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Oracle® Database Provider for DRDAユーザーズ・ガイド
12c リリース1 (12.1.0.2) for Linux x86-64
E98592-01
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3Oracle Database Provider for DRDAのインストールおよび構成

この章では、Oracle Database Provider for DRDAのインストール、構成、管理について説明します。

この章には次のトピックが含まれます:

Oracle Database Provider for DRDAのインストール

インストールでは、Oracle Universal Installerを起動し、Oracleホーム・パスを入力し、インストールする製品としてOracle Database Provider for DRDAを選択します。インストールでは、製品のインタビュー・パネルで様々な初期構成項目の入力が求められます。

次の手順を実行すると、ディレクトリ$ORACLE_HOME/drdaas/admin/drdaas.ora構成ファイルが作成されます。構成ファイル: drdaas.oraを参照してください。

Oracle Database Provider for DRDAをインストールするには、次のようにします。

  1. Oracle Universal Installerを起動します。

  2. 既存のORACLE_HOMEのパスまたは新しいパス(スタンドアロン・インストールの場合)を入力します。

  3. [オプション] ORACLE_HOME名を入力します。

  4. インストールするOracle Database Provider for DRDAを選択します。

  5. インタビュー・パネルで、次の情報を入力します。

    • Oracle Database Provider for DRDAリスナーのホスト名またはIPアドレス

      Oracle Database Provider for DRDAがリスナーであるネットワーク・インタフェースのホスト名またはIPアドレスを指定します。

      デフォルトは空の文字列です。

    • Oracle Database Provider for DRDAリスナー・ポート番号

      Oracle Database Provider for DRDAリスナーのポート番号を指定します。

      デフォルトは1446です。

    • Oracle Database Provider for DRDA RDBマップ名

      クライアント・アプリケーションでロケーション修飾子として使用される外部リレーショナル・データベース名を指定します。

      デフォルトはDRDAASです。

    • Oracle Database接続記述子

      Oracle Databaseへの接続に使用する接続記述子を指定します。有効な値は次のとおりです。

      • TNS(tns_name_sentry) (例: TNS(orcl))

      • oracle_sidまたはORACLE_SID

        環境変数$ORACLE_SIDの設定に基づいて、Oracle Database Provider for DRDAの起動前にローカルOracle Databaseにアクセスします。

      • TNS-Descriptor

        次に例を示します。

        DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=drdaas))
        (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=drdaas.us.oracle.com))); 
        

        デフォルトはoracle_sidです。

  6. 「終了」を選択します。

  7. コマンド・プロンプトで、診断ディレクトリを作成します。

    % mkdir -p $ORACLE_HOME/log/diag/dps
    

Oracle Database Provider for DRDAの構成

Oracle Database Provider for DRDAを構成するには、drdaas.ora構成ファイルを必要な情報で更新する必要があります。

また、Oracle Database Provider for DRDAを使用するすべてのOracle Databaseインスタンスに、Oracle Database Provider DRDA製品に依存するオブジェクトをインストールする必要があります。

drdaas.ora構成ファイルの更新

通常、インストール時に指定されるパラメータ以外にパラメータを追加する必要はありません。パラメータとそのオプションのリストについては、構成パラメータを参照してください。

高度なシナリオでは、複数のDATA_PORTパラメータを指定するか、複数のRDB_MAPエントリを構成する必要があります。さらに複雑なインストールでは、複数のOracle Database Provider for DRDAインスタンスが必要となることがあります。

DATA_PORTに関する考慮事項

追加のDATA_PORTエントリには、異なるホスト名またはIPアドレスおよび未割当てのネットワーク・ポート番号を指定します。これは、多重インスタンス構成と呼ばれます。

RDB_MAPに関する考慮事項

サードパーティのリレーショナル・データベースとOracleの間での変換のためのマップ・エントリを追加するには、追加のRDB_MAPエントリを指定します。

一部のDRDAクライアント(IBM DB2 Database for z/OSなど)では、ユーザーはOracle Database Provider for DRDAインスタンスごとにRDB_MAPエントリを1つのみ構成する必要があります。これは、専用インスタンス構成と呼ばれます。

