このガイドはオンプレミスの実装に対しても適用されます。

5 データ管理

この章の内容は次のとおりです。

Excelデスクトップ統合

統合の設定: 考慮すべき点

デスクトップ統合Excelワークブックを使用して、アプリケーションにアップロードできるレコードを作成または編集するには、デスクトップ・クライアントをインストールし、Microsoft Excelをセットアップする必要があります。

前提条件

クライアントをインストールする前に、次の前提条件を実行します。

  • 次のものがあることを確認します。

    • Microsoft Excel 2007、2010または2013 (32ビットを推奨)

    • Microsoft Windows 7または8

  • クライアントを再インストールする場合、現在インストールされているバージョンが11.1.1.7.3 (4.0.0)よりも古い場合は、コンピュータ上のプログラムをアンインストールするのと同じ方法でOracle ADF Desktop Integration Runtime Add-in for Excelクライアントをアンインストールします。

    ヒント: バージョンは、プログラムをアンインストールするコントロール・パネル、またはデスクトップ統合ワークブックのバージョン情報セクションで確認できます。
  • オプションで、Microsoft社のWebサイトから次のものをインストールします。

    • Microsoft .NET Framework 4.5.2

    • Microsoft Visual Studio 2010 Tools for Office Runtime (VSTOランタイム)

    デスクトップ・クライアント・インストーラでは、これらがすでに存在するかどうかを確認し、必要な場合はこれらをダウンロードおよびインストールします。ただし、特に、デスクトップ・クライアントのインストールの一部としてこれらをインストールするときに問題が発生した場合は、これらを最初に手動でインストールできます。

デスクトップ・クライアントのインストール

Oracle ADF 11g Desktop Integration Add-in for Excelをインストールします。これは、アプリケーションからダウンロードした統合ワークブックを使用できるデスクトップ・クライアントです。

  1. 自分のアカウントでコンピュータにサイン・インしてください。たとえば、誰か別の人を自分のコンピュータに管理者としてサイン・インさせて、そのコンピュータの全ユーザーに対するインストールを実行させることはできません。

  2. アプリケーションの「ナビゲータ」「ツール」で、クライアント・インストーラを検索します。見つからなかった場合は、ヘルプ・デスクにインストーラの場所を問い合せます。

  3. コンピュータ上にインストールする他のあらゆるプログラムと同様に、インストーラ(adfdi-excel-addin-installer.exe)を実行します。

Microsoft Excelの設定

次の手順は、デスクトップ・クライアントを再インストールする場合でも、Microsoft Excelで1回のみ実行します。

  1. 「Microsoft Office」ボタンをクリックし、「Excelのオプション」ボタンをクリックします。

  2. 「Excelのオプション」ダイアログ・ボックスで、「セキュリティ センター」タブを選択し、「セキュリティ センターの設定」をクリックします。

  3. 「セキュリティ センター」ダイアログ・ボックスで「マクロの設定」タブを選択し、「VBAプロジェクト オブジェクト モデルへのアクセスを信頼する」チェック・ボックスを選択します。

注意: 詳細な手順は、Microsoft Excelのバージョンによって異なることがあります。

デスクトップ統合Excelワークブックでの作業: 考慮すべき点

提供されている場合は、デスクトップ統合Microsoft Excelワークブックをダウンロードして、レコードの作成や編集に使用できます。ワークブックを使用する場合、アプリケーションでは実際の変更は行われず、編集内容はレコードの再アップロード後に反映されます。作業する場合、考慮すべき次の点に留意します。

禁止事項

アプリケーションへのアップロードが順調に進むように、次の操作は避けてください。

  • 統合ワークブックのテキスト、たとえばワークシート名やタブ名を変更すること。

  • 列を追加すること。

  • テンプレートの一部、たとえば列などを削除すること。

  • 必須の列と、ステータス列またはヘッダーを非表示にすること。

注意: Windowsタスク・マネージャの使用は避け、「タスクの終了」を使用してExcelを閉じます。そのようにすると、アドインが無効になる場合があります。

表記規則

統合ワークブックの列ヘッダーには、[..]が含まれている場合があります。これは、その列のセルをダブルクリックまたは右クリックするとダイアログ・ボックスが開き、値を選択してセルに挿入できることを意味しています。

ステータス

ワークブックでは、次に対するステータスがあります。

  • ワークシート: ヘッダー領域のステータスは、統合ワークブックのワークシート全体またはタブ全体に適用されます。

  • 表: ステータスは、対応する表にのみ適用されます。

  • 行: ステータスは、レコード自体ではなく、ワークブック内の行の状態に適用されます。たとえば、ビジネス文書の行の場合、ステータスは文書自体のステータスを表すのではなく、ワークブックのコンテキストにおける行のデータのステータスを表します。

