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Oracle® Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理
12c (12.1.3)
E56229-02
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4 Oracle Fusion Middlewareの起動と停止

この章では、Oracle Fusion Middlewareの起動と停止の手順(管理サーバー、管理対象サーバーおよびコンポーネントを含む)について説明します。

内容は次のとおりです。

4.1 起動および停止手順の概要

Oracle Fusion Middlewareは、使用者の要件に応じて、様々な方法で起動および停止できる柔軟性のある製品です。多くの場合、Fusion Middleware Control、Oracle WebLogic Server管理コンソールまたはWLSTコマンドを使用して、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントを起動または停止できます。

これらのツールは完全に互換性があり、ほとんどの場合、相互に使用できます。たとえば、WLSTを使用してJ2EEコンポーネントを起動し、Fusion Middleware Controlを使用して停止できます。

4.2 Oracle WebLogic Server管理サーバーおよび管理対象サーバーの起動と停止

Oracle WebLogic Server管理サーバーは、WLSTコマンド行を使用して起動できます。管理対象サーバーは、スクリプト、WLSTコマンド行、WebLogic Server管理コンソールまたはFusion Middleware Controlを使用して起動または停止できます。次の項では、WLSTコマンド行、Fusion Middleware Control、またはその両方を使用してWebLogic Serverを起動および停止する方法について説明します。

4.2.1 管理サーバーの起動と停止

Oracle WebLogic Server管理サーバーは、WLSTコマンド行またはスクリプトを使用して起動および停止できます。管理サーバーを起動または停止する場合、管理サーバーで稼働しているWebLogic Server管理コンソールやFusion Middleware Controlなどのプロセスも起動または停止します。

たとえば、管理サーバーを起動するには、次のスクリプトを使用します。

DOMAIN_HOME/bin/startWebLogic.sh

管理サーバーを停止するには、次のスクリプトを使用します。

DOMAIN_HOME/bin/stopWebLogic.sh 
       username password [admin_url]

4.2.2 ノード・マネージャの起動と停止

デフォルトで、ノード・マネージャはOracle Fusion Middlewareの構成時に構成されます。ノード・マネージャが構成されていない場合は、ノード・マネージャのプロパティStartScriptEnabledTrueに変更することが非常に重要です。このプロパティがFalseに設定されていると、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントが使用するために構成された管理対象サーバーを起動するときに、エラーや障害が発生します。詳細は、第2.7.1項を参照してください。

ノード・マネージャは、WLSTコマンド行またはスクリプトを使用して起動できます。

たとえば、ノード・マネージャを起動するには、次のスクリプトを使用します。

(UNIX) DOMAIN_HOME/bin/startNodeManager.sh
(Windows) DOMAIN_HOME\bin\startNodeManager.cmd

ノード・マネージャを停止するには、ノード・マネージャが実行されているコマンド・シェルを終了します。

または、nodemanager.properties属性QuitEnabledをtrueに設定後に(デフォルトはfalse)、WLSTを使用してノード・マネージャに接続し、停止できます。詳細は、『WebLogic Server WLSTコマンド・リファレンス』のstopNodeManagerに関する項を参照してください。

4.2.3 管理対象サーバーの起動と停止

次の各項で説明するように、Fusion Middleware ControlまたはWLSTコマンドおよびスクリプトを使用して、管理対象サーバーを起動および停止できます。

4.2.3.1 Fusion Middleware Controlを使用した管理対象サーバーの起動と停止

Fusion Middleware ControlおよびOracle WebLogic Server管理コンソールでは、ノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを起動します。Oracle WebLogic Server以外のOracle Fusion Middleware製品が含まれない管理対象サーバーを起動する場合、この項の手順を使用してサーバーを起動できます。

ただし、Oracle JRF、Oracle SOA Suiteなどの他のOracle Fusion Middleware製品が管理対象サーバーに含まれている場合は、第2.7.1項の説明に従って、最初にノード・マネージャを構成する必要があります。

Fusion Middleware Controlを使用してWebLogic Server管理対象サーバーを起動および停止するには:

