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Oracle® Database PL/SQLパッケージおよびタイプ・リファレンス
12c リリース1 (12.1)
B71281-05
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179 DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYパッケージを使用して、ワークロード・リポジトリを管理し、スナップショットやベースラインの管理などの操作を実行できます。


関連項目:

自動ワークロード・リポジトリの詳細は、『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』を参照してください。

この章では、次の項目について説明します。

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYの使用方法

この項では、DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYパッケージの使用に関連する項目について説明します。

次の例では、データベースID 1557521192、インスタンスID 1、スナップショットID 5390と5391、およびデフォルト・オプションを指定し、DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYパッケージを使用してAWRテキスト・レポートを生成する方法を示します。

-- make sure to set line size appropriately
-- set linesize 152
SELECT output FROM TABLE(
   DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_REPORT_TEXT(
     1557521192,  1, 5390, 5392) ) ;

この例のように、DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYパッケージ・ファンクションを直接コールすることもできますが、パッケージ・ファンクション用に提供された、対応するSQLスクリプト(この場合はawrrpt.sql)を使用することをお薦めします。このスクリプトを使用すると、必要な情報の入力を求められます。

データ構造

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYパッケージは、オブジェクト・タイプおよび関連する表タイプを定義します。

AWR_BASELINE_METRIC_TYPEオブジェクト・タイプ

このタイプは、ベースラインに対応するメトリックの値を示します。

構文

TYPE breakpoint_info AS OBJECT (
   baseline_name      VARCHAR2(64),
   dbid               NUMBER NOT NULL,
   instance_number    NUMBER NOT NULL,
   beg_time           DATE NOT NULL,
   end_time           DATE NOT NULL,
   metric_id          NUMBER NOT NULL,
   metric_name        VARCHAR2(64) NOT NULL,
   metric_unit        VARCHAR2(64) NOT NULL,
   num_interval       NUMBER NOT NULL,
   interval_size      NUMBER NOT NULL,
   average            NUMBER NOT NULL,
   minimum            NUMBER NOT NULL,
   maximum            NUMBER NOT NULL);

フィールド

表179-1 RUNTIME_INFOのフィールド

フィールド 説明

baseline_name

ベースラインの名前

dbid

スナップショットのデータベースID

instance_number

スナップショットのインスタンス番号

beg_time

その間隔の開始時間

end_time

その間隔の終了時間

metric_id

メトリックID

metric_name

メトリック名

metric_unit

測定の単位

num_interval

確認された間隔の数

interval_size

間隔の長さ(100分の1秒単位)

average

その期間の平均

minimum

確認された最小値

maximum

確認された最大値


AWR_BASELINE_METRIC_TYPE_TABLE表タイプ

このタイプは、SELECT_BASELINE_METRICファンクションで使用されます。

構文

CREATE TYPE awr_baseline_metric_type_table AS TABLE OF awr_baseline_metric_type;

AWRRPT_INSTANCE_LIST_TYPE表タイプ

この表タイプは、カンマ区切りリストのかわりに使用できます。

構文

CREATE TYPE awrrpt_instance_list_type AS TABLE OF NUMBER;

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYサブプログラムの要約

表179-2 DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYパッケージのサブプログラム

サブプログラム 説明

ADD_COLORED_SQLプロシージャ


色の付いたSQL IDを追加します。

ASH_GLOBAL_REPORT_HTMLファンクション


グローバルまたはOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)のASHスポット・レポートをHTML形式で表示します。

ASH_GLOBAL_REPORT_TEXTファンクション


グローバルまたはOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)のASHスポット・レポートをテキスト形式で表示します。

ASH_REPORT_HTMLファンクション


ASHレポートをHTMLで表示します。

ASH_REPORT_TEXTファンクション


ASHレポートをテキストで表示します。

AWR_DIFF_REPORT_HTMLファンクション


AWR Diff-DiffレポートをHTMLで表示します。

AWR_DIFF_REPORT_TEXTファンクション


AWR Diff-Diffレポートをテキストで表示します。

AWR_GLOBAL_DIFF_REPORT_HTMLファンクション


グローバルAWR期間の比較レポートをHTMLで表示します。

AWR_GLOBAL_DIFF_REPORT_TEXTファンクション


グローバルAWR期間の比較レポートをテキストで表示します。

AWR_GLOBAL_REPORT_HTMLファンクション


グローバルAWRレポートをHTMLで表示します。

AWR_GLOBAL_REPORT_TEXTファンクション


グローバルAWRレポートをテキストで表示します。

AWR_REPORT_HTMLファンクション


AWRレポートをHTMLで表示します。

AWR_REPORT_TEXTファンクション


AWRレポートをテキストで表示します。

AWR_SET_REPORT_THRESHOLDSプロシージャ


レポートの行数などの指定されたレポートのしきい値を構成します。

AWR_SQL_REPORT_HTMLファンクション


AWR SQLレポートをHTML形式で表示します。

AWR_SQL_REPORT_TEXTファンクション


AWR SQLレポートをテキスト形式で表示します。

CREATE_BASELINEファンクションおよびプロシージャ


単一のベースラインを作成します。

CREATE_BASELINE_TEMPLATEプロシージャ


ベースライン・テンプレートを作成します。

CREATE_SNAPSHOTファンクションおよびプロシージャ


マニュアル・スナップショットを即時に作成します。

DROP_BASELINEプロシージャ


以前に定義したベースラインを削除します。

DROP_BASELINE_TEMPLATEプロシージャ


不要になったベースライン・テンプレートを削除します。

DROP_SNAPSHOT_RANGEプロシージャ


スナップショットの範囲を削除します。

MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGSプロシージャ


スナップショット設定を変更します。

MODIFY_BASELINE_WINDOW_SIZEプロシージャ


デフォルトの変動ウィンドウ・ベースラインのウィンドウ・サイズを変更します。

PURGE_SQL_DETAILSプロシージャ


SQL詳細をパージします。具体的には、WRH$_SQLSTATに対応する行(DBID、SQL_ID)がないWRH$_SQLTEXTおよびWRH$_SQL_PLANの行です。

REMOVE_COLORED_SQLプロシージャ


色の付いたSQL IDを削除します。

RENAME_BASELINEプロシージャ


ベースラインの名前を変更します。

SELECT_BASELINE_METRICファンクション


ベースラインに対応するメトリックの値を示します。

UPDATE_OBJECT_INFOプロシージャ


ローカル・データベースのオブジェクトを表すWRH$_SEG_STAT_OBJ表の行を更新します。


ADD_COLORED_SQLプロシージャ

このプロシージャでは色の付いたSQL IDを追加します。SQL IDに色が付いている場合、そのSQL IDはアクティビティのレベルに関係なく、すべてのスナップショットで取得され、必ずしもTOP SQLである必要はなくなります。スナップショット・タイムにカーソル・キャッシュでこのSQLが検出された場合、取得が発生します。このSQLの色を解除するには、REMOVE_COLORED_SQLプロシージャをコールします。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.ADD_COLORED_SQL(
   sql_id         IN VARCHAR2,
   dbid           IN NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表179-3 ADD_COLORED_SQLプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

sql_id

13文字の外部SQL ID。

dbid

オプションのDBID (デフォルトはローカルDBID)。


ASH_GLOBAL_REPORT_HTMLファンクション

このテーブル・ファンクションは、グローバルまたはOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)のASHスポット・レポートをHTML形式で表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.ASH_GLOBAL_REPORT_HTML(
   l_dbid          IN NUMBER,
   l_inst_num      IN VARCHAR2((1023),
   l_btime         IN DATE,
   l_etime         IN DATE,
   l_options       IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_slot_width    IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_sid           IN NUMBER    DEFAULT NULL,
   l_sql_id        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_wait_class    IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_service_hash  IN NUMBER    DEFAULT NULL,
   l_module        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_action        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_client_id     IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_plsql_entry   IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_data_src      IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_container     IN VARCHAR2  DEFAULT NULL)
 RETURN awrrpt_html_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-4 ASH_GLOBAL_REPORT_HTMLのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