ヒント: 通常は、ステータス(3つのタイプのいずれか)上をダブルクリックして、エラーに関する詳細を確認できます。

検索

一部の統合ワークブックには検索機能があります。ワークブックで検索を使用するには、アプリケーションにサイン・インする必要があります。

アップロード後のリフレッシュ

アップロード後に変更が反映されていない場合は、アプリケーション内の表のデータをリフレッシュする必要がある場合があります。表のリフレッシュ・オプションを使用するか、表に対してフィルタまたは検索を実行できます。

統合のトラブルシューティング: 手順

アプリケーションはMicrosoft Excelに統合されているため、可能な場合は、デスクトップ統合ワークブック内のレコードを使用して作業できます。ダウンロードしたワークブックを開くことができない、またはワークブックが適切ではないと思われるなど、統合に関する問題が発生することがあります。

デスクトップ・クライアントのバージョンの確認

最初に、可能な場合は、Oracle ADF 11g Desktop Integration Add-in for Excelクライアントのバージョンを確認します。

  1. ダウンロードしたワークブックを開き、バージョン情報セクションでバージョンを調べます。または、コンピュータ上のプログラムをアンインストールする場所であるコントロール・パネルでバージョンを調べることができます。

  2. 現在のバージョンにより、クライアントの再インストールが必要かどうかをヘルプ・デスクに問い合せます。

アドインの再有効化

場合によっては、デスクトップ統合のExcel用アドインが無効になることがあります。適切なバージョンがインストールされているが、アドインが機能しない場合は、次のことを試行します。

  1. 「Microsoft Office」ボタンをクリックし、「Excelのオプション」ボタンをクリックします。

  2. 「アドイン」タブを選択し、Oracle ADF 11g Desktop Integration Add-in for Excelが含まれているリストを確認します。

  3. Oracle ADF 11g Desktop Integration Add-in for Excel「無効なアプリケーション アドイン」リストにある場合:

    1. 「管理」フィールドで「使用できないアイテム」を選択し、「設定」をクリックします。

    2. 「使用できないアイテム」ダイアログ・ボックスでOracle ADF Desktop Integration Add-In for Excelを選択し、「有効にする」をクリックします。

    3. 「Excelのオプション」ダイアログ・ボックスに戻り、「管理」フィールドで「COM アドイン」を選択して「設定」をクリックします。

    4. 「COM アドイン」ダイアログ・ボックスでOracle ADF 11g Desktop Integration Add-in for Excelを選択します。

  4. Oracle ADF 11g Desktop Integration Add-in for Excel「アクティブでないアプリケーション アドイン」リストにある場合は、手順3.3と3.4のみを実行します。

  5. Oracle ADF 11g Desktop Integration Add-in for Excel「アクティブなアプリケーション アドイン」リストにある場合は、ヘルプ・デスクに問い合せてください。

注意: 詳細な手順は、Microsoft Excelのバージョンによって異なることがあります。

Excelにエクスポート

エクスポートとExcel用デスクトップ統合の違いは何ですか。

表示または分析するデータを表からダウンロードする場合には、「エクスポート」ボタンまたはメニュー・オプションを使用します。Excelでサポートされている任意のタイプのMicrosoft Excelファイルを取得可能で、表からのレコードが含まれます。

Excel用デスクトップ統合は、Excelワークブックでレコードを作成または編集し、そのレコードをアップロードしてアプリケーションに戻す場合に使用します。大量の更新やオフラインでの作業に適しています。ほとんどの場合、デスクトップ統合ワークブックはリージョン領域内のリンクから、または表からダウンロードします。

表のエクスポート時に取得するファイルには何が含まれていますか。

表で選択した行を取得します。行の選択が無効な場合、または何も選択しなかった場合は、ページで表示されない行も含め、すべての行を取得します。

どのようなケースでも、次の場合は一部のデータが含まれない可能性があります。

  • 検索基準、フィルタ、および「例による問合せ」の値が表に適用されます。

  • 表に非表示の列があります。

  • ページまたはビューごとに特定の数の行を表示する表で作業しています。以降のページまたはビューに移動してエクスポートを試行します。

添付

添付はどのようにすれば削除できますか。

「削除」アイコン・ボタンを使用します。または、「添付の管理」アイコン・ボタンを使用して、「添付」ダイアログ・ボックスを開き、特定の添付を削除します。

監査

監査履歴: 詳細

監査履歴を使用すると、作成、更新および削除されたビジネス・オブジェクトなどのアプリケーション・データに対する変更を表示できます。履歴を表示したりレポートを作成するには、アプリケーションに対する特別なアクセス権が必要です。

