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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integratorの管理
12c (12.1.3)
E59403-01
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Oracle Data Integratorの新機能

この項では、Oracle Fusion Middleware 12cリリースにおけるOracle Data Integrator (ODI)の新機能および製品の重要な変更点の概要を示します。

この章では、次の項目について説明します。

リリース12c (12.1.3)の新機能と変更された機能

Oracle Data Integrator 12c (12.1.3)では、次の機能が強化されています。

ODI FIPS準拠

ODIでは、ナレッジ・モジュール、プロシージャ、シナリオ、アクションおよびパスワードを暗号化するための標準暗号化アルゴリズムとしてAdvanced Encryption Standard (AES)が使用されるようになりました。要件に合せて暗号化アルゴリズムおよびキー長を構成できます。リポジトリ・エクスポートに含められるパスワードおよびその他の機密情報は、暗号化され、パスワードで保護されるようになりました。

詳細は、「Advanced Encryption Standard」を参照してください。

ODI XMLドライバの機能強化

次に示すXMLスキーマのサポート強化が追加されています。

詳細は、『Oracle Data Integrator接続およびナレッジ・モジュール・ガイド』の「Oracle Data Integrator Driver for XMLの参照情報」を参照してください。

JSONのサポート

ODI複合ファイル・ドライバでは、JSON形式のファイルの読取りと書込みが可能になりました。JSON構造はnXSDスキーマを介して定義されます。

詳細は、『Oracle Data Integrator接続およびナレッジ・モジュール・ガイド』のJSONのサポートに関する項を参照してください。

Hadoop SQOOP統合

ODIでは、Hadoop SQOOPを使用して、次のソースおよびターゲットをロードできるようになりました。

SQOOPを使用すると、Hadoop Map-ReduceプロセスでパラレルJDBC接続を使用したメカニズムのロードとアンロードが可能になります。

詳細は、『Oracle Data Integratorアプリケーション・アダプタ・ガイド』のHadoopに関する項を参照してください。

Hadoop HBase統合

ODIでは、新しいテクノロジおよび次のナレッジ・モジュールを介してHadoop HBaseがサポートされるようになりました。

詳細は、『Oracle Data Integratorアプリケーション・アダプタ・ガイド』のHadoopに関する項を参照してください。

Hive Appendの最適化

Hiveへの書込みを行うナレッジ・モジュールでは、Hive 0.8+機能がサポートされるようになり、既存のデータを新しい追加済ファイルにコピーせずに、データを既存のデータ・ファイルに追加できるようになりました。

詳細は、『Oracle Data Integratorアプリケーション・アダプタ・ガイド』のHadoopに関する項を参照してください。

ODIエンジンへのマルチスレッドのターゲット表ロード

ODIでは、複数のパラレル接続を使用してターゲット表をロードできるようになりました。この機能は、データ・サーバーの「ターゲットの並列度」プロパティを介して制御します。

詳細は、「データ・サーバーの作成」を参照してください。

シナリオおよびロード計画の同時実行に対する制御の向上

シナリオまたはロード計画の同時実行を制限し、同時実行の待機または実行エラーの発生を強制できるようになりました。

詳細は、『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』のシナリオおよびロード計画の同時実行の制御に関する項を参照してください。

新規モデルおよびトポロジ・オブジェクトの作成

デザイナ・ナビゲータの「新規モデルとトポロジ・オブジェクト」ダイアログで、新規のモデルを作成し、それを新規または既存のトポロジ・オブジェクトと関連付けることができます(作業リポジトリに接続されている場合)。このダイアログでは、トポロジ・エディタを使用しなくてもトポロジ・オブジェクトを作成できます(より詳細なオプションが必要な場合を除く)。

詳細は、『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』のモデルおよびトポロジ・オブジェクトの作成に関する項を参照してください。

ドキュメントの変更

以前のOracle Data Integratorの開発者ガイドの記載内容が再編成されました。ODIドキュメント・ライブラリに次の新しいガイドが追加されました。

詳細は、『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』の「Oracle Data Integratorの新機能」を参照してください。

リリース12c (12.1.2)の新機能と変更された機能

Oracle Data Integrator 12c (12.1.2)では、次の機能が強化されています。

宣言的なフローベースのユーザー・インタフェース

新しい宣言的なフローベースのユーザー・インタフェースは、宣言的アプローチの単純さおよび使いやすさと、構成可能なフローの柔軟性および拡張性をあわせ持っています。マッピング(Oracle Data Integrator 11gの概念であるインタフェースの後継概念)により、結合、フィルタ、集計、設定、分割などのコンポーネントのフロー全体で、ソースがターゲットに関連付けられます。

再使用可能マッピング

再使用可能マッピングを使用して、複数のマッピングで再使用できるフロー・セクションをカプセル化できます。再使用可能マッピングには、包含フローに接続する入力および出力シグネチャを設定でき、再使用可能マッピング内にカプセル化されるソースとターゲットを含めることもできます。

複数ターゲットのサポート

マッピングにより、単一フローの一部として複数のターゲットをロードできます。ターゲットのロード順を指定でき、オプションで分割コンポーネントを使用して行を1つ以上の条件に基づいて異なるターゲットにルーティングできます。

段階的なデバッガ

マッピング、パッケージ、プロシージャおよびシナリオを段階的なデバッガでデバッグできます。これらのオブジェクト内のタスク実行を手動でトラバースし、事前に定義された位置で実行を中断するようにブレークポイントを設定できます。デバッグ・セッション中に変数の値をイントロスペクトおよび変更でき、コミットされていないトランザクションのコンテンツなど、基礎となるソースおよびターゲットのデータを問合せできます。

ランタイム・パフォーマンスの向上

パフォーマンスを向上させるためにランタイム実行が改善されました。セッション実行のオーバーヘッドを削減するために、キャッシュされたセッションの実行計画であるブループリントの導入など、様々な変更が行われました。複数のソースをステージング領域にパラレルにロードすることにより、パフォーマンスが向上します。ロードの並列度は、マップの物理ビューでカスタマイズできます。また、一時データベース・オブジェクトに一意の名前を使用するオプションもあり、同じマッピングのパラレル実行が可能になります。

Oracle GoldenGateの統合の改善

チェンジ・データ・キャプチャ(CDC)フレームワークのソースとしてのOracle GoldenGateの統合が次の領域で改善されました。

WebLogic Management Frameworkを使用したスタンドアロン・エージェント管理

Oracle Data Integratorスタンドアロン・エージェントをWebLogic Management Frameworkから管理できるようになりました。これには、次のような利点があります。

OPSSエンタープライズ・ロールとの統合

Oracle Data IntegratorでOracle Platform Security Services (OPSS)を使用してリソースへのアクセスを制御できるようになりました。エンタープライズ・ロールをOracle Data Integratorロールにマッピングして、様々なツールにわたってエンタープライズ・ユーザーに権限を与えることができます。

XMLの改善

次のXMLスキーマ構造がサポートされるようになりました。

Oracle Warehouse Builderとの統合

Oracle Warehouse Builder (OWB)ジョブは、OdiStartOwbJobツールを使用してOracle Data Integratorで実行できるようになりました。OWBリポジトリは、トポロジのデータ・サーバーとして構成されます。OWBジョブ実行のすべての詳細がオペレータ・ツリーにセッションとして表示されます。

一意のリポジトリID

マスター・リポジトリおよび作業リポジトリでは、GUIDの規則に従って一意のIDが使用されるようになりました。これにより、アーティファクトのインポート時の衝突が回避され、組織内の複数のリポジトリを容易に管理および統合できます。