取得したワークロードを格納する場所を決定し、ディレクトリを設定します。ワークロードの取得を開始する前に、ディレクトリが空であり、ワークロードを格納するために十分なディスク領域があることを確認します。ワークロードの取得中にディレクトリのディスク領域が不足すると、取得が停止します。必要なディスク容量を見積もるため、短期間(数分間など)、ワークロードのテスト取得を実行し、完全取得に必要な容量がどれくらいかを推定することができます。潜在的なパフォーマンスの問題を回避するため、ターゲットのリプレイ・ディレクトリが別のファイル・システムにマウントされていることも確認する必要があります。
Oracle RACの場合、共有ファイル・システムの使用を検討してください。また、インスタンスごとに別々の物理ディレクトリを指定する1つの取得ディレクトリ・パスを設定することもできますが、これらの各ディレクトリに作成されたファイルは、単一のディレクトリに統合する必要があります。Enterprise Managerでは、Oracle RACデータベースに対する取得については、共有ファイル・システムで構成されたOracle RACのみをサポートしています。事前処理またはデータ・マスキングに使用できるようにするには、(取得ファイルのみでなく)各インスタンスのローカル取得ディレクトリのコンテンツ全体を共有ディレクトリにコピーする必要があります。たとえば、次のように想定します。
host1
およびhost2
という名前の2つのデータベース・インスタンスをLinuxのOracle RAC環境で実行します。
両方のインスタンスで、/$ORACLE_HOME/rdbms/capture
に解決される、CAPDIR
という取得ディレクトリ・オブジェクトを使用しています。
/nfs/rac_capture
にある共有ディレクトリを使用しています。
各ホストにログインして次のコマンドを実行する必要があります。
cp -r /$ORACLE_HOME/rdbms/capture/* /nfs/rac_capture
両方のインスタンスでこの処理を実行すると、/nfs/rac_capture
共有ディレクトリで前処理またはマスキングが可能になります。