Clientクイック・インストレーション・ガイド
12cリリース1 (12.1) for HP-UX Itanium
E52988-04(原本部品番号:E56894-03)
2017年6月
このガイドでは、Oracle Database Client 12cリリース1 (12.1)をHP-UX Itaniumシステムで簡単にインストールする方法について説明します。内容は次のとおりです。
このガイドでは、OracleソフトウェアがインストールされていないシステムでOracle Database Clientのデフォルトのインストールを実行する方法について説明します。Oracleソフトウェアがこのシステムにすでにインストールされている場合、インストール手順の詳細は、『Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor HP-UX Itanium』を参照してください。
次のいずれかのインストール・タイプをインストールする方法を説明します。
管理者: ローカル・システムまたはリモート・システム上のOracle Databaseインスタンスにアプリケーションを接続できます。Oracle Databaseを管理できるツールも提供されます。
ランタイム: アプリケーションでローカル・システムまたはリモート・システムのOracleデータベース・インスタンスに接続できます。
InstantClient: Oracle Call Interface(OCI)、Oracle C++ Call Interface(OCCI)、Pro*CまたはJava Database Connectivity(JDBC)OCIの各アプリケーションで要求される共有ライブラリのみをインストールできます。このインストール・タイプは、他のOracle Database Clientインストール・タイプよりディスク領域が少なくてすみます。
関連項目: Instant Clientの機能の詳細は、『Oracle Call Interfaceプログラマーズ・ガイド』を参照してください。 |
このガイドでは、「カスタム」インストール・タイプのインストール方法については説明しません。また、インプレース・クライアント・アップグレードの実行方法も説明していません。
その他のインストール情報の参照先
Oracle Database Clientのインストールの詳細は、『Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor HP-UX Itanium』を参照してください。
Oracle Database製品に関する製品ドキュメントは、HTML形式およびPDF形式でオンラインで入手可能です。
Oracle Database Clientをインストールする前に、root
ユーザーとしていくつかのタスクを完了しておく必要があります。root
ユーザーとしてログインするには、次の手順のいずれかを実行します。
注意: X Window Systemワークステーション、Xターミナル、またはXサーバー・ソフトウェアがインストールされているPCやその他システムからソフトウェアをインストールする必要があります。 |
X Window SystemワークステーションまたはXターミナルからソフトウェアをインストールする場合は、次の手順を実行します。
Xターミナル(xterm
)など、ローカル・ターミナル・セッションを開始します。
ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、次のコマンドを入力して、リモート・ホストでのローカルのXサーバーのXアプリケーションの表示を可能にします。
$ xhost fully_qualified_remote_host_name
次に例を示します。
$ xhost somehost.us.example.com
ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、ssh
、rlogin
、またはtelnet
コマンドを使用して、ソフトウェアをインストールするシステムに接続します。
$ telnet fully_qualified_remote_host_name
root
ユーザーとしてログインしていない場合は、次のコマンドを入力し、ユーザーをroot
に切り替えます。
$ su - password: #
Xサーバー・ソフトウェアがインストールされているPCまたは他のシステムからソフトウェアをインストールする場合の手順は、次のとおりです。
注意: この手順の実行方法の詳細は、必要に応じて、Xサーバーのドキュメントを参照するか、Xサーバーのベンダーまたはシステム管理者に問い合せてください。使用しているXサーバーのソフトウェアによっては、別の順序でタスクを実行する必要がある場合があります。 |
Xサーバー・ソフトウェアを開始します。
Xサーバー・ソフトウェアのセキュリティ設定を、リモート・ホストでローカル・システムのXアプリケーションを表示できるように構成します。
ソフトウェアをインストールするリモート・システムに接続し、そのシステム上でXターミナル(xterm
)などのターミナル・セッションを開始します。
root
ユーザーとしてリモート・システムにログインしていない場合は、次のコマンドを入力し、ユーザーをroot
に切り替えます。
$ su - password:
この項では、Oracle Databaseのインストール前に完了しておく必要のある、次のオペレーティング・システムの作業について説明します。
現在のシステム情報を確認するには、次のコマンドを実行します。
