Oracle® Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Swingアプリケーションの開発 12c (12.1.3) E59440-01 |
|
![]() 前 |
![]() 次 |
この章では、ADF SwingフォームおよびパネルでのADF Swingコントロールの使用方法について説明します。ADF Swingは、ADF Swingアプリケーションの設計に使用できる標準Swingコントロールに加えて、ADF Swingコントロールと呼ばれる独自のコントロールのセットを備えています。
この章には、次のセクションがあります。
ADF Swingは、ADF Swingアプリケーションの設計に使用できる標準Swingコントロールに加えて、独自のコントロールのセットを備えています。次の追加のコントロールが「データ・コントロール」パネルで使用できます。
JUArrayComboBox
JUImageControl
JULabel
JULabel - Label For
JULovEditButton
JUNavigationBar
JURadioButtonGroupPanel
JUShuttlePanel
JUStatusBar
指定されたADF Swingコントロールに使用されるコントロール・バインディングのタイプは、そのコントロールによって実行されるアクションによって異なります。表7-1は、バインディングおよびそれらでサポートされている各種ADF Swingコントロールを示しています。
表7-1 コントロール・バインディングとADF Swingコントロール
バインディング | ADF Swingコントロール |
---|---|
属性バインディング |
Label For JULovEditButton (LOVダイアログのボタン) JUImageControl JULabel |
配列コンボ・ボックス・バインディング |
JUArrayComboBox |
イテレータ・バインディング |
JUNavigationBar JUStatusBar |
列挙モードでのリスト・バインディング |
JUShuttlePanel |
値リスト(LOV)モードでのリスト・バインディング |
JURadioButtonGroupPanel |
これらのコントロールも、これらが補足している標準Swingコントロールと同様に、MVC (Model-View-Controller)アーキテクチャに依存しています。ADF Swingコントロールは、Swingコントロールには存在しないコントローラに依存して、エンド・ユーザーの相互作用を管理する点で独特です。ADF Swingコントロールは、ADFモデル・バインディングとともに、多様なデータバインド機能を使用したJavaデスクトップ・アプリケーションの設計を可能にします。
配列コンボ・ボックスは、ADF Swing JUArrayComboBox
コントロールであり、タイプoracle.jbo.domain.array
としてマップされているビジネス・サービス・データ・コレクションの属性にバインドできます。配列コンボ・ボックスは、1つの属性からその値リストを表示するため、ADF属性バインディング(データ・コレクションの属性を介してデータベース内に格納されているデータにアクセスする)と連動します。現在、オブジェクト配列を編集するためのJDeveloperのデザインタイム・サポートがない場合、配列属性の要素は、数値、文字列、日付などスカラー値に制限されます。
注意:
|
ユーザーは、配列コンボ・ボックスを使用して、既存の属性値を表示できます。また、表示されている値を追加、更新および削除することもできます。
スカラー型の配列属性にバインドする手順は次のとおりです。
ユーザー・インタフェース・プロジェクトで、データ・パネルまたはフォームに対してJavaビジュアル・エディタを開きます。
「データ・コントロール」パネルで、イメージ・コントロールにバインドする属性を、開いているフォームまたはパネルにドラッグします。
子の追加ポップアップ・リストから、「JUArrayComboBox」を選択します。
JDeveloperによって、クラス・ファイルに、配列コンボ・ボックスを属性にバインドする次のようなコードが追加されます。
myJUArrayComboBox1.setDocument((Document)panelBinding.
