プロジェクトのスケジューリング

プロジェクト・マネージャは、「プロジェクト・プランの管理」ページからタスクを作成および管理できます。タスクの作成後に、依存関係および制約を追加することもできます。

ノート: チーム・メンバーは、「タスクの管理」ページからTo-Doタスクを追加してプロジェクト・タスクに変換することもできます。ただし、制約および依存関係を割り当てることはできません。

タスクのスケジュール・モードが「自動」の場合、タスクとその要約タスクの依存関係および制約に基づいてタスクの日付が自動的に更新されます。依存関係と制約の間に競合がある場合、制約によって日付が決定されます。

タスクのスケジュール・モードが「手動」の場合は、タスクの日付を手動で管理するか、スケジュール・モードを「自動」に変換する必要があります。

タスクが開始されておらず、依存関係または制約がない場合に、スケジュール・モードを「手動」から「自動」に変更した場合、プロジェクト開始日を変更した場合、または「更新」処理をクリックしてプロジェクト・プランを更新した場合のタスク開始日の決定方法は次のとおりです。

  • タスクに依存性または制約のある要約タスクがある場合は、最も近い要約タスクの制約および依存性がタスクに適用されます。たとえば、依存関係がない「指定日以降に開始」制約が要約タスクにある場合、要約タスクの制約日はタスク開始日に設定されます。

  • 依存性または制約のある要約タスクがタスクにない場合は、プロジェクト開始日がタスク開始日として設定されます。

まだ開始されていないタスクのみが再スケジュールされることに注意してください。

依存関係

依存関係とは、あるタスクの開始日または終了日が別のタスクの開始日または終了日に依存するという2つのタスク間の関係です。「終了日から開始日」、「開始日から開始日」、「終了日から終了日」および「開始日から終了日」の4つのタスク依存関係があります。依存関係を追加するときに、時間的なずれを追加することもできます。

依存関係を追加する方法を次に示します。

  • ガント・チャートでのドラッグ・アンド・ドロップ機能の使用

  • ツールバーのリンク・アイコンの使用

  • 各列または「タスク詳細」ダイアログ・ボックスでの後続タスクまたは先行タスクの値の指定

依存関係の短縮コードをリストした表を次に示します。

依存関係タイプ

短縮コード

終了-開始

FSまたはNone

開始-開始

SS

終了-終了

FF

開始-終了

SF

たとえば、シリアル番号が5のタスクを「終了-終了」の依存関係を持つ後続タスクとして追加する場合は、後続タスク列に「5FF」と入力します。

ノート: コードを入力しない場合、「終了-開始」の依存関係とみなされます。

制約

制約は、タスクの開始日または終了日を制御するための制限です。リーフ・タスクでは、次の制約がサポートされます。

  • 指定日までに終了

  • 指定日に終了

  • 指定日以降に終了

  • 指定日までに開始

  • 指定日に開始

  • 指定日以降に開始

要約タスクでは、「指定日以降に開始」および「指定日までに終了」の制約のみがサポートされます。

依存関係のあるタスクの例

タスクまたはその要約タスクに依存関係があり、タスクのスケジュール・モードが自動の場合、タスクの依存関係、その要約タスクの依存関係、依存関係タイプ、先行タスクの日付およびラグに基づいて、タスクの日付が自動的に更新されます。

ノート: タスクに複数の先行タスクがある場合、すべての依存関係が満たされているかどうかがチェックされます。

次の表には、依存関係があるタスクのタスク日付の決定方法が示されています。

タスク名

タスク・タイプ

開始

終了

期間

先行

Builder 1

要約タスク

7/13/20

7/14/20

2

なし

Builder 1.1

リーフ・タスク

7/13/20

7/13/20

1

なし

Builder 1.2

リーフ・タスク

7/14/20

7/14/20

1

Builder 1.1 (終了-開始の依存関係)

Builder 2

要約タスク

7/15/20

7/17/20

2.5

Builder 1 (終了-開始の依存関係)

Builder 2.1

リーフ・タスク

7/15/20

7/16/20

1.5

なし

Builder 2.2

リーフ・タスク

7/16/20

7/17/20

1

Builder 1.1 (終了-開始の依存関係)、Builder 2.1 (終了-開始の依存関係)