物理RAMサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。
# /usr/contrib/bin/machinfo | grep -i Memory
構成済スワップ領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。
# /usr/sbin/swapinfo -a
追加のスワップ領域の構成方法は、必要に応じてオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。
注意:
|
/tmp
ディレクトリ内の使用可能なディスク領域の量を確認するには、次のコマンドを入力します。
# bdf /tmp
/tmp
ディレクトリの空き領域が、必要な領域の要件を満たさない場合、次のいずれかの手順を実行します。
ディスク領域の要件が満たされるように、/tmp
ディレクトリから不要なファイルを削除します。
oracle
ユーザーの環境を設定するときに、TMP
およびTMPDIR
環境変数を設定します。
/tmp
ディレクトリを含むファイル・システムを拡張します。
次のコマンドを入力して、システムの空きディスク領域のサイズを確認します。
# bdf
システム・アーキテクチャでソフトウェアを実行できるかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。
# uname -m
プロセッサ・アーキテクチャがインストールするOracleソフトウェアのリリースと適合することを確認します。たとえば、x86-64ビット・システムでは次のように表示されます。
ia64 (itanium)
必要な出力が表示されない場合、このシステムにソフトウェアをインストールできません。
共有メモリー・カーネル・パラメータ(shmmni
、shmseg
およびshmmax
)を参照して、使用しているシステム用に変更が必要かどうかを判断するには、次のコマンドを実行します。
# kctune -v shmmni # kctune -v shmseg # kctune -v shmmax
kctune
shmmni=1024
コマンドを使用して、メモリー・カーネル・パラメータに必要な値を設定します。
ご使用のシステムが、次に示す一般的な最低要件を満たしていることを確認してください。
システムが必ず実行レベル3で起動されるようにします。
システム・コンソールベースのインストールの実行中に、Oracle Universal Installerが正しく表示されるよう、ディスプレイカードの解像度が少なくとも1024 x 768であることを確認してください。
ご使用のシステムが、次の記憶域要件を満たしていることを確認してください。
ご使用のシステムが、次の表に説明されている、ソフトウェア・ファイルのディスク領域要件を満たしていることを確認してください。
/tmp
ディレクトリに130MB以上の領域。
/tmp
ディレクトリの空き領域が、必要な領域の要件を満たさない場合、次のいずれかの手順を実行します。
ディスク領域の要件が満たされるように、/tmp
ディレクトリから不要なファイルを削除します。
oracle
ユーザーの環境を設定するときに、TMP
およびTMPDIR
環境変数を設定します。
/tmp
ディレクトリを含むファイル・システムを拡張します。
セキュアなオペレーティング・システムは、一般的なシステム・セキュリティの重要な基本です。オペレーティング・システムのデプロイメントが、オペレーティング・システム・ベンダーのセキュリティ・ガイドに記載されている一般的なセキュリティの措置に準拠していることを確認してください。
インストールする製品に応じて、必要なオペレーティング・システム・カーネルとパッケージがインストールされていることを確認してください。
このマニュアルに記載されているのは、タイトル・ページに記載されている日付での最新の要件です。カーネル要件の最新情報については、次のURLでオンライン版を参照してください。
Oracle Universal Installerによって、システムが示されたオペレーティング・システム・パッケージの要件を満たしていることを確認するチェックが実行されます。これらのチェックが正常に終了するように、Oracle Universal Installerを起動する前に要件を確認してください。
この項に記載されているコンパイラとパッチは、Oracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructure 12c向けのHP-UX Itaniumシステムでサポートされています。
注意: このマニュアルに記載されているプラットフォーム固有のハードウェア要件とソフトウェア要件は、このマニュアルの発行時点での最新情報です。ただし、このマニュアルの発行後にプラットフォームおよびオペレーティング・システム・ソフトウェアの新しいバージョンが動作保証されている場合があるため、My Oracle SupportのWebサイトの動作保証マトリックスで、動作保証済のハードウェア・プラットフォームおよびオペレーティング・システムのバージョンの最新リストを参照してください。 |
次の表を使用して、Oracle Databaseを使用するためのHP-UX Itaniumオペレーティング・システムのサポートされる最低要件を確認します。
表3 HP-UX Itaniumオペレーティング・システムの最低要件
項目 | 最低要件 |
---|---|
HP-UX 11.31オペレーティング・システム |
HP-UX 11i V3 patch Bundle Sep/ 2008 (B.11.31.0809.326a)以上 |
