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Oracle® Database Net Servicesリファレンス
12cリリース1 (12.1)
B71289-04
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6 tnsnames.oraファイル内のローカル・ネーミング・パラメータ

この章では、tnsnames.oraファイルの構成パラメータの完全なリストを提供します。ここでは、次の項目について説明します。

ローカル・ネーミング・パラメータの概要

このtnsnames.oraファイルは、ローカル・ネーミング・メソッドの接続記述子にマップされるネットワーク・サービス名、またはリスナーのプロトコル・アドレスにマップされるネット・サービス名が含まれた構成ファイルです。

ネット・サービス名は、接続記述子に含まれているデータベース・ネットワーク・アドレスにマップされる別名です。接続記述子には、プロトコル・アドレスによるリスナーの位置、および接続先データベースのサービス名が含まれています。(他のデータベース・サーバーのクライアントである)クライアントとデータベース・サーバーは、アプリケーションとの接続時にネット・サービス名を使用します。

デフォルトで、tnsnames.oraファイルはORACLE_HOME/network/adminディレクトリに配置されます。Oracle Netは他のディレクトリに構成ファイルがないか確認します。たとえば、次の順序でtnsnames.oraファイルを確認します。

  1. 環境変数TNS_ADMINで指定されたディレクトリ。指定されたディレクトリにファイルがない場合、ファイルは存在しないとみなされます。

  2. TNS_ADMIN環境変数が設定されていない場合、Oracle NetはORACLE_HOME/network/adminディレクトリを確認します。


注意:

Microsoft Windowsでは、プロセスの環境で設定されている場合、TNS_ADMIN環境変数が使用されます。環境でTNS_ADMIN環境変数が定義されていない場合、またはプロセスが環境のないサービスの場合、レジストリがスキャンされTNS_ADMINパラメータが検索されます。


関連項目:

  • グローバル・サービス管理の詳細は、Oracle Database Global Data Services概要および管理ガイドを参照してください。

  • オペレーティング・システム固有のOracleドキュメントを参照してください。


tnsnames.oraの一般的な構文

tnsnames.oraファイルの基本的な構文は、例6-1のとおりです。

例6-1 tnsnames.oraファイルの基本的な書式

net_service_name= 
 (DESCRIPTION= 
   (ADDRESS=(protocol_address_information))
   (CONNECT_DATA= 
     (SERVICE_NAME=service_name))) 

この例では、DESCRIPTIONには接続記述子、ADDRESSにはプロトコル・アドレス、CONNECT_DATAにはデータベース・サービス識別情報が含まれています。

tnsnames.ora内の複数記述子

tnsnames.oraファイルには、1つ以上の接続記述子を持つネット・サービス名を含めることができます。各接続記述子には、1つ以上のプロトコル・アドレスを含めることができます。例6-2には、複数のアドレスを持つ2つの接続記述子が示されています。DESCRIPTION_LISTは、接続記述子のリストを定義します。

例6-2 tnsnames.ora内に複数の接続記述子を持つネット・サービス名

net_service_name= 
 (DESCRIPTION_LIST=
  (DESCRIPTION= 
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-svr)(PORT=1521))
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2-svr)(PORT=1521)))
   (CONNECT_DATA=
     (SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))
  (DESCRIPTION= 
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=hr1-svr)(PORT=1521))
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=hr2-svr)(PORT=1521)))
   (CONNECT_DATA=
     (SERVICE_NAME=hr.us.example.com))))

注意:

Oracle Connection Managerを使用している場合、Oracle Net Managerでは、1つのネット・サービス名に対する複数の接続記述子の作成はサポートしていません。

tnsnames.ora内の複数アドレス・リスト

tnsnames.oraファイルは、それぞれ独自の特性を備えた複数のアドレス・リストを持つ接続記述子もサポートします。例6-3では、2つのアドレス・リストが示されています。最初のアドレス・リストでは、クライアント・ロード・バランシング接続時フェイルオーバーなしが指定され、ADDRESS_LIST内のプロトコル・アドレスにのみ作用します。2番目のプロトコル・アドレス・リストでは、クライアント・ロード・バランシングなしと接続時フェイルオーバーが指定され、ADDRESS_LIST内のプロトコル・アドレスにのみ作用します。クライアントは、最初に第1または第2のプロトコル・アドレスを無作為に試行し、次に、第3および第4のプロトコル・アドレスを順に試行します。

