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Oracle® Database PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンス
12c リリース1 (12.1)
B71281-05
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118 DBMS_QOPATCH

DBMS_QOPATCHパッケージでは、インストールしたデータベース・パッチを確認するためのインタフェースが提供されます。

この章では、次の項目について説明します。

DBMS_QOPATCHの使用方法

概要

DBMS_QOPATCHパッケージでは、インストールしたデータベース・パッチを確認するためのPLSQL/SQLインタフェースが提供されます。このインタフェースでは、OPATCH LSINVENTORY -XMLコマンドの一部として使用可能なすべてのパッチ情報が提供されます。このパッケージは、パッチとメタ情報を提供するために、OUIパッチ・インベントリにリアルタイムでアクセスします。

セキュリティ・モデル

DBMS_QOPATCHパッケージはSYSスキーマの一部として作成され、SYSはこれらのサブプログラムを実行できる唯一のユーザーです。

使用上の注意

  • このパッケージは、データベースがOPENの場合のみ動作します。

  • Oracle Real Application Clusters(RAC)環境では、サブプログラムで他のRACノードからデータのフェッチが必要な場合に、他のノードにジョブを作成することでデータを取得します。この場合に、他のRACノードからデータをフェッチするには、JOB_QUEUE_PROCESSESがパッケージに対して>0である必要があります。

  • ジョブの実行に遅延が生じた場合は、パッケージによってORA-20008エラーが返されます。

エラー・メッセージ

次の表に、DBMS_QOPATCHパッケージで発生する例外を示します。

表118-1 DBMS_QOPATCHエラー・メッセージ

エラー・コード 説明

ORA-20001

最新のXMLインベントリが表にロードされていません。

ORA-20002

ディクショナリの作成に失敗しました。

ORA-20003

ノード上でのジョブの構成に失敗しました。

ORA-20004

ノードが非アクティブのためジョブの構成に失敗しました。

ORA-20005

指定のノードとインスタンス名を使用してジョブが構成されていません。

ORA-20006

構成されたRACのアクティブなインスタンスとOpatchジョブの数が同じではありません。

ORA-20007

ノードまたはインスタンスが非アクティブのためジョブの構成に失敗しました。

ORA-20008

タイムアウト - ジョブの実行時間が120秒を超えています。

ORA-20009

ジョブの実行に失敗しました。

ORA-20010

ノードが非アクティブでジョブが実行できません。

ORA-20011

ジョブ名がNULLでインベントリがロードできません。

ORA-20012

JOB_QUEUE_PROCESSESが0に設定されていてインベントリがロードできません。

ORA-20013

DBMS_QOPATCHは、主に、インストールされていない領域で動作しました。

ORA-20014

データベースがオープンしていません。

ORA-20015

データベースが読取り専用でオープンしました。


DBMS_QOPATCHサブプログラムの概要

表118-2 DBMS_QOPATCHパッケージのサブプログラム

サブプログラム 説明

GET_OPATCH_BUGSファンクション


パッチ番号が指定されている場合にXML形式でパッチのバグ・リストを作成します。パッチが指定されていない場合は、すべてのパッチにインストール済のすべてのバグがXML形式でリストされます。

GET_OPATCH_COUNTファンクション


インストール済のパッチの合計数をXML形式で作成します。

GET_OPATCH_DATAファンクション


パッチの最上位レベルのパッチ情報(パッチID、パッチの作成時間など)をXML要素で作成します。

GET_OPATCH_FILESファンクション


特定のパッチ番号で変更されたファイルのリストをXML形式で作成します。

GET_OPATCH_INSTALL_INFOファンクション


パッチやインベントリの場所など、ORACLE_HOMEの詳細を含むXML要素を戻します。

GET_OPATCH_LISTファンクション


XMLインベントリからXML要素としてインストール済のパッチのリストを作成します。

GET_OPATCH_LSINVENTORY


Opatchインベントリ全体をXMLインスタンス文書として戻します。

GET_OPATCH_OLAYSファンクション


特定のパッチのオーバーレイ・パッチをXML要素として作成します。

GET_OPATCH_PREQSファンクション


特定のパッチの前提条件パッチをXML要素として作成します。

GET_OPATCH_XSLT


Opatch XMLインベントリ表示のスタイルシートを戻します。

GET_PENDING_ACTIVITYファンクション


バイナリ・インベントリを問い合せることで、単一インスタンス上で適用されたSQLパッチに関連する情報を戻します。

GET_SQLPATCH_STATUSプロシージャ


完全なパッチ・レベルの情報を作成するために、SQLパッチ・レジストリから問い合せることでSQLパッチの状態を表示します。

IS_PATCH_INSTALLEDファンクション


XMLインベントリを問い合せることで、インストール済のパッチの情報(パッチID、適用日、SQLパッチ情報など)をXMLノードとして作成します。

PATCH_CONFLICT_DETECTIONファンクション


既存のパッチと競合する場合は、特定のファイルの競合するパッチを戻します。

SET_CURRENT_OPINSTプロシージャ


ノード名とインスタンスを設定して、Oracle Real Application Clusters(RAC)環境でその固有のインベントリの詳細を取得します。


GET_OPATCH_BUGSファンクション

このファンクションでは、パッチ番号が指定されている場合にパッチ内のバグ・リストを提供します。パッチ番号が指定されていない場合は、指定されたXML形式ですべてのバグがリストされます。