HP-UX 11.31のパッチ |
次のパッケージ(またはそれ以降のバージョン)がインストールされている必要があります。 PHCO_43503 - 11.31 diskowner(1M) cumulative patch PHKL_38038 - 11.31 vm cumulative patch PHKL_38938 - 11.31 SCSI cumulative I/O patch PHKL_40941 - 11.31 scheduler cumulative patch PHSS_36354 - 11.31 assembler patch PHSS_37042 - 11.31 hppac PHSS_37959 - Libcl patch for alternate stack issue fix (QXCR1000818011) PHSS_38141 - 11.31 aC++ Runtime PHSS_39094 - 11.31 linker + fdp cumulative patch PHSS_39100 - 11.31 Math Library Cumulative Patch PHSS_39102 - 11.31 Integrity Unwind Library |
追加のドライバやパッケージをインストールする必要はありませんが、次のリストのドライバおよびパッケージをインストールまたは構成することが可能です。
関連項目: 『Oracle Application Expressインストレーション・ガイド』の「Oracle Application Expressのインストール要件」および「インストール前の推奨タスク」 |
Open Database Connectivity (ODBC)をインストールする場合は、次の項を確認してください。
Open Database Connectivity(ODBC)は、データベースにアクセスするためのAPIのセットで、データベースに接続してデータベース上でSQL文を実行します。ODBCドライバを使用するアプリケーションは、スプレッドシートやカンマ区切りファイルなど、不均一なデータ・ソースにアクセスできます。
HP-UX Itaniumでは、Oracle ODBCドライバはODBCドライバ・マネージャ2.3.1について動作保証されています。ODBCを使用するには、gcc 4.2.3
以上もインストールする必要があります。
Oracle ClusterwareまたはOracle DatabaseにODBCドライバは必要ありません。
次のWebサイトからODBCドライバをダウンロードし、インストールしてください。
Oracle Messaging Gatewayをインストールする場合は、次の項を確認してください。
Oracle Messaging GatewayはOracle Databaseの機能の1つです。これを使用すると、Oracle以外のメッセージ・システムとOracle Streams Advanced Queuingに基づくアプリケーション間の通信が可能になります。
Oracle Messaging Gatewayでは、Oracle Streams Advanced Queuing (AQ)とWebSphereおよびTIBCO Rendezvousをベースとするアプリケーションとの統合がサポートされています。サポートされるバージョンについては、『Oracle Databaseアドバンスト・キューイング・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。
Oracle Messaging Gatewayは、Oracle DatabaseのEnterprise Editionとともにインストールされます。
My Oracle Supportの証明書で最新の要件を確認してください。
https://support.oracle.com
IBM WebSphere MQのCSDが必要な場合は、次のWebサイトでダウンロードおよびインストールの情報を参照してください。
プログラミング環境をインストールする場合は、次の項を確認してください。
Oracle Databaseでは、様々な環境におけるアプリケーション開発用に複数のプログラミング言語がサポートされています。一部の言語では、オペレーティング・システムに追加のコンパイラ・パッケージをインストールする必要があります。
プログラミング環境はオプションです。Oracle Databaseには必要ありません。
関連項目: プログラミング環境の概要は、『Oracle Database開発ガイド』を参照してください。 |
システムが、構成するプログラミング環境の要件を満たしていることを確認してください。
表4 プログラミング環境の要件
プログラミング環境 | サポート要件 |
---|---|
Java Database Connectivity (JDBC) / Oracle Call Interface (OCI) |
Oracle Java Database ConnectivityおよびOracle Call InterfaceのドライバとJNDI拡張機能付きJDK 6 (1.6.0.16)またはJDK 7 (1.7.0.00)以上。 このリリースでは、JDK 6 (1.6.0.16)がインストールされています。 注意:これらはデータベース・インストールの要件ではありません。 |
Pro*C/C++、 |
