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Oracle® Fusion Middleware Oracle ADFアプリケーションの管理
12c (12.1.3)
E57585-02
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7 ADFアプリケーションのためのWLSTコマンド・リファレンス

この章では、Oracle WebLogic ServerでOracle ADFアプリケーションのデプロイ、管理および構成に使用できるWLSTコマンドについて説明します。

この章の内容は次のとおりです。

7.1 Oracle ADFのためのカスタムWSLTコマンドの概要

構成またはランタイムBeanの階層の移動、およびプロンプト表示の制御を行うには、ADFベースのURL接続WLSTコマンドを使用します。ADFMArchiveConfigオブジェクトの管理には、getADFMArchiveConfigコマンドを使用します。

Oracle ADFでカスタムWLSTコマンドを使用するには、Oracle共通ホームからWLSTスクリプトを起動する必要があります。カスタムのメタデータ・サービス(MDS)コマンドなど、その他のWLSTコマンドの詳細は、『WebLogic Server WLSTコマンド・リファレンス』を参照してください。

7.2 ADF固有のWLSTコマンド

ADFアプリケーションには表7-1のコマンドを使用します。

表7-1 WLST構成用の参照コマンド

使用するコマンド 目的 WLSTでの使用

adf_createFileUrlConnection


新しいADFファイル接続を作成します。

オンラインまたはオフライン

adf_createHttpUrlConnection


新しいADF URL接続を作成します。

オンラインまたはオフライン

adf_setURLConnectionAttributes


新たに作成されたADF接続または既存のADF接続の属性を設定または編集します。

オンラインまたはオフライン

adf_listUrlConnection


新しいURL接続をリストします。

オンラインまたはオフライン

getADFMArchiveConfig


指定されたアーカイブのADFMArchiveConfigオブジェクトにハンドルを戻します。

オンラインまたはオフライン

exportJarVersions


JARバージョンのCSV形式を現在のORACLE_HOMEから指定された場所にエクスポートします。

オフライン

exportApplicationJarVersions


指定されたアプリケーションのランタイムJARバージョンのCSV形式を指定された場所にエクスポートします。

オンライン

exportApplicationSelectedJarVersions


Versions.xmlファイルと連携して、選択したJARのJARバージョンのCSV形式を指定された場所にエクスポートします。

オンライン

createWebServiceConnection


ADFアプリケーションのWebサービス接続の作成。

オンライン

listWebServiceConnection


ADFアプリケーションのWebサービス接続のリスト表示。

オンライン

deleteWebServiceConnection


ADFアプリケーションのWebサービス接続の削除。

オンライン


7.2.1 adf_createFileUrlConnection

WLSTとともに、オンラインまたはオフラインで使用します。

7.2.1.1 説明

このコマンドは、oracle.adf.model.connection.url.FileURLConnection接続クラスに基づいて新しい接続を作成する際に使用します。

7.2.1.2 構文

adf_createFileURLConnection(appName, name, URL)
引数 定義
appName
接続を作成するアプリケーション名。
name
新しい接続の名前。
URL
この接続に関連付けられるURL。

7.2.1.3

adf_createFileURLConnection('myapp','tempDir','/scratch/tmp')

7.2.2 adf_createHttpUrlConnection

WLSTとともに、オンラインまたはオフラインで使用します。

7.2.2.1 説明

このコマンドは、oracle.adf.model.connection.url.HttpURLConnection接続のtypeクラスに基づいて新しい接続を作成する際に使用します。

7.2.2.2 構文

adf_createHttpURLConnection (appName, name, [URL], [authenticationType], [realm], [user], [password])
引数 定義
appName
接続を作成するアプリケーション名。
name
新しい接続の名前。
url
(オプション) この接続に関連付けられるURL。
authenticationType (オプション) デフォルトはbasicです。
realm (オプション) この接続が認証を処理する場合は、これを設定する必要があります。デフォルトは「基本」モードです。
user (オプション)
password (オプション)

7.2.2.3

adf_createHttpURLConnection('myapp','cnn','http://www.cnn.com') 

