DBMS_XDBT
パッケージは、管理者に対して、Oracle XML DB階層にCONTEXT
索引を設定するための便利なメカニズムを提供します。このパッケージには、デフォルトのプリファレンスの作成、索引の作成、およびCONTEXT
索引の自動同期化の設定を行うためのプロシージャが含まれています。
また、DBMS_XDBT
パッケージには、索引の構成設定を指定する一連のパッケージ変数も含まれています。これらのパッケージ変数は、インストールに必要な基本カスタマイズで使用されますが、完全なセットではありません。
関連項目: 『Oracle XML DB開発者ガイド』 |
この章では、次の項目について説明します。
概要
セキュリティ・モデル
使用上の注意
DBMS_XDBT
パッケージは、次のように使用できます。
パッケージをカスタマイズして、適切な構成を設定します。
DROPPREFERENCESプロシージャを使用して、既存の索引のプリファレンスを削除します。
CREATEPREFERENCESプロシージャを使用して、索引の新規のプリファレンスを作成します。
CREATEINDEXプロシージャ
を使用して、CONTEXT索引を作成します。
CONFIGUREAUTOSYNCプロシージャを使用して、索引の自動同期化を設定します。
DBMS_XDBT
パッケージは、XDB
が所有しているため、SYS
またはXDB
によって作成される必要があります。EXECUTE
権限は、SYS
またはXDB
に付与されます。このパッケージ内のサブプログラムは、現行のユーザーの権限を使用して実行されます。
DBMS_XDBTパッケージは、PL/SQLプロシージャまたは無名ブロックを使用してカスタマイズし、関連するパッケージ変数、構成設定を設定してから、プロシージャを実行できます。より一般的な方法として、このパッケージを設定環境に応じて、またはコピーとして変更し、適切なカスタマイズを導入します。システムは、ジョブ・キューを使用するように構成されている必要があり、USER_JOBS
カタログ・ビューを使用してジョブを表示できます。ここでは、DBMS_XDBT
パッケージのカスタマイズに使用できる構成設定(パッケージ変数)について説明します。
表188-1 DBMS_XDBTのカスタマイズのための一般的な索引付け設定
パラメータ | デフォルト値 | 説明 |
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索引作成および同期化で使用されるメモリー。 |
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索引付けで |
表188-2 DBMS_XDBTのカスタマイズのフィルタ設定
パラメータ | デフォルト値 | 説明 |
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索引付けが必要なMIMEタイプのリスト。 |
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INSOフィルタを使用する必要がないMIMEタイプのリスト。このパラメータは、テキストベースのドキュメントで使用します。 |
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フィルタ・プリファレンスの名前。 |
表188-3 DBMS_XDBTのカスタマイズのストップリスト設定
パラメータ | デフォルト値 | 説明 |
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ストップリストの名前。 |
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表188-4 DBMS_XDBTのカスタマイズのセクションとセクション・グループ設定
パラメータ | デフォルト値 | 説明 |
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デフォルトのセクショナ。リポジトリに格納されているのが主にXML文書の場合は、 |
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セクション・グループの名前。 |
表188-5 DBMS_XDBTのカスタマイズのためのその他の索引付けプリファレンス設定
パラメータ | デフォルト値 | 説明 |
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データストア・プリファレンスの名前。 |
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記憶域プリファレンスの名前。 |
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ワードリスト・プリファレンスの名前。 |
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デフォルトのレクサー・プリファレンスの名前。 |
表188-6 DBMS_XDBTのカスタマイズのための同期化(CONTEXT同期)設定
表188-7 DBMS_XDBTパッケージのサブプログラム
サブプログラム | 説明 |
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自動メンテナンス(同期化)用の |
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XML DB階層の |
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XML DB階層の |
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既存のプリファレンスを削除します。 |
このプロシージャは、CONTEXT
索引の自動同期化を行うためのジョブを設定します。
使用上の注意
システムは、自動同期化のジョブ・キュー用に構成する必要があります。ジョブは、USER_JOBS
カタログ・ビューを使用して表示できます。
AutoSyncPolicy
構成パラメータを設定して、適切な同期ポリシーを選択できます。
同期化は、次のいずれかを基準にして実行できます。
同期化の基準 | 説明 |
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SYNC_BY_PENDING_COUNT |
同期化は、ペンディング・キュー内のドキュメント数がしきい値を超えるとトリガーされます(「MaxPendingCount 」の構成設定を参照)。ペンディング・キューは定期的にポーリングされ(「CheckPendingCountInterval 」の構成パラメータを参照)、ドキュメント数がしきい値を超えているかどうかが判別されます。 |
SYNC_BY_TIME |
同期化は定期的にトリガーされます(SyncInterval 構成パラメータを参照してください)。 |
SYNC_BY_PENDING_COUNT_AND_TIME |
前述の2つのオプションの組合せ。 |
このプロシージャは、XML DB階層のCONTEXT
索引用のユーザー・データストア・プリファレンスを作成します。
使用上の注意
データストア・プリファレンスの名前は変更できます(
DatastorePref
構成設定を参照してください)。
デフォルトのUSER
データストア・プロシージャは、渡されたドキュメントのフィルタ処理も行います。DBMS_XDBT
パッケージは、フィルタ処理を制御する一連の構成設定を提供します。
SkipFilter_Types
配列には、正規表現のリストが含まれています。いずれかの式と一致するMIMEタイプのドキュメントは、索引付けされません。ドキュメント・メタデータの一部のプロパティ(作成者など)も索引付けされません。
NullFilter_Types
配列には、正規表現のリストが含まれています。いずれかの式と一致するMIMEタイプのドキュメントは、フィルタ処理は行われませんが、索引付けは行われます。これは、HTML、XML、プレーン・テキストなど、テキストベースのドキュメントで使用するためです。
他のすべてのドキュメントでは、IFILTER APIを経由してINSOフィルタが使用されます。
このプロシージャは、XML DB階層のCONTEXT
索引用のNULL
フィルタ・プリファレンスを作成します。
使用上の注意
フィルタ・プリファレンスの名前は変更できます。FilterPref
構成設定を参照してください。
USER
データストア・プロシージャは、渡されるドキュメントのフィルタを行います。詳細は、「CREATEDATASTOREPREFプロシージャ」を参照してください。