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Oracle® Fusion Middlewareインフラストラクチャ・コンポーネントWLSTコマンド・リファレンス
12c (12.1.3)
E57571-01
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10 Oracle HTTP ServerのカスタムWLSTコマンド

WebLogic ServerドメインでOracle HTTP Serverを管理するための5つのOHS固有のWLSTコマンドが提供されています。ほとんどがオンライン・コマンドであり、WLSTとそのドメインの管理サーバー間の接続が必要です。

表10-1にリストしたコマンドを使用して、WebLogic ServerドメインのOracle HTTP Serverコンポーネントを作成、開始、停止および削除します。

表10-1 Oracle HTTP Serverのコマンド

使用するコマンド 目的 WLST使用

createOHSInstance()


Oracle HTTP Serverの新しいインスタンスを作成します。

オンライン

deleteOHSInstance()


指定したOracle HTTP Serverインスタンスを削除します。

オンライン

addOHSAdminProperties()


Oracle HTTP Serverの管理サーバーのプロパティ・ファイルにLogLevelプロパティを追加します。

オンライン

addOHSNMProperties()


Oracle HTTP Serverのノード・マネージャのプラグイン・プロパティ・ファイルにプロパティを追加します。

オンライン

createOHSTestDomain()


テスト用またはOracle HTTP Serverのその他の非本番使用のためのコンパクト・ドメインを作成します。

オフライン


10.1 Oracle HTTP Serverのコマンド

構成ウィザードまたはオフラインWLSTを使用するのではなく、createOHSInstance()およびdeleteOHSInstance()コマンドを使用して、Oracle HTTP Serverインスタンスを作成および削除します(これらのカスタム・コマンドは、追加のエラー・チェックと、インスタンス作成時に自動ポート割当てを実行するため)。Oracle HTTP Server用に記述されたWLSTコマンドは、$ORACLE_HOME/ohs/common/bin/でWLST実装を実行する場合にのみ動作します。

10.1.1 createOHSInstance()

WLST使用: オンライン

10.1.1.1 説明

createOHSInstance()では、Oracle HTTP Serverの新しいインスタンスを作成し、明示的に指定されるか自動的に割り当てられるリスニング・ポートなどの重要な構成が可能です。

10.1.1.2 構文

createOHSInstance(instanceName='xxx', machine='yyy', serverName='zzz', ...)
引数 定義
instanceName

作成する管理対象インスタンスの名前。

machine

インスタンスの既存マシンのエントリ。この名前は、WebLogic Serverドメインの作成時に設定されます。名前を忘れた場合は、$ORACLE_INSTANCE/config/config.xmlを確認して<machine>ブロックを検索します。または、WLSTで、次を実行することでマシン名を見つけることができます。

serverConfig()
cd('Machines')
ls()
listenPort

(オプション) 非SSLサーバーのポート番号。この値が指定されない場合、ポートは自動的に割り当てられます。リスニング・ポートは通常7777から始まり、ここから順次増加します。

sslPort

(オプション) SSL仮想ホストのポート番号。この値が指定されない場合、ポートは自動的に割り当てられます。SSLポートは通常4443から始まり、ここから順次増加します。

adminPort

(オプション) ノード・マネージャとの通信に使用するポート番号。この値が指定されない場合、ポートは自動的に割り当てられます。管理ポートは通常9999から始まり、ここから順次増加します。

serverName

(オプション) 非SSLサーバーのServerNameディレクティブの値。この値が指定されない場合、マシンのホスト名およびリスニング・ポートを使用してこの値が作成されます。


10.1.1.3

次の例では、マシンabc03.myCorp.com上で動作するohs1というOracle HTTP Serverインスタンスを作成します。

createOHSInstance(instanceName='ohs1', machine='abc03.myCorp.com')

10.1.2 deleteOHSInstance()

WLST使用: オンライン

10.1.2.1 説明

deleteOHSInstance()は、指定したOracle HTTP Serverインスタンスを削除します。インスタンスは削除する前に停止しておく必要があります。インスタンスがUNKNOWNまたはRUNNING状態の場合、このコマンドによってエラーが返されます。