コンパイラ・バージョン: A.06.20 (HP C/aC++ Swlist Bundle - C.11.31.04) - Sep 2008 HP-UX Itanium上のHP-UX 11i V3(11.31)用パッチ: PHSS_39824 - 11.31 HP C/aC++ Compiler (A.06.23) patch PHSS_39826 - 11.31 u2comp/be/plugin (C.06.23) patch デプロイするアプリケーションに応じて、追加のパッチが必要な場合があります。 |
VERITAS File System |
PHKL_39773 - 11.31 VRTS 5.0 GARP6 VRTSvxfs Kernel Patch 注意: VERITAS File Systemはオプションです。このパッチは、VERITAS File System 5.0を使用する場合にのみ必要です。 |
Pro*FORTRAN |
HP FORTRAN/90 - Sep 2008リリース |
Pro*COBOL |
Micro Focus Server Express 5.1 |
Oracle Enterprise Manager Database ExpressおよびOracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用する場合のみ、Webブラウザが必要です。WebブラウザがJavaScriptおよびHTML 4.0標準とCSS 1.0標準をサポートしている必要があります。これらの要件を満たすブラウザの一覧については、My Oracle SupportでEnterprise Manager動作保証マトリックスを参照してください。
https://support.oracle.com
関連項目: Enterprise Manager動作保証マトリックスにアクセスする手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。 |
ソフトウェア要件を確認するには、次の手順を実行します。
インストールされているHP-UXのディストリビューションおよびバージョンを確認するには、次のコマンドを入力します。
# uname -a
このコマンドの出力は、次のようになります。
HP-UX hostname B.11.31 U ia64 4156074294 unlimited-user license
この例では、HP-UXのバージョンは11.31で、プロセッサはItaniumです。
インストールされているコンパイラのバージョンを確認するには、次のコマンドを入力します。
# /usr/sbin/swlist -l product | grep -i compiler
パッチがインストールされているかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。
# /usr/sbin/swlist -l patch | grep PHSS_37959
また、インストールされているすべてのパッチをリストするには、次のコマンドを入力します。
# /usr/sbin/swlist -l patch | more
必要なパッチがインストールされていない場合は、HPサポート・センターのWebサイトからダウンロードしてインストールします。
Webサイトに新しいバージョンのパッチがある場合、そのバージョンをダウンロードしてインストールします。
システムがパッチ・バンドル要件を満たしているかどうかを確認するには、次のコマンドを使用します。
# /usr/sbin/swlist -l bundle |grep QPK
QPK(Quality Pack)バンドルのバージョン番号の形式は、B.11.31.0809.326a
(September 2008リリースの場合)やB.11.31.0903.334a
(March 2009リリースの場合)のようになります。
必要なバンドル、製品またはファイルセットがインストールされていない場合は、それをインストールする必要があります。製品のインストールの詳細は、オペレーティング・システムまたはソフトウェアのドキュメントを参照してください。
注意: 前の説明でリストされているものより新しいバージョンのパッチがシステムにインストールされている場合があります。記載のパッチがインストールされていない場合、記載のバージョンをインストールする前に、それより新しいバージョンがインストールされているかどうかを確認します。 |
WebSphere MQのCSDが必要な場合は、次のWebサイトでダウンロードおよびインストールの情報を参照してください。
64ビットのOracle Database Clientソフトウェアには、32ビット・クライアント・バイナリは含まれていません。64ビット・プラットフォーム上で32ビット・クライアント・バイナリが必要な場合は、それぞれの32ビット・クライアント・ソフトウェアから32ビット・バイナリを別々のOracleホーム内にインストールします。
64ビットのOracle Database Clientのインストール前の要件は、32ビットのOracle Database Clientにも適用されます。
関連項目: 詳細は、My Oracle Supportノート883702.1を参照してください。
|
次のローカル・オペレーティング・システム・グループおよびユーザーがシステムに存在する必要があります。
Oracleインベントリ・グループ(oinstall
)
Oracleソフトウェア所有者(oracle
)
このグループおよびユーザーがすでに存在するかを確認し、必要に応じて作成するには、次の手順を実行します。
oinstall
グループが存在するかどうか確認するには、次のコマンドを入力します。
# more /var/opt/oracle/oraInst.loc
oraInst.loc
ファイルが存在する場合、このコマンドの出力は次のようになります。
