Oracle® Database Provider for DRDAユーザーズ・ガイド 12c リリース1 (12.1.0.2) for Linux x86-64 E98592-01 |
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この章では、Oracle Database Provider for DRDAのインストール、構成、管理について説明します。
この章には次のトピックが含まれます:
インストールでは、Oracle Universal Installerを起動し、Oracleホーム・パスを入力し、インストールする製品としてOracle Database Provider for DRDAを選択します。インストールでは、製品のインタビュー・パネルで様々な初期構成項目の入力が求められます。
次の手順を実行すると、ディレクトリ$
ORACLE_HOME
/drdaas/admin/
にdrdaas.ora
構成ファイルが作成されます。構成ファイル: drdaas.oraを参照してください。
Oracle Database Provider for DRDAをインストールするには、次のようにします。
Oracle Universal Installerを起動します。
既存のORACLE_HOME
のパスまたは新しいパス(スタンドアロン・インストールの場合)を入力します。
[オプション] ORACLE_HOME
名を入力します。
インストールするOracle Database Provider for DRDAを選択します。
インタビュー・パネルで、次の情報を入力します。
Oracle Database Provider for DRDAリスナーのホスト名またはIPアドレス
Oracle Database Provider for DRDAがリスナーであるネットワーク・インタフェースのホスト名またはIPアドレスを指定します。
デフォルトは空の文字列です。
Oracle Database Provider for DRDAリスナー・ポート番号
Oracle Database Provider for DRDAリスナーのポート番号を指定します。
デフォルトは1446
です。
Oracle Database Provider for DRDA RDBマップ名
クライアント・アプリケーションでロケーション修飾子として使用される外部リレーショナル・データベース名を指定します。
デフォルトはDRDAAS
です。
Oracle Database接続記述子
Oracle Databaseへの接続に使用する接続記述子を指定します。有効な値は次のとおりです。
TNS(
tns_name_sentry
)
(例: TNS(orcl)
)
oracle_sid
またはORACLE_SID
環境変数$ORACLE_SID
の設定に基づいて、Oracle Database Provider for DRDAの起動前にローカルOracle Databaseにアクセスします。
TNS-Descriptor
次に例を示します。
DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=drdaas)) (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=drdaas.us.oracle.com)));
デフォルトはoracle_sid
です。
「終了」を選択します。
コマンド・プロンプトで、診断ディレクトリを作成します。
% mkdir -p $ORACLE_HOME/log/diag/dps
Oracle Database Provider for DRDAを構成するには、drdaas.ora
構成ファイルを必要な情報で更新する必要があります。
また、Oracle Database Provider for DRDAを使用するすべてのOracle Databaseインスタンスに、Oracle Database Provider DRDA製品に依存するオブジェクトをインストールする必要があります。
通常、インストール時に指定されるパラメータ以外にパラメータを追加する必要はありません。パラメータとそのオプションのリストについては、構成パラメータを参照してください。
高度なシナリオでは、複数のDATA_PORT
パラメータを指定するか、複数のRDB_MAP
エントリを構成する必要があります。さらに複雑なインストールでは、複数のOracle Database Provider for DRDAインスタンスが必要となることがあります。
追加のDATA_PORT
エントリには、異なるホスト名またはIPアドレスおよび未割当てのネットワーク・ポート番号を指定します。これは、多重インスタンス構成と呼ばれます。
インストールする必要がある2種類のデータベース・オブジェクトは、グローバル・オブジェクトおよびユーザー別オブジェクトです。
Oracle Database Provider for DRDA構成で使用される各Oracle Databaseインスタンスでは、Oracle Database Provider for DRDA固有のオブジェクトをインストールする必要があります。このためには次の手順を実行します。
SYSIBM
表領域の作成
Oracle Database Provider for DRDAカタログのインストール
DB2 SQLトランスレータのインストール
Oracle Database Provider for DRDA管理ロールの指定
第11章「Oracle Database Provider for DRDAのセキュリティおよび記憶域に関する考慮事項」を参照してください。
SYSIBM表領域を作成するには、次のようにします。
データベースに接続します。この例ではSYSDBA
権限を使用しますが、必須ではありません。