構文

DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_BUGS (
   patchnum IN VARCHAR2 DEFAULT NULL);
 RETURN XMLTYPE;

パラメータ

表118-3 GET_OPATCH_BUGSファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

patchnum

パッチ番号


GET_OPATCH_COUNTファンクション

このファンクションは、インストール済のパッチの合計数をXML形式で作成します。

構文

DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_COUNT (
   patchnum IN VARCHAR2);
 RETURN XMLTYPE;

パラメータ

表118-4 GET_OPATCH_COUNTファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

patchnum

パッチ番号


GET_OPATCH_DATAファンクション

このファンクションは、パッチの最上位レベルのパッチ情報(パッチID、パッチの作成時間など)をXML要素で作成します。

構文

DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_DATA (
   patchnum IN VARCHAR2);
 RETURN XMLTYPE;

パラメータ

表118-5 GET_OPATCH_DATAファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

patchnum

パッチ番号


GET_OPATCH_FILESファンクション

このファンクションは、特定のパッチ番号で変更されたファイルのリストをXML形式で作成します。

構文

DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_FILES (
   patchnum IN VARCHAR2);
 RETURN XMLTYPE;

パラメータ

表118-6 GET_OPATCH_FILESファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

patchnum

パッチ番号


GET_OPATCH_INSTALL_INFOファンクション

このファンクションは、パッチやインベントリの場所など、ORACLE_HOMEの詳細を含むXML要素を戻します。

構文

DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_INSTALL_INFO
 RETURNS XMLTYPE;

GET_OPATCH_LISTファンクション

このファンクションは、XMLインベントリからXML要素としてインストール済のパッチのリストを作成します。

構文

DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_LIST
 RETURN XMLTYPE;

GET_OPATCH_LSINVENTORY

このファンクションは、Opatchインベントリ全体をXMLインスタンス文書として戻します。

構文

DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_LSINVENTORY
 RETURN XMLTYPE;

GET_OPATCH_OLAYSファンクション

このファンクションは、特定のパッチのオーバーレイ・パッチをXML要素として作成します。

構文

DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_OLAYS (
   patchnum IN VARCHAR2);
 RETURN XMLTYPE;

パラメータ

表118-7 GET_OPATCH_OLAYSファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

patchnum

パッチ番号


GET_OPATCH_PREQSファンクション

このファンクションは、特定のパッチの前提条件パッチをXML要素として作成します。

構文

DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_PREQS (
   patchnum IN VARCHAR2);
 RETURN XMLTYPE;

パラメータ

表118-8 GET_OPATCH_PREQSファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

patchnum

パッチ番号


GET_OPATCH_XSLT

このファンクションは、Opatch XMLインベントリ表示のスタイルシートを戻します。このサブプログラムの戻り値のタイプを使用することでXMLTRANSFORMの実行が可能となり、その変換された結果の表示はOpatchテキストの出力と同じになります。

構文

DBMS_QOPATCH.GET_OPATCH_XSLT
 RETURN XMLTYPE;

GET_PENDING_ACTIVITYファンクション

このファンクションでは、バイナリ・インベントリを問い合せることで、単一インスタンス上で適用されたSQLパッチに関連する情報が戻されます。これがOracle Real Application Clusters(RAC)システムである場合は、SQLパッチが適用されないノード名がリストされます。

構文

DBMS_QOPATCH.GET_PENDING_ACTIVITY
 RETURN XMLTYPE;

GET_SQLPATCH_STATUSプロシージャ

このファンクションは、完全なパッチ・レベルの情報を作成するために、SQLパッチ・レジストリから問い合せることでSQLパッチの状態を表示します。パッチ番号が指定されている場合は、特定のSQLパッチに固有の情報が表示され、指定されていない場合はすべてのSQLパッチの情報が表示されます。

構文

DBMS_QOPATCH.GET_SQLPATCH_STATUS (
   patchnum IN VARCHAR2 DEFAULT NULL);

パラメータ

表118-9 GET_SQLPATCH_STATUSプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

patchnum

パッチ番号


IS_PATCH_INSTALLEDファンクション

このファンクションは、XMLインベントリを問い合せることで、インストール済のパッチの情報(パッチID、適用日、SQLパッチ情報など)をXMLノードとして作成します。

構文

DBMS_QOPATCH.IS_PATCH_INSTALLED (
   patchnum IN VARCHAR2);
 RETURN XMLTYPE;

パラメータ

表118-10 IS_PATCH_INSTALLEDファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

patchnum

パッチ番号


PATCH_CONFLICT_DETECTIONファンクション

このファンクションは、既存のパッチと競合した場合に、特定のファイルの競合するパッチを戻します。

構文

DBMS_QOPATCH.PATCH_CONFLICT_DETECTION (
   fileName  IN VARCHAR2);
 RETURN XMLTYPE;

パラメータ

表118-11 PATCH_CONFLICT_DETECTIONファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

fileName

ファイル名。


SET_CURRENT_OPINSTプロシージャ

このプロシージャは、ノード名とインスタンスを設定して、Oracle Real Application Clusters(RAC)環境でその固有のインベントリの詳細を取得します。

構文

DBMS_QOPATCH.SET_CURRENT_OPINST (
   node_name    IN VARCHAR2 DEFAULT NULL,
   inst_name    IN VARCHAR2 DEFAULT NULL);

パラメータ

表118-12 PATCH_CONFLICT_DETECTIONファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

node_name

ノードの名前です。

inst_name

インスタンスの名前です。