  1. ナビゲーション・ペインからドメインを展開します。

  2. 管理対象サーバーを選択します。

  3. 「WebLogic Server」メニューから、「コントロール」を選択してから、「起動」または「停止」を選択します。

また、サーバーを右クリックして、「コントロール」を選択してから、「起動」または「停止」も選択できます。

4.2.3.2 スクリプトを使用した管理対象サーバーの起動と停止

スクリプトまたはWLSTを使用して、WebLogic Server管理対象サーバーを起動および停止できます。

たとえば、WebLogic Server管理対象サーバーを起動するには、次のスクリプトを使用します。

(UNIX) DOMAIN_HOME/bin/startManagedWebLogic.sh
           managed_server_name admin_url 
(Windows) DOMAIN_HOME\bin\startManagedWebLogic.cmd
           managed_server_name admin_url

プロンプトが表示されたらユーザー名とパスワードを入力します。

WebLogic Server管理対象サーバーを停止するには、次のスクリプトを使用します。

(UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopManagedWebLogic.sh
            managed_server_name admin_url  
(Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopManagedWebLogic.cmd 
            managed_server_name admin_url 

プロンプトが表示されたらユーザー名とパスワードを入力します。

WLSTを使用した管理対象サーバーの起動と停止の詳細は、『WebLogic Scripting Toolの理解』のサーバー・ライフサイクルの管理に関する項を参照してください。

4.2.4 資格証明を入力しないサーバーの起動の有効化

管理者のユーザー名とパスワードの入力を求められることなく、管理サーバーおよび管理対象サーバーを起動できます。

  1. 管理サーバーの場合、boot.propertiesファイルを作成します。

    1. 次のディレクトリを作成します。

      DOMAIN_HOME/servers/AdminServer/security
      
    2. テキスト・エディタを使用して、前の手順で作成したセキュリティ・ディレクトリにboot.propertiesというファイルを作成し、そのファイルに次の行を入力します。

      username=adminuser
      password=password
      
  2. 各管理対象サーバーの場合は、次のとおりです。

    1. 次のディレクトリを作成します。

      DOMAIN_HOME/servers/server_name/security
      
    2. 管理サーバー用に作成したboot.propertiesファイルを前の手順で作成したセキュリティ・ディレクトリにコピーします。

  3. 第4.2.1項および第4.2.3項の説明に従って、管理サーバーおよび管理対象サーバーを再起動します。


注意:

管理サーバーまたは管理対象サーバーの起動時には、このファイルのユーザー名とパスワードのエントリは暗号化されています。

セキュリティ上の理由から、ファイルのエントリが暗号化されていない状態の時間は最小限に抑えてください。ファイルの編集後は、速やかにサーバーを起動してエントリを暗号化します。


詳細は、『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』の起動IDファイルに関する項を参照してください。

4.2.5 WindowsサービスとしてのOracle WebLogic Serverの設定

Windowsホスト・コンピュータの起動時にWebLogic Serverインスタンスを自動的に起動する場合、サーバーをWindowsサービスとして設定できます。詳細は、『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』のWindowsサービスとしてのWebLogic Serverインスタンスの設定に関する項を参照してください。

ただし、その章ではスタンドアロンOracle WebLogic Serverインストールのプロセスについて説明しています。Oracle WebLogic ServerがOracle Fusion Middleware環境の一部の場合、環境を設定してORACLE_COMMONへの参照を含める必要があります。これを行うために作成するスクリプトは、管理対象サーバーをWindowsサービスとして設定するためのスクリプト例で説明されているスクリプトとは多少異なります。次に、正しいスクリプトを示します。

echo off
SETLOCAL
set DOMAIN_NAME=myWLSdomain
set USERDOMAIN_HOME=d:\Oracle\config\domains\myWLSdomain
set SERVER_NAME=myWLSserver
set PRODUCTION_MODE=true
set
JAVA_OPTIONS=-Dweblogic.Stdout="d:\Oracle\config\domains\myWLSdomain\
stdout.txt" -Dweblogic.Stderr="d:\Oracle\config\domains\myWLSdomain\stderr.txt"
set ADMIN_URL=http://adminserver:7501
set MEM_ARGS=-Xms40m -Xmx250m
call %USERDOMAIN_HOME%\bin\setDomainEnv.cmd
call "d:\Oracle_home\wlserver\server\bin\installSvc.cmd"
ENDLOCAL

