ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureへのアップグレード
12c (12.1.3)
E56224-02
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次

前
 
 

4 アップグレード後に実行するタスク

この章では、Oracle Fusion Middleware 12c Infrastructureへのアップグレード後に実行する必要がある場合があるタスクについて説明します。

この章の内容は次のとおりです。

4.1 アップグレードの検証チェックリスト

アップグレードの後、次の基本的な管理タスクを正常に完了してください。これらの各手順の実行方法の詳細は、この章のその他の項に記載されています。


注意:

次のサーバーを起動する順序は重要です。それらを正しい順序で起動(停止)しないと、デプロイメントに関する問題が発生する可能性があるからです。

詳細は、第4.2項「サーバーの正しい順序での起動と停止」を参照してください。


  1. ノード・マネージャを起動できることを確認します。

  2. 管理サーバーおよび管理対象サーバー(ある場合)を、元の12.1.2ドメイン・ホームのbinディレクトリから起動できることを確認します。Windowsオペレーティング・システム・ユーザーの場合は、新しいコマンド・プロンプト(12cのアップグレード・アシスタントを起動したコマンド・プロンプトではなく)でサーバーを起動すると便利です。

    注意: OHS自身の構成には、管理対象サーバーは必要ありません。

  3. Web層(OHSサーバー)を起動できることを確認します。

  4. 次のURLを使用して、管理コンソールおよびEnterprise Managerに接続できることを確認します。

    • http://machinename.my_company_com:administration_port

    • http://machinename.my_company_com:administration_port/em

4.2 サーバーの正しい順序での起動と停止

Infrastructureのアップグレード後は、ご使用の環境にあるすべての管理サーバーと管理対象サーバーを起動して、それらが予期したとおりに機能していることを確認する必要があります。

サーバーを起動および停止する順序は重要です。それらを正しい順序で起動または停止しないと、デプロイメントに関する問題が発生する可能性があるからです。


注意:

管理サーバー、管理対象サーバーおよびコンポーネントを含めたOracle Fusion Middlewareの起動および停止の手順については、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』の「Oracle Fusion Middlewareの起動と停止」を参照してください。


サーバーを起動する順序:

  1. ノード・マネージャ

    関連項目: 第4.2.1項「ノード・マネージャの起動」

  2. 管理サーバー

    関連項目: 第4.2.2項「管理サーバーの起動」

  3. Web層(Oracle HTTP Serverを含む)

    関連項目: 第4.2.3項「Web層(OHS Server)の起動」

  4. Oracle Web Services Manager (OWSM)の管理対象サーバー(インストールされている場合)

  5. サービス指向アーキテクチャ(SOA)の管理対象サーバー(インストールされている場合)

  6. Oracle Service Bus (OSB)の管理対象サーバー(インストールされている場合)

  7. Business Activity Monitoring (BAM)の管理対象サーバー(インストールされている場合)

サーバーを停止する順序:

  1. Business Activity Monitoring (BAM)の管理対象サーバー(インストールされている場合)

  2. Oracle Service Bus (OSB)の管理対象サーバー(インストールされている場合)

  3. サービス指向アーキテクチャ(SOA)の管理対象サーバー(インストールされている場合)

  4. Oracle Web Services Manager (OWSM)の管理対象サーバー(インストールされている場合)

  5. Web層(Oracle HTTP Serverを含む)

  6. 管理サーバー

  7. ノード・マネージャ

サーバーの停止の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』の「Oracle Fusion Middlewareの起動と停止」を参照してください。

4.2.1 ノード・マネージャの起動

ノード・マネージャを起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します

UNIXオペレーティング・システムでは、次のようにnohupを使用してノード・マネージャを起動し、出力ファイルにnm.outのようにします。

nohup ./startNodeManager.sh > nm.out&

Windowsオペレーティング・システムの場合は次を実行します。

startNodeManager.cmd

注意:

ホストごとのノード・マネージャ構成を使用するには、適切なノード・マネージャ・スクリプトでJAVA_OPTIONS–Dohs.product.home=<MW_HOME>が設定されていることを確認してください。ノード・マネージャ・サービスを使用していない場合は、NodeManager.cmd/shコマンドを実行します。ノード・マネージャ・サービスを使用している場合は、installNodeMgrSvc.cmdコマンドを実行します。

使用するホストとポートは、アップグレードされた設定で使用するものと一致している必要があります。ファイルのホストまたはポートの値を編集して適切な詳細でノード・マネージャ・サービスをインストールする方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverノード・マネージャ管理者ガイド』「Javaノード・マネージャの構成」を参照してください。