Oracle Database Provider for DRDAインスタンスに関する考慮事項

両方のタイプのDRDAクライアントを含む環境に対応するには、複数のOracle Database Provider for DRDAインスタンスを定義する必要があることがあります。このため、Oracle Database Provider for DRDA製品では1つのdrdaas.ora構成ファイルで複数のインスタンス構成を定義できます。

データベース・オブジェクトのインストール

インストールする必要がある2種類のデータベース・オブジェクトは、グローバル・オブジェクトおよびユーザー別オブジェクトです。

グローバル・オブジェクト

Oracle Database Provider for DRDA構成で使用される各Oracle Databaseインスタンスでは、Oracle Database Provider for DRDA固有のオブジェクトをインストールする必要があります。このためには次の手順を実行します。

  • SYSIBM表領域の作成

  • Oracle Database Provider for DRDAカタログのインストール

  • DB2 SQLトランスレータのインストール

  • Oracle Database Provider for DRDA管理ロールの指定

第11章「Oracle Database Provider for DRDAのセキュリティおよび記憶域に関する考慮事項」を参照してください。

SYSIBM表領域を作成するには、次のようにします。

  1. データベースに接続します。この例ではSYSDBA権限を使用しますが、必須ではありません。

    > connect SYS as SYSDBA
    
  2. 表領域SYSIBMを作成します。

    > create tablespace SYSIBM datafile 'sysibm01.dbf' size 70M 
      reuse extent management local segment space management auto online;
    

    これにより、これは、パラメータDB_CREATE_FILE_DESTで指定されたディレクトリにSYSIBM表領域が作成されます。これは、SYSIBM表領域の項で詳しく説明します。

Oracle Database Provider for DRDAカタログをインストールするには、次のようにします。

  1. $ORACLE_HOME/rdbms/adminディレクトリに移動します

    $ cd $ORACLE_HOME/rdbms/admin
    
  2. SYSDBA権限でデータベースに接続します。

    > connect SYS as SYSDBA
    
  3. 次のSQLスクリプトを起動します。

    > @catdrdaas.sql
    

    付録A「Oracle Database Provider for DRDAの作成およびメンテナンスのスクリプト」catdrdaas.sqlを参照してください。

  4. Oracle Databaseリリース12cを使用している場合は、次のSQLスクリプトを起動します。

    > @prvtdpsadzoscat.plb
    

    Oracle Databaseリリース11.2を使用している場合は、次のSQLスクリプトを起動します。

    > @prvtdpsadzoscat11.plb
    

DB2 SQLトランスレータをインストールするには、次のようにします。

この機能は、Oracle Database 12c以上のユーザーが使用できます。

  1. $ORACLE_HOME/drdaas/adminディレクトリに移動します

    $ cd $ORACLE_HOME/drdaas/admin
    
  2. SYSDBA権限でデータベースに接続します。

    > connect SYS as SYSDBA
    
  3. 次のSQLスクリプトを起動し、プロンプトに従って操作します。

    > @drdasqtt_translator_setup.sql
    

    スクリプトdrdasqtt_translator_setup.sql例3-1に示されています。

Oracle Database Provider for DRDA管理ロールを指定するには、次のようにします。

  1. Oracle Database Provider DRDA管理者として1つ以上のユーザーIDを指定します。このロールにより、DRDAパッケージとその関連するDRDAパッケージ属性へのアクセス権限が設定されます。OracleユーザーSYSTEMを使用できますが、DRDA管理者の機能を実行するすべてのユーザーにその権限を付与する必要があります。

  2. 初期DRDAパッケージ・バインディング権限を付与します。次のSQLスクリプトを起動し、プロンプトに従って操作します。

    > @drdapkg_db2.sql
    
    SQL> Prompt Enter the OracleID under which the initial package BINDs will be made
    SQL> Use quotes (') if needed.
    SQL> Accept OracleID 
    DRDAUSR
    
    SQL> Enter default collection ID for package binding (usually NULLID)
    SQL> Use quotes (') if needed.
    SQL> Accept DefaultCollection
    NULLID
    