inventory_loc=/u01/app/oracle/oraInventory inst_group=oinstall
inst_group
パラメータは、Oracleインベントリ・グループの名前(oinstall
)を示します。
必要に応じて、次のコマンドを入力してoinstall
グループを作成します。
# /usr/sbin/groupadd oinstall
次のコマンドを入力して、oracle
ユーザーが存在するかどうか、適切なグループに属しているかどうかを確認します。
# id oracle
oracle
ユーザーが存在する場合、このコマンドでユーザーが属するグループの情報が表示されます。出力は次のようになり、oinstall
がプライマリ・グループであることを示します。
uid=440(oracle) gid=200(oinstall) groups=201(dba),202(oper)
必要に応じて、次のいずれかの処理を実行します。
oracle
ユーザーは存在するが、そのプライマリ・グループがoinstall
でない場合、次のようなコマンドを入力します。ここで、-g
オプションはoinstall
をプライマリ・グループとして指定し、-G
はoracle
ユーザーが属している既存のグループを指定します。
# /usr/sbin/usermod -g oinstall -G dba oracle
oracle
ユーザーが存在しない場合は、次のコマンドを入力して作成します。
# /usr/sbin/useradd -g oinstall [-G dba] oracle
このコマンドでoracle
ユーザーが作成され、次の指定が行われています。
プライマリ・グループとしてoinstall
オプションのセカンダリ・グループとしてdba
次のコマンドを入力して、oracle
ユーザーのパスワードを設定します。
# passwd oracle
Oracleベース・ディレクトリを作成する前に、ディスク領域がある適切なファイル・システムを識別する必要があります。
Oracleベース・ディレクトリを作成するには、次の手順を実行します。
次のコマンドを入力して、マウントされたすべてのファイル・システムの情報を表示します。
# bdf
このコマンドにより、次のものも含め、システムにマウントされたすべてのファイル・システムの情報が表示されます。
物理デバイス名
ディスク領域の合計サイズ、使用中のサイズおよび使用可能なサイズ
そのファイル・システムのマウント・ポイント・ディレクトリ
表示から、この項で前述したディスク領域要件を満たすファイル・システムを1つまたは2つ識別します。
識別した各ファイル・システムのマウント・ポイント・ディレクトリの名前を記録します。
次のようなコマンドを入力して、識別したマウント・ポイント・ディレクトリ内の推奨サブディレクトリを作成し、適切な所有者、グループおよびそれらの権限を設定します。
# mkdir /mount_point/oradata # chown oracle:oinstall /mount_point/oradata # chmod 775 /mount_point/oradata
Oracle Universal Installerはoracle
アカウントから実行します。ただし、Oracle Universal Installerを起動する前に、oracle
ユーザーの環境を構成する必要があります。環境を構成するには、次のことが必要です。
シェル起動ファイルで、デフォルトのファイル・モード作成マスク(umask)を022に設定します。
DISPLAY
環境変数を設定します。
注意: オペレーティング・システム・ベンダーによってサポートされているシェル・プログラムを使用します。オペレーティング・システムでサポートされていないシェル・プログラムを使用すると、インストール時にエラーが発生する場合があります。 |
oracle
ユーザーの環境を設定する手順は、次のとおりです。
新規Xターミナル・セッション(xterm
)を開始します。
次のコマンドを入力し、Xウィンドウ・アプリケーションがこのシステム上に表示されることを確認します。
$ xhost + RemoteHost
RemoteHost
は完全修飾されたリモートのホスト名です。次に例を示します。
$ xhost + somehost.example.com
ソフトウェアをインストールするシステムにログインしていない場合は、そのシステムにoracle
ユーザーとしてログインします。
oracle
ユーザーとしてログインしていない場合は、ユーザーをoracle
に切り替えます。
$ su - oracle
oracle
ユーザーのデフォルト・シェルを確認するには、次のコマンドを入力します。
$ echo $SHELL
シェル起動スクリプトを実行するには、次のいずれかのコマンドを入力します。
Bashシェルの場合:
$ . ./.bash_profile
BourneまたはKornシェルの場合:
$ . ./.profile
Cシェルの場合:
% source ./.login
ソフトウェアをローカル・システムにインストールしない場合は、Xアプリケーションがローカル・システムに表示されるように、次のようなコマンドを入力します。
Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:
$ DISPLAY=local_host:0.0
Cシェルの場合:
% setenv DISPLAY local_host:0.0
この例で、local_host
は、Oracle Universal Installerの表示に使用するシステム(ワークステーションまたはPC)のホスト名またはIPアドレスです。