4.3 コンポーネントの起動と停止

コンポーネントを起動および停止するには、そのコンポーネントに応じて、コマンド行、WebLogic Server管理コンソール、またはFusion Middleware Controlを使用します。次の各項では、Fusion Middleware Controlおよびコマンド行を使用してコンポーネントを起動および停止する方法について説明します。

4.3.1 Fusion Middleware Controlを使用したコンポーネントの起動と停止

コンポーネントを起動または停止するには:

  1. ナビゲーション・ペインからコンポーネントにナビゲートします。

  2. OHSなどのコンポーネントを選択します。

  3. 動的ターゲット・メニューから、「コントロール」を選択してから、「起動」または「停止」を選択します。

4.3.2 コマンド行を使用したコンポーネントの起動と停止

コンポーネントがJavaコンポーネントの場合、WLSTコマンドを使用してコンポーネントを起動および停止できます。コンポーネントがシステム・コンポーネントの場合は、スクリプトを使用してWLSTコマンドを呼び出し、コンポーネントを起動および停止できます(次の各トピックを参照)。

4.3.2.1 Javaコンポーネントの起動と停止

Javaコンポーネントを起動および停止するには、WLSTのstartApplicationおよびstopApplicationコマンドを使用します。

startApplication(appName, [options])
stopApplication(appName, [options])

たとえば、Oracle Web Services Managerポリシー・マネージャを起動するには、次のコマンドを使用します。

startApplication("wsm-pm")

4.3.2.2 システム・コンポーネントの起動と停止

コンポーネントがシステム・コンポーネントの場合、コンポーネントを起動および停止するには、スクリプトを使用してWLSTコマンドを呼び出すか、またはWLSTコマンドを使用できます。

  • システム・コンポーネントを起動および停止するには、startComponentスクリプトおよびstopComponentスクリプトを使用します。この方法は、スタンドアロン・ドメインまたはWebLogic ServerドメインにあるOracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントに使用できます。これらのコンポーネントは、管理サーバーが含まれているホストから起動する必要があります。

    これらのスクリプトは次の場所にあります。

    (UNIX) DOMAIN_HOME/bin 
    (Windows) DOMAIN_HOME\bin 
    

    これらのスクリプトを使用してコンポーネントを起動または停止するには、次の構文を使用します。

    ./startComponent.sh component_name [storeUserConfig] [showErrorStack]
    ./stopComponent.sh component_name [storeUserConfig] [showErrorStack]
    

    この構文では、次の変数が使用されています。

    • component_name: コンポーネント・インスタンスの名前(ohs1など)。

    • storeUserConfig: 指定した場合、ユーザー名とパスワードを求めるプロンプトが表示されます。その後に、ユーザー構成をプロパティ・ファイルに格納するかどうかを問うプロンプトが表示されます。ここでyを指定すると、ユーザー構成ファイルおよび関連付けられたキー・ファイルが作成されます。ユーザー構成ファイルには暗号化されたユーザー名とパスワードが含まれています。キー・ファイルには、ユーザー名とパスワードの暗号化と復号化に使用される秘密鍵が含まれています。プロパティ・ファイルの名前および場所を次に示します。

      user_home/.wlst/nm-key-domain_name.props
      user_home/.wlst/nm-cfg-domain_name.props
      

      プロパティ・ファイルに情報を格納すると、それ以降にスクリプトを実行してもユーザー名とパスワードを求めるプロンプトは表示されません。

    • showErrorStack: より詳細なエラー情報(エラー・スタック内のすべてのエラー・メッセージを含む)が表示されます。エラーの原因を特定する必要がある場合は、このオプションを指定します。

    たとえば、ohs1というOracle HTTP Serverインスタンスを起動するには、次のスクリプトを実行します。

    ./startComponent.sh ohs1
    

    これらのスクリプトを使用して、リモートでシステム・コンポーネントを起動、停止することもできます。その場合、スクリプトはコンポーネントの場所を判別するために構成を読み取ります。

  • WLSTコマンドを使用してシステムを起動するには、次のいずれかのメソッドを使用できます。

    • nmstartコマンド。この方法は、スタンドアロン・ドメインまたはWebLogic ServerドメインのOracle HTTP Serverに使用できます。