インスタンスのリスト('1,2,3'など)またはNULL(データベースのすべてのインスタンスについてレポートします)。

l_btime

開始時間。

l_etime

終了時間。

l_options

レポート・レベル(現在は使用されていません)。

l_slot_width

レポートの「トップ・アクティビティ」セクションで使用するスロットの幅(秒)を指定します。この引数はオプションで、これを指定しない場合、l_btimel_etimeの間の間隔は、10スロット以下に適切に分けられます。

l_sid

セッションID(「使用上の注意」を参照)。

l_sql_id

SQL ID(「使用上の注意」を参照)。

l_wait_class

待機クラス名(「使用上の注意」を参照)。

l_service_hash

サービス名のハッシュ(「使用上の注意」を参照)。

l_module

モジュール名(「使用上の注意」を参照)。

l_action

アクション名(「使用上の注意」を参照)。

l_client_id

エンドツーエンドのバックトレースのクライアントID(「使用上の注意」を参照)。

l_plsql_entry

PL/SQLエントリ・ポイント(「使用上の注意」を参照)。

l_data_src

レポートはディスク上のデータからのみ成り立っているため、無視されます。

l_container

レポート・アクティビティを制限する対象のコンテナの名前。NULL (デフォルト)以外の有効な値は、V$CONTAINERSに含まれるコンテナ名から得られます。動作は次のとおりです。

  • NULLの場合: ルート・コンテナに接続されている場合、レポートはすべてのコンテナを対象とします。PDBに接続されている場合、レポートはそのPDBのみを対象とします。

  • NULLでない場合: ルート・コンテナに接続されている場合、レポートは指定されたコンテナからのアクティビティを対象とします。PDBに接続されている場合、レポートは接続されたPDBに関するl_containerNULL値を指定した場合と同じです。

注意: PDBへの接続時に別のPDBからの情報を要求すると、空のレポートが作成されます。


戻り値

出力はVARCHAR2(1500)の1列です。

使用上の注意

  • このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるashrpti.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。

  • 指定されていないオプションの引数は、レポート対象(SQL文、セッション、特定のサービス名/モジュール名の組合せなど)を指定するASHレポートを生成するために使用します。これらの引数は、レポートの生成に使用されるASH行を制限するために指定します。たとえば、特定のSQL文(SQL_ID 'abcdefghij123'など)に関するASHレポートを生成するには、次のように、そのsql_id値をl_sql_id引数に渡します。

    l_sql_id =>  'abcdefghij123'
    

    これらのオプションの引数はいずれの組合せでも渡すことができ、また、これらのすべてのレポート対象を満たすASHの行のみが使用されます。複数のレポート対象が指定されている場合は、条件ロジックのANDを使用してこれらの対象を連結します。たとえば、MODULE "PAYROLL"およびACTION "PROCESS"に関するASHレポートを生成するには、次の条件を使用します。

    l_module =>  'PAYROLL', l_action =>  'PROCESS'
    

    VARCHAR2タイプのすべての引数で、有効なSQLワイルドカードを使用できます。

    表179-5 ASH_REPORT_HTML: 引数でのワイルドカードの使用

    引数名 コメント ワイルドカードを使用できるかどうか

    l_sid

    セッションID(V$SESSION.SIDなど)。

    いいえ

    l_sql_id

    SQL ID(V$SQL.SQL_IDなど)。

    はい

    l_wait_class

    待機クラス名(V$EVENT_NAME.WAIT_CLASSなど)。

    はい

    l_service_hash

    サービス名のハッシュ(V$ACTIVE_SERVICES.NAME_HASHなど)。

    いいえ

    l_module

    モジュール名(V$SESSION.MODULEなど)。

    はい

    l_action

    アクション名(V$SESSION.ACTIONなど)。

    はい

    l_client_id

    エンドツーエンドのバックトレースのクライアントID(V$SESSION.CLIENT_IDENTIFIERなど)。

    はい

    l_data_src

    l_data_srcは数値データ・タイプであるため、ワイルドカードは使用できません。

    いいえ


ASH_GLOBAL_REPORT_TEXTファンクション

このテーブル・ファンクションは、グローバルまたはOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)のASHスポット・レポートをテキスト形式で表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.ASH_GLOBAL_REPORT_TEXT(
   l_dbid          IN VARCHAR2(1023),
   l_inst_num      IN NUMBER,
   l_btime         IN DATE,
   l_etime         IN DATE,
   l_options       IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_slot_width    IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_sid           IN NUMBER    DEFAULT NULL,
   l_sql_id        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_wait_class    IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_service_hash  IN NUMBER    DEFAULT NULL,
   l_module        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_action        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_client_id     IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_plsql_entry   IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_data_src      IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_container     IN VARCHAR2  DEFAULT NULL)
 RETURN awrrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-6 ASH_GLOBAL_REPORT_TEXTのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

インスタンスのリスト('1,2,3'など)またはNULL(データベースのすべてのインスタンスについてレポートします)。

l_btime

開始時間。

l_etime

終了時間。

l_options

レポート・レベル(現在は使用されていません)。

l_slot_width

レポートの「トップ・アクティビティ」セクションで使用するスロットの幅(秒)を指定します。この引数はオプションで、これを指定しない場合、l_btimel_etimeの間の間隔は、10スロット以下に適切に分けられます。

l_sid

セッションID(「使用上の注意」を参照)。

l_sql_id

SQL ID(「使用上の注意」を参照)。

l_wait_class

待機クラス名(「使用上の注意」を参照)。

l_service_hash

サービス名のハッシュ(「使用上の注意」を参照)。

l_module

モジュール名(「使用上の注意」を参照)。

l_action

アクション名(「使用上の注意」を参照)。

l_client_id

エンドツーエンドのバックトレースのクライアントID(「使用上の注意」を参照)。

l_plsql_entry

PL/SQLエントリ・ポイント(「使用上の注意」を参照)。

l_data_src

レポートはディスク上のデータからのみ成り立っているため、無視されます。

l_container

レポート・アクティビティを制限する対象のコンテナの名前。NULL (デフォルト)以外の有効な値は、V$CONTAINERSに含まれるコンテナ名から得られます。動作は次のとおりです。

  • NULLの場合: ルート・コンテナに接続されている場合、レポートはすべてのコンテナを対象とします。PDBに接続されている場合、レポートはそのPDBのみを対象とします。

  • NULLでない場合: ルート・コンテナに接続されている場合、レポートは指定されたコンテナからのアクティビティを対象とします。PDBに接続されている場合、レポートは接続されたPDBに関するl_containerNULL値を指定した場合と同じです。

注意: PDBへの接続時に別のPDBからの情報を要求すると、空のレポートが作成されます。


戻り値

出力はVARCHAR2(320)の1列です。

使用上の注意

  • このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるashrpti.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。