bindUIControl("MyAttribute", myJuArrayComboBox1"));
配列属性に値を挿入する手順は次のとおりです。
Javaビジュアル・エディタで、ドロップダウン・リストを選択し、[Ctrl]キーを押しながらクリックし、新しい空のリスト・アイテムを作成します。
空のリスト・アイテム内に、値を入力し、[Enter]キーを押します。
配列属性の既存の値を更新する手順は次のとおりです。
アイテムを選択し、新しい値を入力し、[Enter]キーを押します。
配列属性から既存の値を削除する手順は次のとおりです。
アイテムを選択し、[Delete]キーを押します。
イメージ・コントロールは、ADF Swing JUImage
コントロールであり、ADF Swing属性バインディングを介してビジネス・サービス・コレクションの属性にバインドできます。属性バインディングは、特定のデータ・コレクションを介してデータベースに格納されているイメージにアクセスします。JUImageコントロールでサポートされているデータ型には、次のものとして格納されるイメージがあります。
ADFビジネス・コンポーネント・ドメインBLOBデータ型
ADFビジネス・コンポーネント・ドメインRawデータ型
Oracle interMediaドメイン・イメージ・タイプ
フォームまたはパネルにデータバインドされたイメージ・コントロールを挿入する手順は次のとおりです。
ユーザー・インタフェース・プロジェクトで、目的のデータ・パネルまたはフォームに対してJavaビジュアル・エディタを開きます。
「データ・コントロール」パネルで、イメージ・コントロールにバインドする属性を、開いているフォームまたはパネルにドラッグします。
子の追加ポップアップ・リストから、「JUImageControl」を選択します。
JDeveloperによって、クラス・ファイルに、フォームと関連付けられているページ定義ファイルのMyImageAttribute
バインディング定義を参照する次のようなコードが追加されます。
myJUImageControl1.setModel((JUDefaultControlBinding)
panelBinding.bindUIControl("MyImageAttribute",
myJUImageControl1));
イメージにスクロール・リージョンを追加する手順は次のとおりです。
「プロパティ」ウィンドウで、「autoscrolls」フィールドをTrueに設定します。
ADF Swingフォーム内で、ユーザーは、データベース内に格納されているイメージ・ファイルを削除および更新できますが、イメージ自体を編集することはできません。
JUImageコントロールを使用する手順は次のとおりです。
イメージ・コントロールは、1つの表示エリアと2つのボタンがあるパネルで構成されます。
「変更」ボタン。ロードするイメージ・ファイルをユーザーが選択できる「開く」ダイアログ・ボックスを呼び出します。
「クリア」ボタン。イメージを削除します。
フォームまたはパネルのイメージ・コントロールのデータ・バインディングを変更する手順は次のとおりです。
Javaビジュアル・エディタでJUImage
コントロールが含まれるフォームまたはパネルを開きます。
変更するJUImage
コントロールを右クリックし、メニューから「バインディングの編集」を選択します。
JUImage
のコントロール・バインディング・ダイアログが表示されます。
JUImage
ADF Swingコントロールは、データベース内のマルチメディアにアクセスするために使用できます。JUImage
コントロールは、イメージのみに制限されています。
注意: JDeveloperでは、 |
JUImage
コントロールは、データベースからイメージを表示するために使用されるADF Swingのコントロールの以前の実装です。データベースのサポート対象のinterMediaオブジェクト・タイプからイメージをストリームできる場合、アプリケーションのパフォーマンスが必ず向上します。JUImage
コントロールの場合、そのイメージ・ファイルは、アプリケーションでそれを表示する前に完全にダウンロードしておく必要があります。さらに、JUImage
は、RAW、LONG RAW、BLOBおよびinterMedia IMAGEタイプに制限されています。
JULabel
は、ADF Swing属性バインディングを介してビジネス・サービス・コレクションの属性にバインドできるADF Swingコントロールです。属性バインディングは、特定のデータ・コレクションを介してデータベースに格納されているデータにアクセスします。JULabel