例6-3 tnsnames.ora内の複数アドレス・リスト

net_service_name= 
 (DESCRIPTION= 
  (ADDRESS_LIST= 
   (LOAD_BALANCE=on)
   (FAILOVER=off)
   (ADDRESS=(protocol_address_information))
   (ADDRESS=(protocol_address_information)))
  (ADDRESS_LIST= 
   (LOAD_BALANCE=off)
   (FAILOVER=on)
   (ADDRESS=(protocol_address_information))
   (ADDRESS=(protocol_address_information)))
  (CONNECT_DATA=
   (SERVICE_NAME=service_name)))

注意:

  • Oracle Net Managerでは、1つの接続記述子に対する1つのプロトコル・アドレス・リストの作成のみをサポートします。

  • Oracle Net Servicesでは、tnsnames.oraのIFILEパラメータを、3段階までのネスト・レベルでサポートします。パラメータは、手動でファイルに追加されます。この構文の例を次に示します。

    IFILE=/tmp/listener_em.ora
    IFILE=/tmp/listener_cust1.ora
    IFILE=/tmp/listener_cust2.ora 
    

    詳細は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。


Oracle Connection Managerによる接続時フェイルオーバーとクライアント・ロード・バランシング

tnsnames.oraファイル内の接続記述子にOracle Connection Managerのプロトコル・アドレスが少なくとも2つ含まれている場合、接続時フェイルオーバーとロード・バランシングのパラメータをファイル内に含めることができます。

例6-4では、複数のOracle Connection Managerプロトコル・アドレスのフェイルオーバーが示されています。

例6-4 tnsnames.ora内の複数Oracle Connection Managerアドレス

sample1=
 (DESCRIPTION= 
   (SOURCE_ROUTE=yes) 
   (ADDRESS_LIST=
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host1)(PORT=1630))    # 1 
     (ADDRESS_LIST=  
       (FAILOVER=on) 
       (LOAD_BALANCE=off)                               #  2 
       (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host2a)(PORT=1630)) 
       (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host2b)(PORT=1630)))
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host3)(PORT=1521)))    #  3
   (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))

例6-4の構文では、次の処理が行われます。

  1. 次の記述によって、クライアントは、最初のOracle Connection Managerのプロトコル・アドレスに接続するように指示されます。

    (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host1)(PORT=1630))
    
  2. 次に、最初のOracle Connection Managerは、別のOracle Connection Managerの第1プロトコル・アドレスに接続するように指示されます。第1プロトコル・アドレスへの接続に失敗した場合は、第2プロトコル・アドレスへの接続が試行されます。この順序は、次の構成によって指定されます。

    (ADDRESS_LIST=  
      (FAILOVER=on) 
      (LOAD_BALANCE=off)
      (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host2a)(PORT=1630)) 
      (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host2b)(PORT=1630))) 
    
  3. Oracle Connection Managerは、次のプロトコル・アドレスを使用してデータベース・サービスに接続します。

    (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host3)(PORT=1521)) 
    

例6-5では、2つのOracle Connection Managerと2つのプロトコル・アドレスのクライアント・ロード・バランシングが示されています。

例6-5 tnsnames.ora内のクライアント・ロード・バランシング

sample2=
 (DESCRIPTION= 
   (LOAD_BALANCE=on)                                    # 1
   (FAILOVER=on)
   (ADDRESS_LIST= 
     (SOURCE_ROUTE=yes) 
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host1)(PORT=1630))    # 2
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host2)(PORT=1521)))
  (ADDRESS_LIST= 
     (SOURCE_ROUTE=yes) 
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host3)(port=1630)) 
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host4)(port=1521)))
   (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))  # 3

例6-5の構文では、次の処理が行われます。

  1. クライアントは、ADDRESS_LISTを無作為に選択し、選択したADDRESS_LISTに障害がある場合、他方にフェイルオーバーするように指示されます。この指示は、LOAD_BALANCEパラメータとFAILOVERパラメータがonに設定されていることで示されます。

  2. ADDRESS_LISTが選択されると、クライアントは、最初にそのADDRESS_LISTに指定されているポート1630を使用するOracle Connection Managerプロトコル・アドレスを使用して、Oracle Connection Managerに接続します。

  3. 次に、Oracle Connection Managerは、ADDRESS_LISTに指定されているプロトコル・アドレスを使用してデータベース・サービスに接続します。