  • 指定されていないオプションの引数は、レポート対象(SQL文、セッション、特定のサービス名/モジュール名の組合せなど)を指定するASHレポートを生成するために使用します。これらの引数は、レポートの生成に使用されるASH行を制限するために指定します。たとえば、特定のSQL文(SQL_ID 'abcdefghij123 'など)に関するASHレポートを生成するには、次のように、そのSQL_ID値をl_sql_id引数に渡します。

    l_sql_id =>  'abcdefghij123'
    

    表179-7 ASH_GLOBAL_REPORT_TEXT: 引数でのワイルドカードの使用

    引数名 コメント ワイルドカードを使用できるかどうか

    l_sid

    セッションID(V$SESSION.SIDなど)。

    いいえ

    l_sql_id

    SQL ID(V$SQL.SQL_IDなど)。

    はい

    l_wait_class

    待機クラス名(V$EVENT_NAME.WAIT_CLASSなど)。

    はい

    l_service_hash

    サービス名のハッシュ(V$ACTIVE_SERVICES.NAME_HASHなど)。

    いいえ

    l_module

    モジュール名(V$SESSION.MODULEなど)。

    はい

    l_action

    アクション名(V$SESSION.ACTIONなど)。

    はい

    l_client_id

    エンドツーエンドのバックトレースのクライアントID(V$SESSION.CLIENT_IDENTIFIERなど)。

    はい

    l_plsql_entry

    PL/SQLエントリ・ポイント("SYS.DBMS_LOB.*"など)。

    はい

    l_data_src

    l_data_srcは数値データ・タイプであるため、ワイルドカードは使用できません。

    いいえ


  • これらのオプションの引数はいずれの組合せでも渡すことができ、また、これらのすべてのレポート対象を満たすASHの行のみが使用されます。複数のレポート対象が指定されている場合は、条件ロジックのANDを使用してこれらの対象を連結します。たとえば、MODULE "PAYROLL"およびACTION "PROCESS"に関するASHレポートを生成するには、次の条件を使用します。

    l_module =>  'PAYROLL', l_action =>  'PROCESS'
    

    VARCHAR2タイプのすべての引数で、有効なSQLワイルドカードを使用できます。

ASH_REPORT_HTMLファンクション

このテーブル・ファンクションは、ASHスポット・レポートをHTMLで表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.ASH_REPORT_HTML(
   l_dbid          IN NUMBER,
   l_inst_num      IN NUMBER,
   l_btime         IN DATE,
   l_etime         IN DATE,
   l_options       IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_slot_width    IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_sid           IN NUMBER    DEFAULT NULL,
   l_sql_id        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_wait_class    IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_service_hash  IN NUMBER    DEFAULT NULL,
   l_module        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_action        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_client_id     IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_plsql_entry   IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_data_src      IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_container     IN VARCHAR2  DEFAULT NULL)
 RETURN awrrpt_html_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-8 ASH_REPORT_HTMLのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

インスタンス番号。

l_btime

開始時間。

l_etime

終了時間。

l_options

レポート・レベル(現在は使用されていません)。

l_slot_width

レポートの「トップ・アクティビティ」セクションで使用するスロットの幅(秒)を指定します。この引数はオプションで、これを指定しない場合、l_btimel_etimeの間の間隔は、10スロット以下に適切に分けられます。

l_sid

セッションID(「使用上の注意」を参照)。

l_sql_id

SQL ID(「使用上の注意」を参照)。

l_wait_class

待機クラス名(「使用上の注意」を参照)。

l_service_hash

サービス名のハッシュ(「使用上の注意」を参照)。

l_module

モジュール名(「使用上の注意」を参照)。

l_action

アクション名(「使用上の注意」を参照)。

l_client_id

エンドツーエンドのバックトレースのクライアントID(「使用上の注意」を参照)。

l_plsql_entry

PL/SQLエントリ・ポイント(「使用上の注意」を参照)。

l_data_src

データ・ソースの指定に使用可能(「使用上の注意」を参照)。

  • 1 =>メモリー(V$ACTIVE_SESION_HISTORY)

  • 2 =>ディスク(DBA_HIST_ACTIVE_SESS_HISTORY)

  • 0 =>両方。これがデフォルト値です。開始時間パラメータと終了時間パラメータを使用して、適切なデータ・ソース(メモリー、ディスクまたはその両方)からサンプルを取得します。

l_container

レポート・アクティビティを制限する対象のコンテナの名前。NULL (デフォルト)以外の有効な値は、V$CONTAINERSに含まれるコンテナ名から得られます。動作は次のとおりです。

  • NULLの場合: ルート・コンテナに接続されている場合、レポートはすべてのコンテナを対象とします。PDBに接続されている場合、レポートはそのPDBのみを対象とします。

  • NULLでない場合: ルート・コンテナに接続されている場合、レポートは指定されたコンテナからのアクティビティを対象とします。PDBに接続されている場合、レポートは接続されたPDBに関するl_containerNULL値を指定した場合と同じです。

注意: PDBへの接続時に別のPDBからの情報を要求すると、空のレポートが作成されます。


戻り値

出力はVARCHAR2(500)の1列です。

使用上の注意

  • このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるashrpti.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。

  • デフォルトでは、レポートは開始時間パラメータと終了時間パラメータ(l_btimel_etime)を使用して、その時間範囲にあるすべての列をメモリー、ディスクまたはその両方から検索します。ただし、l_data_srcを使用すると、それらのデータ・ソースのいずれかを明示的に指定できます。たとえば、l_btimel_timeの間にあるメモリー内のすべての列に関するASHレポートを生成するには、次の条件を使用します。

    l_data_src =>  1
    

    同様に、ディスク上のみにあるサンプルに関するレポートを生成するには、次の条件を使用します。

    l_data_src => 2
    
  • 指定されていないオプションの引数は、レポート対象(SQL文、セッション、特定のサービス名/モジュール名の組合せなど)を指定するASHレポートを生成するために使用します。これらの引数は、レポートの生成に使用されるASH行を制限するために指定します。たとえば、特定のSQL文(SQL_ID 'abcdefghij123'など)に関するASHレポートを生成するには、次のように、そのsql_id値をl_sql_id引数に渡します。

    l_sql_id =>  'abcdefghij123'
    

    これらのオプションの引数はいずれの組合せでも渡すことができ、また、これらのすべてのレポート対象を満たすASHの行のみが使用されます。複数のレポート対象が指定されている場合は、条件ロジックのANDを使用してこれらの対象を連結します。たとえば、MODULE "PAYROLL"およびACTION "PROCESS"に関するASHレポートを生成するには、次の条件を使用します。

    l_module =>  'PAYROLL', l_action =>  'PROCESS'
    