コントロールは、ラベルとして属性値をレンダリングします。
または、ADFビジネス・コンポーネント属性用に定義されたコントロール・ヒントのラベルを表示できます。詳細は、第7.6項「ラベル・コントロールの使用方法」を参照してください。
フォームまたはパネルにデータバインドされたラベルを挿入する手順は次のとおりです。
データ・パネルをJavaビジュアル・エディタで開きます。
詳細は、第2.10項「空のADF Swingパネルの作成方法」を参照してください。
「ウィンドウ」メニューから、「アプリケーション」を選択します。
「アプリケーション」ウィンドウで、「データ・コントロール」パネルを開きます。
「データ・コントロール」パネルで、ラベルにバインドする属性を、開いているフォームまたはパネルにドラッグします。
子の追加ポップアップ・リストから、「JULabel」を選択します。
JDeveloperによって、クラス・ファイルに、JULabel
を属性にバインドする次のようなコードが追加されます。
myJuLabel.setModel((JULabelBinding)panelBinding.bindUIControl("MyAttribute", myJuLabel));
注意: テキスト・プロパティは、ADF Swingフォームを実行するときに上書きされます。 |
フォームまたはパネルのラベルのデータ・バインディングを変更する手順は次のとおりです。
Javaビジュアル・エディタでJULabel
コントロールが含まれるフォームまたはパネルを開きます。
変更するJULabel
コントロールを右クリックし、メニューから「バインディングの編集」を選択します。
「属性バインディングの編集」ダイアログが表示されます。
ラベル・コントロールは、ADF Swing JULabel
コントロールであり、ADF Swing属性バインディングを介してビジネス・サービス・コレクションの属性にバインドできます。このバインディングは、ADFビジネス・コンポーネント・ビュー・オブジェクトの属性に対して事前に定義されているコントロール・ヒントにアクセスします。JULabel
コントロールは、定義済のヒントからラベルをレンダリングします。
または、属性値からラベルを表示できます。詳細は、第7.5項「JULabelコントロールの使用方法」を参照してください。
フォームまたはパネルにデータバインドされたラベルを挿入する手順は次のとおりです。
ユーザー・インタフェース・プロジェクトで、データ・パネルまたはフォームに対してJavaビジュアル・エディタを開きます。
「データ・コントロール」パネルで、ラベル・コントロールにバインドする属性を、開いているフォームまたはパネルにドラッグします。
子の追加ポップアップ・リストから、「Label For」を選択します。
JDeveloperによって、クラス・ファイルに、JULabel
を属性にバインドする次のようなコードが追加されます。
myjULabel1.setText(panelBinding.findCtrlValueBinding ("MyAttribute").getLabel());
注意: テキスト・プロパティは、ADF Swingフォームを実行するときに上書きされます。 |
フォームまたはパネルのラベルのデータ・バインディングを変更する手順は次のとおりです。
Javaビジュアル・エディタでラベル・コントロールが含まれるフォームまたはパネルを開きます。
変更するJULabel
コントロールを右クリックし、メニューから「バインディングの編集」を選択します。
「属性バインディングの編集」ダイアログが表示されます。
LOV編集ボタン・コントロールは、ADF Swing JULovEditButton
コントロールであり、ADF Swing属性バインディングを介してビジネス・サービス・コレクションの属性にバインドできます。JULovEditButton
コントロールによって、ユーザーは、表示されるシャトル・リストに対して複数選択を実行できます。
フォームまたはパネルにデータバインドされたLOV編集ボタンを挿入する手順は次のとおりです。
ユーザー・インタフェース・プロジェクトで、Javaビジュアル・エディタでフォームまたはデータ・パネルを開きます。
「データ・コントロール」パネルで、JULovEditButton
コントロールにバインドするコレクションを、開いているフォームまたはパネルにドラッグします。
子の追加ポップアップ・リストから、「Button LOV」を選択します。