接続記述子の説明

各接続記述子は、DESCRIPTIONパラメータの中に組み込まれています。複数の接続記述子は、DESCRIPTION_LISTパラメータによって記述されます。これらのパラメータについては、この項で説明します。

DESCRIPTION

用途

接続記述子のコンテナを指定します。

使用上の注意

複数のDESCRIPTIONパラメータを使用する場合、それらをDESCRIPTION_LISTパラメータの下に置きます。

net_service_name=
(DESCRIPTION=
  (ADDRESS=...)
  (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))

DESCRIPTION_LIST

用途

特定のネット・サービス名に関する接続記述子のリストを定義します。

net_service_name= 
(DESCRIPTION_LIST=
 (DESCRIPTION=
  (ADDRESS=...)
  (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales.example.com)))
 (DESCRIPTION=
  (ADDRESS=...)
  (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales2.us.example.com))))

プロトコル・アドレス・セクション

tnsnames.oraファイルのプロトコル・アドレス・セクションは、リスナーのプロトコル・アドレスを指定します。リスナーのプロトコル・アドレスが1つのみの場合、ADDRESSパラメータを使用します。アドレスが複数ある場合は、ADDRESS_LISTパラメータを使用します。

ADDRESS

用途

単一のリスナー・プロトコル・アドレスを定義します。

使用上の注意

このパラメータは、ADDRESS_LISTパラメータまたはDESCRIPTIONパラメータの下に配置します。

net_service_name=
(DESCRIPTION= 
 (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales-svr)(PORT=1521))
 (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales.us.example.com))

関連項目:

各プロトコルに使用する正しいパラメータの説明は、第4章「プロトコル・アドレス構成」を参照してください。

ADDRESS_LIST

用途

プロトコル・アドレスのリストを定義します。

使用上の注意

リスナーのプロトコル・アドレスが1つのみの場合、ADDRESS_LISTは不要です。

このパラメータは、DESCRIPTIONパラメータまたはDESCRIPTION_LISTパラメータの下に配置します。

net_service_name=
 (DESCRIPTION= 
  (ADDRESS_LIST=
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-svr)(PORT=1521))
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2-svr)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))

アドレス・リストのオプション・パラメータ

アドレスが複数の場合は、次のパラメータが使用可能です。

ENABLE

用途

コール元が終了したリモート・サーバーを検出する場合、通常、通知に2時間以上かかります。

使用上の注意

接続文字列内のDESCRIPTIONパラメータの下に(ENABLE=broken)を埋め込むことにより、サポートされているTCP転送のキープアライブ機能をネット・サービス・クライアントに対して有効にできます。クライアント側では、tcp_keepaliveのデフォルト値はoffです。オペレーティング・システムのTCP構成はプラットフォームによって異なりますが、実際のキープアライブ時間の詳細情報を定義します。

broken

net_service_name=
 (DESCRIPTION= 
  (ENABLE=broken)
  (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-svr)(PORT=1521))
  (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2-svr)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales.us.example.com))

前述の例には複数のアドレスが含まれていますが、ADDRESS_LISTパラメータは使用されていません。これは、ADDRESS_LISTパラメータが必須ではないためです。

FAILOVER

用途

複数のプロトコル・アドレスに対して接続時フェイルオーバーを使用可能または使用禁止にします。

使用上の注意

このパラメータをonyesまたはtrueに設定すると、Oracle Netは、接続時に最初のプロトコル・アドレスに障害があった場合に別のアドレスにフェイルオーバーします。このパラメータをoffnoまたはfalseに設定すると、Oracle Netは、1つのプロトコル・アドレスを使用します。

このパラメータは、DESCRIPTION_LISTパラメータ、DESCRIPTIONパラメータまたはADDRESS_LISTパラメータの下に配置します。


重要:

listener.oraSID_LIST_listener_nameセクションには、GLOBAL_DBNAMEパラメータを設定しないでください。静的に構成されたグローバル・データベース名では、接続時フェイルオーバーは無効になります。

デフォルト

on: DESCRIPTION_LISTDESCRIPTIONおよびADDRESS_LISTパラメータの場合

  • yes | on | true

  • no | off | false

net_service_name=
 (DESCRIPTION= 
  (FAILOVER=on)
  (ADDRESS_LIST=
    (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-svr)(PORT=1521))
    (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2-svr)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))