7.2.3 adf_setURLConnectionAttributes

WLSTとともに、オンラインまたはオフラインで使用します。

7.2.3.1 説明

このコマンドは、新たに作成されたADF接続または既存のADF接続の属性を設定または編集する際に使用します。

7.2.3.2 構文

adf_setURLConnectionAttributes(appname, connectionname, attributes)
引数 定義
appname
アプリケーション名。
connectionname
接続の名前。
attributes
キー/値ペアに設定される属性を含む配列。

7.2.3.3

adf_setURLConnectionAttributes ('myapp','cnn','ChallengeAuthenticationType:digest',
'AuthenticationRealm:XMLRealm'

7.2.4 adf_listUrlConnection

WLSTとともに、オンラインまたはオフラインで使用します。

7.2.4.1 説明

このコマンドは、アプリケーションの接続をリストする際に使用します。

7.2.4.2 構文

adf_listURLConnection(appname)
引数 定義
appname
アプリケーション名。

7.2.4.3

adf_listURLConnection ('myapp')

7.2.5 getADFMArchiveConfig

WLSTとともに、オンラインまたはオフラインで使用します。

7.2.5.1 説明

指定されたアーカイブのADFMArchiveConfigオブジェクトにハンドルを戻します。戻されるADFMArchiveConfigオブジェクトのメソッドを使用して、アーカイブ内のアプリケーション構成を変更できます。

ADFMArchiveConfigオブジェクトは、次のメソッドを提供します。

  • setDatabaseJboSQLBuilder([value]) - データベースのjbo.SQLBuilder属性を設定します。

  • getDatabaseJboSQLBuilder() - jbo.SQLBuilder属性の現在の値を戻します。

  • setDatabaseJboSQLBuilderClass([value]) - データベースのjbo.SQLBuilderClass属性を設定します。値は、カスタム・ビルダー・クラスのフルネームです。

  • getDatabaseJboSQLBuilderClass() - jbo.SQLBuilderClass属性の現在の値を戻します。

  • setDefaultRowLimit([value]) - デフォルトのrowLimit 属性を設定します。値は、行の長さ制限を指定します(デフォルトは-1)。

  • getDefaultRowLimit() - rowLimit属性の現在の値を戻します。

  • save([toLocation]) - toLocationを指定すると、変更はターゲットのアーカイブ・ファイルに保存され、元のファイルは変更されません。そうしない場合、変更は元のファイル自体に保存されます。

7.2.5.2 構文

archiveConfigObject = ADFMAdmin.getADFMArchiveConfig(fromLocation)
引数 定義
fromLocation 
完全パスを含むearファイルの名前。

setDatabaseJboSQLBuilder([value])の構文は次のとおりです。

archiveConfigObject.setDatabaseJboSQLBuilder([value])
引数 定義
value 
jbo.SQLBuilder属性の値。有効な値は、Oracle(デフォルト)、OLite、DB2、SQL92、SQLServer、Customです。Customを指定した場合は、jbo.SQLBuilderClass属性も設定する必要があります。

getDatabaseJboSQLBuilder()の構文は次のとおりです。

archiveConfigObject.getDatabaseJboSQLBuilder()

setDatabaseJboSQLBuilderClass([value])の構文は次のとおりです。

archiveConfigObject.setDatabaseJboSQLBuilderClass([value])
引数 定義
value 
jbo.SQLBuilderClass属性の値。

getDatabaseJboSQLBuilderClass()の構文は次のとおりです。

archiveConfigObject.getDatabaseJboSQLBuilderClass()

setDefaultRowLimit([value])の構文は次のとおりです。

archiveConfigObject.setDefaultRowLimit([value])
引数 定義
value 
rowLimit属性の値。

getDefaultRowLimit()の構文は次のとおりです。

archiveConfigObject.getDefaultRowLimit([value])

save([toLocation])の構文は次のとおりです。

archiveConfigObject.save([toLocation])
引数 定義
toLocation 
変更を保存するファイル名および絶対パス。

7.2.5.3

次の例では、jbo.SQLBuilder属性がDB2に設定されています。

wls:/offline> archive =
               ADFMAdmin.getADFMArchiveConfig(fromLocation='/tmp/testArchive.ear')
wls:/offline> archive.setDatabaseJboSQLBuilder(value='DB2') 
wls:/offline> archive.save() 

