にPROCESS_INVOICE_INを追加します。
サプライヤへの否認済請求書の送信
CMKが受信した電子請求書は、「買掛/未払金請求書のインポート」を使用してインポートする必要があります。サプライヤ・エラーが原因で否認された請求書は、修正のためにサプライヤにEメールで自動的に送信されます。サプライヤは修正後、請求書ペイロードを再送信する必要があります。
次のステップでは、サービス・プロバイダを使用して構成されている場合に、否認Eメールをサプライヤに自動的に送信するために必要な設定について説明します。
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「コラボレーション・メッセージング・サービス・プロバイダの管理」に移動します。
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「Eメール」タイプの配信方法を追加します。
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「アウトバウンド・コラボレーション・メッセージ」タブを選択し、メッセージ定義OAGIS_10.1_ACKNOWLEDGE_INVOICE_COLLAB_MSG_OUTを追加します。前述の手順で作成した配信方法を選択します。
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サプライヤ・サイトに移動します。
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「関連付けられたコラボレーション文書」で、「編集」ボタンをクリックし、「コラボレーション文書」にACK_REJECTED_INVOICE_OUTを追加します。
次のステップでは、サービス・プロバイダなしで構成されている場合に、否認Eメールをサプライヤに自動的に送信するために必要な設定について説明します。
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「B2B取引先の管理」に移動します。
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「Eメール」タイプの配信方法を追加します。
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「アウトバウンド・コラボレーション・メッセージ」タブを選択し、メッセージ定義OAGIS_10.1_ACKNOWLEDGE_INVOICE_COLLAB_MSG_OUTを追加します。前述の手順で作成した配信方法を選択します。
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サプライヤ・サイトに移動します。
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「関連付けられたコラボレーション文書」で、「編集」ボタンをクリックし、「コラボレーション文書」にACK_REJECTED_INVOICE_OUTを追加します。
電子請求書構成の拡張
CMKには、XSLTファイルを使用して請求書などのOracle Fusionアプリケーション・オブジェクトにXMLペイロード・フィールドをマップする事前シード済メッセージ定義が用意されています。すぐに使用可能な状態で提供されているマッピングを変更して、取引先固有のバリエーションや、すぐに使用可能な状態のマッピングでは対応していない特定の要件に対応できます。
マッピングを更新するには、次のステップを使用します。
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「コラボレーション・メッセージング」作業領域に移動し、「コラボレーション・メッセージ定義の管理」をクリックします。
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「方向」で「インバウンド」、および「文書」でPROCESS_INVOICE_INを選択してメッセージを検索します。検索結果から、OAG 7.2.1の場合はメッセージORCL_CMK_PROCESS_INVOICE_002を、OAG 10.1の場合はOAGIS_10.1_PROCESS_INVOICE_COLLAB_MSG_INを選択します。「処理」→「変換パッケージのエクスポート」を選択して、変換パッケージをダウンロードします。
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変換パッケージは、ソースおよびターゲットのXSDおよびXSLTを含む.zipファイルとしてダウンロードされます。
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ダウンロードしたXSLTのマッピングを更新し、ローカル・システムに保存できます。
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シード済メッセージ定義は変更できません。シード済メッセージを複製し、変更したXSLTを使用して構成できます。変更するメッセージを選択し、「処理」→「コラボレーション・メッセージの複製」を選択します。
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必要に応じて、デフォルトのメッセージ名を編集できます。以前に保存した変更済XSLTを選択します。保存して閉じます。
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作成した新規メッセージは、B2B取引先またはサービス・プロバイダに関連付ける必要があります。
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取引先がOracle Supplier Networkなどのサービス・プロバイダを介して請求書を送信する場合は、「コラボレーション・メッセージング・サービス・プロバイダの管理」タスクからサービス・プロバイダに新しいメッセージ定義を追加します。
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「インバウンド・コラボレーション・メッセージ」タブを選択します。名前を入力し、作成した新しいメッセージ定義を選択します。新しいメッセージをアクティブにします。
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既存のメッセージを「非アクティブ」としてマークし、そのメッセージを複製します。
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名前を入力し、作成した新しいメッセージ定義を選択します。
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新しいメッセージをアクティブにします。
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取引先がCMK Webサービスに請求書を直接送信する場合は、「B2B取引先の管理」から取引先に新しいメッセージ定義を追加します
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「インバウンド・コラボレーション・メッセージ」タブを選択します。
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既存のメッセージ(ある場合)を「非アクティブ」としてマークし、新規メッセージを追加します。
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名前を入力し、作成した新しいメッセージ定義を選択します。
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新しいメッセージをアクティブにします。
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保存して閉じます。