LOAD_BALANCE

用途

複数のプロトコル・アドレスに対してクライアント・ロード・バランシングを使用可能または使用禁止にします。

使用上の注意

このパラメータをonyesまたはtrueに設定すると、Oracle Netは、無作為の順序でアドレスのリストを進み、各種リスナーまたはOracle Connection Managerのプロトコル・アドレスにかかる負荷を均衡化します。パラメータをoffnoまたはfalseに設定すると、Oracle Netでは、接続に成功するまでプロトコル・アドレスを順番に試します。

このパラメータは、DESCRIPTION_LISTパラメータ、DESCRIPTIONパラメータまたはADDRESS_LISTパラメータの下に配置します。

デフォルト

on: DESCRIPTION_LISTの場合

  • yes | on | true

  • no | off | false

net_service_name=
 (DESCRIPTION= 
  (LOAD_BALANCE=on)
  (ADDRESS_LIST=
    (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-svr)(PORT=1521))
    (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2-svr)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales.us.example.com))

RECV_BUF_SIZE

用途

セッションの受信操作に使用するバッファ領域をバイト数で指定します。

使用上の注意

このパラメータは、TCP/IP、SSL付きTCP/IP、SDPの各プロトコルでサポートされます。

このパラメータは、DESCRIPTIONパラメータの下またはプロトコル・アドレスの最後に配置します。

クライアントの接続記述子にこのパラメータを設定すると、クライアント側のsqlnet.oraファイルのRECV_BUF_SIZEパラメータが上書きされます。


注意:

オペレーティング・システムによっては、他のプロトコルもこのパラメータをサポートしている場合があります。他のプロトコルの詳細は、オペレーティング・システムのマニュアルを参照してください。

デフォルト

このパラメータのデフォルト値は、オペレーティング・システムによって異なります。Linux 2.6オペレーティング・システムのデフォルト値は110592(108KB)バイトです。

net_service_name= 
 (DESCRIPTION= 
   (ADDRESS_LIST=
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-server)(PORT=1521)
        (RECV_BUF_SIZE=11784))
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2-server)(PORT=1521)
        (RECV_BUF_SIZE=11784))
   (CONNECT_DATA=
     (SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))
net_service_name= 
 (DESCRIPTION= 
   (RECV_BUF_SIZE=11784)
   (ADDRESS_LIST=
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=hr1-server)(PORT=1521))
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=hr2-server)(PORT=1521)))
   (CONNECT_DATA=
     (SERVICE_NAME=hr.us.example.com)))

関連項目:

このパラメータの構成方法の詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。

SDU

用途

ネットワークを介して送信されるデータ・パッケージの転送レートを、指定されたセション・データ・ユニット(SDU)・サイズで最適化するようにOracle Netに指示します。

使用上の注意

このパラメータは、DESCRIPTIONパラメータの下に配置します。

クライアントの接続記述子にこのパラメータを設定すると、クライアント側のsqlnet.oraファイルのDEFAULT_SDU_SIZEパラメータが上書きされます。

デフォルト

8192バイト(8KB)

512から2097152バイト。

net_service_name= 
 (DESCRIPTION=
  (SDU=8192)
   (ADDRESS_LIST=
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-server)(PORT=1521))
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2-server)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=
    (SERVICE_NAME=sales.us.example.com))

関連項目:

SDUの使用方法と構成情報の詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。

SEND_BUF_SIZE

用途

セッションの送信操作に使用するバッファ領域をバイト数で指定します。

使用上の注意

このパラメータは、TCP/IP、SSL付きTCP/IP、SDPの各プロトコルでサポートされます。

このパラメータは、DESCRIPTIONパラメータの下またはプロトコル・アドレスの最後に配置します。

クライアントの接続記述子にこのパラメータを設定すると、クライアント側のsqlnet.oraファイルのSEND_BUF_SIZEパラメータが上書きされます。


注意:

オペレーティング・システムによっては、他のプロトコルもこのパラメータをサポートしている場合があります。他のプロトコルの詳細は、オペレーティング・システムのマニュアルを参照してください。