Oracle Database Provider for DRDAでのデータベース・ロールおよびDBMS_DRDAAS_ADMINパッケージを参照してください。

SQL翻訳プロファイル

この機能は、Oracle Database 12c以上のユーザーが使用できます。

DRDAベース・アプリケーションSQLがネイティブDB2言語からOracleへ正しく解釈されるようにするため、ユーザーはSQL翻訳プロファイルを作成する必要があります。

これらの手順を実行するには、ユーザーにDRDAAS_USER_ROLEが必要です。詳細は、Oracle Provider for DRDAの認可を参照してください。

DB2 SQLトランスレータをデータベースにロードする必要があります。グローバル・オブジェクトを参照してください。ユーザーはこのトランスレータを使用して翻訳プロファイルを作成できます。

SQL翻訳プロファイルは、ユーザー単位で管理されます。対照的に、DRDAパッケージはアプリケーション単位で管理されます。その結果、1つのDRDAパッケージには1つのSQL翻訳プロファイル名のみが関連付けられます。1つのSQL翻訳プロファイルを複数のパッケージに関連付けることができます。整合性のために、定義されている各パッケージに同じSQL翻訳プロファイルを関連付ける必要があります。SQL翻訳の詳細は、Oracle®Database移行ガイドを参照してください。

追加の翻訳プロファイルを作成するには、DRDAユーザーはDRDA管理者に対しプロファイル名をリクエストし、その後、$ORACLE_HOME/drdaas/admin/ディレクトリにあるdrdasqtt_translator_setup.sqlスクリプトを起動します。例3-1は、プロファイル名DB2ZOSのSQL翻訳プロファイルを作成する方法を示しています。このコードは、翻訳プロファイルのテンプレートを作成します。

例3-1 SQL翻訳インタフェース・パッケージおよび翻訳プロファイルの作成

この例では、SQL Translator Interface PackageSYSIBM.DBTooIntPkgおよびSQL翻訳プロファイルTRANS_ADMIN.MyDBTooTransProfileが作成されます。サードパーティのSQLトランスレータはJAVAで作成されており、rdbms/drdaas/jlibディレクトリ内のオブジェクトThirdPartyDB2Translator.class内にトランスレータ全体が含まれていることを前提としています。

次の2行には、サードパーティ・オブジェクト内の2つのトランスレータ・メソッドのシグネチャが記述されています。

ThirdPartyTranslator.translateSQL(oracle.sql.CLOB,oracle.sql.CLOB[])
ThirdPartyTranslator.translateError(int,int[],java.lang.String[])

これらのシグネチャにより、OracleがSQLテキストとOracleエラー・コードの両方を翻訳するためにコールするメソッドが決定します。メソッドtranslateSQL()には、元のSQLテキストのためのCLOBとSQLトランスレータからのCLOB出力のためのCLOBという2つの引数があります。2番目のメソッドは無視できます。

connect / as sysdba
@$ORACLE_HOME/drdaas/admin/drdasqtt_translator_setup.sql

Enter schema in which the SQL Translator Interface Package will be created as well
as into which the third-party SQL translator will be loaded (usually SYSIBM).
SQL Translator Interface Package Schema:SYSIBM

Enter unqualified name of the SQL Translator Interface Package
SQL Translator Interface Package Name:DBTooIntPkg

Enter schema in which the Translation Profile will be created:
Translation Profile Schema:TRANS_ADMIN

Enter the unqualified name of the translation profile:
Translation Profile Name:MyDBTooTransProfile

Enter the "language" type of the translator: C, java, etc
Translator Language:JAVA

Enter the path names of the third-party SQL Translator objects;
(All objects must be located under the "rdbms/" directory,
for example: "rdbms/drdaas/jlib/objecta.jar").

Enter all path qualified objects, one per prompt, up to 10.