マイルストン 1

マイルストン

7/17/20

7/17/20

0

Builder 2.2 (終了-開始の依存関係)

ゲート1

タスク

7/17/20

7/17/20

0

マイルストン 1

各例について詳しく説明します。

まず、Builder 1.2の日付がどのように決定されるかを見てみましょう。Builder 1.1の開始日は2020年7月13日、その期間は1日、依存関係タイプは終了-開始です。したがって、後続タスクBuilder 1.2の開始日は2020年7月14日になります。

次に、Builder 2.1の日付がどのように決定されるかを確認します。このタスクには直接の依存関係はありませんが、その要約タスクBuilder 2にはBuilder 1への依存関係があります。したがって、このタスクにも依存関係が適用されます。Builder 1の終了日は2020年7月14日で、依存関係タイプは「終了-開始」であるため、Builder 2.1の開始日は2020年7月15日になり、期間は1.5日であるため、終了日は2020年7月16日になります。

次に、Builder 2.2の日付がどのように決定されるかを確認します。Builder 1.1およびBuilder 2.1に対する「終了-開始」の依存関係が2つあります。その要約タスクBuilder 2もBuilder 1に依存しています。これら3つの先行タスクのうち、タスクBuilder 2.1が最後に終了し、この依存関係が満たされると他の依存関係も満たされます。また、Builder 2.1の期間は1.5日であり、1日の部分的なスケジューリングがサポートされているため、1日の後半を使用できます。したがって、Builder 2.2の開始日は2020年7月16日になります。また、期間が1日であるため、Builder 2.2のタスクには2020年7月16日の後半と2020年7月17日の前半が使用されます。したがって、終了日は2020年7月17日になります。

最後に、マイルストン1およびゲート1の日付がどのように決定されるかを確認します。マイルストン1には、「終了-開始」の依存関係がある先行タスクBuilder 2.2があります。マイルストンの期間は0であるため、先行タスクが完了するのと同じ日に開始されます。したがって、マイルストン1の開始日および終了日は2020年7月17日になります。同様に、ゲート1の開始日と終了日も2020年7月17日になります。

依存関係および制約のあるタスクの例

スケジュール・モードが自動で、制約と依存関係の両方がある場合、アプリケーションは制約と依存関係の両方が満たされるように後続タスク日付を移入します。ただし、矛盾が生じる場合は、制約によって日付が決定されます。

次の表には、依存関係および制約があるタスクのタスク日付の決定方法が示されています。

タスク名

開始

終了

期間(日数)

先行

制約

Builder 1

2019年12月2日

2019年12月2日

1

なし

なし

Builder 2

2019年12月4日

2019年12月4日

1

Builder 1 (終了-開始の依存関係)

2019年12月4日以降に開始

Builder 3

2019年12月2日

2019年12月2日

1

なし

なし

Builder 4

2019年12月5日

2019年12月6日

2

Builder 3 (終了-開始の依存関係)

2019年12月6日以降に終了

Builder 5

2019年12月2日

2019年12月2日

1

なし

なし

Builder 6

2019年12月2日

2019年12月2日

1

Builder 5 (終了-開始の依存関係)

2019年12月2日に開始

各例について詳しく説明します。

タスクBuilder 2には先行タスクBuilder 1があり、それに従いBuilder 2の開始は2019年12月3日以降である必要があります。しかし、それよりも遅い2019年12月4日以降に開始するよう制約で指定されているため、Builder 2の開始は2019年12月4日になります。また、期間は1日であるため、終了は2019年12月4日になります。

タスクBuilder 4には先行タスクBuilder 3があり、それに従いBuilder 4の開始は2019年12月3日以降である必要があります。ただし、2019年12月6日以降に終了するという制約により、Builder 4の終了は2019年12月6日である必要があり、その結果、2019年12月5日を開始日にする必要があります。そのため、Builder 4の開始は2019年12月5日になり、終了は2019年12月6日になるため、両方の条件が満たされます。

タスクBuilder 6には先行タスクBuilder 5があり、それに従いBuilder 6の開始は2019年12月3日以降である必要があります。しかし、2019年12月2日に開始するという制約があります。これは依存関係と矛盾するため、制約に基づいてBuilder 6の日付が決定されます。そのためBuilder 6の開始は2019年12月2日です。また、期間が1日のため、Builder 6の終了は2019年12月2日になります。