デフォルト

このパラメータのデフォルト値は、オペレーティング・システムによって異なります。Linux 2.6オペレーティング・システムのデフォルト値は110592(108KB)バイトです。

net_service_name= 
 (DESCRIPTION= 
   (ADDRESS_LIST=
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-server)(PORT=1521)
        (SEND_BUF_SIZE=11784))
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2-server)(PORT=1521)
        (SEND_BUF_SIZE=11784)))
   (CONNECT_DATA=
     (SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))
net_service_name= 
 (DESCRIPTION= 
   (SEND_BUF_SIZE=11784)
   (ADDRESS_LIST=
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=hr1-server)(PORT=1521)
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=hr2-server)(PORT=1521)))
   (CONNECT_DATA=
     (SERVICE_NAME=hr.us.example.com)))

関連項目:

このパラメータの構成方法の詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。

SOURCE_ROUTE

用途

複数のプロトコル・アドレスによるルーティングを使用可能にします。

使用上の注意

このパラメータをonまたはyesに設定すると、Oracle Netは、接続先に到達するまで順番に各アドレスを使用します。

Oracle Connection Managerを使用するには、クライアントからOracle Connection Managerへの第1接続、およびOracle Connection Managerからリスナーへの第2接続が必要です。

このパラメータは、DESCRIPTION_LISTパラメータ、DESCRIPTIONパラメータまたはADDRESS_LISTパラメータの下に配置します。

デフォルト

off

  • yes | on

  • no | off

net_service_name=
 (DESCRIPTION= 
  (SOURCE_ROUTE=on)
  (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=cman-pc)(PORT=1630))
  (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-svr)(PORT=1521))
  (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales.us.example.com))

関連項目:

構成情報の詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。

TYPE_OF_SERVICE

用途

Oracle RDBデータベースに使用するサービスのタイプを指定します。

使用上の注意

このパラメータは、アプリケーションがOracle RDBとOracleデータベース・サービスの両方をサポートし、この両者間のロード・バランシングをアプリケーションで行うようにする場合にのみ使用してください。

このパラメータは、DESCRIPTIONパラメータの下に配置します。

net_service_name=
 (DESCRIPTION_LIST=
  (DESCRIPTION=
   (ADDRESS=...)
   (CONNECT_DATA= 
    (SERVICE_NAME=generic)
    (RDB_DATABASE=[.mf]mf_personal.rdb)
    (GLOBAL_NAME=alpha5))
   (TYPE_OF_SERVICE=rdb_database))
  (DESCRIPTION=
   (ADDRESS=...)
   (CONNECT_DATA=
    (SERVICE_NAME=sales.us.example.com))
   (TYPE_OF_SERVICE=oracle11_database)))

接続データ・セクション

tnsnames.oraファイルの接続データ・セクションでは、接続先サービスの名前を指定します。使用できるパラメータは、次のとおりです。

CONNECT_DATA

用途

SERVICE_NAMEなど、接続先サービスを定義します。

使用上の注意

このパラメータは、DESCRIPTIONパラメータの下に配置します。

CONNECT_DATAには、次のパラメータも指定できます。

net_service_name=
 (DESCRIPTION= 
  (ADDRESS_LIST=
    (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-svr)(PORT=1521))
    (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2-svr)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=
    (SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))

FAILOVER_MODE

用途

実行時に最初のリスナーが失敗した場合に別のリスナーにフェイルオーバーするようOracle Netに指示します。

使用上の注意

構成によっては、実行していたセッションまたはSELECT文が自動的にフェイルオーバーされます。

この種類のフェイルオーバーは、透過的アプリケーション・フェイルオーバー(TAF)と呼ばれます。接続時フェイルオーバーのFAILOVERパラメータと混同しないでください。

このパラメータは、CONNECT_DATAパラメータの下に配置します。

追加パラメータ

FAILOVER_MODEは、次のパラメータをサポートします。

  • BACKUP: フェイルオーバー・ノードをネット・サービス名により指定します。フェイルオーバー・ノードに対しては個別のネット・サービス名を作成する必要があります。

  • TYPE: フェイルオーバー・タイプを指定します。Oracle Call Interface(OCI)アプリケーションでは、デフォルトで3種類のOracle Netフェイルオーバー機能を使用できます。

    • SESSION: セッションをフェイルオーバーします。たとえば、ユーザーの接続が消失した場合、バックアップ上にそのユーザーの新規セッションが自動的に作成されます。このタイプのフェイルオーバーは、リカバリ選択を試行しません。

    • SELECT: オープン・カーソルを持つユーザーはフェッチに失敗してもフェッチを継続できます。ただし、このモードは、通常の選択操作ではクライアント側のオーバーヘッドを伴います。