> connect SYS as SYSDBA
表領域SYSIBM
を作成します。
> create tablespace SYSIBM datafile 'sysibm01.dbf' size 70M reuse extent management local segment space management auto online;
これにより、これは、パラメータDB_CREATE_FILE_DEST
で指定されたディレクトリにSYSIBM
表領域が作成されます。これは、SYSIBM表領域の項で詳しく説明します。
Oracle Database Provider for DRDAカタログをインストールするには、次のようにします。
$
ORACLE_HOME
/rdbms/admin
ディレクトリに移動します
$ cd $ORACLE_HOME/rdbms/admin
SYSDBA
権限でデータベースに接続します。
> connect SYS as SYSDBA
次のSQLスクリプトを起動します。
> @catdrdaas.sql
付録A「Oracle Database Provider for DRDAの作成およびメンテナンスのスクリプト」のcatdrdaas.sqlを参照してください。
Oracle Databaseリリース12cを使用している場合は、次のSQLスクリプトを起動します。
> @prvtdpsadzoscat.plb
Oracle Databaseリリース11.2を使用している場合は、次のSQLスクリプトを起動します。
> @prvtdpsadzoscat11.plb
DB2 SQLトランスレータをインストールするには、次のようにします。
この機能は、Oracle Database 12c以上のユーザーが使用できます。
$
ORACLE_HOME
/drdaas/admin
ディレクトリに移動します
$ cd $ORACLE_HOME/drdaas/admin
SYSDBA
権限でデータベースに接続します。
> connect SYS as SYSDBA
次のSQLスクリプトを起動し、プロンプトに従って操作します。
> @drdasqtt_translator_setup.sql
スクリプトdrdasqtt_translator_setup.sql
は例3-1に示されています。
Oracle Database Provider for DRDA管理ロールを指定するには、次のようにします。
Oracle Database Provider DRDA管理者として1つ以上のユーザーIDを指定します。このロールにより、DRDAパッケージとその関連するDRDAパッケージ属性へのアクセス権限が設定されます。OracleユーザーSYSTEM
を使用できますが、DRDA管理者の機能を実行するすべてのユーザーにその権限を付与する必要があります。
初期DRDAパッケージ・バインディング権限を付与します。次のSQLスクリプトを起動し、プロンプトに従って操作します。
> @drdapkg_db2.sql SQL> Prompt Enter the OracleID under which the initial package BINDs will be made SQL> Use quotes (') if needed. SQL> Accept OracleID DRDAUSR SQL> Enter default collection ID for package binding (usually NULLID) SQL> Use quotes (') if needed. SQL> Accept DefaultCollection NULLID
Oracle Database Provider for DRDAでのデータベース・ロールおよびDBMS_DRDAAS_ADMINパッケージを参照してください。
この機能は、Oracle Database 12c以上のユーザーが使用できます。
DRDAベース・アプリケーションSQLがネイティブDB2言語からOracleへ正しく解釈されるようにするため、ユーザーはSQL翻訳プロファイルを作成する必要があります。
これらの手順を実行するには、ユーザーにDRDAAS_USER_ROLE
が必要です。詳細は、Oracle Provider for DRDAの認可を参照してください。
DB2 SQLトランスレータをデータベースにロードする必要があります。グローバル・オブジェクトを参照してください。ユーザーはこのトランスレータを使用して翻訳プロファイルを作成できます。
SQL翻訳プロファイルは、ユーザー単位で管理されます。対照的に、DRDAパッケージはアプリケーション単位で管理されます。その結果、1つのDRDAパッケージには1つのSQL翻訳プロファイル名のみが関連付けられます。1つのSQL翻訳プロファイルを複数のパッケージに関連付けることができます。整合性のために、定義されている各パッケージに同じSQL翻訳プロファイルを関連付ける必要があります。SQL翻訳の詳細は、Oracle®Database移行ガイドを参照してください。
追加の翻訳プロファイルを作成するには、DRDAユーザーはDRDA管理者に対しプロファイル名をリクエストし、その後、$
ORACLE_HOME
/drdaas/admin/
ディレクトリにあるdrdasqtt_translator_setup.sql
スクリプトを起動します。例3-1は、プロファイル名DB2ZOS
のSQL翻訳プロファイルを作成する方法を示しています。このコードは、翻訳プロファイルのテンプレートを作成します。
例3-1 SQL翻訳インタフェース・パッケージおよび翻訳プロファイルの作成
この例では、SQL Translator Interface PackageSYSIBM.DBTooIntPkg
およびSQL翻訳プロファイルTRANS_ADMIN.MyDBTooTransProfile