JDeveloperによって、クラス・ファイルに、フォームと関連付けられているページ定義ファイルのDCShuttle
バインディング定義を参照する次のようなコードが追加されます。
myjButton.setModel((ButtonModel)panelBinding.bindUIControl
("Address1",myjButton));
フォームまたはパネルのLOV編集ボタンのデータ・バインディングを変更する手順は次のとおりです。
Javaビジュアル・エディタでJULovEditButton
コントロールが含まれるフォームまたはパネルを開きます。
変更するJULovEditButton
コントロールを右クリックし、メニューから「バインディングの編集」を選択します。
「ボタンLOVバインディングの作成」ダイアログが表示されます。
ナビゲーション・バーは、次のものにバインドできるADF Swing JUNavigationBar
コントロールです。
モデル・オブジェクトを介したビジネス・サービス・データ・コレクション
コンストラクタを介してパネル・バインディングが渡されるJUPanel
。
これらのバインディングの効果によって、ナビゲーション・バー・アクションの有効範囲が決まります。データ・コレクションにバインドする場合、JUNavigationBar
によって、同じパネルを共有していて、かつその属性を介して同じデータ・コレクションにバインドしているコントロール間を移動できます。一方、JUNavigationBar
コントロールを、子パネルが含まれているパネルに追加し、パネル・バインディングを設定することで、子パネル内のコントロールのナビゲーションを制御できます。
データ・コレクションにバインドする手順は次のとおりです。
ユーザー・インタフェース・プロジェクトで、データ・パネルまたはフォームに対してJavaビジュアル・エディタを開きます。
「データ・コントロール」パネルで、ナビゲーション・バー・コントロールにバインドするデータ・コレクションを、開いているフォームまたはパネルにドラッグします。
子の追加ポップアップ・リストから、「JUNavigationBar」を選択します。
JDeveloperによって、クラス・ファイルに、JUNavigationBar
をコレクションにバインドする次のようなコードが追加されます。
jUNavigationBar1.setModel(JUNavigationBar.createViewBinding
(panelBinding, jUNavigationBar1, "MyDataCollection", null, "MyCollectionIterator"));
JUPanelにバインドする手順は次のとおりです。
ユーザー・インタフェース・プロジェクトで、ナビゲーションするパネルが含まれているレイアウト・パネルに対してJavaビジュアル・エディタを開きます。
「コンポーネント」ウィンドウのADF Swingコントロールページで、JUNavigationBarコントロールを、開いているフォームにドラッグします。
JUNavigationBarコントロールの「プロパティ」ウィンドウで、「model」フィールドを選択し、「ADF Swingパネル・バインディング」を選択します。
JDeveloperによって、クラス・ファイルに、JUNavigationBar
を現在のパネルに渡されるパネル・バインディングにバインドする次のようなコードが追加されます。
myNavBar.setModel(JUNavigationBar.createPanelBinding
(panelBinding, myNavBar));
ADF Swingでは、検索モードを有効化したADF Swingデータ・パネルでJUNavigationBar
コントロールを使用することで、パラメータ化された問合せをサポートできます。検索モードでは、ユーザーは、データ・パネルを使用して、サポートされているADF Swingコントロール・バインディングを介して検索基準を入力できます。
検索モードでパネルを実行する場合、ナビゲーションモードのコンポーネントによって検索基準コンポーネントが強制的に更新されることはなくなります。ユーザーが検索基準を入力できるようにするために、それらは空のままになります。
検索モードのデータ・パネルの一般的な使用法は、次のとおりです。
ユーザーが、パネルを検索モードにします。
たとえば、ユーザーが「Find」ボタンをクリックする場合があります。これはデフォルトでJUNavigationBar
(ADFビジネス・コンポーネント・ビュー・オブジェクトにバインドされている)によって提供されています。