    • NONE: これがデフォルトで、フェイルオーバー機能は使用されません。このパラメータを使用して、フェイルオーバーの発生回避を明示的に指定することもできます。

  • METHOD: 1次ノードからバックアップ・ノードへのフェイルオーバーの実行速度を指定します。

    • BASIC: フェイルオーバー時に接続を確立します。このオプションでは、フェイルオーバー時間までバックアップ・データベース・サーバーでの作業はほとんど不要です。

    • PRECONNECT: 接続を事前に確立します。これは、速いフェイルオーバーを提供しますが、バックアップ・インスタンスがサポート対象の全インスタンスからの全接続をサポートできることが必要です。

  • TRANSACTION: リカバリ可能なエラーの後、データベースで現行のデータベース・トランザクションが完了するようにします。このパラメータはCOMMIT_OUTCOME=TRUEパラメータとともに使用します。

  • RETRIES: フェイルオーバー後の接続試行回数を指定します。DELAYが指定されている場合、RETRIESは5回の試行回数にデフォルト設定されます。

  • DELAY: 接続試行の間隔を秒数で指定します。RETRIESが指定されている場合、DELAYは1秒にデフォルト設定されます。


注意:

コールバック関数が登録されている場合、RETRIESパラメータおよびDELAYパラメータは無視されます。


関連項目:

構成情報の詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。

GLOBAL_NAME

用途

Oracle RDBデータベースを識別します。

使用上の注意

このパラメータは、CONNECT_DATAパラメータの下に配置します。

net_service_name= 
 (DESCRIPTION= 
   (ADDRESS_LIST=
    (ADDRESS=...)
    (ADDRESS=...))
   (CONNECT_DATA=
    (SERVICE_NAME=generic)
    (RDB_DATABASE=[.mf]mf_personal.rdb)
    (GLOBAL_NAME=alpha5)))

HS

用途

Oracle以外のシステムには異機種間サービスを介して接続するようにOracle Netに指示します。

使用上の注意

このパラメータは、CONNECT_DATAパラメータの下に配置します。

デフォルト

なし

ok

net_service_name= 
 (DESCRIPTION=
   (ADDRESS_LIST=
     (ADDRESS=...)
     (ADDRESS=...))
   (CONNECT_DATA=
    (SID=sales6)
    (HS=ok)))

関連項目:

構成情報の詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。

INSTANCE_NAME

用途

アクセスするデータベース・インスタンスを識別します。

使用上の注意

値は、初期化パラメータ・ファイルのINSTANCE_NAMEパラメータに指定されている値に設定します。

このパラメータは、CONNECT_DATAパラメータの下に配置します。

net_service_name= 
 (DESCRIPTION=
   (ADDRESS_LIST=
     (ADDRESS=...)
     (ADDRESS=...))
   (CONNECT_DATA=
     (SERVICE_NAME=sales.us.example.com)
     (INSTANCE_NAME=sales1)))

関連項目:

INSTANCE_NAMEの使用方法の詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。

RDB_DATABASE

用途

Oracle RDBデータベースのファイル名を指定します。

使用上の注意

このパラメータは、CONNECT_DATAパラメータの下に配置します。

net_service_name= 
 (DESCRIPTION= 
   (ADDRESS_LIST=
     (ADDRESS=...)
     (ADDRESS=...))
   (CONNECT_DATA=
     (SERVICE_NAME=sales.us.example.com)
     (RDB_DATABASE= [.mf]mf_personal.rdb)))

SERVER

用途

クライアントを特定タイプのサービス・ハンドラに接続するようにリスナーに指示します。

使用上の注意

このパラメータは、CONNECT_DATAパラメータの下に配置します。

  • dedicated: クライアントのリクエストが専用サーバーによって処理されるかどうかを指定します。

  • shared: クライアントのリクエストがディスパッチャまたは共有サーバーによって処理されるかどうかを指定します。

  • pooled: データベース常駐の接続プーリングがサーバー上で有効化されている場合、接続プールから接続を取得します。


注意:

  • クライアントが共有サーバー・プロセスでデータベースに接続するには、共有サーバーはデータベース初期化ファイルに構成されている必要があります。

  • sqlnet.oraファイルのUSE_DEDICATED_SERVERパラメータは、このパラメータよりも優先されます。


net_service_name= 
 (DESCRIPTION=
   (ADDRESS_LIST=
     (ADDRESS=...)
     (ADDRESS=...))
   (CONNECT_DATA=
    (SERVICE_NAME=sales.us.example.com)
    (SERVER=dedicated)))

