1概要

この章には、次の内容が含まれます。

製品要件およびアイデア管理

イノベーション・マネジメントは、企業が正しい製品を作成する能力を促進します。イノベーション・マネジメントによって、企業は次のことが可能になります。

  • 様々なソースからアイデアを収集し、コラボレートし、適切な機会を識別し、新規または改善された提案として促進します。

  • 主要な機能を識別し、これらの提案用に詳細な要件を構築します。

  • 利害関係者の承諾を得られるように提案をポートフォリオとして発行します。

  • これらの提案を支援する概念を開発し、確実に製品目標を達成します。

前述の要素は、決まった手順で実行する必要はなく、企業のビジネス・プロセスに基づいて任意の順序で実行できます。後述の「イノベーション・プロセスの概要」を参照してください。

イノベーション・マネジメント・ソリューション

イノベーション・マネジメント・スイートには、次の3つのソリューションが含まれます。

  • Product Requirements and Ideation Managementは、アイデア、要件仕様および機能セットによってイノベーション・プロセスを支援し、簡潔化します。このユーザー・ガイドでは、これらのビジネス・オブジェクトの作成および管理を説明します。

  • Concept Design Managementは、概念フェーズにある製品の定義を、概念と提案を使用して支援します。PRIMとCDMビジネス・オブジェクトは、密接に関連して動作するよう設計されています。

  • Product Lifecycle Portfolio Managementは、製品概念や提案をポートフォリオに集約します。ポートフォリオ・シナリオは、価値、バランス、戦略、リソースおよび製品構成の分析に基づいて変更されます。

イノベーション・マネジメントの作業領域

イノベーション・マネジメント・ソリューションは、3つの作業領域からアクセスできます。作業領域へのアクセスは、ユーザーに割り当てられたロールに基づいて決まります。イノベーション・マネジメントの3つの作業領域は次のとおりです。

  1. アイデアに関連のある作業は「アイデア」作業領域で実行され、企業の従業員や信頼されたパートナ、顧客がアクセスできます。

  2. 要求・要件、機能、構想および提案に関連のある作業は「概要」(構想)作業領域で実行され、設計マネージャ、設計エンジニアおよび製品マネージャがアクセスできます。

  3. ポートフォリオに関連のある作業は「ポートフォリオ」作業領域で実行され、ポートフォリオ・マネージャおよびその他の財務マネージャやリソース・マネージャがアクセスできます。

イノベーション・マネジメントの概要

イノベーション・プロセスは、アイデアが「アイデア」作業領域に入力されて始まります。アイデアが拡充され、グループ化され、熟成された後は、より制限された「概念」作業領域で新規または既存の製品提案に添付できます。または、アイデアをさらに正式な要件仕様に変換して、これを後に概念設計の入力に使用できます。

別のシナリオでは、要件またはアイデアの入力なしに新規概念が開発されることもあります。この場合、適切な要件仕様は後に開発され、概念設計の成熟化に貢献します。

概念設計が承認されると、製品概念および製品要件仕様はOracle Cloud製品開発またはOracle Agile製品ライフサイクル管理(またはその他のPLMアプリケーション)に送信され、詳細な設計、プロトタイプの作成、そして最終的に新製品の導入または改善が行われます。