テスト・システムでワークロードをリプレイすると、取得した内容とリプレイされる内容に多少の相違が発生する場合があります。リプレイの相違が発生する要因は多数ありますが、それらはワークロードのリプレイ・レポートを使用して分析できます。ワークロードのリプレイ・レポートに含まれている情報は、パフォーマンスおよびリプレイの相違で構成されています。
パフォーマンスの相違は、データベースのパフォーマンス全体に影響を与える新しいアルゴリズムがリプレイ・システムに導入された場合に発生する可能性があります。たとえば、より新しいバージョンのOracle Databaseでワークロードがリプレイされると、新しいアルゴリズムによって特定のリクエストがより高速に実行される可能性があり、この高速の実行が相違として現れます。この場合は、望ましい相違です。
データの相違は、DMLまたはSQL問合せの結果が、ワークロードですでに取得された結果と一致しない場合に発生します。たとえば、リプレイ時にSQL文によって取得時より少ない数の行が戻されることがあります。
エラーの相違は、リプレイされたデータベース・コールで次のような状況が発生した場合に現れます。
取得されていない新しいエラーが発生した場合
取得されたエラーが発生しなかった場合
取得されたエラーとは異なるエラーが発生した場合
ワークロードのリプレイ・レポートに含まれる情報は、次のカテゴリに分類されます。
ワークロードのリプレイおよびワークロードの取得に関する詳細情報(ジョブ名、ステータス、データベース情報、各プロセスの継続時間と時刻、ディレクトリ・オブジェクト、ディレクトリ・パスなど)
ワークロードのリプレイに関して選択されたリプレイ・オプションおよび起動されたリプレイ・クライアントの数
ワークロードのリプレイおよびワークロードの取得に関する全般的な統計(取得済およびリプレイ済の合計DB時間、取得済およびリプレイ済のログインとトランザクションの数など)と、合計システム・アクティビティに対する割合
リプレイされたワークロードのプロファイル
リプレイの相違
エラーの相違
DMLおよびSQL問合せのデータの相違