SERVICE_NAME

用途

アクセスするOracle Databaseデータベース・サービスを識別します。

使用上の注意

値は、初期化パラメータ・ファイルのSERVICE_NAMESパラメータに指定されている値に設定します。

このパラメータは、CONNECT_DATAパラメータの下に配置します。

net_service_name= 
 (DESCRIPTION=
   (ADDRESS_LIST=
     (ADDRESS=...)
     (ADDRESS=...))
   (CONNECT_DATA=
     (SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))

関連項目:

SERVICE_NAMEパラメータの使用方法の詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。

セキュリティ・セクション

tnsnames.oraファイルのセキュリティ・セクションでは、Oracleセキュリティ機能で使用するセキュリティに関連する次のパラメータを指定します。

SECURITY

用途

安全な接続を可能にします。このパラメータは、DESCRIPTIONパラメータの下に配置します。

使用上の注意

SECURITYには、SSL_SERVER_CERT_DNパラメータを指定できます。

net_service_name=
 (DESCRIPTION= 
  (ADDRESS_LIST=
    (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-svr)(PORT=1521))
    (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2-svr)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=
    (SERVICE_NAME=sales.us.example.com))
    (SECURITY=
      (SSL_SERVER_CERT_DN="cn=sales,cn=OracleContext,dc=us,dc=acme,dc=com")))

SSL_SERVER_CERT_DN

用途

データベース・サーバーの識別名(DN)を指定します。

使用上の注意

クライアントは、この情報を使用して、各サーバーに予定しているDNリストを取得し、データベース・サーバーのDNがそのサービス名と一致していることを確認します。

このパラメータをsqlnet.oraSSL_SERVER_DN_MATCHパラメータとともに使用して、サーバーDNの一致を可能にします。

net_service_name= 
 (DESCRIPTION=
   (ADDRESS_LIST=
     (ADDRESS=...)
     (ADDRESS=...))
   (CONNECT_DATA=
     (SERVICE_NAME=finance.us.example.com))
   (SECURITY=
     (SSL_SERVER_CERT_DN="cn=finance,cn=OracleContext,dc=us,dc=acme,dc=com")))

関連項目:

『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』

タイムアウト・パラメータ

tnsnames.oraファイルのタイムアウト・セクションでは、TNS接続文字列を介してタイムアウトと再試行の構成を指定できます。次のパラメータを接続文字列のDESCRIPTIONレベルで設定できます。

CONNECT_TIMEOUT

用途

クライアントがOracle DatabaseへのOracle Net接続を確立するときのタイムアウト時間を秒数で指定します。

使用上の注意

このパラメータは、DESCRIPTIONパラメータの下に配置します。

CONNECT_TIMEOUTで指定されたタイムアウト間隔は、TCP接続のタイムアウト間隔のスーパーセットです。これには、リクエストされたサービスを提供するデータベース・インスタンスに接続される時間が含まれていますが、TCP接続の期間は含まれません。

タイムアウト間隔は、ADDRESS_LIST内の各ADDRESSおよびホスト名にマッピングされている各IPアドレスに適用されます。

CONNECT_TIMEOUTパラメータは、sqlnet.oraパラメータのSQLNET.OUTBOUND_CONNECT_TIMEOUTと同等で、このパラメータより優先されます。

net_service_name=
 (DESCRIPTION= 
  (CONNECT_TIMEOUT=10)(RETRY_COUNT=3)
  (ADDRESS_LIST=
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-svr)(PORT=1521))
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2-svr)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=
   (SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))

RETRY_COUNT

用途

接続試行を終了するまでに、ADDRESSリストを反復する回数を指定します。

使用上の注意

このパラメータは、DESCRIPTIONパラメータの下に配置します。

DESCRIPTION_LISTを指定している場合、指定した再試行回数に基づいて、各DESCRIPTIONが反復されます。

net_service_name= 
(DESCRIPTION_LIST=
 (DESCRIPTION=
  (CONNECT_TIMEOUT=10)(RETRY_COUNT=3)
  (ADDRESS_LIST=
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1a-svr)(PORT=1521))
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1b-svr)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales1.example.com)))
 (DESCRIPTION=
  (CONNECT_TIMEOUT=60)(RETRY_COUNT=1)
  (ADDRESS_LIST=
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2a-svr)(PORT=1521))
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2b-svr)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales2.us.example.com))))