Enter "" for all remaining object prompts.
SQL Translator object#1: rdbms/drdaas/jlib/ThirdPartyDB2Translator.class
SQL Translator object#2: ""
...
SQL Translator object#10: ""

Enter the signature for the entry for 'translateSQL' in one of the
previously entered SQL Translator objects:
Entry for
 translateSQL:ThirdPartyTranslator.translateSQL(oracle.sql.CLOB,oracle.sql.CLOB[])

Enter the signature for the entry for 'translateError' in one of the
previously entered SQL Translator objects callout for
 translateError:ThirdPartyTranslator.translateError(int,int[],java.lang.String[])

必要に応じて翻訳を追加、変更、削除できます。詳細は、Oracle® Database移行ガイドを参照してください。

構成ファイル: drdaas.ora

ファイルdrdaas.oraはOracle Database Provider for DRDAのインスタンスを定義します。このファイルは、アプリケーション・サーバーのインスタンスを定義する初期化パラメータで構成されています。

ファイルdrdaas.oraはカスタマイズできます。また、インストール時にインストーラによって提示される質問とユーザー入力から作成することもできます。

drdaas.ora構成ファイルはOracleホーム内の製品管理ディレクトリに配置されている必要があります。

デフォルトの位置は$ORACLE_HOME/drdaas/adminです。

インスタンス名で修飾されたパラメータは、その特定インスタンスにのみ適用されることに注意してください。インスタンス名で修飾されていないパラメータは、ファイルに指定されているすべてのインスタンスに適用されます。

例3-2 サンプル構成ファイル: drdaas.ora

# Example pre-configured instance named "drdaas"
# defines a single port and an rdb map that uses
# the local database instance accessed through
# the ORACLE_SID environmental variable.
drdaas.DATA_PORT = 10.0.0.1:1446
drdaas.RDB_MAP = RDB(DB2DS4M)->ORACLE_SID
#
# Example instance using a single port and a single rdb map
drdasingle.DATA_PORT = 10.0.0.1:1546
drdasingle.RDB_MAP = RDB(DB2DSN1)->TNS(ora101)
#
# Example instance using multiple rdb mappings
drdamulti.DATA_PORT = 10.0.0.1:2446
drdamulti.RDB_MAP = RDB(DB2DSN1)->TNS(ora101)
drdamulti.RDB_MAP = RDB(DB2DSN2)->TNS(ora102)
drdamulti.RDB_MAP = RDB(DB2DSN3)->TNS(ora103)
#
# global section affects all instances unless overridden
PROTOPROC_TRACE="ALL ERROR"

Oracle Database Provider for DRDAの認可

Oracle Database Provider for DRDAカタログおよび特定のDRDAパッケージにアクセスするには、Oracleユーザーに適切なOracle Database Provider for DRDAロールが必要です。Oracle Database Provider for DRDAの記憶域を参照してください。

管理者ロール

管理機能を実行する必要があるユーザーには、DRDAAS_ADMIN_ROLEロールが必要です。これにより、特定のDRDAパッケージに対する権限を付与し、パッケージ属性(SQL翻訳プロファイル名)を割り当てることができるようになります。

例3-3 DRDAAS_ADMIN_ROLEの付与

connect sys as sysdba
grant DRDAAS_ADMIN_ROLE to DRDAADMIN;

デフォルト・ロールALLがないインストール環境では、ユーザー用に複数のデフォルト・ロール(CONNECTまたはRESOURCEなど)を用意し、例3-10に示すように、DRDAAS_ADMIN_ROLEをデフォルト・リストに追加します。

例3-4 デフォルト値へのDRDAAS_ADMIN_ROLEの追加

alter user DRDAADMIN default role CONNECT, DRDAAS_ADMIN_ROLE;

DRDAAS_ADMIN_ROLEロールは、DRDAパッケージを使用する必要があるユーザーを対象としていません。例3-9に示すように、かわりにDRDAAS_USER_ROLEの割当が必要となります。

管理は主に、ユーザーへの権限の付与と取消し、パッケージの属性の設定、パッケージの削除に関連します。

パッケージを作成するユーザーまたはパッケージ所有者として指定されるユーザーには、そのパッケージに対する暗黙的な権限が付与されており、他のユーザーにアクセス権限を付与できます。たとえばパッケージの所有者は、任意の数のユーザーにRUN権限を付与できます。所有者は、パッケージ属性の設定とパッケージの削除も実行できます。

