処理コンポーネントの仕組み
処理により、雇用レコードやアサイメント・レコードに対する変更など、人材管理(HCM)レコードに対する変更を追跡します。これらのレコードを作成または更新する場合、処理により、作成または変更の原因が識別されます。
処理
有効日付がある変更の履歴(アサイメント履歴など)を表示でき、処理と事由の詳細は特にレポートおよび追跡に役立ちます。
処理を使用して、変更のタイプを分類できます。事前定義済の各退職処理は、退職の分類に役立つ退職タイプ(自己都合または会社都合のいずれか)に関連付けられます。たとえば、退職処理の「死亡」と「人員削減」は、それぞれ自己都合と会社都合として分類されます。
特定のケースでは、処理によってビジネス・フローが決定されます。たとえば、「アサイメント変更」、「異動」、「退職」などの雇用関連処理のリストから選択できます。選択した処理によって、現在のビジネス・フロー全体で従うパスが決定されます。
独自の処理を作成するには、ホーム・ページの「自分のクライアント・グループ」→「ワークフォース・ストラクチャ」で「処理の構成」クイック処理を使用します。
処理事由
オプションで、主に分析およびレポートの目的で役立つ事由を処理に関連付けることができます。たとえば、退職の一般的な処理に、自己都合による退職や会社都合によるレイオフなどの事由を設定できます。処理および事由の詳細は、従業員退職レポートで表示できます。ライン・マネージャは、既存および履歴の退職データに基づいた、自己都合で退職する可能性がある就業者に関する予測を表示できます。
予測を生成するプロセスでは、処理および事由データを使用して、退職が自己都合または会社都合のいずれであるかを識別します。就業者に報酬を割り付ける際、マネージャは、報酬割付のタイプまたは事由の識別に役立つ処理事由のリストから選択できます。
独自の処理事由を作成するには、ホーム・ページの「自分のクライアント・グループ」→「ワークフォース・ストラクチャ」で「処理事由」クイック処理を使用します。
処理事由の作成時に、コード、名前および摘要を指定できます。処理事由の開始日と終了日は、アプリケーションによってそれぞれ1951年1月1日および4712年12月31日として内部的にデフォルト設定されているため、指定できません。処理を作成するときに、処理事由を作成できません。
処理の作成時または更新時に、処理事由を処理に関連付けることができます。処理事由を処理に関連付ける際、次のことを実行できます。
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処理および処理事由を関連付けることができる国を選択します。
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就業者トランザクション中に処理事由を表示できるロールを選択します。
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処理事由を処理に関連付けておく期間(開始日および終了日)を選択します
ビジネス・ニーズに応じて、同じ処理事由を複数の処理または特定の処理に関連付けることができます。これにより、処理事由リストがグローバルになり、複数の処理事由を作成する手間を減らすことができます。
処理事由に選択する国は、処理に選択した国の1つと一致する必要があります。
国およびロール固有の処理および処理事由
処理および処理事由を構成するときに、必要な国またはロールを選択することで、雇用ページで処理および処理事由を国固有またはロール固有にすることができます。構成後、雇用ページには、就業者の雇用主国またはログイン・ユーザーのロールに固有の処理および処理事由が表示されます。
雇用関連処理のデフォルト・アサイメント・ステータスを設定できます。これを行うには、アサイメント・ステータスに関連付けられているすべての国が、処理タイプに関連付けられている国と一致することを確認します。構成後、選択した処理タイプのアサイメント・ステータスが雇用ページにデフォルト設定されます。
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処理および処理事由をグローバルにし、国またはロールに固有にしない場合は、国またはロールの値を選択しないでください。空白値は、すべての国に処理または処理事由が適用されることを示します。
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処理事由に選択した国およびロールは、その処理の国またはロールの1つと一致する必要があります。
雇用契約固有の処理
雇用契約ページで契約処理を追加できます。これを行うには、処理を構成するときに、「契約で使用」フィールドで「はい」を選択する必要があります。構成後、雇用契約ページで契約処理を選択できます。
処理タイプ
処理タイプの特徴は、次のとおりです。
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処理に関連付けられているビジネス・プロセスのタイプを識別し、処理を選択したときの動作を決定します。
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1つ以上の事前定義済処理に関連付けられます。
作成した処理は、事前定義済処理タイプに関連付けることができます。たとえば、「従業員の採用」処理タイプは「採用」処理に関連付けられます。「Hire Part-Time」という処理を作成し、「従業員の採用」処理タイプに関連付けることができます。これにより、処理は、「従業員の採用」ページの「処理」リストに表示されるようになります。パートタイムの従業員を採用する場合、ユーザーは、事前定義済の「採用」処理のかわりに「Hire Part-Time」処理を選択できます
処理の追跡
アサイメント関連処理が発生すると、その処理のレコードはPER_ACTION_OCCURENCES表に格納されます。たとえば、雇用関係を取り消すと、アサイメント・レコードは削除されます。ただし、この処理のレコードは、PER_ACTION_OCCURENCES表に格納されます。この表を問い合せて、雇用関係が取り消された個人を検索できます。表のPARENT_ENTITY_KEY_ID列には、雇用関係が取り消された個人の個人IDが格納されます。
処理フレームワークの詳細は、My Oracle Support (https://support.oracle.com)の『Action Framework』(文書ID 2755795.1)という文書を参照してください