RETRY_DELAY

用途

接続に対する後続の再試行間の遅延を秒単位で指定します。このパラメータは、RETRY_COUNTパラメータと組み合せることで機能します。

使用上の注意

このパラメータは、DESCRIPTIONパラメータの下に配置します。

DESCRIPTION_LISTを指定している場合、指定した再試行回数と説明の特定の遅延に基づいて、各DESCRIPTIONが反復されます。

net_service_name= 
(DESCRIPTION_LIST=
 (DESCRIPTION=
  (CONNECT_TIMEOUT=10)(RETRY_COUNT=3)(RETRY_DELAY=2)
  (ADDRESS_LIST=
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1a-svr)(PORT=1521))
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1b-svr)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales1.example.com)))
 (DESCRIPTION=
  (CONNECT_TIMEOUT=60)(RETRY_COUNT=2)(RETRY_DELAY=1)
  (ADDRESS_LIST=
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2a-svr)(PORT=1521))
   (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2b-svr)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=sales2.us.example.com))))

TRANSPORT_CONNECT_TIMEOUT

用途

クライアントがOracle DatabaseへのOracle Net接続を確立するときのトランスポート・タイムアウト時間を秒数で指定します。

使用上の注意

このパラメータは、DESCRIPTIONパラメータの下に配置されます。

TRANSPORT_CONNECT_TIMEOUTパラメータは、クライアントがデータベース・サーバーへのTCP接続を確立する時間を秒数で指定します。デフォルト値は60秒です。

タイムアウト間隔は、ADDRESS_LISTの記述内の各ADDRESSおよびホスト名にマッピングされている各IPアドレスに適用されます。TRANSPORT_CONNECT_TIMEOUTパラメータは、sqlnet.oraパラメータのTCP.CONNECT_TIMEOUTと同等で、このパラメータより優先されます。

net_service_name =
  (DESCRIPTION=
    (TRANSPORT_CONNECT_TIMEOUT=10)
    (ADDRESS_LIST=
      (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-svr)(PORT=1521))
      (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2-svr)(PORT=1521)))
    (CONNECT_DATA=
      (SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))

圧縮パラメータ

tnsnames.oraファイルの圧縮セクションでは、圧縮を有効にし、圧縮レベルを指定できます。次のパラメータを接続文字列のDESCRIPTIONレベルで設定できます。

COMPRESSION

用途

データ圧縮を有効または無効にします。

使用上の注意

このパラメータは、DESCRIPTIONパラメータの下に配置します。

クライアントの接続記述子にこのパラメータを設定すると、クライアント側のsqlnet.oraファイルのSQLNET.COMPRESSIONパラメータより優先されます。

デフォルト

off

  • on: データ圧縮を有効にします。

  • off: データ圧縮を無効にします。

net_service_name=
 (DESCRIPTION=
   (COMPRESSION=on)
      (ADDRESS_LIST=
         (ADDRESS= (PROTOCOL=tcp) (HOST=sales1-server) (PORT=1521))
         (ADDRESS= (PROTOCOL=tcp) (HOST=sales2-server) (PORT=1521)))
   (CONNECT_DATA=
       (SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))

COMPRESSION_LEVELS

用途

圧縮レベルを指定します。

使用上の注意

圧縮レベルは、両端でどのレベルを使用するかを確認し、1つのレベルを選択するためのネゴシエーション時に使用されます。このパラメータは、DESCRIPTIONパラメータの下に配置します。

このパラメータはCOMPRESSIONパラメータとともに使用します。クライアントの接続記述子にこのパラメータを設定すると、クライアント側のsqlnet.oraファイルのSQLNET.COMPRESSION_LEVELSパラメータより優先されます。

デフォルト

low

  • low: 低CPU使用率と低圧縮率を使用します。

  • high: 高CPU使用率と高圧縮率を使用します。

net_service_name=
 (DESCRIPTION=
  (COMPRESSION=on)
  (COMPRESSION_LEVELS=(LEVEL=low)(LEVEL=high))
   (ADDRESS_LIST=
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales1-server)(PORT=1521))
     (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=sales2-server)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=
    (SERVICE_NAME=sales.us.example.com)))