      たとえば、Oracle HTTP ServerコンポーネントOHS1を起動するには、次のWLSTコマンドを使用します。

      nmConnect(domainName='domain_name', username='username', password='password')
      nmstart(serverName='OHS1', serverType='OHS')
      
    • WLSTのstartコマンド。このメソッドは、スタンドアロン・ドメインのOracle HTTP Serverに使用できます。

      たとえば、Oracle HTTP ServerコンポーネントOHS1を起動するには、次のWLSTコマンドを使用します。

      connect('username','password','hostname:port')
      start('OHS1')
      
  • WLSTコマンドを使用してシステム・コンポーネントを停止するには、WLSTのnmkillコマンドを使用します。

    たとえば、Oracle HTTP ServerコンポーネントOHS1を停止するには、次のWLSTコマンドを使用します。

    nmKill(serverName='ohs1', serverType='OHS')
    

どちらのメソッドを使用するか決定するには、次の点に留意してください。

  • WLSTスクリプトを使用している場合は、WLSTコマンドを使用します。

  • システム・コンポーネントを対話型で迅速に起動、停止するには、スクリプトを使用します。

  • システム・コンポーネントをリモートで起動、停止するには、スクリプトを使用します。

4.4 Fusion Middleware Controlの起動と停止

Fusion Middleware Controlがドメインに対して構成されている場合は、第4.2.1項で説明されているとおり、Oracle WebLogic Server管理サーバーを起動または停止すると、Fusion Middleware Controlが自動的に起動または停止されます。

4.5 アプリケーションの起動と停止

アプリケーションは、Fusion Middleware Control、WebLogic Server管理コンソール、またはWLSTコマンド行を使用して起動および停止できます。次の各項では、Fusion Middleware Controlおよびコマンド行を使用してアプリケーションを起動および停止する方法について説明します。

4.5.1 Fusion Middleware Controlを使用したJava EEアプリケーションの起動と停止

Fusion Middleware Controlを使用してJava EEアプリケーションを起動および停止するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、「アプリケーションのデプロイ」を開きます。

  2. アプリケーションを選択します。

  3. 「アプリケーションのデプロイ」メニューから、「コントロール」を選択してから、「起動」または「停止」を選択します。

Fusion Middleware Controlを使用してSOAコンポジット・アプリケーションを起動および停止するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、ドメインを展開してから、「SOA」「soa-infra」の順に展開します。

  2. アプリケーションを選択します。

  3. 「SOAコンポジット」ページで、「起動」または「停止」をクリックします。

4.5.2 WLSTを使用したJava EEアプリケーションの起動と停止

WLSTコマンド行を使用してJava EEアプリケーションを起動および停止するには、次のコマンドを使用します。

startApplication(appName, [options])
stopApplication(appName, [options])

アプリケーションは、ドメイン内で完全に構成されて使用可能である必要があります。startApplicationコマンドは、WLSTProgressオブジェクトを返します。このオブジェクトにアクセスすると、コマンドのステータスを確認できます。エラーが発生した場合、コマンドはWLSTExceptionを返します。WLSTProgressオブジェクトの詳細は、『WebLogic Scripting Toolの理解』のWLSTProgressオブジェクトに関する項を参照してください。

4.6 Oracle Fusion Middleware環境の起動と停止

この項では、Oracle Fusion Middleware環境を起動および停止する手順について説明します。環境は、Oracle WebLogic Serverドメイン、管理サーバー、複数の管理対象サーバー、Javaコンポーネント、アイデンティティ管理コンポーネントなどのシステム・コンポーネント、およびメタデータのリポジトリに使用されるデータベースで構成できます。これらのコンポーネントは相互に依存する場合があります。したがって、特定の順序で起動および停止することが重要です。

4.6.1 Oracle Fusion Middleware環境の起動

Oracle Fusion Middleware環境を起動する手順は次のとおりです。

  1. メタデータ・スキーマをホストしているデータベースを起動します。次の手順は、データベースを起動する方法の一例を示しています。

    1. データベースの場所にナビゲートします。たとえば、データベースがOracle Fusion Middleware以外の別のホストにある場合があります。

    2. ORACLE_HOME環境変数をデータベースのOracleホームに設定します。

    3. ORACLE_SID環境変数をデータベースのSID(デフォルトはorcl)に設定します。

    4. Netリスナーを起動します。

      ORACLE_HOME/bin/lsnrctl start
      
    5. データベース・インスタンスを起動します。

      ORACLE_HOME/bin/sqlplus /nolog
      SQL> connect SYS as SYSDBA
      SQL> startup
      SQL> quit
      

