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Oracle® Fusion Middleware Oracle JDeveloperによるアプリケーションの開発
12c (12.1.3)
E57556-02
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15 Java EEアプリケーションの開発のスタート・ガイド

この章では、アプリケーションの開発に使用できるJava EEの各種ツールとテクノロジの概要を示します。

この章の内容は次のとおりです。

15.1 Java EEアプリケーションの開発について

JDeveloperには、Java EE 6アプリケーション・コンポーネントを作成および編集するためのツールと機能の完全なパッケージが用意されています。ウィザード、組込みソースおよびビジュアル・エディタ、「コンポーネント」ウィンドウおよび「プロパティ」ウィンドウ、その他の機能を使用して、Web層とビジネス・コンポーネントの作成、アセンブル、および再使用を実行します。様々なプラットフォーム上で効率的に動作し、簡単に維持できる強力な多層形式のインタラクティブ・アプリケーションを構築、テストおよびデプロイできます。

Java EEの詳細は、次のOracle Technology Network (OTN)のJava EEドキュメントを参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/java/javaee/overview/ index.html

15.1.1 Java EEおよびOracle Application Developer Framework

Java EEアプリケーションのWeb層部分については、JavaServer Faces (JSF)で構築されたWebアプリケーションにAJAX対応UIコンポーネントのリッチ・ライブラリを提供するADF Facesリッチ・クライアント・フレームワーク(RCF)を利用します。

ADFレイヤーにより、統一化されたアプローチを使用して、任意のユーザー・インタフェースを、最小限のコードで任意のビジネス・サービスにバインドできます。Java EEアプリケーションまたはEJBプロジェクト(あるいはその両方)を構築する場合、個々のセッションBeanにADFデータ・コントロールを割り当てることができます。これにより、Beanと同じ名前のデータ・コントロール・ファイルが追加されます。

データ・コントロールには、アプリケーション・モジュールのすべての機能が含まれます。JDeveloperの「データ・コントロール」パネルに表示されたデータ・コントロールの表現を使用して、アプリケーション・モジュールに自動的にバインドされるUIコンポーネントを作成できます。

ADFデータ・コントロールのビジネス層レイヤーを使用してEJBプロジェクトに対するビジネス・サービス・アクセスを実行することにより、ビューとビジネス・サービスの同期を維持できます。たとえば、データ・コントロール参照をアプリケーション・モジュール・インスタンスにクラス・キャストして、メソッドを直接コールすることにより、モデル・レイヤーをバイパスし、アプリケーション・モジュール上でメソッドをコールできますが、この方法では、ビジネス・サービスでは変更が認識されなくなります。

詳細は、『Oracle Application Development Frameworkの理解』を参照してください。

15.2 Webページの各種ツールの使用

JDeveloperには、Java EEアプリケーションのWeb層またはフロントエンドを開発するための各種ツールが用意されています。すべてのHTMLページ、JSPページ、JavaServer Faces (JSF)/Faceletページおよび関連ファイルを作成するためのウィザードを使用できます。

また、JDeveloperには、Webページの開発に使用する多数のタスクに関して、Webページのツールや手順を追った説明が用意されています。JSF/Facelets、JavaServer Pages (JSP)、Javaサーブレット、HyperText Markup Language (HTML)およびCascading Style Sheets (CSS)などの、サポートされているすべてのJava EEのWebアプリケーション・テクノロジを使用してWeb層コンポーネントをビルドできます。Java EEアプリケーションのWebコンポーネントにはプレゼンテーション・ロジックが含まれており、統合サーバー上で実行されます。

詳細は、第16章「Webページ・ツールを使用したアプリケーションの開発」を参照してください。

15.3 Enterprise JavaBeansおよびJava永続性コンポーネントの使用

新規ギャラリのウィザードを使用して、EJBプロジェクト、エンティティ、Java永続性ユニット、セッションBeanおよびメッセージドリブンBeanを作成できます。エンティティは、オンラインまたはオフラインのデータベース表定義から、およびアプリケーション・サーバーのデータソース接続から構築できます。

EJBの詳細は、第28章「EJBおよびJPAコンポーネントを使用した開発」を参照してください。

15.4 Oracle TopLinkの使用

Oracle TopLinkは、オブジェクト永続性およびオブジェクト変換フレームワークであり、開発とメンテナンスの作業を削減し、エンタープライズ・アプリケーションの機能性を高める開発ツールおよびランタイム機能を提供します。

TopLinkを使用して、TopLinkディスクリプタを構成し、Javaクラス、EJBおよびJPAエンティティをリレーショナル・データベース、企業情報システム(EIS)およびXMLスキーマなど別のデータソースにマップします。TopLinkエディタを使用すると、Javaコードを作成せずにこの情報を作成できます。TopLinkエディタでは、JPA、JAXBおよびJava EEなど複数の標準がサポートされています。

詳細は、第17章「Oracle TopLinkを使用したアプリケーションでの永続性の開発」を参照してください。

15.5 セキュアなアプリケーションの理解

Java EEアプリケーションは、コンテナ管理セキュリティのみを使用して保護できます。Fusion Webアプリケーションの場合は、Oracle ADFセキュリティを使用します。Fusion Webアプリケーションは、Oracle Application Development Framework (Oracle ADF)を使用して開発するJava EEアプリケーションです。

Oracle ADFセキュリティ・フレームワークは、認証および認可サービスをFusion Webアプリケーションに提供するための推奨テクノロジです。Oracle ADFセキュリティはOracle Platform Security Services (OPSS)アーキテクチャの上に構築されます。このアーキテクチャは、重要なセキュリティ・フレームワークを提供するだけでなく、それ自体もOracle WebLogic Serverと十分に統合されています。

詳細は、第18章「セキュアなアプリケーションの開発」を参照してください。

15.6 XMLを使用するアプリケーションの使用

JDeveloperには、アプリケーション内でXMLファイルを使用するために必要なツールが用意されています。XMLソース・エディタ、XMLバリデータ、およびXMLスキーマを使用するためのツールがあります。また、JDeveloperを使用してXSQLファイルを作成および編集することもできます。

JDeveloperでは、スキーマ・ドキュメントを最初から作成したり、スキーマをXMLドキュメントから(またはこの逆に)生成できます。スキーマが作成されたら、XSDビジュアル・エディタと「コンポーネント」ウィンドウを使用して要素を管理します。

詳細は、第19章「XMLを使用したアプリケーションの開発」を参照してください。

15.7 Webサービスを使用するアプリケーションの使用

Webサービスは、一連のメッセージ・プロトコルおよびプログラミング規格であり、オープン・スタンダードを使用してインターネット上でビジネス機能を公開します。Webサービスは、プログラムによってアクセスされ、レスポンスを戻す、再利用可能な独立したソフトウェア・コンポーネントです。JDeveloperには、既存のWebサービスの管理、および新規Webサービスの開発とデプロイを行うツールが用意されています。

Webサービスは、Javaクラス、EJBのリモート・インタフェース、およびEJBとしてラップされたADF Business Componentsサービス・セッションBeanから作成できます。Webサービスの各種ウィザードによって、アプリケーション・サーバー用のデプロイメント・ファイルが作成されます。詳細は、第20.4.1項「JAX-WS Webサービスの作成方法(ボトムアップ)」を参照してください。

JDeveloperは、一連の標準的なJava-to-XMLタイプのマッピングもサポートしています。また、一意のオブジェクト・タイプに対してカスタム・シリアライザを作成することもできます。詳細は、第20.2項「JDeveloperを使用したWebサービスの作成および使用」を参照してください。