次の例では、jbo.SQLBuilder属性が削除されており、アプリケーションのデフォルトが使用されます。

wls:/offline> archive =
              ADFMAdmin.getADFMArchiveConfig(fromLocation='/tmp/testArchive.ear')
wls:/offline> archive.setDatabaseJboSQLBuilder()
wls:/offline> archive.save(toLocation='/tmp/targetArchive.ear')

次の例では、jbo.SQLBuilder属性がCustomに、jbo.SQLBuilderClass属性がクラスcom.example.CustomBuilderに設定されています。

wls:/offline> archive =
              ADFMAdmin.getADFMArchiveConfig(fromLocation='/tmp/testArchive.ear')
wls:/offline> archive.setDatabaseJboSQLBuilder('Custom') 
wls:/offline> archive.setDatabaseJboSQLBuilderClass('com.example.CustomBuilder') 
wls:/offline> archive.save(toLocation='/tmp/targetArchive.ear')

次の例では、rowLimit属性が100に設定されています。

wls:/offline> archive = getADFMArchiveConfig(fromLocation='/tmp/testArchive.ear')
wls:/offline> archive.setDefaultRowLimit(100)
wls:/offline> archive.save(toLocation='/tmp/targetArchive.ear')

7.2.6 exportJarVersions

WLSTとともにオフラインで使用します。

7.2.6.1 説明

JARバージョンのCSV形式を、現在のORACLE_HOMEから指定された場所にエクスポートするために使用します。エクスポートされたJARバージョン情報は、Oracle OpenOfficeまたはMicrosoft Excelで開くことができます。

7.2.6.2 構文

exportJarVersions(path)
引数 定義
path
JARバージョンを抽出する場所。

7.2.6.3

この例は、JARバージョンを/tmp/export-MyApp-Versions.csvにエクスポートする方法を示します。CSVファイルのR/W権限を確認する必要があります。

wls:/offline>exportJarVersions('/tmp/export-MyApp-Versions.csv')

7.2.7 exportApplicationJarVersions

WLSTとともにオンラインで使用します。

7.2.7.1 説明

指定されたアプリケーションのランタイムJARバージョンのCSV形式を指定された場所にエクスポートするために使用します。

7.2.7.2 構文

exportApplicationJarVersions(applicationName, path)
引数 定義
applicationName
JARバージョンをエクスポートするアプリケーション名
path
JARバージョンをエクスポートする場所。

7.2.7.3

この例は、MyAppランタイムJARバージョンを/tmp/export-MyApp-Versions.csvにエクスポートする方法を示します。CSVファイルのR/W権限を確認する必要があります。

wls:/DefaultDomain/serverConfig>exportApplicationJarVersions('MyApp',
'/tmp/export-MyApp-Versions.csv')

7.2.8 exportApplicationSelectedJarVersions

WLSTとともにオンラインで使用します。

7.2.8.1 説明

選択したJARのJARバージョンのCSV形式を指定された場所にエクスポートするために使用します。

7.2.8.2 構文

exportApplicationSelectedJarVersions(applicationName, path, jarsLocation)
引数 定義
applicationName
JARバージョンをエクスポートするアプリケーション名。
path
JARバージョンを抽出する場所。
jarsLocation
選択したJARのオプションのリスト。指定しない場合、%WLSDOMAIN%/config/fmwconfig/Versions.xmlのデフォルトのJARランタイム・バージョンのリストがエクスポートされます。

Versions.xmlselectedJarsプロパティが空の場合、adfm.jaradf-richclient-impl-11.jaradf-controller.jaradf-pageflow-impl.jaradf-share-support.jarおよびmdsrt.jarのバージョン情報がエクスポートされます。