ユーザーが、フォームにすでに返されたデータの結果を絞り込むための検索基準を入力します。
検索モードでは、アンカー付きのワイルドカード検索が実行されます。
検索列の先頭文字がアンカーとして使用され、入力した文字列で始まるすべての文字列が検索されます。
ADF Swingの同じビュー・オブジェクトにバインドする別のコントロール(JTable
コントロールなど)は、パラメータ化された問合せの結果を表示します。
パラメータ付き問合せは、実行時に値が指定されるプレースホルダが含まれた問合せです。たとえば、次のPL/SQL文のmin_salary
は、パラメータ値のプレースホルダで、実行時に値が指定されます。
SELECT ename, job, mgr FROM emp WHERE sal < :min_salary
検索モードのデータ・パネルではADF Swingコントロール・バインディングを使用して、バインドされたADFビジネス・コンポーネント・ビュー・オブジェクトの属性のうち、queriable
プロパティがtrue
に設定されている属性ごとにフィールドを表示します。ビュー・オブジェクトは、ビジネス・コンポーネントにより実行される最初の問合せを定義します。
検索モード操作用のデータ・パネルを作成する最も簡単な方法は、JUNavigationBar
を、そのデータ・パネルによる検索対象のADFビジネス・コンポーネント・ビュー・オブジェクトにバインドすることです。ナビゲーション・バーは、ADF SwingフォームのADF Swingコントロール・バインディングの動作を切り替えるためにユーザーが選択する「Find」ボタンを提供します。
データ・パネル上で検索モードが有効化されている場合、このコントロールは、ADFビジネス・コンポーネント・ビュー・オブジェクトの問合せ可能属性に対するパラメータ化された問合せのための検索基準を提供します。
検索モードが無効化されている場合、このコントロールは、ビューオブジェクトの表示属性および編集属性へのデータ・アクセスを提供します。
検索モード・ボタンの状態は、JUNavigationBar
のhasFindButton
プロパティによって制御されます(デフォルトではtrue)。
すべてのADF Swingコントロール・バインディングで検索モードがサポートされています。検索専用のデータ・パネルを作成する場合は、フォームが、ADFビジネス・コンポーネント・ビュー・オブジェクト属性にバインドされている次のコントロールを使用して検索基準を提供するように制限します。
JTextField
: ユーザーは値を入力する必要があります。
JCheckBox
: ユーザーは、事前定義済の値の1つを選択します。
JSlider
: ユーザーは、事前定義済の値の1つを選択します。
ユーザーが検索モードを選択する場合、データ・パネルで、前述のリストにないコントロールを無効化することをお薦めします。検索モードをサポートしていないコントロールを無効化すると、ユーザーによる無効な検索基準の送信の試みが防止されます。
さらに、ナビゲーション・モードでADFリスト・バインディングを利用するUIコンポーネントは、検索モードに関与しません。ただし、データバインドされたComboBoxやJListなどナビゲーションモード・コンポーネントをパネルにドロップし、検索モードをアクティブ化すると、そのコンポーネントは無効化されず、ユーザーが、検索モードでは空に表示されるコンポーネントに意図せずにデータを表示できます。検索モードでナビゲーション・コンポーネントと他のコンポーネントとの相互作用を無効化するには、セカンダリ・イテレータを作成し、ナビゲーションモード・コンポーネントのデータ・バインディングがそのイテレータを使用するように編集できます。
検索モードでナビゲーション・コンポーネントと他のコンポーネントとの相互作用を無効化する手順は次のとおりです。
ユーザー・インタフェース・プロジェクトで、ナビゲーションするパネルが含まれているレイアウト・パネルに対してJavaビジュアル・エディタを開きます。
Javaビジュアル・エディタで、「バインディング」タブをクリックし、「実行可能ファイル」リストで「実行可能ファイル・バインディングを作成します。」をクリックします。
「アイテムの挿入」ダイアログで、イテレータを選択し、「OK」をクリックします。
「イテレータ・バインディングの作成」ダイアログで、他のコンポーネントのバインド先となるデータ・コレクションを選択し、「イテレータID」に新しい名前を入力し、「OK」をクリックします。