    VARCHAR2タイプのすべての引数で、有効なSQLワイルドカードを使用できます。

    表179-9 ASH_REPORT_HTML: 引数でのワイルドカードの使用

    引数名 コメント ワイルドカードを使用できるかどうか

    l_sid

    セッションID(V$SESSION.SIDなど)。

    いいえ

    l_sql_id

    SQL ID(V$SQL.SQL_IDなど)。

    はい

    l_wait_class

    待機クラス名(V$EVENT_NAME.WAIT_CLASSなど)。

    はい

    l_service_hash

    サービス名のハッシュ(V$ACTIVE_SERVICES.NAME_HASHなど)。

    いいえ

    l_module

    モジュール名(V$SESSION.MODULEなど)。

    はい

    l_action

    アクション名(V$SESSION.ACTIONなど)。

    はい

    l_client_id

    エンドツーエンドのバックトレースのクライアントID(V$SESSION.CLIENT_IDENTIFIERなど)。

    はい


ASH_REPORT_TEXTファンクション

このテーブル・ファンクションは、ASHスポット・レポートをテキストで表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.ASH_REPORT_TEXT(
   l_dbid          IN NUMBER,
   l_inst_num      IN NUMBER,
   l_btime         IN DATE,
   l_etime         IN DATE,
   l_options       IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_slot_width    IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_sid           IN NUMBER    DEFAULT NULL,
   l_sql_id        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_wait_class    IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_service_hash  IN NUMBER    DEFAULT NULL,
   l_module        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_action        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_client_id     IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_plsql_entry   IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_data_src      IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_container     IN VARCHAR2  DEFAULT NULL)
 RETURN awrrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-10 ASH_REPORT_TEXTのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

インスタンス番号。

l_btime

開始時間。

l_etime

終了時間。

l_options

レポート・レベル(現在は使用されていません)。

l_slot_width

レポートの「トップ・アクティビティ」セクションで使用するスロットの幅(秒)を指定します。この引数はオプションで、これを指定しない場合、l_btimel_etimeの間の間隔は、10スロット以下に適切に分けられます。

l_sid

セッションID(「使用上の注意」を参照)。

l_sql_id

SQL ID(「使用上の注意」を参照)。

l_wait_class

待機クラス名(「使用上の注意」を参照)。

l_service_hash

サービス名のハッシュ(「使用上の注意」を参照)。

l_module

モジュール名(「使用上の注意」を参照)。

l_action

アクション名(「使用上の注意」を参照)。

l_client_id

エンドツーエンドのバックトレースのクライアントID(「使用上の注意」を参照)。

l_plsql_entry

PL/SQLエントリ・ポイント(「使用上の注意」を参照)。

l_data_src

データ・ソースの指定に使用可能(「使用上の注意」を参照)。

  • 1 =>メモリー(V$ACTIVE_SESION_HISTORY)

  • 2 =>ディスク(DBA_HIST_ACTIVE_SESS_HISTORY)

  • 0 =>両方。これがデフォルト値です。開始時間パラメータと終了時間パラメータを使用して、適切なデータ・ソース(メモリー、ディスクまたはその両方)からサンプルを取得します。

l_container

レポート・アクティビティを制限する対象のコンテナの名前。NULL (デフォルト)以外の有効な値は、V$CONTAINERSに含まれるコンテナ名から得られます。動作は次のとおりです。

  • NULLの場合: ルート・コンテナに接続されている場合、レポートはすべてのコンテナを対象とします。PDBに接続されている場合、レポートはそのPDBのみを対象とします。

  • NULLでない場合: ルート・コンテナに接続されている場合、レポートは指定されたコンテナからのアクティビティを対象とします。PDBに接続されている場合、レポートは接続されたPDBに関するl_containerNULL値を指定した場合と同じです。

注意: PDBへの接続時に別のPDBからの情報を要求すると、空のレポートが作成されます。


戻り値

出力はVARCHAR2(80)の1列です。

使用上の注意

  • このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるashrpti.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。

  • デフォルトでは、レポートは開始時間パラメータと終了時間パラメータ(l_btimel_etime)を使用して、その時間範囲にあるすべての列をメモリー、ディスクまたはその両方から検索します。ただし、l_data_srcを使用すると、それらのデータ・ソースのいずれかを明示的に指定できます。たとえば、l_btimel_timeの間にあるメモリー内のすべての列に関するASHレポートを生成するには、次の条件を使用します。

    l_data_src =>  1
    

    同様に、ディスク上のみにあるサンプルに関するレポートを生成するには、次の条件を使用します。

    l_data_src => 2
    
  • 指定されていないオプションの引数は、レポート対象(SQL文、セッション、特定のサービス名/モジュール名の組合せなど)を指定するASHレポートを生成するために使用します。これらの引数は、レポートの生成に使用されるASH行を制限するために指定します。たとえば、特定のSQL文(SQL_ID 'abcdefghij123'など)に関するASHレポートを生成するには、次のように、そのSQL_ID値をl_sql_id引数に渡します。

    l_sql_id =>  'abcdefghij123'
    

    表179-11 ASH_REPORT_TEXT: 引数でのワイルドカードの使用

    引数名 コメント ワイルドカードを使用できるかどうか

    l_sid

    セッションID(V$SESSION.SIDなど)。

    いいえ

    l_sql_id

    SQL ID(V$SQL.SQL_IDなど)。

    はい

    l_wait_class

    待機クラス名(V$EVENT_NAME.WAIT_CLASSなど)。

    はい

    l_service_hash

    サービス名のハッシュ(V$ACTIVE_SERVICES.NAME_HASHなど)。

    いいえ

    l_module

    モジュール名(V$SESSION.MODULEなど)。

    はい

    l_action

    アクション名(V$SESSION.ACTIONなど)。

    はい

    l_client_id

    エンドツーエンドのバックトレースのクライアントID(V$SESSION.CLIENT_IDENTIFIERなど)。

    はい

    l_plsql_entry

    PL/SQLエントリ・ポイント("SYS.DBMS_LOB.*"など)。

    はい

    l_data_src

    l_data_srcは数値データ・タイプであるため、ワイルドカードは使用できません。

    いいえ


  • これらのオプションの引数はいずれの組合せでも渡すことができ、また、これらのすべてのレポート対象を満たすASHの行のみが使用されます。複数のレポート対象が指定されている場合は、条件ロジックのANDを使用してこれらの対象を連結します。たとえば、MODULE "PAYROLL"およびACTION "PROCESS"に関するASHレポートを生成するには、次の条件を使用します。

    l_module =>  'PAYROLL', l_action =>  'PROCESS'
    

    VARCHAR2タイプのすべての引数で、有効なSQLワイルドカードを使用できます。

AWR_DIFF_REPORT_HTMLファンクション

このテーブル・ファンクションは、AWR期間の比較レポートをHTMLで表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_DIFF_REPORT_HTML(
   dbid1     IN NUMBER,
   inst_num1 IN NUMBER,
   bid1      IN NUMBER,
   eid1      IN NUMBER,
   dbid2     IN NUMBER,
   inst_num2 IN NUMBER,
   bid2      IN NUMBER,
   eid2      IN NUMBER)
  RETURN awrdrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-12 AWR_DIFF_REPORT_HTMLのパラメータ

パラメータ 説明

dbid1

1番目のデータベース識別子。

inst_num1

1番目のインスタンス番号

bid1

1番目の開始スナップショットID

eid1

1番目の終了スナップショットID

dbid2

2番目のデータベース識別子。

inst_num2

2番目のインスタンス番号

bid2

2番目の開始スナップショットID

eid2

2番目の終了スナップショットID


戻り値

出力はVARCHAR2(500)の1列です。

使用上の注意

このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるawrddrpt.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。

AWR_DIFF_REPORT_TEXTファンクション

このテーブル・ファンクションは、AWR期間の比較レポートをテキストで表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_DIFF_REPORT_TEXT(
   dbid1     IN NUMBER,
   inst_num1 IN NUMBER,
   bid1      IN NUMBER,
   eid1      IN NUMBER,
   dbid2     IN NUMBER,
   inst_num2 IN NUMBER,
   bid2      IN NUMBER,
   eid2      IN NUMBER)
  RETURN awrdrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-13 AWR_DIFF_REPORT_TEXTのパラメータ