/tmp
ディレクトリの空きディスク領域が400MBに満たないことが確認された場合は、400MB以上の空き領域があるファイル・システムを識別し、このファイル・システムの一時ディレクトリを指定するようにTMP
およびTMPDIR
環境変数を設定します。
マウント済の各ファイル・システム上の空きディスク領域を確認するには、次のコマンドを使用します。
# df -k
必要に応じて、次のようなコマンドを入力し、識別したファイル・システム上に一時ディレクトリを作成し、そのディレクトリに適切な権限を設定します。
$ sudo mkdir /mount_point/tmp $ sudo chmod a+wr /mount_point/tmp # exit
次のようなコマンドを入力し、TMP
およびTMPDIR
環境変数を設定します。
Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:
$ TMP=/mount_point/tmp $ TMPDIR=/mount_point/tmp $ export TMP TMPDIR
Cシェルの場合:
% setenv TMP /mount_point/tmp % setenv TMPDIR /mount_point/tmp
システムに既存のインストール環境があり、同じユーザー・アカウントを使用して今回のインストールを行う場合は、ORACLE_HOME
、ORACLE_BASE
、ORACLE_SID
、TNS_ADMIN
の環境変数と、Oracleソフトウェア・ホームに接続されているOracleインストール・ユーザーに対して設定されたその他の環境変数の設定を削除します。
次のコマンドを入力し、ORACLE_HOME
、ORACLE_BASE
、ORACLE_SID
およびTNS_ADMIN
の環境変数が設定されていないことを確認します。
Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:
$ unset ORACLE_HOME $ unset ORACLE_BASE $ unset ORACLE_SID $ unset TNS_ADMIN
Cシェルの場合:
% unsetenv ORACLE_HOME % unsetenv ORACLE_BASE
% unsetenv ORACLE_SID % unsetenv TNS_ADMIN
次のコマンドを使用してPATH
環境変数をチェックします。
$ echo $PATH
$ORACLE_HOME/bin
パスがPATH
環境変数から削除されていることを確認します。
注意: ORACLE_HOME 環境変数が設定されている場合、Oracle Universal Installerはその環境変数でOracleホーム・ディレクトリのデフォルト・パスとして指定されている値を使用します。ORACLE_BASE 環境変数を設定する場合は、ORACLE_HOME 環境変数の設定を解除し、Oracle Universal Installerによって提示されるデフォルト・パスを選択することをお薦めします。 |
環境設定が正しく行われたかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。
$ umask $ env | more
umask
コマンドの実行により、値22
、022
または0022
が表示されることを確認します。また、ここで設定した環境変数に正しい値が設定されることを確認します。
ほとんどのHP-UX Itaniumシステムでは、ドライブに製品ディスクを挿入するとディスクが自動的にマウントされます。自動的にマウントされない場合は、次の手順に従ってマウントしてください。
ユーザーをroot
に切り替えます。
$ su - password:
必要に応じて次のコマンドを入力し、現在マウントされているディスクをアンマウントして、ドライブから取り出します。
# /usr/sbin/umount /SD_DVD
この例で、/SD_DVD
はディスク・ドライブのマウント・ポイント・ディレクトリです。
適切なディスクをディスク・ドライブに挿入し、次のようなコマンドを入力してマウントします。
# /usr/sbin/mount -F cdfs -o rr /dev/dsk/cxtydz /SD_DVD
この例で、/SD_DVD
はディスク・マウント・ポイント・ディレクトリで、/dev/dsk/c
x
t
y
d
z
はディスク・デバイスのデバイス名(/dev/dsk/c0t2d0
など)です。
Oracle Universal Installerに「ディスクの場所」ダイアログ・ボックスが表示されている場合は、次の例のように、ディスクのマウント・ポイント・ディレクトリのパスを入力します。
/SD_DVD
oracle
ユーザーの環境を構成した後、次のようにOracle Universal Installerを起動してOracle Database Clientをインストールします。
Oracleソフトウェア所有者ユーザー(通常はoracle
)として、Oracleコンポーネントのインストール先コンピュータにログオンします。
ソフトウェアをインストール・メディアからインストールする場合、ディスクがマウントされていないときは、マウントします。
次のコマンドを入力してOracle Universal Installerを起動します。
$ /directory_path
/runInstaller
インストール・ファイルがハードディスク上にある場合は、client
ディレクトリに変更して次のコマンドを入力します。
$ .
