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カナダのバランスの初期化

カナダの国別仕様バランスは、Oracle Payroll Cloudが税レポートの実行および給与税の計算を正確に実行するために使用されます。

カナダの次のカテゴリのバランスには、バランスの初期化が必要です:
  • 国別仕様バランス
  • ユーザー定義バランス
  • バランス要約
  • その他バランス

カナダ国別仕様バランス

税レポートの実行および給与税の計算を正確に実行するため、カナダではカナダの国別仕様バランスとよばれるバランスが必要になります。たとえば、バランスは年度末レポートや就業者報酬レポートなどで使用されます。これらのバランスが必要になるのは、それらが従業員に適用される場合のみです。たとえば、退職プランに参加しない従業員の場合、必須バランスである税引前登録退職(定年他)プランは必要ありません。

カナダの国別仕様またはユーザー定義コンテキスト列

国別仕様またはユーザー定義のコンテキストは6個あります。これらの値をバランス・ディメンションが予期している場合は、これらのコンテキストに値を設定しておく必要があります。これらのコンテキスト値を使用する理由は、国別仕様データまたはユーザー定義データを移入するための列がないためです。かわりに、次に説明するユーザー定義コンテキスト列に入力が必要になります。各コンテキストにはコンテキスト名と値があります。たとえば:
  • ContextOneName
  • ContextOneValue

コンテキスト名属性には、その国別仕様またはユーザー定義コンテキストのコンテキスト使用の名前を入力し、コンテキスト値属性にはそのコンテキストの実際の値を入力します。

カナダでは、一部のディメンションで次のいずれかのコンテキスト入力が必要になる場合があります:

法的レポート・タイプ

属性名 値
ContextOneName 年度末フォーム
ContextOneValue [参照コード]。例: T4_RL1

参照コード

労働災害補償

属性名 値
ContextOneName 参照コード
ContextOneValue WC_[勘定科目番号]_[分類ユニット]

州医療

オンタリオ州、マニトバ州、ニューファンドランド・ラブラドル州:

属性名 値
ContextOneName 参照コード
ContextOneValue PM_[州医療勘定科目]

ケベックのみ。ケベックの勘定科目はありません:

属性名 値
ContextOneName 参照コード
ContextOneValue PM_UNDEFINED

標準控除項目

属性名 値
ContextOneName 参照コード
ContextOneValue 裏付けとなる命令番号または一意の番号の値。たとえば、123456。

年金登録番号

年度末バランスおよびエレメント・バランスに使用されます

属性名 値
ContextOneName 法的レポート・コード
ContextOneValue 年金登録番号の値。

移入するコンテキストが参照の場合は、次の方法でコンテキスト・フィールドに移入します:

  • コンテキスト名: 参照タイプの意味を移入します
  • コンテキスト値: 参照コード(参照タイプの意味ではない)を移入します
ノート: バランスに関する説明では、次の一般原則が適用されます。
  • 対象 = 総額 – 免除額
  • 減額対象 = 対象 – 税引前控除
  • 超過 = 減額対象 – 課税対象
税金の計算は減額対象に対して実行されます。また、次により税額は制限されます。
  • 減額対象 – 課税対象 = 超過
さらに、限度税金の場合(CPP、QPP、EI、QPIPなど)、課税バランスと源泉徴収バランスが年間限度により制限されます。たとえばCPPの場合、次のバランスは年間限度に到達した時点で停止します:
  • CPP従業員源泉徴収
  • CPP従業員課税対象バランスの合計
    • CPP従業員通常課税対象
    • CPP従業員非定期課税対象

法的レポート・タイプ

カナダのセカンダリ分類は法定レポート・タイプに関連付けられて、支給項目と控除項目に関する年度末レポートに使用されます。これらのレポート・タイプを使用して、カナダ連邦政府および州政府に対してどのように支給項目と控除項目を報告するかを制御できます。これらのレポート・タイプはセカンダリ分類のフレックスで取得されます。このフレックスには次の値を使用できます:

  • T4/RL1
  • T4A/RL1
  • T4A/RL2

アプリケーションによってシードされるセカンダリ分類については、法定レポート・タイプがシードされます。顧客によって作成されるセカンダリ分類の場合は、手動でレポート・タイプへの関連付けを作成する必要があります。この関連付けは必須です。

バランスを初期化するため、一部のディメンションでは法定レポート・タイプがディメンションのコンポーネントの1つになっている必要があります。この列はコンテキスト列を使用して移入されます。ユーザー定義コンテキスト列の必須エントリは次のように定義します。参照コードはT4_RL1、T4A_RL1またはT4A_RL2を定義します。

属性名 値
ContextOneName 年度末フォーム
ContextOneValue [参照コード]

雇用レコードのバランス

雇用レコード(ROE)バランスの初期化はサポートされていません。最終給与が処理された後に、サービス・プロバイダの変更の事由コードを使用して、ROEをレガシー・システムから作成する必要があります。その後、従業員に支給項目の中断が発生した場合、Oracle HCM Cloud Payrollでの最初の給与計算従業員からROEによって支給項目が報告されます。

休暇債務バランス

休暇債務を処理する場合は、従業員の次のバランスを初期化できます。

バランス名 ディメンション名
未処理の休暇化可能支給項目 関係税ユニット年累計
休暇債務 関係税ユニット、プラン・タイプ開始来累計
休暇化可能支給項目

バランスを初期化するため、一部のディメンションにはプラン・タイプ・コンポーネントが含まれています。これは休暇プランと休暇期間を表しています。プラン・タイプ・コンポーネントに次の値を移入します:

  • VA_<休暇欠勤プラン名>_YYYY_<休暇欠勤プランID>

YYYYは、休暇債務が処理される休暇期間年を指します。処理/支給日に導出されます。事業主は年内に債務を計上し、その翌年に従業員に休暇取得を許可することができます。計上と休暇取得を許可する年を当年にすることもできます。

例: VA_Vacation Plan_2018_123456789098765。

前の拠出金の税バランス

Oracle Cloudでは、従業員の前の拠出金値を税バランスで保持しています。これは、前事業主によって控除された金額に対応するためのものです。これらの前の値は年間最大拠出金制限で考慮されます。従業員の観点からすると、これらのバランスは当年の年間YTD金額に表示されず、年度末フォームにも表示されません。

前カナダ年金プラン(CPP)、前ケベック年金プラン(QPP)、前ケベック育児保険プラン、および前雇用保険用の税バランスがあります。この表にはバランスと必要なディメンションが記載されています。前のバランスを計上する場合にのみ、これらを初期化する必要があります。たとえば、買収、合併、経営状況の変化の結果、前のバランスが控除されるケースが考えられます。

雇用保険(EI)

バランス名 ディメンション名
前EI従業員課税対象 関係計算ブレークダウン、州、法定レポート・タイプなし年累計
前EI従業員源泉徴収
前EI事業主課税対象
前EI事業主債務

カナダ年金プラン(CPP)

バランス名 ディメンション名
前CPP従業員基本控除 関係計算ブレークダウンなし、法定レポート・タイプ年累計
前CPP従業員課税対象
前CPP従業員源泉徴収
前CPP事業主基本控除
前CPP事業主課税対象
前CPP事業主債務

ケベック年金プラン(QPP)

バランス名 ディメンション名
前QPP従業員基本控除 関係計算ブレークダウンなし、法定レポート・タイプ年累計
前QPP従業員課税対象
前QPP従業員源泉徴収
前QPP事業主基本控除
前QPP事業主課税対象
前QPP事業主債務

ケベック育児保険プラン(QPIP)

バランス名 ディメンション名
前QPIP従業員課税対象 関係計算ブレークダウンなし、法定レポート・タイプ年累計
前QPIP従業員源泉徴収
前QPIP事業主課税対象
前QPIP事業主債務

ケベック労働基準バランス

従業員がケベックで就業している事業主には、ケベック労働基準(QLS)徴収が適用されます。これらのバランスは該当する場合にのみ初期化します。

税年度の開始時以外の時点で本稼働する場合、QLSの計算とレポート生成を正確に行うため、給与計算の実行前にバランスを初期化する必要があります。または、年末にバランス調整を実施します。

バランスの初期化を実行するため、QLSバランスで必要になるディメンションには法定レポート・コード・コンポーネントが含まれています。これは、バランスに関連付けられたケベック識別番号を表しており、移入は必須です。

ノート: 自社独自の要件に応じて、他のバランスの初期化が必要になる場合があります。QLS総支給額またはQLS免除額の一部であるその他のバランスについて、別途初期化が必要になる場合があります。QLSの例については、ユース・ケースおよびサンプル・ファイルの項を参照してください。

ケベック労働基準レポートの詳細は、次のドキュメントを参照してください:

Cloudレディネス新機能ドキュメント:

https://www.oracle.com/webfolder/technetwork/tutorials/tutorial/cloud/r13/wn/wfr/releases/21A/21A-wf-rewards-wn.htm#F16474

カナダ向け給与管理ガイド:
https://docs.oracle.com/en/cloud/saas/human-resources/22c/faapc/index.html
バランス名 ディメンション名 ノート
ケベック労働基準総計 関係計算ブレークダウンなし、法定レポート・タイプ年累計

次のバランスの合計:

総支給項目

RL-1 Box A調整

RL-1 Box R給与所得調整

解雇予告補償金

損害補償金

RL-1繰延給与または賃金

これらのバランスのいずれかが初期化または調整される場合、ケベック労働基準総計バランスも調整する必要があります。
ケベック労働基準対象 関係税ユニット、州、法定レポート・タイプ、法定レポート・コード年累計

ケベック労働基準総計 - 次のバランス(免除バランス)の合計:

RL-1従業員福利厚生プラン

RL-1従業員信託

ディレクタ料金

株式支払額の福利厚生

コミッションまたは委員会メンバー料金

ケベック従業員カナダ外賃金

公平性委員会従業員賃金

CCQ従業員賃金

重機オペレータ賃金 * .05 (パーセント報酬対象外)

その他労働基準免除報酬
ケベック労働基準控除

ケベック労働基準総計 - ケベック労働基準対象。

ノート: このバランスは保持されますが、ケベック労働基準レポートには表示されません。
ケベック労働基準課税対象

ケベック労働基準対象(年間最大制限を超えない)。たとえば、2020年の制限は$78,500です。
ケベック労働基超過

ケベック労働基準対象 - 年間最大限度。

これは、年間最大制限を超えたケベック労働基準対象の額を表します。
ケベック労働基準債務 ケベック労働基準課税対象に年間レートを適用して計算された金額。
株式支払額からの福利厚生 該当なし
CCQ従業員賃金 該当なし
コミッションまたは委員会メンバー料金 該当なし
ディレクタ料金 該当なし
重機オペレータ賃金 該当なし
損害補償金 該当なし
解雇予告補償金 該当なし
公平性委員会従業員賃金 該当なし
その他労働基準免除報酬 該当なし

税および年度末バランス

カナダ用にロード可能な税および年度末バランスについては、カナダの州の地理コードを参照してください。

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