パラメータ 説明

dbid1

1番目のデータベース識別子。

inst_num1

1番目のインスタンス番号

bid1

1番目の開始スナップショットID

eid1

1番目の終了スナップショットID

dbid2

2番目のデータベース識別子。

inst_num2

2番目のインスタンス番号

bid2

2番目の開始スナップショットID

eid2

2番目の終了スナップショットID


戻り値

出力はVARCHAR2(500)の1列です。

使用上の注意

このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるawrddrpt.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。

AWR_GLOBAL_DIFF_REPORT_HTMLファンクション

このテーブル・ファンクションは、グローバルAWR期間の比較レポートをHTML形式で表示します。

最初のオーバーロードでは、inst_num1およびinst_num2に対してインスタンス番号のカンマ区切りリストが受け入れられます。先頭に0 (ゼロ)は使用できず、また、1023文字以内という制限があります。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_GLOBAL_DIFF_REPORT_HTML (
   dbid1        IN    NUMBER,
   inst_num1    IN    AWRRPT_INSTANCE_LIST_TYPE,
   bid1         IN    NUMBER,
   eid1         IN    NUMBER,
   dbid2        IN    NUMBER,
   inst_num2    IN    AWRRPT_INSTANCE_LIST_TYPE,
   bid2         IN    NUMBER,
   eid2         IN    NUMBER)
  RETURN awrrpt_html_type_table PIPELINED;

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_GLOBAL_DIFF_REPORT_HTML (
   dbid1        IN    NUMBER,
   inst_num1    IN    VARCHAR2,
   bid1         IN    NUMBER,
   eid1         IN    NUMBER,
   dbid2        IN    NUMBER,
   inst_num2    IN    VARCHAR2,
   bid2         IN    NUMBER,
   eid2         IN    NUMBER)
  RETURN awrrpt_html_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-14 AWR_GLOBAL_DIFF_REPORT_HTMLファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

dbid1

1番目のデータベース識別子。

inst_num1

インスタンス番号の1番目のリスト。NULLに設定した場合、開始スナップショットと終了スナップショットが使用可能となり、スナップショット間で再起動されていないすべてのインスタンスがレポートに含まれます。

bid1

1番目の開始スナップショットID。

eid1

1番目の終了スナップショットID。

dbid2

2番目のデータベース識別子。

inst_num2

レポートに含まれるインスタンス番号の2番目のリスト。NULLに設定した場合、開始スナップショットと終了スナップショットが使用可能となり、スナップショット間で再起動されていないすべてのインスタンスがレポートに含まれます。

bid2

2番目の開始スナップショットID。

eid2

2番目の終了スナップショットID。


戻り値

出力はVARCHAR2(1500)の1列です。

AWR_GLOBAL_DIFF_REPORT_TEXTファンクション

このテーブル・ファンクションは、グローバルAWR期間の比較レポートをテキスト形式で表示します。

最初のオーバーロードでは、inst_num1およびinst_num2に対してインスタンス番号のカンマ区切りリストが受け入れられます。先頭に0 (ゼロ)は使用できず、また、1023文字以内という制限があります。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_GLOBAL_DIFF_REPORT_TEXT (
   dbid1        IN    NUMBER,
   inst_num1    IN    AWRRPT_INSTANCE_LIST_TYPE,
   bid1         IN    NUMBER,
   eid1         IN    NUMBER,
   dbid2        IN    NUMBER,
   inst_num2    IN    AWRRPT_INSTANCE_LIST_TYPE,
   bid2         IN    NUMBER,
   eid2         IN    NUMBER)
  RETURN awrdrpt_text_type_table PIPELINED;

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_GLOBAL_DIFF_REPORT_TEXT (
   dbid1        IN    NUMBER,
   inst_num1    IN    VARCHAR2,
   bid1         IN    NUMBER,
   eid1         IN    NUMBER,
   dbid2        IN    NUMBER,
   inst_num2    IN    VARCHAR2,
   bid2         IN    NUMBER,
   eid2         IN    NUMBER)
  RETURN awrdrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-15 AWR_GLOBAL_DIFF_REPORT_TEXTファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

dbid1

1番目のデータベース識別子。

inst_num1

インスタンス番号の1番目のリスト。NULLに設定した場合、開始スナップショットと終了スナップショットが使用可能となり、スナップショット間で再起動されていないすべてのインスタンスがレポートに含まれます。

bid1

1番目の開始スナップショットID。

eid1

1番目の終了スナップショットID。

dbid2

2番目のデータベース識別子。

inst_num2

レポートに含まれるインスタンス番号の2番目のリスト。NULLに設定した場合、開始スナップショットと終了スナップショットが使用可能となり、スナップショット間で再起動されていないすべてのインスタンスがレポートに含まれます。

bid2

2番目の開始スナップショットID。

eid2

2番目の終了スナップショットID。


戻り値

出力はVARCHAR2(320)の1列です。

AWR_GLOBAL_REPORT_HTMLファンクション

このテーブル・ファンクションは、グローバルAWRレポートをHTMLで表示します。

最初のオーバーロードでは、インスタンス番号のカンマ区切りリストが受け入れられます。先頭に0 (ゼロ)は使用できず、また、1023文字以内という制限があります。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_GLOBAL_REPORT_HTML (
   l_dbid        IN    NUMBER,
   l_inst_num    IN    AWRRPT_INSTANCE_LIST_TYPE,   l_bid         IN    NUMBER,
   l_eid         IN    NUMBER,
   l_options     IN    NUMBER DEFAULT 0)
  RETURN awrrpt_html_type_table PIPELINED;

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_GLOBAL_REPORT_HTML (
   l_dbid       IN    NUMBER,
   l_inst_num   IN    VARCHAR2,   l_bid        IN    NUMBER,
   l_eid        IN    NUMBER,
   l_options    IN    NUMBER DEFAULT 0)
  RETURN awrrpt_html_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-16 AWR_GLOBAL_REPORT_HTMLファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

レポートに含まれるインスタンス番号のリスト。NULLに設定した場合、開始スナップショットと終了スナップショットが使用可能となり、スナップショット間で再起動されていないすべてのインスタンスがレポートに含まれます。

l_bid

開始スナップショットID。

l_eid

終了スナップショットID。

l_options

レポート・レベル(現在は使用されていません)。


戻り値

出力はVARCHAR2(1500)の1列です。

AWR_GLOBAL_REPORT_TEXTファンクション

このテーブル・ファンクションは、グローバルAWRレポートをテキストで表示します。

最初のオーバーロードでは、インスタンス番号のカンマ区切りリストが受け入れられます。先頭に0 (ゼロ)は使用できず、また、1023文字以内という制限があります。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_GLOBAL_REPORT_TEXT(
   l_dbid        IN    NUMBER,
   l_inst_num    IN    AWRRPT_INSTANCE_LIST_TYPE,
   l_bid         IN    NUMBER,
   l_eid         IN    NUMBER,
   l_options     IN    NUMBER DEFAULT 0)
  RETURN awrdrpt_text_type_table PIPELINED;

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_GLOBAL_REPORT_TEXT(
   l_dbid       IN    NUMBER,
   l_inst_num   IN    VARCHAR2,
   l_bid        IN    NUMBER,
   l_eid        IN    NUMBER,
   l_options    IN    NUMBER DEFAULT 0)
  RETURN awrdrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-17 AWR_GLOBAL_REPORT_TEXTファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

