HCMツリー

Oracle Fusionのツリーは、組織の階層構造をグラフィカルに表します。「自分のクライアント・グループ」で、「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域のツリーを管理します。

部門、組織、ポジションおよび地理に対して事前定義されたツリー構造があります。事前定義されたHCMツリー構造は変更できません。地理ツリーを除き、1つのHCMツリー・タイプに複数のツリーを作成することができ、各ツリーに複数のバージョンを作成できます。ただし、一度にアクティブにできるツリーのバージョンは1つのみです。

部門ツリー

事前定義された部門ツリー構造を使用して複数の部門ツリーを作成できます。ツリーの最初のノードは部門であり、部門ツリーに設定できる最初のノードは1つのみです。同じツリー・バージョンでノードとして部門を複数回追加することはできません。組織セキュリティ・プロファイルで部門ツリーを使用して、データを保護できます。

組織ツリー

Oracle Fusion企業体系コンフィギュレータを使用して企業を設定すると、デフォルトの組織ツリーを自動的に作成できます。最初のノードとして最上位持株会社、第2レベルにディビジョンおよび国の持株会社、第3レベルに雇用主を設定したツリーを作成できます。企業体系コンフィギュレータを使用していない場合は、事前定義されたツリー構造を使用して組織ツリーを作成できます。任意のタイプの組織を最初のノードとして、子ノードに対して選択できますが、最初のノードは1つのみ設定できます。

組織ツリーを使用してHCMデータを保護し、組織セキュリティ・プロファイルで組織を識別できます

ポジション・ツリー

「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域で事前定義済ポジション・ツリー構造を使用して、複数のポジション・ツリーを作成できます。次に、複数のバージョンを作成して、ポジション間のレポート関係を設定できます。ポジション・ツリーに設定できる最初のノードは1つのみです。

ポジション・ツリーの使用

  • ポジション階層は予算計画や組織計画に使用できます。

  • ポジション・セキュリティ・プロファイルでポジション階層を識別することで、ポジションに対するアクセスを保護できます。たとえば、指定した最初のポジションの下にポジション階層のすべてのポジションを含むポジション・セキュリティ・プロファイルを作成できます。また、個人セキュリティ・プロファイルにポジション・セキュリティ・プロファイルを含め、個人レコードに対するアクセスを保護できます。この場合、個人セキュリティ・プロファイルには、ポジション・セキュリティ・プロファイル内のポジションを占める個人の個人レコードが含まれます。

ポジション・ツリーの例

次の図は、ポジション・ツリーを使用して確立できるポジション階層を示しています。
会社内のポジションの階層を 示した図。ポジション階層では、部長が副社長にレポートし、
監査役と副社長が会社の社長とCEOに
レポートします。

地理ツリー

事前定義された地理ツリー構造のバージョンを作成して、企業が経営されている国を表すことができます。国ごとに、州や市などの下位レベル・ノードを定義できます。たとえば、イギリス - イングランド - ロンドンなどです。ツリーは、「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域で管理します。

複数のバージョンを作成することもできますが、階層内に作成できるツリーは、1つのみです。地理ツリーに設定できる最初のノードも1つのみです。

カレンダ・イベント

地理ツリーを使用して、カレンダ・イベントを適用する事業所を指定します。これらの条件を使用してツリーを作成できます。

  • イベントを企業全体に適用する場合は、それをツリーの最初のノード(「グローバル」など)に添付できます。

  • イベントを企業の特定の国にのみ適用する場合、それを該当する特定の国(イギリスなど)のノードに添付できます。

  • イベントを1つの国の特定の州または市にのみ適用する場合、それを州または市レベルのノードに添付できます。たとえば、「イングランド」、「ロンドン」です。

地理ツリーの例

この図は、地理ツリーを使用して確立できる地理的階層を示しています。
地理的場所の階層を 示した図。地理ツリーの階層は、国、州および市の順に 構成されます。たとえば、「米国」の下に「カリフォルニア」州があり、
「カリフォルニア」州の下に「サンマテオ」市が
あります。同様に、「イギリス」の下に「イングランド」、「ロンドン」、 「インド」の下に「アンドラプラデシュ」、「ハイデラーバード」があります。