4.2.2 管理サーバーの起動

ディレクトリDOMAIN_HOME/bin (UNIXの場合)またはDOMAIN_HOME\bin (Windowsの場合)から次のコマンドを実行して、管理サーバーを起動します。

(UNIX) ./startWebLogic.sh

(Windows) startWebLogic.cmd

11gドメインが正しく再構成されたことを確認するには、次のURLを使用して管理コンソールにログインし、コンソールに表示されるバージョン番号が12.1.3かどうかを確認します。

http://administration_server_host:administration_server_port/console

管理サーバーの停止と起動の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』の管理サーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

4.2.3 Web層(OHS Server)の起動

ノード・マネージャと管理サーバーを起動した後は、Oracle HTTP (OHS) Serverを起動できます。DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動して、次のコマンドを実行します。

UNIXオペレーティング・システムでは、次のようにします。

DOMAIN_HOME/bin/startComponent.sh ohs_name

Windowsオペレーティング・システムの場合:

DOMAIN_HOME\bin\startComponent.cmd ohs_name

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のシステム・コンポーネントの起動と停止に関する項を参照してください。

4.3 ドメイン・コンポーネント構成のアップグレードの確認

ドメイン・コンポーネント構成のアップグレードが成功したことを確認するには、次のURLを使用して管理コンソールおよびFusion Middleware Controlにログインし、各コンポーネントでアップグレードされたバージョン番号を確認します。

管理コンソールのURL: http://administration_server_host:administration_server_port/console

Fusion Middleware ControlのURL: http://administration_server_host:administration_server_port/em


注意:

アップグレード後、管理ツールは、前のOracleホームではなく新しい12.1.3のOracleホームから実行する必要があります。

アップグレード・プロセス時に、一部のOWSMドキュメント(ポリシー・セット、ポリシーおよびアサーション・テンプレートなどの事前定義ドキュメント)のアップグレードが必要な場合があります。ポリシー・セットまたは事前定義ドキュメントがアップグレードされると、バージョン番号が1増分されます。


4.4 setDomainEnvへのカスタマイズの再適用

アプリケーション環境の12.1.3へのアップグレードを完了するには、起動スクリプト(setDomainEnvなど)へのカスタマイズの再適用が必要な場合があります。これらのスクリプトは、アップグレード時に新しい12.1.3バージョンで上書きされます。前のリリースで行ったカスタマイズは、再適用する必要があります。

詳細は、起動スクリプトへのカスタマイズの再適用に関する説明を参照してください。


注意:

今後のアップグレードにおいてカスタマイズの消失を防ぐには、第2.3項「カスタムsetDomainEnv設定のメンテナンス(オプション)」を参照してください。


4.5 Oracle Fusion Middleware 12c監査データ・ストアの構成

Oracle Fusion Middleware11gでファイルベースの監査ストアを使用していた場合は、Oracle Fusion Middleware 12cへのアップグレード後に、データベースベースの監査データ・ストアへの監査データのロードを有効にする必要があります。

包括的なアップグレード処理の一環として、他のOracle Fusion Middlewareスキーマが存在するデータベースにIAUスキーマを作成しておく必要があります。監査データ・ストアの使用の詳細は、『Oracle Platform Security Servicesによるアプリケーションの保護』の監査データ・ストアの管理に関する項を参照してください。

4.6 古いJava EE Webサービス・アプリケーションのセキュリティ・ステータスのメンテナンス

12.1.3において、Java EE Webサービスおよびクライアントに対するグローバル・ポリシー・アタッチメントのサポートを導入すると、既存のJava EE Webサービスおよびクライアント(12.1.2およびそれ以前)の後方互換性に影響する場合があります。ポリシーの不在に依存しているJava EE Webサービスまたはクライアント・エンドポイントが、グローバル・ポリシー・アタッチメントのスコープに含まれる場合、グローバル・ポリシー・アタッチメントの存在によって、そのエンドポイントのセキュリティ動作が変更される場合があります。


注意:

Fusion Middleware 12.1.2およびそれ以前では、SOAP WebサービスおよびSOAP Webサービス・クライアントのサブジェクト・タイプのために定義されたグローバル・ポリシー・アタッチメントは、Oracle Infrastructure Webサービスおよびクライアントにのみ適用可能であり、Java EE Webサービスおよびクライアントからは無視されていました。12.1.3へのアップグレード後は、これらのサブジェクト・タイプのために定義されたグローバル・ポリシー・アタッチメントは、Java EE Webサービスおよびクライアントにも適用され、既存のJava EE Webサービスおよびクライアントのセキュリティ動作に影響を与える場合があります。