レポートに含まれるインスタンス番号のリスト。NULLに設定した場合、開始スナップショットと終了スナップショットが使用可能となり、スナップショット間で再起動されていないすべてのインスタンスがレポートに含まれます。

l_bid

開始スナップショットID。

l_eid

終了スナップショットID。

l_options

レポートの出力を制御するために指定するフラグ。現在は使用されていません。


戻り値

出力はVARCHAR2(320)の1列です。

AWR_REPORT_HTMLファンクション

このテーブル・ファンクションは、AWRレポートをHTMLで表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_REPORT_HTML(
   l_dbid       IN    NUMBER,
   l_inst_num   IN    NUMBER,
   l_bid        IN    NUMBER,
   l_eid        IN    NUMBER,
   l_options    IN    NUMBER DEFAULT 0)
 RETURN awrrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-18 AWR_REPORT_HTMLのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

インスタンス番号。

l_bid

開始スナップショットID

l_eid

終了スナップショットID

l_options

レポートの出力を制御するために指定するフラグ。現在、Oracleでは次の1つの値をサポートしています。

  • l_options - 8。レポートのADDM固有部分を表示します。これらのセクションには、バッファ・プール・アドバイス、共有プール・アドバイス、およびPGAターゲット・アドバイスが含まれます。


戻り値

出力はVARCHAR2(1500)の1列です。

使用上の注意

このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるawrrpt.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。

AWR_REPORT_TEXTファンクション

このテーブル・ファンクションは、AWRレポートをテキストで表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_REPORT_TEXT(
   l_dbid       IN    NUMBER,
   l_inst_num   IN    NUMBER,
   l_bid        IN    NUMBER,
   l_eid        IN    NUMBER,
   l_options    IN    NUMBER DEFAULT 0)
 RETURN awrrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-19 AWR_REPORT_TEXTのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_insT_num

インスタンス番号。

l_bid

開始スナップショットID

l_eid

終了スナップショットID

l_options

レポートの出力を制御するために指定するフラグ。現在、Oracleでは次の1つの値をサポートしています。

  • l_options - 8。レポートのADDM固有部分を表示します。これらのセクションには、バッファ・プール・アドバイス、共有プール・アドバイス、およびPGAターゲット・アドバイスが含まれます。


戻り値

出力はVARCHAR2(80)の1列です。

使用上の注意

このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるawrrpt.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。

AWR_SET_REPORT_THRESHOLDSプロシージャ

このプロシージャは、レポートの行数などの指定されたレポートのしきい値を構成します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_SET_REPORT_THRESHOLDS(
   top_n_events         IN   NUMBER DEFAULT NULL,
   top_n_files          IN   NUMBER DEFAULT NULL,
   top_n_segments       IN   NUMBER DEFAULT NULL,
   top_n_services       IN   NUMBER DEFAULT NULL,
   top_n_sql            IN   NUMBER DEFAULT NULL,
   top_n_sql_max        IN   NUMBER DEFAULT NULL,
   top_sql_pct          IN   NUMBER DEFAULT NULL,
   shmem_threshold      IN   NUMBER DEFAULT NULL,
   versions_threshold   IN   NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表179-20 AWR_SET_REPORT_THRESHOLDSプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

top_n_events

組み込まれる最も重大な待機イベント数

top_n_files

組み込まれる最もアクティブなファイル数

top_n_segments

組み込まれる最もアクティブなセグメント数

top_n_services

組み込まれる最もアクティブなサービス数

top_n_sql

組み込まれる最も重大なSQL文の数

top_n_sql_max

SQL文のアクティビティがtop_sql_pctで指定されたものより大きい場合に組み込まれるSQL文の数。

top_sql_pct

top_n_sqltop_n_sql_maxの間のSQL文の重要度しきい値。

shmem_threshold

共有メモリーの低しきい値。

versions_threshold

計画バージョン・カウントの低しきい値。


ユーザーへの注意

  • 各設定の影響は、生成されるレポートのタイプおよび基礎となるAWRデータによって異なります。各レポート・タイプに対してすべての設定が意味を持つわけではありません。無効な設定(負の数など)は無視されます。

  • 設定は、AWR_SET_REPORT_THRESHOLDSプロシージャを実行するセッションのコンテキストでのみ有効です。たとえば、デフォルトと比較して上位12個のセグメントを示すレポートを取得するには、次のようにプロシージャを起動できます。

    DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_SET_REPORT_THRESHOLDS (top_n_segments=>12);
    

AWR_SQL_REPORT_HTMLファンクション

このテーブル・ファンクションは、AWR SQLレポートをHTML形式で表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_SQL_REPORT_HTML(
   l_dbid       IN    NUMBER,
   l_inst_num   IN    NUMBER,
   l_bid        IN    NUMBER,
   l_eid        IN    NUMBER,
   l_sqlid      IN    VARCHAR2,
   l_options    IN    NUMBER DEFAULT 0)
 RETURN awrrpt_html_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-21 AWR_SQL_REPORT_HTMLのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

インスタンス番号。

l_bid

開始スナップショットID

l_eid

終了スナップショットID

l_sqlid

分析する文のSQL ID。

l_options

レポートの出力を制御するために指定するフラグ。現在は使用されていません。


戻り値

出力はVARCHAR2(500)の1列です。

使用上の注意

このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるawrsqrpt.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。

AWR_SQL_REPORT_TEXTファンクション

このテーブル・ファンクションは、AWR SQLレポートをテキスト形式で表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_SQL_REPORT_TEXT(
   l_dbid       IN    NUMBER,
   l_inst_num   IN    NUMBER,
   l_bid        IN    NUMBER,
   l_eid        IN    NUMBER,
   l_sqlid      IN    VARCHAR2,
   l_options    IN    NUMBER DEFAULT 0)
 RETURN awrrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-22 AWR_SQL_REPORT_TEXTのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

インスタンス番号。

l_bid

開始スナップショットID

l_eid

終了スナップショットID

l_sqlid

分析する文のSQL ID。

l_options

レポートの出力を制御するために指定するフラグ。現在は使用されていません。


戻り値

出力はVARCHAR2(120)の1列です。

使用上の注意

このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるawrsqrpt.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。

CREATE_BASELINEファンクションおよびプロシージャ

このファンクションおよびプロシージャは、ベースラインを作成します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE(
   start_snap_id    IN  NUMBER,
   end_snap_id      IN  NUMBER,
   baseline_name    IN  VARCHAR2,
   dbid             IN  NUMBER DEFAULT NULL,
   expiration       IN  NUMBER DEFAULT NULL);

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE(
   start_snap_id    IN  NUMBER,
   end_snap_id      IN  NUMBER,
   baseline_name    IN  VARCHAR2,
   dbid             IN  NUMBER DEFAULT NULL,
   expiration       IN  NUMBER DEFAULT NULL)
 RETURN NUMBER;

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE(
   start_time       IN  DATE,
   end_time         IN  DATE,
   baseline_name    IN  VARCHAR2,
   dbid             IN  NUMBER DEFAULT NULL,
   expiration       IN  NUMBER DEFAULT NULL);

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE(
   start_time       IN  DATE,
   end_time         IN  DATE,
   baseline_name    IN  VARCHAR2,
   dbid             IN  NUMBER DEFAULT NULL,
   expiration       IN  NUMBER DEFAULT NULL);
 RETURN NUMBER;