    Oracle Databaseの起動方法の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

  2. 第4.2.1項の説明に従って、管理サーバーを起動します。

  3. 第4.2.2項の説明に従って、ノード・マネージャを起動します。

  4. 環境を構成しているOracle Internet DirectoryなどのOracle Identity Managementコンポーネントがあれば、それをすべて起動します。

  5. 第4.2.3.2項の説明に従って、管理対象サーバーを起動します。

    注意: 通常は、管理対象サーバーの起動により、それにデプロイされているアプリケーションが開始されます。したがって、管理対象サーバーの起動後にアプリケーションを手動で開始する必要はありません。

  6. Oracle HTTP Serverなどの、その他のシステム・コンポーネントをすべて起動します。

    (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/startComponent.sh component_name
    (Windows) DOMAIN_HOME\bin\startComponent.cmd component_name
    

4.6.2 Oracle Fusion Middleware環境の停止

Oracle Fusion Middleware環境を停止する手順は次のとおりです。

  1. Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントを停止します。これらは、任意の順序で停止できます。

    (UNIX) DOMAIN_HOME/bin/stopComponent.sh component_name 
    (Windows) DOMAIN_HOME\bin\stopComponent.cmd component_name
    
  2. 第4.2項の説明に従って、管理対象サーバーを停止します。サーバーにデプロイされているすべてのアプリケーションも停止されます。

  3. 環境を構成しているOracle Internet Directoryなどの11g Oracle Identity Managementコンポーネントがあれば、それをすべて停止します。

  4. 第4.2.1項の説明に従って管理サーバーを停止します。

  5. 第4.2.2項の説明に従って、ノード・マネージャを停止します。

  6. メタデータ・スキーマをホストしているデータベースを起動します。次の手順は、データベースを停止する方法の一例を示しています。

    1. データベースの場所にナビゲートします。たとえば、データベースがOracle Fusion Middleware以外の別のホストにある場合があります。

    2. ORACLE_HOME環境変数をデータベースのOracleホームに設定します。

    3. ORACLE_SID環境変数をデータベースのSID(デフォルトはorcl)に設定します。

    4. データベース・インスタンスを停止します。

      ORACLE_HOME/bin/sqlplus /nolog
      SQL> connect SYS as SYSDBA
      SQL> shutdown
      SQL> quit
      
    5. Netリスナーを停止します。

      ORACLE_HOME/bin/lsnrctl stop
      

      Oracle Databaseの停止方法の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

4.7 起動と停止: 特殊なトピック

この項では、Oracle Fusion Middlewareの起動および停止に関する特殊なトピックについて説明します。この項の項目は次のとおりです。

4.7.1 高可用性環境での起動と停止

次に示す高可用性環境では、起動および停止について特別な検討と手順が必要です。

  • Oracle Fusion Middlewareのコールド・フェイルオーバー・クラスタ

  • Oracle Application Serverの障害時リカバリ

高可用性環境での起動と停止の詳細は、『高可用性ガイド』を参照してください。

4.7.2 Oracle Databaseの強制停止

Oracle Databaseインスタンスの停止に時間がかかる場合、次のコマンドを使用してただちに強制停止できます。

ORACLE_HOME/bin/sqlplus /nolog
SQL> connect SYS as SYSDBA
SQL> SHUTDOWN IMMEDIATE;

データベースの即時停止は、次の条件で処理されます。

  • 文が発行されると、新しい接続は許可されず、新しいトランザクションは開始できません。

  • すべての未コミットのトランザクションは、ロールバックされます。(長くかかる未コミットのトランザクションが存在する場合、この停止方法ではその名前に反して即座に終了しない場合があります。)

  • 現在データベースに接続しているユーザーが切断するのを待つことはありません。アクティブなトランザクションは暗黙的にロールバックして、接続しているすべてのユーザーを切断します。

次にデータベースを起動するときに、インスタンス・リカバリ手順は必要ありません。

Oracle Databaseの停止の詳細は、Oracle Databaseドキュメント・ライブラリの『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。