「バインディング」リストで、ナビゲーション・モードで動作するコンポーネントのバインディングをダブルクリックし、コントロール・バインディング・エディタで新しいイテレータを選択します。
イテレータ・バインディングは、基本的なデータ反復機能に加え、バインドされたデータ・コレクションと連携することにより、アプリケーション・データの例による問合せ機能の実装を単純化します。次のものが提供されています。
例による問合せの基準行のコレクション
これらの問合せ基準を使用する、使用しやすい検索モード
Oracle ADFでは、各データ・コレクションに、0 (ゼロ)以上のビュー基準行のビュー基準(ViewCriteria
)コレクションが関連付けられています。各ビュー基準行(ViewCriteriaRow
)の属性構造は、関連するデータ・コレクション内の行と同じです。ただし、属性値はすべて文字列データ型として処理されます。このデータ型では、ユーザーは比較演算子およびワイルドカード文字を含む問合せ基準を入力できます。
たとえば、部門番号が5より大きく、部門名が文字列「ACC%」と一致するすべての部門を検索するよう指定するには、よくあるSCOTTスキーマのDEPT表に対する問合せに基づき、DeptView
コレクションに関連するビュー基準行の属性を入力します。次のようになります。
Deptno > 5
Dname ACC%
イテレータ・バインディングの検索モードにより、例による問合せ機能用に、ビュー条件コレクションの属性を移入する検索ページが簡単に作成できます。イテレータ・バインディングを検索モードに設定すると、関連付けられているビュー条件コレクションに対して別の行セット・イテレータを使用するよう切り替わります。つまり、検索モードが使用可能に設定されると、イテレータ・バインディングを参照するコントロール・バインディングは、現行のビュー条件行で属性を表示および更新します。同様に、検索モードになっているイテレータ・バインディングを参照する範囲バインディングでは、現行の例による問合せビュー条件行から表をレンダリングできます。
検索モードが無効である場合、イテレータ・バインディングは、データ・コレクションに対して元の行セット・イテレータを使用するよう切り替えられます。これは、イテレータ・バインディングのsetFindMode()
メソッドをコールすることで明示的に、またはexecuteQuery()
メソッドをコールすることで暗黙的に実行できます。
注意: 検索モードでイテレータ・バインディングの行セット・イテレータに対して 実際には、複数のビュー条件行を使用することは通常ありませんが、理解しておくと機能の説明に役立ちます。ただし、検索モードに入ると、元のコレクションに行を作成できません。検索モード以外の場合のみ、ビュー条件に含まれない行を作成することが可能です。 |
ADFイテレータ・バインディングで、選択したバックエンド・データ・コントロールの種類に関係なく検索モード機能が提供されますが、現状ではADFビジネス・コンポーネント・データ・コントロールにかぎり、実行時にビュー基準行のビュー基準コレクションが自動的に使用されます。このイテレータ・バインディングのビュー基準機能は、ADFビジネス・コンポーネント・データ・コントロールからその基礎であるADFビュー・オブジェクトに委譲されます。このADFビュー・オブジェクトは、ビュー基準行に基づいて適切なSQL WHERE句の述語を自動的に作成することで、例による問合せ基準を実装します。
現在、他のデータ・コントロール・タイプでは、ビュー基準コレクションから例による問合せ基準を読み込み、これらの基準を適切なランタイム検索実装に変換する、カスタム・コーディングを含むサブクラス化されたデータ・コントロール実装が必要です。
ADFビジネス・コンポーネントでのビュー基準の使用方法の詳細は、JavaDocでoracle.jbo.ViewCriteria
クラスを参照してください。
ラジオ・ボタン・グループは、ADF Swing JURadioButtonGroupPanel
コントロールであり、ADFナビゲート・バインディングを介してビジネス・サービス・データ・コレクションの属性グループにバインドできます。ユーザーが、ラジオ・ボタンの選択を変更すると、属性を介して同じデータ・コレクションにバインドされている親パネル内のコントロールはすべて、選択されたデータ・オブジェクトから表示されます。
ラジオ・ボタン・グループをナビゲート・データ・コレクションにバインドする手順は次のとおりです。
ユーザー・インタフェース・プロジェクトで、目的のデータ・パネルまたはフォームに対してJavaビジュアル・エディタを開きます。