パラメータ

表179-23 CREATE_BASELINEファンクションおよびプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

start_snap_id

ベースラインの開始スナップショット順序番号。

end_snap_id

ベースラインの終了スナップショット順序番号。

start_time

ベースラインの開始時間。

end_time

ベースラインの終了時間。

baseline_name

ベースラインの名前。

dbid

ベースラインのデータベースID。NULLの場合は、ローカル・データベースのデータベースIDになります。デフォルトはNULLです。

expiration

ベースラインの有効期限日数。NULLの場合、有効期限は無期限になり、ベースラインは削除されません。デフォルトはNULLです。


例外

  • システム内にすでにこのベースライン名が存在する場合は、エラーが戻されます。

  • このインタフェースに指定するスナップショットの範囲は、データベース内の既存の2つのスナップショットである必要があります。入力したスナップショットがシステムに存在しない場合は、エラーが戻されます。

次の例では、ローカル・データベースのスナップショット105から107までのベースライン('oltp_peakload_bl'という名前で)を作成します。

EXECUTE DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE (start_snap_id => 105,
end_snap_id => 107,
baseline_name => 'oltp_peakload_bl');

CREATE BASELINE操作後にDBA_HIST_BASELINEビューを問い合せると、ワークロード・リポジトリに新しく作成したベースラインが表示されます。

CREATE_BASELINE_TEMPLATEプロシージャ

このプロシージャでは、将来の期間でどのようにベースラインを作成するかを示すテンプレートを指定します。

構文

将来の単一の期間に基づいてベースラインを生成するためのテンプレートを指定します。

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE_TEMPLATE(
   start_time              IN DATE,
   end_time                IN DATE,
   baseline_name           IN VARCHAR2,
   template_name           IN VARCHAR2,
   expiration              IN NUMBER,
   dbid                    IN NUMBER DEFAULT NULL);

繰返し期間に基づいてベースラインを作成および削除するためのテンプレートは、次のように指定します。

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE_TEMPLATE(
   day_of_week             IN VARCHAR2,
   hour_in_day             IN NUMBER, 
   duration                IN NUMBER,
   start_time              IN DATE,
   end_time                IN DATE,
   baseline_name_prefix    IN VARCHAR2,
   template_name           IN VARCHAR2,
   expiration              IN NUMBER,
   dbid                    IN NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表179-24 CREATE_BASELINE_TEMPLATEプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

start_time

作成するベースラインの開始時間。

end_time

作成するベースラインの終了時間。

baseline_name

作成するベースラインの名前。

template_name

テンプレートの名前。

expiration

ベースラインの有効期限日数。NULLの場合、有効期限は無期限になり、ベースラインは削除されません。デフォルトはNULLです。

dbid

ベースラインのデータベースID。NULLの場合は、ローカル・データベースのデータベースIDになります。デフォルトはNULLです。

day_of_week

ベースラインを繰り返す曜日。SUNDAYMONDAYTUESDAYWEDNESDAYTHURSDAYFRIDAYSATURDAYのいずれかの値を指定します。

hour_in_day

ベースラインを開始する日中の時間を指定する0から23の値。

duration

日中の時間後にベースラインを継続させる期間(時間数)。

baseline_name_prefix

ベースライン接頭辞の名前。ベースライン作成時には、このベースライン名が接頭辞となり、日付情報が追加されます。


CREATE_SNAPSHOTファンクションおよびプロシージャ

このファンクションおよびプロシージャは、スナップショットを作成します。ファンクションの場合、スナップショットIDが戻されます。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_SNAPSHOT(
   flush_level IN VARCHAR2 DEFAULT 'TYPICAL');

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_SNAPSHOT(
   flush_level IN VARCHAR2 DEFAULT 'TYPICAL')
 RETURN NUMBER;

パラメータ

表179-25 CREATE_SNAPSHOTのパラメータ

パラメータ 説明

flush_level

スナップショットが'TYPICAL'または'ALL'の場合のフラッシュ・レベル。


この例では、TYPICALレベルでマニュアル・スナップショットを作成します。

EXECUTE DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_SNAPSHOT();

CREATE_SNAPSHOT操作後にDBA_HIST_SNAPSHOTビューを問い合せると、ワークロード・リポジトリにもう1つスナップショットIDが追加されているのが確認できます。

DROP_BASELINEプロシージャ

このプロシージャは、以前に定義したベースラインを削除します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.DROP_BASELINE(
   baseline_name  IN  VARCHAR2,
   cascade        IN  BOOLEAN DEFAULT FALSE,
   dbid           IN  NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表179-26 DROP_BASELINEのパラメータ

パラメータ 説明

baseline_name

システムから削除するベースラインの名前。

cascade

TRUEに設定すると、ベースラインに関連付けられたスナップショットの組合せも削除されます。それ以外の場合、ベースラインのみが削除されます。

dbid

ベースラインのデータベースID。NULLの場合は、ローカル・データベースのデータベースIDになります。デフォルトはNULLです。


この例では、元のスナップショットを削除せずに、ベースライン'oltp_peakload_bl'を削除します。

EXECUTE DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.DROP_BASELINE (
       baseline_name => 'oltp_peakload_bl');

DROP_BASELINE操作後にDBA_HIST_BASELINEビューを問い合せると、指定したベースライン定義が削除されているのが確認できます。DBA_HIST_SNAPSHOTビューを問い合せて、元のスナップショットが変更されていないことを確認できます。

DROP_BASELINE_TEMPLATEプロシージャ

このプロシージャは、不要になったテンプレートを削除します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.DROP_BASELINE_TEMPLATE(
   template_name           IN VARCHAR2,   dbid                    IN NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表179-27 DROP_BASELINE_TEMPLATEプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

template_name

削除するテンプレートの名前。

dbid

ベースラインのデータベースID。NULLの場合は、ローカル・データベースのデータベースIDになります。デフォルトはNULLです。


DROP_SNAPSHOT_RANGEプロシージャ

このプロシージャは、一定の範囲のスナップショットを削除します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.DROP_SNAPSHOT_RANGE(
   low_snap_id    IN  NUMBER,
   high_snap_id   IN  NUMBER
   dbid           IN  NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表179-28 DROP_SNAPSHOT_RANGEプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

low_snap_id

削除するスナップショットの最低のスナップショットID。

high_snap_id

削除するスナップショットの最高のスナップショットID。

dbid

データベースID(デフォルトはローカルDBID)。


この例では、ローカル・データベースのスナップショットID102から105までのスナップショットの範囲を削除します。

EXECUTE DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.DROP_SNAPSHOT_RANGE(102, 105);

Drop Snapshot操作後にdba_hist_snapshotビューを問い合せると、ワークロード・リポジトリからスナップショット102から105が削除されているのが確認できます。

MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGSプロシージャ

このプロシージャは、スナップショット生成の3つの側面を制御します。

  • INTERVAL設定は、スナップショットが自動的に取得される間隔に影響を与えます。

  • RETENTION設定は、ワークロード・リポジトリにスナップショットが保持される期間に影響を与えます。

  • Top基準ごとに取得されるSQLの数。ユーザーがTop N SQLの値を手動で指定すると、AWR SQLコレクションは、自動および手動によるスナップショットの両方に対して、ユーザー指定の数を使用します。