ただし、最初にパッケージをバインドするため、ユーザーにはコレクション内の任意のパッケージまたは特定のパッケージに対するBIND権限が必要です。DRDAAS_ADMIN_ROLEロールを持つユーザーだけが、まだバインドされていないパッケージまたはユーザーが作成者でも所有者でもないパッケージに対する権限をユーザーに付与できます。パッケージへのアクセス権の付与方法とパッケージ属性の設定方法の詳細は、DRDAパッケージの認可を参照してください。

管理者のもう1つの重要な役割として、古いパッケージや使用されていないパッケージをシステムから消去することがあります。すべてのパッケージのリストを取得するには、表ALL_DRDAASPACKAGEを問い合せます。

SELECT * from ALL_DRDAASPACKAGE;

例3-5 管理者によるORACLE.MYPACKAGEパッケージの削除

この機能は、DRDA管理者ロールを持つユーザーが実行する必要があります。

connect DRDAADM/password
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.DROP_PACKAGE('ORACLE','MYPACKAGE);
commit;

例3-6 ユーザーによるORACLE.MYPACKAGEパッケージの削除

この機能は、DRDAユーザー・ロールを持つユーザーが実行する必要があります。ユーザーDRDAUSR2がパッケージORACLE.MYPACKAGEを所有していない場合、このパッケージを作成したユーザーではない場合、このパッケージのDROP権限がない場合には、この操作は失敗します。

connect DRDAUSR2/password
execute DBMS_DRDAAS.DROP_PACKAGE('ORACLE','MYPACKAGE);
commit;

DRDAパッケージの認可

DRDA管理者は、DRDAパッケージ名および(オプションで)SQL翻訳プロファイル名をユーザーに渡す前に、これらの機能を実行する必要があります。

特定のDRDAパッケージへのアクセス権を付与できるのは、DRDA管理者だけです。例3-7は、パッケージORACLE.MYPACKAGEのユーザーDRDAUSRxBINDDROPおよびEXECUTE権限を付与する方法を示しています。

例3-7 ユーザーのパッケージ権限の付与および取消し

connect DRDAADM/password

Rem Grant BIND on any package in collection ORACLE to DRDAUSR
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.GRANT_PRIVILEGE(
     DBMS_DRDAAS_ADMIN.BIND_PRIVILEGE, 'ORACLE', '*', 'DRDAUSR');

Rem Grant BIND on package ORACLE.MYPACKAGE to user DRDAUSR2
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.GRANT_PRIVILEGE(
     DBMS_DRDAAS_ADMIN.BIND_PRIVILEGE, 'ORACLE', 'MYPACKAGE', 'DRDAUSR2');

Rem Grant EXECUTE on package ORACLE.MYPACKAGE to PUBLIC
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.GRANT_PRIVILEGE(
     DBMS_DRDAAS_ADMIN.EXECUTE_PRIVILEGE, 'ORACLE', 'MYPACKAGE', 'PUBLIC');

Rem Grant SET on package ORACLE.MYPACKAGE to user DRDAUSR3
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.GRANT_PRIVILEGE(
     DBMS_DRDAAS_ADMIN.SET_PRIVILEGE, 'ORACLE', 'MYPACKAGE', 'DRDAUSR3');

Rem Grant DROP on any package in collection ORACLE to user DRDAUSR3
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.GRANT_PRIVILEGE(
     DBMS_DRDAAS_ADMIN.DROP_PRIVILEGE, 'ORACLE', '*', 'DRDAUSR3');

Rem Grant ALL on any package in collection NULLID to user DRDAUSR3
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.GRANT_PRIVILEGE(
     DBMS_DRDAAS_ADMIN.ALL_PRIVILEGE, 'NULLID', '*', 'DRDAUSR3');

Rem Revoke BIND on package ORACLE.NOTYOURPKG from user DRDAUSR3
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.REVOKE_PRIVILEGE(
     DBMS_DRDAAS_ADMIN.BIND_PRIVILEGE, 'ORACLE', 'NOTYOURPKG', 'DRDAUSR3');

Rem Revoke ALL on any package in Collection OTHER from user DRDAUSR4
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.REVOKE_PRIVILEGE(
     DBMS_DRDAAS_ADMIN.ALL_PRIVILEGE, 'OTHER', '*', 'DRDAUSR4');

