複数の偶発の処理方法
複数の請求書明細に複数の偶発が存在する場合、収益認識は、その請求書の異なる明細で異なる時期に発生する可能性があります。単一の請求書明細に複数の偶発が存在する場合、その明細の収益認識は、直近の偶発が失効した後にのみ発生します。
複数の偶発が含まれる請求書に影響する設定
単一の請求書または請求書明細には、支払ベースの偶発と時間ベースの偶発の両方を含めることができます。
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支払ベースの偶発: Receivablesでは、支払が受領されると、請求書明細または請求書明細の一部の収益が認識されます。
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時間ベースの偶発: Receivablesでは、偶発が失効した場合のみ、収益が認識されます。
失効していない偶発が請求書明細に残っていない場合、Receivablesは、最初に割り当てられた収益スケジューリング・ルールに従って収益認識を開始します。他に失効していない偶発が請求書明細に残っている場合、Receivablesは、その請求書明細の収益認識を開始しません。
複数の偶発の計算方法
複数の偶発は、次の各状況に応じて別々に計算されます。
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同じ請求書に2つの時間ベースの偶発が存在。
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同じ請求書明細に2つの時間ベースの偶発が存在。
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同じ請求書に支払ベースと時間ベースの偶発が存在。
同じ請求書に2つの時間ベースの偶発が存在
6つの明細が含まれる顧客請求書を入力します。明細2と3は財務資金調達条項(60日)に関連付けられ、明細5は解約条項(90日)に関連付けられています。明細1、4、6の収益は、即時に、または既存の収益スケジューリング・ルールに従って完全に認識されます。
60日後、明細2と3の財務資金調達条項は失効します。Receivablesは、明細2と3の完全な収益認識を開始します。
さらにその30日後、明細5の解約条項が失効します。Receivablesは、明細5の完全な収益認識を開始します。
同じ請求書明細に2つの時間ベースの偶発が存在
信用性のある顧客の請求書を入力またはインポートし、その請求書明細の1つが非標準の払戻ポリシー(50日)と受入条項(120日)の両方に関連付けられています。
Receivablesは、120日後に受入条項が失効するまでこの請求書明細の収益を認識しません。たとえば、80日後に顧客から受入書を受領した場合、早期受入を記録して収益認識を許可できます。
同じ請求書に支払ベースと時間ベースの偶発が存在
2つの明細が含まれる顧客請求書をインポートします。明細1は$150で、明細2は$1,000です。明細2は、受入条項(60日)と解約条項(150日)に関連付けられています。また、顧客には、この請求書について拡張支払条件が付与されています。偶発が存在するため、Receivablesは、この請求書のどちらの明細の収益も認識できません。
45日後、請求書に対する$500の入金を消し込みます。これは一部支払であるため、Receivablesは、加重平均式に基づいてこの支払を2つの請求書明細間で按分します。
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Receivablesは、明細1で$65.21の金額の収益を認識します。
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Receivablesは、受入条項と解約条項があるため、明細2の収益は認識できません。かわりに、Receivablesは、待ち状態の収益認識に相当する金額として明細2に$434.79を割り当てます。
60日後、明細2の受入条項は失効します。ただし、Receivablesは、解約条項があるため、待ち状態の$434.79を認識できません。
75日後、請求書に対する$650の入金を消し込みます。
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Receivablesは、明細1の収益の残りの$84.79を認識します。
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Receivablesは、受入条項と解約条項があるため、依然として明細2の収益は認識できません。Receivablesは、待ち状態の収益認識に相当する金額として明細2にさらに$565.21を割り当てます。待ち状態の収益認識に相当する明細2の金額の合計は、これで$1,000になりました。
150日後、明細2の受入条項は失効し、Receivablesは明細2の収益の$1,000全額を認識します。