が作成されます。サードパーティのSQLトランスレータはJAVAで作成されており、rdbms/drdaas/jlib
ディレクトリ内のオブジェクトThirdPartyDB2Translator.class
内にトランスレータ全体が含まれていることを前提としています。
次の2行には、サードパーティ・オブジェクト内の2つのトランスレータ・メソッドのシグネチャが記述されています。
ThirdPartyTranslator.translateSQL(oracle.sql.CLOB,oracle.sql.CLOB[]) ThirdPartyTranslator.translateError(int,int[],java.lang.String[])
これらのシグネチャにより、OracleがSQLテキストとOracleエラー・コードの両方を翻訳するためにコールするメソッドが決定します。メソッドtranslateSQL()
には、元のSQLテキストのためのCLOB
とSQLトランスレータからのCLOB出力のためのCLOB
という2つの引数があります。2番目のメソッドは無視できます。
connect / as sysdba @$ORACLE_HOME/drdaas/admin/drdasqtt_translator_setup.sql Enter schema in which the SQL Translator Interface Package will be created as well as into which the third-party SQL translator will be loaded (usually SYSIBM). SQL Translator Interface Package Schema:SYSIBM Enter unqualified name of the SQL Translator Interface Package SQL Translator Interface Package Name:DBTooIntPkg Enter schema in which the Translation Profile will be created: Translation Profile Schema:TRANS_ADMIN Enter the unqualified name of the translation profile: Translation Profile Name:MyDBTooTransProfile Enter the "language" type of the translator: C, java, etc Translator Language:JAVA Enter the path names of the third-party SQL Translator objects; (All objects must be located under the "rdbms/" directory, for example: "rdbms/drdaas/jlib/objecta.jar"). Enter all path qualified objects, one per prompt, up to 10. Enter "" for all remaining object prompts. SQL Translator object#1: rdbms/drdaas/jlib/ThirdPartyDB2Translator.class SQL Translator object#2: "" ... SQL Translator object#10: "" Enter the signature for the entry for 'translateSQL' in one of the previously entered SQL Translator objects: Entry for translateSQL:ThirdPartyTranslator.translateSQL(oracle.sql.CLOB,oracle.sql.CLOB[]) Enter the signature for the entry for 'translateError' in one of the previously entered SQL Translator objects callout for translateError:ThirdPartyTranslator.translateError(int,int[],java.lang.String[])
必要に応じて翻訳を追加、変更、削除できます。詳細は、Oracle® Database移行ガイドを参照してください。
ファイルdrdaas.ora
はOracle Database Provider for DRDAのインスタンスを定義します。このファイルは、アプリケーション・サーバーのインスタンスを定義する初期化パラメータで構成されています。
ファイルdrdaas.ora
はカスタマイズできます。また、インストール時にインストーラによって提示される質問とユーザー入力から作成することもできます。
drdaas.ora
構成ファイルはOracleホーム内の製品管理ディレクトリに配置されている必要があります。
デフォルトの位置は$ORACLE_HOME/drdaas/admin
です。
インスタンス名で修飾されたパラメータは、その特定インスタンスにのみ適用されることに注意してください。インスタンス名で修飾されていないパラメータは、ファイルに指定されているすべてのインスタンスに適用されます。
例3-2 サンプル構成ファイル: drdaas.ora