また、DRDA管理者は、DRDAパッケージに関連付けるSQL翻訳プロファイル名も指定します。例3-8は、プロファイル名をDB2ZOSに設定する方法を示しています。

例3-8 DRDAパッケージの翻訳プロファイル名の設定および削除

connect DRDAADM/password
 
Rem Set the DB2ZOS profile name for "any" package in collection ORACLE
DBMS_DRDAAS_ADMIN.SET_PROFILE( 'ORACLE', '*', 'DB2ZOS' );
 
Rem Set the MYDB2ZOS profile name for package ORACLE.MYPACKAGE
DBMS_DRDAAS_ADMIN.SET_PROFILE( 'ORACLE', 'MYPACKAGE', 'MYDB2ZOS' );
 
Rem Deleting the profile name for package ORACLE.MYPACKAGE
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.SET_PROFILE( NULL, 'ORACLE', 'MYPACKAGE' );
 
Rem Deleting the profile name for "any" package in collection ORACLE
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.SET_PROFILE( NULL, 'ORACLE', '*' );

ユーザー・ロール

DRDAからデータベースにアクセスする各ユーザーには、デフォルトとしてDRDAAS_USER_ROLEユーザー・ロールが必要です。

例3-9 DRDAAS_USER_ROLEの付与

connect sys as sysdba
grant DRDAAS_USER_ROLE to DRDAUSR;

通常ユーザーにはデフォルト・ロールALLが付与されており、付与されたすべてのロールが即時に有効になります。ユーザーが明示的なデフォルト・ロールを持つ場合、例3-10に示すように、そのユーザーにはDRDAAS_USER_ROLEロールも必要です。

すべてのデフォルト・ロールが含まれているリストを指定しないと、ユーザーがデータベースに接続できなくなるか、または特定のリソースを暗黙に処理できなくなることに注意してください。Oracle® Database SQL言語リファレンスおよびOracle Databaseセキュリティ・ガイドを参照してください。

例3-10 デフォルト値へのDRDAAS_USER_ROLEの追加

alter user DRDAUSR default role CONNECT, RESOURCE, DRDAAS_USER_ROLE;

Oracle Database Provider for DRDAのアンインストール

Oracle Database Provider for DRDAの完全なアンインストールでは、データベース・オブジェクトが削除され、Oracle Database Provider for DRDAソフトウェアがアンインストールされます。製品依存オブジェクトが削除され、顧客データはそのまま保持されます。

データベース・オブジェクトの削除

次の手順では、データベースからOracle Database Provider for DRDAオブジェクトがすべて削除され、ユーザー作成表領域が削除されます。

データベース・オブジェクトを削除するには、次のようにします。

  1. $ORACLE_HOME/rdbms/adminディレクトリに移動します。

    > cd $ORACLE_HOME/rdbms/admin
    
  2. SYSDBAオプションを使用してデータベースに接続します。

    connect / as sysdba
    
  3. 削除スクリプトを実行します。

    catnodrdaas.sql
    

    付録A「Oracle Database Provider for DRDAの作成およびメンテナンスのスクリプト」catnodrdaas.sqlを参照してください。

  4. ユーザーが作成した表領域sysibmおよびその内容を削除します。

    > drop tablespace sysibm;
    

DROP TABLESPACEのオプションについては、Oracle® Database SQL言語リファレンスを参照してください。

Oracle Database Provider for DRDAソフトウェアのアンインストール

Oracle Database Provider DRDAソフトウェアをアンインストールするには、-deinstallオプションを指定してOracle Universal Installerを使用する必要があります。-homeオプションを使用してOracleホームのパスを指定するか、Oracle Universal Installerの実行時にOracleホームを選択します。Oracleソフトウェアのアンインストール手順の詳細は、Oracle® Databaseインストレーション・ガイドを参照してください。

Oracle Database Provider DRDAソフトウェアをアンインストールするには、次のようにします。

  1. Oracle Universal Installerで「インストールされた製品」をクリックします。

  2. 目的のORACLE_HOMEを選択します。

    ORACLE_HOME全体を選択するか、「ORACLE_HOME」ナビゲーション・ツリーを開いてOracle Database Provider for DRDA製品ソフトウェアを選択します。

