| Oracle® Databaseインストレーション・ガイド 12c リリース1 (12.1) for IBM AIX on POWER Systems (64-Bit) E49833-10 |
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Oracleホームのクローニングでは、Oracleホームのコピーを作成し、新しい環境に合せて構成します。複数のOracle Databaseインストールを実行している場合は、この方法を使用して各Oracleホームを作成できます。既存のOracle Databaseインストールからファイルをコピーしたほうが、新たに作成するよりも時間を節約できます。この方法は、クローニング元のOracleホームにパッチが適用されている場合にも便利です。このOracleホームのクローニングを実行すると、新しいOracleホームにパッチ更新が含まれます。
この付録の内容は、次のとおりです。
Oracleホームをクローニングするには、次の手順を実行します。
クローニングするOracle Databaseが正常にインストールされていることを確認します。
これは、インストール・セッションのinstallActionsdate_time.logファイルを確認することで行えます。通常、このファイルは/orainventory_location/logsディレクトリにあります。
パッチをインストールする場合、次のようにしてパッチのステータスをチェックします。
$ cd $ORACLE_HOME/OPatch
$ORACLE_HOME/OPatchを$PATHに含めます。
$ opatch lsinventory
このOracleホームに関連するすべてのプロセスを停止します。Oracleホームのプロセスを停止する方法の詳細は、「既存のOracleプロセスの停止」を参照してください。
Oracleホーム(Oracleベースではない)ディレクトリを含むZIPまたはTARファイルを作成します。
たとえば、元のOracleインストールが/u01/app/oracle/product/12.1.0/dbhome_1に存在する場合、次のコマンドを実行してdbhome_1ディレクトリのZIPファイルを作成します。
# zip -r dbhome_1.zip /u01/app/oracle/product/12.1.0/dbhome_1
次のようにして、TARコマンドを使用することもできます。
# tar -cvf dbhome_1.tar /u01/app/oracle/product/12.1.0/dbhome_1
Oracleベース・ディレクトリ内のadmin、fast_recovery_areaおよびoradataの各ディレクトリは除外します。これらのディレクトリは、後で新しいデータベースを作成するときに、ターゲットのインストールで作成されます。
ZIPまたはTARファイルをターゲット・コンピュータのルート・ディレクトリにコピーします。ファイル転送プロトコル(FTP)を使用する場合は、バイナリ・モードでのみZIPまたはTARファイルを転送してください。
次のコマンドを使用してZIPまたはTARファイルのコンテンツを抽出します。
# unzip -d / dbhome_1.zip
# tar -xvf dbhome_1.tar
Oracleホームが共有ストレージ・デバイス上にある場合を除き、Oracleホームをクローニングする各コンピュータごとに手順4から5を繰り返します。
ターゲット・コンピュータで、解凍したOracleホーム・ディレクトリにディレクトリを変更し、解凍した$ORACLE_HOME/network/adminディレクトリに存在しているすべての.ora(*.ora)ファイルを削除します。
$ORACLE_HOME/clone/binディレクトリで、解凍したOracleホームのclone.plを実行します。次の構文を使用します。
$ORACLE_HOME/perl/bin/perl $ORACLE_HOME/clone/bin/clone.pl ORACLE_BASE="target_oracle_base" ORACLE_HOME="target_oracle_home" OSDBA_GROUP=OSDBA_privileged_groupOSOPER_GROUP=OSOPER_privileged_group-defaultHomeName
次に例を示します。
$ORACLE_HOME/perl/bin/perl $ORACLE_HOME/clone/bin/clone.pl ORACLE_BASE="/u01/app/oracle/" ORACLE_HOME="/u01/app/oracle/product/12.1.0/dbhome_1" OSDBA_GROUP=dba OSOPER_GROUP=oper -defaultHomeName
Oracle Universal Installerが起動し、クローニング・アクションがcloneActionstimestamp.logファイルに記録されます。通常、このログ・ファイルは/orainventory_location/logsディレクトリに格納されます。
新規データベースの接続情報を構成するには、Net Configuration Assistantを実行します。
$ cd $ORACLE_HOME/bin $ ./netca
新しくクローニングされたOracleホームに新しいデータベースを作成するには、Database Configuration Assistantを実行します。
$ cd $ORACLE_HOME/bin $ ./dbca
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関連項目:
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クローニングされたOracleホームに対するOracle Configuration Managerの構成方法は、元のOracleホームの構成によって異なります。
すでにOracle Configuration Managerを元のOracleホームにインストールしているが、まだ構成していない場合は、クローニングされたOracleホームから次のコマンドを実行します。
$ cd $ORACLE_HOME/ccr/bin $ setupCCR
すでにOracle Configuration Managerを元のOracleホームで構成している場合は、クローニングされたOracleホームから次のコマンドを実行します。
$ cd $ORACLE_HOME/ccr/bin $ ./deriveCCR
deriveCCRが元の構成を見つけられない場合は、Oracle Configuration Managerのコマンドライン・インタフェースで、My Oracle Support (MOS)の資格証明を入力するよう求められます。続行するには、MOSの資格証明を入力してください。