「データ・コントロール」パネルで、ラジオ・ボタン・グループ・コントロールにバインドするデータ・コレクションを、開いているフォームまたはパネルにドラッグします。
子の追加ポップアップ・リストから、「Radio Button Group」を選択します。
JDeveloperによって、クラス・ファイルに、JURadioButtonGroupPanel
をコレクションにバインドする次のようなコードが追加されます。
jURadioButtonGroupPanel1.setModel((JUButtonGroupBinding)
panelBinding.bindUIControl("MyDataCollection", jURadioButtonGroupPanel1));
リスト・バインディング・エディタで、ラジオ・ボタン・パネルで使用する表示属性を選択します。
ラジオ・ボタン・グループのデータ・バインディングを変更する手順は次のとおりです。
Javaビジュアル・エディタでJURadioButtonGroupPanel
コントロールが含まれるフォームまたはパネルを開きます。
変更するJURadioButtonGroupPanel
コントロールを右クリックし、メニューから「バインディングの編集」を選択します。
「リスト・バインディングの編集」ダイアログが表示されます。
ラジオ・ボタン・パネルのレイアウトをカスタマイズする手順は次のとおりです。
ラジオ・ボタンのデフォルト・レイアウトは、行ごとですが、パネルのrowCount
およびcolumnCount
プロパティを介してそのレイアウトを変更できます。
たとえば、列のラジオ・ボタン選択を表示する手順は次のとおりです。
rowCountを0
に、columnCountを目的の列数に変更します。
シャトル・コントロールは、ADF Swing JUShuttlePanel
コントロールであり、ADF Swingリスト・バインディングを介してビジネス・サービス・コレクションの属性にバインドできます。JUShuttlePanel
コントロールによって、ユーザーは、表示されるシャトル・リストに対して複数選択を実行できます。
フォームまたはパネルにデータバインドされたシャトル・パネルを挿入する手順は次のとおりです。
ユーザー・インタフェース・プロジェクトで、Javaビジュアル・エディタでフォームまたはデータ・パネルを開きます。
「データ・コントロール」パネルで、JUShuttlePanel
コントロールにバインドするコレクションを、開いているフォームまたはパネルにドラッグします。
子の追加ポップアップ・リストから、「Shuttle」を選択します。
JDeveloperによって、クラス・ファイルに、フォームと関連付けられているページ定義ファイルのDCShuttle
バインディング定義を参照する次のようなコードが追加されます。
myjUShuttlePanel1.setModel((JUShuttleModel)
(panelBinding.findNestedPanelBinding("DCShuttle")));
フォームまたはパネルのシャトル・パネルのデータ・バインディングを変更する手順は次のとおりです。
Javaビジュアル・エディタでJUShuttlePanel
コントロールが含まれるフォームまたはパネルを開きます。
変更するJUShuttlePanel
コントロールを右クリックし、メニューから「バインディングの編集」を選択します。
「シャトル・バインディングの編集」ダイアログが表示されます。
ステータス・バーは、ADF Swing JUStatusBar
コントロールであり、パネル・バインディングに依存して、そのパネル・バインディングを共有し、表示されているフォームまたはパネルに現在のフォーカスがあるUIコントロールのステータス情報を表示します。
フォームまたはパネルにステータス・バーを挿入する手順は次のとおりです。
ユーザー・インタフェース・プロジェクトで、Javaビジュアル・エディタでフォームまたはデータ・パネルを開きます。
「データ・コントロール」パネルで、JUStatusBar
コントロールにバインドするコレクションを、開いているフォームまたはパネルにドラッグします。
子の追加ポップアップ・リストから、「Status Bar」を選択します。
JDeveloperによって、クラス・ファイルに、ステータス・バーのパネル・バインディングを定義する次のようなコードが追加されます。
myjUStatusBar1.setModel(JUStatusBar.createPanelBinding(panelBinding, jUStatusBar1));