「監査履歴」作業領域を開くには、Oracle Fusion Applicationsの「ナビゲータ」メニューで「監査」をクリックします。

デフォルト検索では、検索結果の表に監査履歴の要約が表示されます。日付、ユーザー、イベント・タイプ、ビジネス・オブジェクト・タイプ、摘要などの主要データが含まれます。より詳細なレポートが必要な場合は、検索基準を変更して検索を再実行します。レポート要約はMicrosoft Excelにエクスポートできます。

次の表は、使用される検索パラメータ、およびパラメータの選択による詳細レポートでの結果のリストです。

検索パラメータ 選択の結果

ビジネス・オブジェクト・タイプ

注意: このパラメータは、Oracle Fusion Applicationsに属するビジネス・オブジェクトにのみ適用されます。
  • 検索結果を、選択した製品に属する特定のビジネス・オブジェクトに限定します。

  • 「属性詳細の表示」チェック・ボックスを有効にします。

子オブジェクトを含める

監査が設定されたときにビジネス・オブジェクトの下にリストされた子オブジェクトをすべて表示します。たとえば、子オブジェクトとして複数の項目を含む販売オーダー・オブジェクトなどです。

注意: 親の直下のレベルにあるオブジェクトのみが子として表示されます。それより下のレベルにある子オブジェクトを表示するには、当該の子オブジェクトをビジネス・オブジェクト・タイプとして選択してから検索を再実行します。

属性詳細の表示

  • ユーザーが作成、更新または削除した各属性の名前と、対応する古い値および置換後の値を表示します。

  • 属性リストを有効にして、ユーザーが特定の属性を選択し、その変更レコードを表示できるようにします。

  • 「拡張オブジェクト識別子列の表示」チェック・ボックスを有効にします。

拡張オブジェクト識別子列の表示

ビジネス・オブジェクトが使用されたインスタンス(コンテキスト)を表示します。コンテキスト値は、オブジェクトとそれが使用されたトランザクションを特定します。各コンテキストは一意であり、一意の摘要をビジネス・オブジェクトに割り当てます。

注意: デフォルトのレポートには、監査履歴の顕著な詳細が含まれる列の標準的なセットが表示されます。追加の詳細を表示するには、列の表示をカスタマイズします。

監査イベント・タイプ: 詳細

イベントは監査プロセスをトリガーし、そのイベントの詳細が監査表に保存されます。監査履歴とともに、特定の期間中にどのイベントがオブジェクト・データに対する変更をトリガーしたかを表示できます。ただし、ビジネス・オブジェクトの監査プロセスをトリガーするイベントの場合は、監査の設定時に当該オブジェクトの監査を有効にする必要があります。

Oracle Fusion Applicationsの場合、作成、更新および削除操作をモニターするトランザクション・イベントによって監査プロセスがトリガーされます。参照や外部キーの中で監査オブジェクト・データの属性を使用すれば、監査履歴内の値を表示できます。Oracle Fusion Applicationsでは、アプリケーションの言語設定ごとの監査情報表示がサポートされています。

Oracle Fusion Middleware製品の場合、ログイン試行失敗などのイベントはトリガーとして使用されます。監査表がない場合、情報はサンドボックスに保存され、英語でのみ表示されます。

注意: このトピックでは、Oracle Fusion Applicationsで使用できるイベント・タイプの作成、更新および削除について説明しています。Oracle Fusion Middlewareで使用されるイベントの詳細は、Oracle Fusion Middlewareのドキュメントを参照してください。
  • 作成操作 - このイベントは、ビジネス・オブジェクト・データが作成されてデータベースに保存されるたびに監査アクティビティをトリガーします。監査レポートには、作成されたオブジェクトの名前、オブジェクトを作成したユーザーの名前、およびタイムスタンプが表示されます。

  • 更新操作 - このイベントは、既存のビジネス・オブジェクト・データが更新されるたびに監査アクティビティをトリガーします。監査レポートには、オブジェクトの更新前の値と更新後の値、更新したユーザーの名前、およびタイムスタンプが表示されます。

  • 削除操作 - このイベントは、既存のビジネス・オブジェクト・データがデータベースから削除されるたびに監査アクティビティをトリガーします。監査レポートには、オブジェクトの各属性の最後の値、およびオブジェクトを削除したユーザーの名前が表示されます。