# Example pre-configured instance named "drdaas" # defines a single port and an rdb map that uses # the local database instance accessed through # the ORACLE_SID environmental variable. drdaas.DATA_PORT = 10.0.0.1:1446 drdaas.RDB_MAP = RDB(DB2DS4M)->ORACLE_SID # # Example instance using a single port and a single rdb map drdasingle.DATA_PORT = 10.0.0.1:1546 drdasingle.RDB_MAP = RDB(DB2DSN1)->TNS(ora101) # # Example instance using multiple rdb mappings drdamulti.DATA_PORT = 10.0.0.1:2446 drdamulti.RDB_MAP = RDB(DB2DSN1)->TNS(ora101) drdamulti.RDB_MAP = RDB(DB2DSN2)->TNS(ora102) drdamulti.RDB_MAP = RDB(DB2DSN3)->TNS(ora103) # # global section affects all instances unless overridden PROTOPROC_TRACE="ALL ERROR"
Oracle Database Provider for DRDAカタログおよび特定のDRDAパッケージにアクセスするには、Oracleユーザーに適切なOracle Database Provider for DRDAロールが必要です。Oracle Database Provider for DRDAの記憶域を参照してください。
管理機能を実行する必要があるユーザーには、DRDAAS_ADMIN_ROLE
ロールが必要です。これにより、特定のDRDAパッケージに対する権限を付与し、パッケージ属性(SQL翻訳プロファイル名)を割り当てることができるようになります。
デフォルト・ロールALL
がないインストール環境では、ユーザー用に複数のデフォルト・ロール(CONNECT
またはRESOURCE
など)を用意し、例3-10に示すように、DRDAAS_ADMIN_ROLE
をデフォルト・リストに追加します。
DRDAAS_ADMIN_ROLE
ロールは、DRDAパッケージを使用する必要があるユーザーを対象としていません。例3-9に示すように、かわりにDRDAAS_USER_ROLE
の割当が必要となります。
管理は主に、ユーザーへの権限の付与と取消し、パッケージの属性の設定、パッケージの削除に関連します。
パッケージを作成するユーザーまたはパッケージ所有者として指定されるユーザーには、そのパッケージに対する暗黙的な権限が付与されており、他のユーザーにアクセス権限を付与できます。たとえばパッケージの所有者は、任意の数のユーザーにRUN
権限を付与できます。所有者は、パッケージ属性の設定とパッケージの削除も実行できます。
ただし、最初にパッケージをバインドするため、ユーザーにはコレクション内の任意のパッケージまたは特定のパッケージに対するBIND
権限が必要です。DRDAAS_ADMIN_ROLE
ロールを持つユーザーだけが、まだバインドされていないパッケージまたはユーザーが作成者でも所有者でもないパッケージに対する権限をユーザーに付与できます。パッケージへのアクセス権の付与方法とパッケージ属性の設定方法の詳細は、DRDAパッケージの認可を参照してください。
管理者のもう1つの重要な役割として、古いパッケージや使用されていないパッケージをシステムから消去することがあります。すべてのパッケージのリストを取得するには、表ALL_DRDAASPACKAGE
を問い合せます。
SELECT * from ALL_DRDAASPACKAGE
;
DRDA管理者は、DRDAパッケージ名および(オプションで)SQL翻訳プロファイル名をユーザーに渡す前に、これらの機能を実行する必要があります。
特定のDRDAパッケージへのアクセス権を付与できるのは、DRDA管理者だけです。例3-7は、パッケージORACLE.MYPACKAGE
のユーザーDRDAUSR
x
にBIND
、DROP
およびEXECUTE
権限を付与する方法を示しています。
例3-7 ユーザーのパッケージ権限の付与および取消し
connect DRDAADM/password
Rem Grant BIND on any package in collection ORACLE to DRDAUSR
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.GRANT_PRIVILEGE(
DBMS_DRDAAS_ADMIN.BIND_PRIVILEGE, 'ORACLE', '*', 'DRDAUSR');
Rem Grant BIND on package ORACLE.MYPACKAGE to user DRDAUSR2
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.GRANT_PRIVILEGE(
DBMS_DRDAAS_ADMIN.BIND_PRIVILEGE, 'ORACLE', 'MYPACKAGE', 'DRDAUSR2');
Rem Grant EXECUTE on package ORACLE.MYPACKAGE to PUBLIC
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.GRANT_PRIVILEGE(
DBMS_DRDAAS_ADMIN.EXECUTE_PRIVILEGE, 'ORACLE', 'MYPACKAGE', 'PUBLIC');
Rem Grant SET on package ORACLE.MYPACKAGE to user DRDAUSR3