/runInstaller
Oracle Universal Installerが表示されない場合は、X Windowの表示に関する問題のトラブルシューティング方法について、『Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor HP-UX Itanium』を参照してください。
次の表では、Oracle Universal Installerの各画面で推奨される処理について説明します。次のガイドラインを使用して、インストールを実行します。
追加の情報が必要な場合、またはデフォルト以外のオプションを選択する場合は、追加の情報について「ヘルプ」をクリックしてください。
ソフトウェアのインストールまたはリンク中にエラーが発生した場合は、トラブルシューティングについて、『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』を参照してください。
注意: 前述した作業を完了している場合、ほとんどの画面でデフォルト値を選択することで、インストールを完了することができます。 |
既存のOracle Database Client 12cリリース1 (12.1.0.1)以降がシステムにインストールされている場合、インストール・モードの選択画面が表示されます。Oracle Database Clientソフトウェアを新規の場所にインストールする場合は「新規インストール」を選択し、以前のリリースのOracle Database Clientをアップグレードする場合は「アップグレード」を選択して、『Oracle Database Clientインストレーション・ガイド for HP-UX Itanium』のOracle Database Clientのインプレース・アップグレードの実行に関する項の手順に従います。
「インストール・タイプの選択」画面で、インストール・タイプ(「InstantClient」、「管理者」または「ランタイム」)を選択し、「次へ」をクリックします。
「製品言語の選択」では、製品の実行に使用する言語を選択できます。
「使用可能な言語」リストから製品言語を選択して、「選択された言語」リストに転送します。「次へ」をクリックします。
手順2で「InstantClient」をインストール・タイプとして選択した場合、この画面は表示されません。
「インストール場所の指定」画面で、次の詳細を入力します。
Oracleベース: このパスはデフォルトで表示されます。このパスは要件に応じて変更できます。手順2で「InstantClient」をインストール・タイプとして選択した場合、「Oracleベース」セクションは表示されません。
「ソフトウェアの場所」セクションで、デフォルト値をそのまま使用するか、Oracleコンポーネントのインストール先であるOracleホーム・ディレクトリ・パスを入力します。ディレクトリ・パスには空白を含めないでください。「次へ」をクリックします。
コンピュータにOracleソフトウェアを初めてインストールする場合、インストーラの「インベントリの作成」画面で、中央インベントリのディレクトリ・パスを指定するように求められます。Oracleインベントリ・ディレクトリを所有するオペレーティング・システム・グループ(Oracleインベントリ・グループ)のoraInventoryグループ名を選択し、「次へ」をクリックします。
注意: デフォルトで、Oracleインベントリ・ディレクトリはOracleベース・ディレクトリの配下にはインストールされません。これは、すべてのOracleソフトウェア・インストールで共通のOracleインベントリを共有するため、Oracleインベントリはすべてのユーザーに対して1つしかありませんが、Oracleベースはユーザーごとに用意されているからです。 |
「前提条件チェックの実行」画面では、ご使用のコンピュータが、目的の製品をインストールするための最低システム要件を満たしているかどうかを確認します。「次へ」をクリックします。
注意: 「すべて無視」オプションを選択する際には、注意が必要です。このオプションを選択すると、Oracle Databaseをシステムに正常にインストールできるかどうかをOracle Universal Installerが確認できない場合があります。
「サマリー」画面に表示された情報を確認して、「終了」をクリックします。
注意: 「レスポンス・ファイルの保存」をクリックすることで、すべてのインストール手順をレスポンス・ファイルに保存できます。このファイルは、後でサイレント・インストールに使用できます。 |
「製品のインストール」画面に、クライアント・インストールの進捗状況が表示されます。Oracle Database Clientをインストールした後に、root
ユーザーとしてroot.sh
スクリプトを実行してインストールを完了し、「OK」をクリックします。
「終了」画面で、「閉じる」をクリックしてOracle Universal Installerを終了します。
Oracle Database Clientが正常にインストールされた後、必須およびオプションのインストール後の作業の詳細は、『Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor HP-UX Itanium』を参照してください。
この項の内容は次のとおりです。
製品ライセンス
トライアルの使用許諾条項により30日間このメディア・パックに含まれる製品をインストールおよび評価できます。ただし、30日間の評価期間後も製品の使用を継続する場合はプログラム・ライセンスを購入する必要があります。プログラム・ライセンスの購入の詳細は、次の項を参照してください。