10.1.2.2 構文

deleteOHSInstance(instanceName='xxx')

instanceNameは、deleteOHSInstance()が受け入れる唯一の引数です。

10.1.2.3

次の例では、Oracle HTTP Server ohs1を削除します。

deleteOHSInstance(instanceName='ohs1')

10.1.3 addOHSAdminProperties()

WLST使用: オンライン

10.1.3.1 説明

addOHSAdminProperties()は、LogLevelプロパティをOracle HTTP Server管理サーバーのプロパティ・ファイル(ohs_admin.properties)に追加します(addOHSAdminProperties()が現在サポートするのはLogLevelのみ)。このコマンドは、WLSTが管理サーバーのインスタンスに接続している場合にのみ使用できます。

10.1.3.2 構文

addOHSAdminProperties(logLevel = 'value')
引数 説明
LogLevel

ログに書き込む情報の粒度。デフォルトはINFOで、その他の許容値は次のとおりです。

  • ALL

  • CONFIG

  • FINE

  • FINER

  • FINEST

  • OFF

  • SEVERE

  • WARNING


10.1.3.3

この例では、ログ・レベルをFINESTに設定したログ・ファイルを作成します。

addOHSAdminProperties(logLevel = 'FINEST')

10.1.4 addOHSNMProperties()

WLST使用: オンライン

10.1.4.1 説明

addOHSNMProperties()は、Oracle HTTP Serverのノード・マネージャのプラグイン・プロパティ・ファイル(ohs_nm.properties)にプロパティを追加します。このコマンドは、WLSTが管理サーバーのインスタンスに接続している場合にのみ使用できます。

10.1.4.2 構文

addOHSNMProperties(logLevel = 'value', machine='node-manager-machine-name')
引数 説明
LogLevel

ログに書き込む情報の粒度。デフォルトはINFOで、その他の許容値は次のとおりです。

  • ALL

  • CONFIG

  • FINE

  • FINER

  • FINEST

  • OFF

  • SEVERE

  • WARNING

machine

ノード・マネージャを実行するマシンの名前。


10.1.4.3

この例では、ターゲット・マシンmy_NM_machineのパス<domain_dir>/system_components/OHSの下に、ログ・レベルをFINESTに設定してohs_nm.logという名前のログ・ファイルを作成します。ユーザーはノード・マネージャを再起動する必要はありません。

addOHSNMProperties(logLevel = 'FINEST', machine = 'my_NM_machine')

10.1.5 createOHSTestDomain()

WLST使用: オフライン

10.1.5.1 説明

createOHSTestDomain()は、テスト用またはOracle HTTP Serverのその他の非本番使用のためのコンパクト・ドメインを作成します。ドメインには、管理対象のOracle HTTP Serverインスタンスのテンプレートが含まれます。連結されたインスタンスのみがサポートされています。このコマンドは、WLSTが管理サーバーのインスタンスに接続していない場合は、オフラインで発行する必要があります。

10.1.5.2 構文

createOHSTestDomain(domainName = 'domain-name', adminAccountPass = 'password', adminServerPort = nnnn, nmAccountName = 'nm-account', nmAccountPass = 'password', nmPort = nnnn)
引数 説明
domainName

(オプション) これは作成するコンパクト・ドメインの名前です。これが指定されない場合、base_domainが使用されます。

adminAccountPass

これは管理サーバー・アカウントのパスワードです。

adminServerPort

(オプション) これは管理サーバーのHTTPおよびT3ポートです。これが指定されない場合、7001が使用されます。

nmAccountName

これはノード・マネージャ・アカウントの名前です。

nmAccountPass

これはノード・マネージャ・アカウントのパスワードです。

nmPort

(オプション) これはノード・マネージャのポート番号です。これが指定されない場合、5556が使用されます。


10.1.5.3

この例では、testOHSというOracle HTTP Serverのテスト・ドメインを作成します。また、管理サーバーおよびノード・マネージャのログイン資格証明も設定します。

createOHSTestDomain(domainName = 'testOHS', adminAccountPass = 'welcome1', nmAccountName = 'nm', nmAccountPass = 'welcome1')