伝送構成の設定方法

Oracle Fusion Paymentsでは、会社が支払システムまたは銀行に支払を伝送する場合、伝送構成の設定は必須です。

会社が支払システムまたは銀行と情報を交換できるようにするには、情報をどのように構造化するか、およびそれぞれの側が情報をどのように送受信するかについて、事前の合意が存在している必要があります。

伝送構成の設定には、次の処理が含まれます。

  • プロトコルの理解

  • 伝送構成の理解

  • トンネリング構成の理解

  • ベスト・プラクティスの検討

  • 伝送構成の設定

プロトコルの理解

伝送プロトコルは、コンピュータなどの電子デバイス間でデータを伝送するための一連のルールや手順です。Paymentsから外部の支払システムに支払ファイルや決済バッチなどのデータを伝送するには、支払システムが受入可能な伝送プロトコルを定義する必要があります。

Paymentsには、SFTP、HTTP、HTTPS、AS2など、業界標準の事前定義済伝送プロトコルが用意されています。これらのプロトコルには、次のものが含まれています。

  • 一般的な方法で通信の技術詳細を実装するプロトコル実装クラス

  • 伝送構成で値を指定する必要がある、ネットワーク・アドレスやポートなどのパラメータのリスト

伝送プロトコルでは、会社とその支払システムまたは銀行の間の通信に必要なパラメータが定義されます。

伝送構成の理解

伝送構成は、特定の伝送詳細のグループであり、特定の伝送プロトコルに関連付けられます。伝送構成では、伝送プロトコル内の各パラメータの値が定義されます。伝送構成の値は、1つの支払システムまたは金融機関に固有です。たとえば、パラメータとしてソケットIPアドレスとソケット・ポート番号が伝送プロトコルに必要な場合があります。そのプロトコルを受け入れる支払システムから、それらのパラメータについて受け取る必要がある値が提供されます。それらの値を「ソケットIPアドレス」フィールドと「ソケット・ポート番号」フィールドに入力します。

トンネリング構成の理解

トンネリング構成は伝送構成の一種で、内部データを公開することなく、支払システムまたは銀行に安全に接続できる伝送サーブレットを介してデータを伝送できるようにします。伝送サーブレットは、ネットワーク・インフラストラクチャの異なるセグメント間のリレーまたはブリッジとして機能し、DMZゾーンなど、そこから外部システムへの接続を開くのに適したものもあります。

ベスト・プラクティスの検討

支払処理のプロトコルを選択する前に、次のことを行ってください。

  • 処理銀行で何がサポートされているかを確認します。

  • Paymentsで事前定義されている伝送プロトコルを優先します。

  • 伝送およびフォーマットをより簡単に構成できるように、資金取得プロセス・プロファイルまたは支払プロセス・プロファイルを使用します。

支払処理の伝送構成を選択する前に、次の点に注意してください。

ネットワーク・セキュリティ・ルールによって通常ブロックされるプロトコルを使用する場合は、次のような2つの伝送構成が必要になることがあります。

  • ファイアウォールを通過するためのトンネリング構成

  • 支払システム・サーバーの伝送構成

伝送構成はトンネリング構成を指す必要があります。

注意: トンネリング構成が、それ自体を含む他のトンネリング構成を指す場合は、常に構成エラーとなります。

伝送構成の設定

「設定および保守」作業領域で、次のものを使用して、伝送の方法であるプロトコルを選択し、「伝送構成の管理」ページで「作成」をクリックします。

  • オファリング: 財務

  • 機能領域: 支払

  • タスク: 伝送構成の管理

「伝送構成の作成」ページで、選択したプロトコルについて各パラメータの値を指定して、支払システムまたは銀行との電子接続を有効にします。

伝送構成はその後、資金取得トランザクションについては資金取得プロセス・プロファイルで、支出については支払プロセス・プロファイルで支払システムまたは銀行に割り当てられます。

ノート: 環境がリフレッシュされると(本番からテストまたはテストからテスト)、支払バッチを実行する前に、次の支払伝送関連の更新をターゲット環境で実行する必要があります。