ライセンスおよびバージョン更新の購入
次のOracle Store WebサイトからOracle製品のプログラム・ライセンスと更新バージョンを購入できます。
Oracleサポート・サービスへの問合せ
Oracle Product Supportを購入した場合、Oracleサポート・サービスにいつでも問合せできます。Oracle Product Supportの購入またはOracleサポート・サービスへの問合せの情報については、Oracleサポート・サービスのWebサイトを参照してください。
http://www.oracle.com/us/support/index.html
製品ドキュメントの場所
製品ドキュメントには、任意のプラットフォームでのOracle製品の構成、使用または管理方法について記載されています。Oracle Database製品に関する製品ドキュメントは、HTML形式およびPDF形式でオンラインで入手可能です。
Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc
を参照してください。
Oracleサポートへのアクセス
サポートを購入したオラクル社のお客様は、My Oracle Supportを介して電子的なサポートにアクセスできます。詳細情報はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info
か、聴覚に障害のあるお客様はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs
を参照してください。
Oracle Database Clientインストレーション・ガイド, 12cリリース1 (12.1) for HP-UX Itanium
E52988-04
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U.S. GOVERNMENT END USERS: Oracle programs, including any operating system, integrated software, any programs installed on the hardware, and/or documentation, delivered to U.S. Government end users are "commercial computer software" pursuant to the applicable Federal Acquisition Regulation and agency-specific supplemental regulations.As such, use, duplication, disclosure, modification, and adaptation of the programs, including any operating system, integrated software, any programs installed on the hardware, and/or documentation, shall be subject to license terms and license restrictions applicable to the programs.No other rights are granted to the U.S. Government.
このソフトウェアもしくはハードウェアは様々な情報管理アプリケーションでの一般的な使用のために開発されたものです。このソフトウェアもしくはハードウェアは、危険が伴うアプリケーション(人的傷害を発生させる可能性があるアプリケーションを含む)への用途を目的として開発されていません。このソフトウェアもしくはハードウェアを危険が伴うアプリケーションで使用する際、安全に使用するために、適切な安全装置、バックアップ、冗長性(redundancy)、その他の対策を講じることは使用者の責任となります。このソフトウェアもしくはハードウェアを危険が伴うアプリケーションで使用したことに起因して損害が発生しても、オラクル社およびその関連会社は一切の責任を負いかねます。
OracleおよびJavaはOracle Corporationおよびその関連企業の登録商標です。その他の名称は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。
Intel、Intel Xeonは、Intel Corporationの商標または登録商標です。すべてのSPARCの商標はライセンスをもとに使用し、SPARC International, Inc.の商標または登録商標です。AMD、Opteron、AMDロゴ、AMD Opteronロゴは、Advanced Micro Devices, Inc.の商標または登録商標です。UNIXは、The Open Groupの登録商標です。
このソフトウェアまたはハードウェア、そしてドキュメントは、第三者のコンテンツ、製品、サービスへのアクセス、あるいはそれらに関する情報を提供することがあります。お客様との間に適切な契約が定められている場合を除いて、オラクル社およびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスに関して一切の責任を負わず、いかなる保証もいたしません。お客様との間に適切な契約が定められている場合を除いて、オラクル社およびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスへのアクセスまたは使用によって損失、費用、あるいは損害が発生しても一切の責任を負いかねます。