後方互換性を維持するには、特定のサービスまたはクライアントにOWSM動作なしポリシー(no_authentication_service_policyno_authorization_service_policyまたはno_messageprotection_service_policy.など)をアタッチすることにより、それらのエンドポイントへのグローバル・ポリシー・アタッチメントを無効化できます。詳細は、Oracle Web Services ManagerによるWebサービスの保護とポリシーの管理のグローバルにアタッチされたポリシーの無効化に関する項を参照してください。


注意:

WebLogic Wssp1.5-No-Op.xml動作なしポリシーを使用できます。ただし、WebLogicセキュリティ・ポリシーは、プログラムでのみWebサービス・クライアントにアタッチできるため、コードの変更が必要です。詳細は、Oracle WebLogic ServerのWebサービスの保護に関するマニュアルのグローバルにアタッチされたポリシーの無効化に関する項を参照してください。


4.7 Oracle Fusion Middleware 12cソフトウェアの管理のためのドキュメント・リソース

表4-1に、Infrastructure 12.1.3へのアップグレード後に実行することが多い一般的な管理タスクを示します。

表4-1 基本的な管理タスク

タスク 説明 詳細

Fusion Middleware管理ツールに精通すること

環境の管理に使用できる様々なツールに精通します。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middleware管理ツールの概要に関する項。

製品とサーバーの起動および停止

Oracle Fusion Middleware (管理サーバー、管理対象サーバーおよびコンポーネントを含む)を起動および停止する方法を学びます。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middlewareの起動と停止に関する項。

Secure Sockets Layer (SSL)の構成

SSLを使用してOracle Fusion Middlewareコンポーネント間でセキュアな通信を設定する方法を学びます。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion MiddlewareでのSSLの構成に関する項。

Oracle Fusion Middlewareのモニタリング

Oracle Fusion Middlewareコンポーネントのステータスを追跡する方法を学びます。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middlewareのモニタリングに関する項。

バックアップ手順およびリカバリ手順の理解

Oracle Fusion Middlewareのバックアップとリカバリの推奨手順を学びます。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のバックアップとリカバリの概要に関する項。


4.8 Oracle Fusion Middleware 12cでの11gアプリケーション・デプロイメントの使用

Oracle Fusion Middleware 12cへのアップグレード後、Oracle Fusion Middleware 11gにデプロイしていたカスタムJavaおよびOracle Application Development Framework (ADF)アプリケーションは、Oracle Fusion Middleware 11gと同じように動作します。

ただし、Oracle ADF 12cおよびOracle JDeveloper 12cで利用可能ないくつかの新機能があります。

次の項では、アプリケーションをOracle JDeveloper 12cに移行する方法についての追加情報を示します。

4.8.1 Oracle Application Development Framework (ADF) 12cについて

Oracle ADFの詳細は、次のOracle Fusion Middleware 12cドキュメント・リソースを参照してください。

4.8.2 Oracle JDeveloper 12cについて

この項の内容は次のとおりです。

4.8.2.1 Oracle JDeveloper 12cのインストール

Oracle JDeveloper 12cをインストールするには、『Oracle Jdeveloperのインストール』を参照してください。

Oracle JDeveloperは、アプリケーションをローカルでテストするために使用できる埋込みバージョンのOracle WebLogic Serverを提供します。詳細は、『Oracle Jdeveloperのインストール』のOracle JDeveloperで開発したアプリケーションのデプロイとテストに関する項を参照してください。

4.8.2.2 Oracle JDeveloper 12cを使用したアプリケーションの移行

Oracle JDeveloper 12cのインストール後、Oracle JDeveloper 12cでカスタム・アプリケーション・プロジェクトを開いて、Oracle JDeveloper 12cに自動的に移行できます。

詳細は、『Oracle Jdeveloperのインストール』の以前のバージョンからOracle JDeveloper 12.1.3への移行に関する項を参照してください。

4.8.2.3 Oracle JDeveloper 12cを使用した非同期Webサービスの移行について

アプリケーションにADF BC非同期Webサービスが含まれている場合、Oracle JDeveloperまたはojdeployコマンド行ツールを使用してそれを再作成し、必要なデプロイメント・ディスクリプタをデプロイメント・アーカイブに生成します。

非同期Webサービスの開発の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Infrastructure Webサービスの開発』の非同期Webサービスの開発に関する項を参照してください。