7.2.8.3

この例は、Versions.xmlファイルのselectedJarsプロパティを使用してJARバージョンを/tmp/export-MyApp-Versions.csvにエクスポートする方法を示します。この場合、jarsLocationパラメータが指定されていないため、Versions.xmlファイルのselectedJarsプロパティにリストされているライブラリがエクスポートされます。CSVファイルのR/W権限を確認する必要があります。

wls:/offline>exportApplicationSelectedJarVersions('MyApp',
'/tmp/export-MyApp-Versions.csv') 

Versions.xml
<Diagnostics xmlns="xmlns.oracle.com/adf/diagnostics">
  <Versions xmlns="xmlns.oracle.com/adf/diagnostics/versions"
    exportVersionsOnApplicationStartup="true" 
    selectedJars="$ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.model_11.1.1/adfm.jar;
      $ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.view_11.1.1/adf-richclient-impl-11.jar;
      $ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.controller_11.1.1/adf-controller.jar;
      $ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.pageflow_11.1.1/adf-pageflow-impl.jar;
      $ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.share_11.1.1/adf-share-support.jar;
      $ORACLE_HOME$/modules/oracle.mds_11.1.1/mdsrt.jar" />
</Diagnostics>

この例は、jarsLocationパラメータを使用してJARバージョンを/tmp/export-MyApp-Versions.csvにエクスポートする方法を示します。この場合、jarsLocationパラメータで明示的に渡されるライブラリがエクスポートされます。CSVファイルのR/W権限を確認する必要があります。

wls:/offline>exportApplicationSelectedJarVersions('MyApp',
'/tmp/export-MyApp-Versions.csv',
'$ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.model_11.1.1/adfm.jar;$ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.view_11.1.1/adf-richclient-impl-11.jar') 

7.2.9 createWebServiceConnection

WLSTとともにオンラインで使用します。

7.2.9.1 説明

ADFアプリケーションのWebサービス接続を作成するために使用します。

一連のサービス名およびポート名を{serviceName: portNameのリスト}の形式で返します。

たとえば、{'PolicyReferenceEchoBeanService': array(java.lang.String,['PolicyReferenceEchoBeanPort'])}です。

7.2.9.2 構文

createWebServiceConnection(appName, wsConnName, wsdlUrlStr, readerProps)
引数 定義
appName 
Webサービス接続を作成するADFアプリケーションの名前。
wsConnName 
新しいWebサービス接続の名前。
wsdlUrlStr 
サービスWSDL URL文字列の名前。
readerProps  
オプションのWSDLリーダー・プロパティ。

次に例を示します。

'["wsdl.reader.proxy.host=proxy.my.com", "wsdl.reader.proxy.port=80"]'

7.2.9.3

この例は、Webサービス接続mywsconnおよびhttp://myserver/myservice?WSDLのWSDL URL文字列を使用して、ADFアプリケーションmyappのWebサービス接続を作成する方法を示します。

createWebServiceConnection('myapp','mywsconn','http://myserver/myservice?WSDL')

7.2.10 listWebServiceConnection

WLSTとともにオンラインで使用します。

7.2.10.1 説明

ADFアプリケーションと関連付けられているWebサービス接続をリストするために使用します。

7.2.10.2 構文

listWebServiceConnection(appName)
引数 定義
appName 
Webサービス接続をリストするADFアプリケーションの名前。

7.2.10.3

この例は、アプリケーションmyappのWebサービス接続をリストする方法を示します。

listWebServiceConnection('myapp')

7.2.11 deleteWebServiceConnection

WLSTとともにオンラインで使用します。

7.2.11.1 説明

ADFアプリケーションと関連付けられているWebサービス接続を削除するために使用します。

7.2.11.2 構文

listWebServiceConnection(appName, weConnName)
引数 定義
appName 
Webサービス接続を削除するADFアプリケーションの名前。
wsConnName 
削除するWebサービス接続の名前。

7.2.11.3

この例は、Webサービス接続mywsconnをアプリケーションmyappから削除する方法を示します。

deleteWebServiceConnection('myapp','mywsconn')