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.GRANT_PRIVILEGE(
DBMS_DRDAAS_ADMIN.SET_PRIVILEGE, 'ORACLE', 'MYPACKAGE', 'DRDAUSR3');
Rem Grant DROP on any package in collection ORACLE to user DRDAUSR3
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.GRANT_PRIVILEGE(
DBMS_DRDAAS_ADMIN.DROP_PRIVILEGE, 'ORACLE', '*', 'DRDAUSR3');
Rem Grant ALL on any package in collection NULLID to user DRDAUSR3
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.GRANT_PRIVILEGE(
DBMS_DRDAAS_ADMIN.ALL_PRIVILEGE, 'NULLID', '*', 'DRDAUSR3');
Rem Revoke BIND on package ORACLE.NOTYOURPKG from user DRDAUSR3
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.REVOKE_PRIVILEGE(
DBMS_DRDAAS_ADMIN.BIND_PRIVILEGE, 'ORACLE', 'NOTYOURPKG', 'DRDAUSR3');
Rem Revoke ALL on any package in Collection OTHER from user DRDAUSR4
execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.REVOKE_PRIVILEGE(
DBMS_DRDAAS_ADMIN.ALL_PRIVILEGE, 'OTHER', '*', 'DRDAUSR4');
また、DRDA管理者は、DRDAパッケージに関連付けるSQL翻訳プロファイル名も指定します。例3-8は、プロファイル名をDB2ZOS
に設定する方法を示しています。
例3-8 DRDAパッケージの翻訳プロファイル名の設定および削除
connect DRDAADM/password Rem Set the DB2ZOS profile name for "any" package in collection ORACLE DBMS_DRDAAS_ADMIN.SET_PROFILE( 'ORACLE', '*', 'DB2ZOS' ); Rem Set the MYDB2ZOS profile name for package ORACLE.MYPACKAGE DBMS_DRDAAS_ADMIN.SET_PROFILE( 'ORACLE', 'MYPACKAGE', 'MYDB2ZOS' ); Rem Deleting the profile name for package ORACLE.MYPACKAGE execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.SET_PROFILE( NULL, 'ORACLE', 'MYPACKAGE' ); Rem Deleting the profile name for "any" package in collection ORACLE execute DBMS_DRDAAS_ADMIN.SET_PROFILE( NULL, 'ORACLE', '*' );
DRDAからデータベースにアクセスする各ユーザーには、デフォルトとしてDRDAAS_USER_ROLE
ユーザー・ロールが必要です。
通常ユーザーにはデフォルト・ロールALL
が付与されており、付与されたすべてのロールが即時に有効になります。ユーザーが明示的なデフォルト・ロールを持つ場合、例3-10に示すように、そのユーザーにはDRDAAS_USER_ROLE
ロールも必要です。
すべてのデフォルト・ロールが含まれているリストを指定しないと、ユーザーがデータベースに接続できなくなるか、または特定のリソースを暗黙に処理できなくなることに注意してください。Oracle® Database SQL言語リファレンスおよびOracle Databaseセキュリティ・ガイドを参照してください。
Oracle Database Provider for DRDAの完全なアンインストールでは、データベース・オブジェクトが削除され、Oracle Database Provider for DRDAソフトウェアがアンインストールされます。製品依存オブジェクトが削除され、顧客データはそのまま保持されます。
次の手順では、データベースからOracle Database Provider for DRDAオブジェクトがすべて削除され、ユーザー作成表領域が削除されます。
データベース・オブジェクトを削除するには、次のようにします。
$
ORACLE_HOME
/rdbms/admin
ディレクトリに移動します。
> cd $ORACLE_HOME/rdbms/admin
SYSDBA
オプションを使用してデータベースに接続します。
connect / as sysdba
削除スクリプトを実行します。
catnodrdaas.sql
付録A「Oracle Database Provider for DRDAの作成およびメンテナンスのスクリプト」のcatnodrdaas.sqlを参照してください。
ユーザーが作成した表領域sysibm
およびその内容を削除します。
> drop tablespace sysibm;
DROP TABLESPACE
のオプションについては、Oracle® Database SQL言語リファレンスを参照してください。
