この付録では、通常Cluster Verification Utility (CVU)およびOracle Universal Installerがインストール時に完了する構成作業を、手動で行う方法について説明します。この付録は、修正スクリプトを使用できないときに参考にしてください。
この付録の内容は次のとおりです。
インストール時にFixupスクリプトを生成して実行し、データベースを正常にインストールするために必要なカーネル・パラメータ値を確認および設定できます。このスクリプトは、必要なカーネル・パッケージを必要に応じて最小値に更新します。
修正スクリプトが使用できない場合は、次の表で、各カーネル・パラメータが表に示す最小値以上の値に設定されていることを確認します。表の後に、手動による値の確認および設定方法について説明します。
注意: この項に示すカーネル・パラメータ値は、単なる最小値です。本番データベース・システムでは、これらの値を調整してシステムのパフォーマンスを最適化することをお薦めします。カーネル・パラメータの調整については、ご使用のオペレーティング・システムのマニュアルを参照してください。 |
注意:
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これらのカーネル・パラメータに対して指定されている現在の値または式を表示し、必要に応じて変更するには、次の手順を実行します。
HP-UX Itaniumの場合:
次のコマンドを入力して、kcweb
アプリケーションを起動します。
# /usr/sbin/kcweb -F
これらの各パラメータに指定された値または式を確認し、必要に応じて値または式を変更します。
この手順の実行に関する詳細は、必要に応じてkcweb
オンライン・ヘルプを参照してください。
注意: 動的でないパラメータの値を変更した場合は、システムを再起動する必要があります。 |
修正スクリプトまたはCVUを使用してエフェメラル・ポートを設定しない場合は、NDDを使用して、カーネルTCP/IPエフェメラル・ポート値が、予想されるサーバーのワークロードに対して十分なエフェメラル・ポートを提供できることを確認します。使用するアプリケーションに予約済のポートを避けるようにポート値を高く設定します。
次のコマンドを使用して、エフェメラル・ポートの現在の範囲を確認します。
# /usr/bin/ndd /dev/tcp tcp_largest_anon_port 65535
この例では、tcp_largest_anon_port
はデフォルト値に設定されています。
必要に応じて、ファイル/etc/rc.config.d/nddconf
を編集し、エントリを追加してUDPおよびTCPエフェメラル・ポートの値を更新します。次に例を示します。
TRANSPORT_NAME[0]=tcp NDD_NAME[0]=tcp_largest_anon_port NDD_VALUE[0]=65500 TRANSPORT_NAME[1]=udp NDD_NAME[1]=udp_largest_anon_port NDD_VALUE[1]=65500
エントリに正しい順番で番号が付いていることを確認してください。たとえば、nddconf
にTCPおよびUDPポートのエントリが2つ存在する場合は、0から1(TRANSPORT_NAME[0]=tcp、TRANSPORT_NAME[1]=udp)にナンバリングされます。