3) 「削除」をクリックします。

構成パラメータ

この項には、構成ファイルで使用されるパラメータの説明が含まれています。

DATA_PORT

このインスタンスが使用するDRDAデータ・ポートを指定します。これはインターネット・アドレスとポート番号で示されます。

デフォルト値

デフォルトのポート番号はありません。明示的なポート番号を指定する必要があります。1446を使用することをお薦めします。

使用可能な値

有効な未割当てのTCP/IPネットワーク・ポート番号。オプションで、ローカル・マシンで定義されているネットワーク・インタフェースに関連付けられている特定のホスト名またはIPアドレスが接頭辞として付加されます。

構文

DATA_PORT = {host_name|ip_address:}number

使用例

DATA_PORT = 10.0.0.1:1446

RDB_MAP

このstringパラメータは、DRDA ACCRDBコマンド・オブジェクトで渡されるリレーショナル・データベース名を、Oracle TNSエントリまたはローカルで対応可能なOracleインスタンスにマップします。このパラメータには、複数のマップ・エントリ・オカレンスが含まれることがあります。

この属性にデフォルト値はありません。

オプションの値を次に示します。

  • tns_name_entryはローカルtnsnames.ora構成ファイルのTNSエントリに対応しています。

  • tns_entryは、完全に構成されたTNS記述子文字列です。これは、TNS名エントリのかわりに使用できます。

  • oracle_sidは、Oracle Database Provider for DRDAインスタンスの起動前に設定された$ORACLE_SID環境変数の値を使用します。

RDB_MAPを1回以上使用することで、古いアプリケーション・リクエスタとの互換性モードが決定することに注意してください。デフォルトは、ORACLE_SID環境変数に基づいて1つのOracle Databaseインスタンスに接続する1つの専用の定義です。

使用可能な値

有効な未割当てのTCP/IPネットワーク・ポート番号。オプションで、ローカル・マシンで定義されているネットワーク・インタフェースに関連付けられている特定のホスト名またはIPアドレスが接頭辞として付加されます。

構文

RDB_MAP = RDB(rdb_name)->TNS(tns_name_entry)
RDB_MAP = RDB(rdb_name)->ORACLE_SID
RDB_MAP = RDB(rdb_name)->"tns_entry"

使用例

RDB_MAP = RDB(DB2DSN1)->ORACLE_SID
RDB_MAP = RDB(DB2DSN2)->TNS(ora101)
RDB_MAP = RDB(DB2DSN3)->"(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=10.0.0.1)(PORT=1446))"

PROTOPROC_TRACE

このパラメータは、DRDAプロトコル・プロセッサのトレースのトレース機能と詳細レベルを指定します。すべての初期Oracle Database Provider DRDAセッションは、この設定を使用して実行されます。このパラメータは、機能の値とレベルの値のペアで構成されます。値タプルがカンマで区切られている場合は、複数の値を同時に指定できます。

また、すべてのASセッション・スレッドが実行されるトレースの初期レベルも指定します。PROTOPROC_TRACEは、10進数値または同等の指定テキスト値です。

PROTOPROC_TRACEパラメータで使用される機能名は次のとおりです。

  • TASK: タスク固有の操作

  • NET: ネットワーク固有の操作

  • SQL: SQL固有の操作

  • OCI: OCIリソースの操作

  • MEM: メモリー・リソースの操作

  • ALL: 前述のすべての機能

PROTOPROC_TRACEレベルの値は加算式です。たとえば、ERROR(4)にはWARN(2)およびINFO(1)のメッセージが含まれます。次の値が使用されます。

  • 0またはNONE: トレースは生成されません。これがデフォルトです。

  • 1またはINFO: 最小限のトレースが生成されます。

  • 2またはWARN: 警告情報が生成されます。

  • 4またはERROR: エラー情報が生成されます。

  • 8またはADMIN: 管理情報が生成されます。

  • 255およびALL: すべての詳細情報が生成されます。

デフォルト値

0またはなし

使用可能な値

機能名の後にレベルを指定します。

使用例

PROTOPROC_TRACE="ALL ADMIN"
PROTOPROC_TRACE="TASK WARN, NET ADMIN, MEM INFO"