Oracle Database Provider DRDAソフトウェアをアンインストールするには、-deinstall
オプションを指定してOracle Universal Installerを使用する必要があります。-home
オプションを使用してOracleホームのパスを指定するか、Oracle Universal Installerの実行時にOracleホームを選択します。Oracleソフトウェアのアンインストール手順の詳細は、Oracle® Databaseインストレーション・ガイドを参照してください。
Oracle Database Provider DRDAソフトウェアをアンインストールするには、次のようにします。
Oracle Universal Installerで「インストールされた製品」をクリックします。
目的のORACLE_HOME
を選択します。
ORACLE_HOME
全体を選択するか、「ORACLE_HOME」
ナビゲーション・ツリーを開いてOracle Database Provider for DRDA製品ソフトウェアを選択します。
3) 「削除」をクリックします。
この項には、構成ファイルで使用されるパラメータの説明が含まれています。
このインスタンスが使用するDRDAデータ・ポートを指定します。これはインターネット・アドレスとポート番号で示されます。
デフォルト値
デフォルトのポート番号はありません。明示的なポート番号を指定する必要があります。1446
を使用することをお薦めします。
使用可能な値
有効な未割当てのTCP/IPネットワーク・ポート番号。オプションで、ローカル・マシンで定義されているネットワーク・インタフェースに関連付けられている特定のホスト名またはIPアドレスが接頭辞として付加されます。
構文
DATA_PORT = {
host_name
|
ip_address
:}
number
使用例
DATA_PORT = 10.0.0.1:1446
このstring
パラメータは、DRDA ACCRDB
コマンド・オブジェクトで渡されるリレーショナル・データベース名を、Oracle TNSエントリまたはローカルで対応可能なOracleインスタンスにマップします。このパラメータには、複数のマップ・エントリ・オカレンスが含まれることがあります。
この属性にデフォルト値はありません。
オプションの値を次に示します。
tns_name_entry
はローカルtnsnames.ora
構成ファイルのTNSエントリに対応しています。
tns_entry
は、完全に構成されたTNS記述子文字列です。これは、TNS名エントリのかわりに使用できます。
oracle_sid
は、Oracle Database Provider for DRDAインスタンスの起動前に設定された$ORACLE_SID
環境変数の値を使用します。
RDB_MAP
を1回以上使用することで、古いアプリケーション・リクエスタとの互換性モードが決定することに注意してください。デフォルトは、ORACLE_SID
環境変数に基づいて1つのOracle Databaseインスタンスに接続する1つの専用の定義です。
使用可能な値
有効な未割当てのTCP/IPネットワーク・ポート番号。オプションで、ローカル・マシンで定義されているネットワーク・インタフェースに関連付けられている特定のホスト名またはIPアドレスが接頭辞として付加されます。
構文
RDB_MAP = RDB
(rdb_name
)->TNS(
tns_name_entry
)
RDB_MAP = RDB
(rdb_name
)->ORACLE_SID
RDB_MAP = RDB
(rdb_name
)->
"
tns_entry
"
使用例
RDB_MAP = RDB(DB2DSN1)->ORACLE_SID
RDB_MAP = RDB(DB2DSN2)->TNS(ora101)
RDB_MAP = RDB(DB2DSN3)->"(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=10.0.0.1)(PORT=1446))"
このパラメータは、DRDAプロトコル・プロセッサのトレースのトレース機能と詳細レベルを指定します。すべての初期Oracle Database Provider DRDAセッションは、この設定を使用して実行されます。このパラメータは、機能の値とレベルの値のペアで構成されます。値タプルがカンマで区切られている場合は、複数の値を同時に指定できます。
また、すべてのASセッション・スレッドが実行されるトレースの初期レベルも指定します。PROTOPROC_TRACE
は、10進数値または同等の指定テキスト値です。
PROTOPROC_TRACEパラメータで使用される機能名は次のとおりです。
TASK
: タスク固有の操作
NET
: ネットワーク固有の操作
SQL
: SQL固有の操作
OCI
: OCIリソースの操作
MEM
: メモリー・リソースの操作
ALL
: 前述のすべての機能
PROTOPROC_TRACE
レベルの値は加算式です。たとえば、ERROR(4)
にはWARN(2)
およびINFO(1)
のメッセージが含まれます。次の値が使用されます。
0
またはNONE
: トレースは生成されません。これがデフォルトです。
1
またはINFO
: 最小限のトレースが生成されます。
2
またはWARN
: 警告情報が生成されます。
4
またはERROR
: エラー情報が生成されます。
8
またはADMIN
: 管理情報が生成されます。
255
およびALL
: すべての詳細情報が生成されます。
デフォルト値
0
またはなし
使用可能な値
機能名の後にレベルを指定します。
使用例
PROTOPROC_TRACE="ALL ADMIN" PROTOPROC_TRACE="TASK WARN, NET ADMIN, MEM INFO"