請求書の検証方法

請求書に対して支払ったり、会計仕訳を作成する前に、請求書を検証する必要があります。請求書の「検証」処理を使用するか、「買掛/未払金請求書の検証」プロセスを発行できます。

検証プロセスでは、税金の計算、照合差異が指定の許容範囲限度内であるかどうかのチェック、例外条件に対する保留設定などの処理が実行されます。

請求書の検証に影響を及ぼす設定

次の表は、請求書検証プロセスに影響を及ぼす設定を示しています。

設定

説明

計算ポイント

「税金レポートおよび源泉徴収税の管理オプション」ページで「請求書」に設定した場合、検証プロセスで源泉徴収が計算されます。

税金請求書作成ポイント

「税金レポートおよび源泉徴収税の管理オプション」ページで「請求書」に設定した場合、検証プロセスで源泉徴収税請求書が作成されます。

請求書許容範囲

サプライヤに数量および金額許容範囲テンプレートが割り当てられている場合、検証プロセスで照合差異がチェックされます。サプライヤに許容範囲テンプレートが割り当てられていない場合、検証プロセスでは「請求書オプションの管理」ページの許容範囲テンプレートが使用されます。

「オプション」パラメータ

バッチの一部として請求書を検証する場合は、「オプション」パラメータを使用して処理対象の請求書を識別できます。

  • すべて: 「検証済」ステータス以外のすべての請求書を対象として検証が発行されます。検証プロセスでは、まだレビューが済んでいないすべての請求書配分および保留解除されていない請求書がレビューされます。

  • 新規: 前回の検証以降に入力またはインポートされた請求書配分のみが処理されます。検証プロセスでは、まだレビューが済んでいない請求書配分のみが選択されます。すでに保留中の請求書配分はレビューされません。

予算管理

元帳、請求書ビジネス・ユニット、請求ビジネス機能およびトランザクション・タイプに対して使用可能にした場合、検証プロセスで資金が引き当てられます。

請求書の検証方法

請求書の「検証」処理を選択して請求書を検証するか、「買掛/未払金請求書の検証」プロセスを実行して請求書を検証するかにかかわらず、検証プロセスでは次の処理が実行されます。

  • 次の情報に基づく請求書配分の生成

    • デフォルト配分、配分セット、上書き配分などの明細情報

    • 運送費またはその他の手数料の配賦

  • 税金の計算

  • 税金明細および税金配分の作成

  • 源泉徴収の計算

  • 源泉徴収税請求書の作成

  • オーダー済、受入済、消費済、請求済の数量または金額の差異のチェック

  • 保留または保留解除

  • プロジェクト情報の検証

  • 換算レート情報のチェック

  • 期間ステータスのチェック

  • 予算管理が必要な請求書に対する資金の引当、および資金が不十分な場合やその他の予算管理検証エラーが発生した場合の保留設定

次の例は、「買掛/未払金請求書の検証」プロセスによる請求書保留の解決方法を示しています。一部の請求書保留については、検証プロセスを発行しなくても手動で解除できます。それ以外の請求書保留を解除するには、請求書または購買オーダーを更新してから検証プロセスを再発行することによって、例外を訂正する必要があります。許容範囲限度をレビューし、必要に応じて調整することもできます。

例1: 請求数量が受入数量を超過している場合

請求数量が受入数量を超過していると、請求書が照合保留になります。たとえば、請求数量が6であるのに対し、受入数量が5である場合などです。受入担当部門が残りの商品を受け入れ、受入を記録します。この時点で請求書明細の数量と受入数量が一致します。検証プロセスを再発行すると、保留が解除されます。

例2: 請求価格が購買オーダー・スケジュール価格を超過している場合

請求価格が購買オーダー・スケジュール価格を超過していると、請求書が照会保留になります。たとえば、請求単価が10.00 USDで、購買オーダー・スケジュール価格は9.00 USDです。サプライヤが、以前の請求書の未払額を訂正するために貸方を送信します。価格訂正を実行し、検証プロセスを再発行すると、保留が解除されます。