2つのオーバーロードがあります。最初のオーバーロードはtopnsql引数のNUMBERを使用し、2番目のオーバーロードはVARCHAR2を使用します。これらの違いについては、パラメータの説明を参照してください。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGS(
   retention   IN  NUMBER    DEFAULT NULL,
   interval    IN  NUMBER    DEFAULT NULL,
   topnsql     IN  NUMBER    DEFAULT NULL,
   dbid        IN  NUMBER    DEFAULT NULL);

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGS(
   retention   IN  NUMBER    DEFAULT NULL,
   interval    IN  NUMBER    DEFAULT NULL,
   topnsql     IN  VARCHAR2,
   dbid        IN  NUMBER    DEFAULT NULL);

パラメータ

表179-29 MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGSプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

retention

新しい保存期間(分単位)。値は、MIN_RETENTION(1日)からMAX_RETENTION(100年)の範囲で指定する必要があります。

ZEROを指定した場合、スナップショットは永久に保持されます。システム定義の大きい値が保存期間設定として使用されます。

NULLを指定した場合、古い保存期間の値が維持されます。

注意: 保存期間設定は、SYSTEM_MOVING_WINDOWベースラインのウィンドウ・サイズ以上にする必要があります。保存期間をウィンドウ・サイズ以下にする必要がある場合は、MODIFY_BASELINE_WINDOW_SIZEプロシージャを使用してウィンドウ・サイズを調整できます。

interval

スナップショット間の新しい間隔設定(分単位)。値はMIN_INTERVAL(10分)からMAX_INTERVAL(1年)の範囲で指定する必要があります。

ZEROを指定した場合、自動および手動によるスナップショットは無効になります。システム定義の大きい値が保存期間設定として使用されます。

NULLを指定した場合、現在の値が維持されます。

topnsql

  • NUMBERの場合: Top N SQLのサイズ。SQL基準(経過時間、CPU時間、解析コール、共有可能メモリー、バージョン・カウント)ごとにフラッシュするTop SQLの数。この設定の値は、統計レベルまたはフラッシュ・レベルによる影響を受けず、AWR SQLコレクションに対するシステムのデフォルト動作より優先されます。この設定の最小値は30で、最大値は50,000です。NULLを指定すると、現在の設定が維持されます。

  • VARCHAR2の場合: ユーザーは(DEFAULTMAXIMUMN)の値を指定でき、ここでNは、SQL基準ごとにフラッシュするTop SQLの数です。DEFAULTを指定すると、システムは統計レベルTYPICALのTop 30および統計レベルALLLのTop 100のデフォルト動作に戻ります。MAXIMUMを指定すると、システムはカーソル・キャッシュ内のSQLの完全なセットを取得します。数値Nを指定することは、NUMBERタイプを使用してTop N SQLを設定することと同じです。この引数にNULLを指定すると、現在の設定が維持されます。

dbid

スナップショット設定を変更するAWR内のデータベース識別子。NULLを指定した場合、ローカルのdbidが使用されます。デフォルトはNULLです。


この例では、ローカル・データベースのinterval設定を1時間に変更し、retention設定を2週間に変更します。

EXECUTE DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGS(
  interval  =>  60,
  retention =>  20160);

このプロシージャの実行後にDBA_HIST_WR_CONTROL表を問い合せると、これらの設定の変更を確認できます。

MODIFY_BASELINE_WINDOW_SIZEプロシージャ

このプロシージャは、デフォルトの変動ウィンドウ・ベースラインのウィンドウ・サイズを変更します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.MODIFY_BASELINE_WINDOW_SIZE(
   window_size    IN   NUMBER,
   dbid           IN   NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表179-30 MODIFY_BASELINE_WINDOW_SIZEプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

window_size

デフォルトの変動ウィンドウ・ベースラインの新しいウィンドウ・サイズ(日数)。

dbid

データベースID(デフォルトはローカルDBID)。


使用上の注意

ウィンドウ・サイズは、AWR保存期間の設定以下にする必要があります。ウィンドウ・サイズを保存期間以上にする必要がある場合は、MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGSプロシージャを使用してウィンドウ・サイズを調整できます。変動ウィンドウは、最大13週間に設定できます。

PURGE_SQL_DETAILSプロシージャ

このプロシージャは、SQL詳細をパージします。具体的には、WRH$_SQLSTATに対応する行(DBIDSQL_ID)がないWRH$_SQLTEXTWRH$_SQL_PLANおよびWRH$_SQL_BIND_METADATAの行です。

このサブプログラムは、パージを実行するDBIDをコールします。DBIDが指定されていない場合、データベースのDBIDが使用されます。表ごとにパージする行の最大数を指定することによって、ランタイムを制限できます。最大値が指定されていない場合、サブプログラムは、適用可能な行をすべてパージしようとします。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.PURGE_SQL_DETAILS(
   numrows IN NUMBER DEFAULT NULL,  
   dbid    IN NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表179-31 PURGE_SQL_DETAILSプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

numrows

行数。

dbid

データベースID(デフォルトはローカルDBID)。


REMOVE_COLORED_SQLプロシージャ

このプロシージャでは色の付いたSQL IDを削除します。SQLを色なしにすると、そのSQLがTOPリストを作成しないかぎり、スナップショットに自動的に取得されることはありません。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.REMOVE_COLORED_SQL(
   sql_id         IN VARCHAR2,
   dbid           IN NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表179-32 REMOVE_COLORED_SQLプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

sql_id

13文字の外部SQL ID。

dbid

オプションのdbid(デフォルトはローカルDBID)。


RENAME_BASELINEプロシージャ

このプロシージャは、ベースラインの名前を変更します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.RENAME_BASELINE(
   old_baseline_name     IN   VARCHAR2,
   new_baseline_name     IN VARCHAR2,
   dbid                  IN NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表179-33 RENAME_BASELINEプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

old_baseline_name

旧ベースライン名。

new_baseline_name

新規ベースライン名。

dbid

データベースID(デフォルトはローカルDBID)。


SELECT_BASELINE_METRICファンクション

このテーブル・ファンクションは、ベースラインに対応するメトリックの値を示します。このテーブル・ファンクションは、AWR_BASELINE_METRIC_TYPEオブジェクト・タイプのオブジェクトを戻します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.SELECT_BASELINE_METRIC(
   baseline_name     IN VARCHAR2,
   dbid              IN NUMBER DEFAULT NULL,
   instance_num      IN NUMBER DEFAULT NULL)
 RETURN awr_metric_type_table PIPELINED;

パラメータ

表179-34 SELECT_BASELINE_METRICファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

baseline_name

メトリックを表示するベースラインの名前。

dbid

ベースラインのデータベースID。NULLの場合は、ローカル・データベースのデータベースIDを使用します。デフォルトはNULLです。

instance_num

ユーザーが統計を表示するインスタンスの番号。NULLの場合は、ローカル・インスタンスの統計を表示します。デフォルトはNULLです。


UPDATE_OBJECT_INFOプロシージャ

このプロシージャは、ローカル・データベースのオブジェクトを表すWRH$_SEG_STAT_OBJ表の行を更新します。これは、ローカル・データベースに属しているすべてのオブジェクトの現在の名前を判別しようとします。ただし、名前列に'MISSING'値または'TRANSIENT'値(あるいはその両方)を含むものは除きます。このルーチンの起動ごとに実行される作業の量は、入力パラメータを設定することによって制御できます。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.UPDATE_OBJECT_INFO(
   maxrows   IN  NUMBER  DEFAULT 0);

パラメータ

表179-35 UPDATE_OBJECT_INFOプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

maxrows

更新する最大行数。デフォルトは0で、制限がないことを意味します。